白哉の誕生日
「ふあー」
一護が、大きな欠伸をした。
「どうした、眠いのか?」
ルキアが、心配気味に視線を送る。
「いや、昨日琥珀のやつがにゃんにゃんうるさくて・・・子猫は里子に出したけど、盛りみたいでさ」
「貴様も盛っているからな」
「ぉい!」
「ははは、冗談だ」
「ほんとに盛るぞこのやろう。今日の夜、どうだ?」
一護が、ルキアの細い腰に手を回し、誘ってきた。
「なっ」
自分から、「貴様も盛っているからな」と言っておきながら、ルキアは真っ赤になった。
「今日はだめだ!兄様の誕生日なのだ!」
「へ、白哉の?」
「そうだ。そんな日に逢瀬を重ねるなぞ、ダメなものはダメだ!」
「仕方ないな。でも、白哉の誕生日か・・・・何か贈り物、贈ったほうがいいよな」
「貴様も、何かプレゼントするのか?言っておくが、兄様は並大抵のことでは心を動かされぬぞ」
ルキアの言葉に思案する。
「ちょっと、心当たりがあるんだ。白哉の喜びそうなもの・・・・それよりルキア、好きだぜ。愛してる」
「あっ、一護・・・今日は兄様の誕生日だから・・・ああ!」
ルキアと、舌が絡む口づけを繰り返した。
その細い体を抱き締め、深く浅く口づけを繰り返す。
体の輪郭をなぞり、抱き締めた。
「あ、一護、好きだ・・・・・愛している」
体は重ねなかったが、思い切り甘い時間を、朝から過ごすのであった。
一護は、現世にやってきていた。
一万円札を手に、義骸に入ってスーパーに入ると、カラムーチョをこれでもかというほど買い込んだ。
「くくくく・・・・このカラムーチョの海に、白哉は沈むに違いない」
一護の心当たりとは、カラムーチョのことであった。
現世のお菓子で、名前の通り辛いお菓子だ。けっこう人気があって、ロングセラーになっている。
尸魂界に戻ると、無断で仕事を抜け出して現世にいったと、ルキアに怒られた。
カラムーチョはすでに、ルキアとの寝室に包みにおいて隠してある。
「聞いているのか一護!」
「ん?」
「ん?ではない!13番隊副隊長ともあろう者が、仕事を放りだして現世に遊びにいくなど、言語道断だ!」
ぷんぷんと怒るルキアは、かわいかった。
「ああ、ルキア、かわいいいな」
「なっ!」
ルキアは真っ赤になった。
「貴様、誤魔化そうとしてもそうはいかぬぞ!」
「かわいい。ルキア、かわいい」
琥珀が産んだ子猫たちもかわいかったが、ルキアだって負けないくらいにかわいい。
13番隊の執務室で、一護はルキアをかわいいといって、手放さなかった。
昼休みになって、真っ赤な顔のルキアが、一護の手から逃れようとしている。
「なんなのだ、今日の貴様は!」
「ん?なんかなー。白哉が生まれてこなければ、ルキアが朽木家の養子になることもなかったし、死神になってたとしても俺と出会うこともなかったって考えるとな・・・・」
「一護・・・・・・・」
「好きだ、ルキア」
「私も貴様が好きだ、一護」
昼餉をとって、休み時間は二人でラブラブイチャチャした。
1時になり、一護も気持ちを切り替えて仕事をしだす。先週虚退治をしたが、ルキアも一護も腕は鈍っていなかった。
たくさんの虚を切って、霊子に戻していった。
死神の業務が終わる6時まで仕事をし終えて、ルキアと手を繋ぎあいながら、朽木邸に・・・・一護にとっても、我が家に帰ってきた。
まず二人で一緒に湯浴みをした。
湯殿でもイチャイチャラブラブしていたが、風呂からあがるとルキアは気持ちを切り替えて、白哉の方を向いた。
「お誕生日おめでとうございます、兄様」
その日の夜は、朽木白哉のバースディパーティーが、ささやかながら行われた。
恋次も来ていた。
いつもより豪華な食事が用意される。
「隊長、お誕生日おめでとうございます」
酒も用意された。
一護は酒を飲みながら、そっけなく白哉にいった。
「誕生日おめでとう、白哉」
「ふん」
ルキアと恋次の誕生日おめでとうという言葉は素直に受け取っていたのに、一護にだけこうだ。
「ムキーー!」
抑えろ、俺!
一護は、なんとか我慢した。
ルキアが、白哉に誕生日プレゼントを渡す。わかめ大使の、寝袋だった。
「ほう、これはいいものだな」
「そうでしょう、兄様!これがあれば、虚退治の遠征の時でも安心して眠れます!」
今度が、恋次が誕生日プレゼントを渡した。
現世から取り寄せたワインだった。
「ほう、これはつまらぬものだな」
「そう言わないでくださいよ、隊長!取り寄せるのに苦労したんすよ」
「ワインなど、朽木家の財をもってすれば、いつでも取り寄せれる」
がっくりと、恋次は項垂れた。
そのまま、白哉は一護を無視して酒を飲みだした。
「おいこら白哉義兄様!俺からのプレゼントを受け取りやがれ!」
「兄の?どうせ、ゴミであろう」
「キーーーー!」
「猿」
「ムキーーー!じゃなくって、真面目に用意したんだよ、白哉。これだ」
カラムーチョとかかれたスナック菓子を、白哉に渡した。
「菓子?」
「そうだ。お前、辛いの好きだろ。現世の辛い菓子だ。珍しいだろ」
「このような安いもの・・・・」
「まぁ、一口でいいから、食べてみろよ」
何かの罠かと警戒しながら、白哉はカラムーチョの封を開けると、中身を口にした。
「こ、これは!」
ぽりぽり。
ぽりぽりぽり。
白哉は、あっという間にカラムーチョを食べ終えてしまった。
「兄にしては、よきものであった・・・・・・・」
名残おしそうに、カラムーチョの袋を見る白哉。
「1つじゃ足りないだろ!これ全部カラムーチョだ!」
大きな包みに入れた、カラムーチョの山を、一護は白哉にプレゼントした。
「兄は・・・・」
嬉しそうな表情の白夜。
今日ばかりは、嫌がらせもなしだ。
白哉、恋次、ルキア、一護のメンバーで、夜遅くまで食べて飲んだ。
結果、恋次は酔いつぶれ、白哉は酔った挙句眠り、ルキアはべろんべろんに酔って、一護だけが酒をセーブしていたので素面だった。
「にいさまぁ、誕生日ほめれとうごじゃいます」
酔っぱらったルキアを抱き上げて、一護がパーティーが終わりだとばかりに、一度寝室に去った。
寄ったルキアを寝室に置いきて、酔いつぶれた恋次を客間のベッドに寝かせて、眠ってしまった白哉に、毛布をかけた。
「はぁ・・・・眠っていたら、美人だしかわいいんだけどなぁ」
白哉はルキアを溺愛していて、結婚した一護にいつも嫌がらせをしてくる。
見た目と違い、根性がどこかひねくれていた。
寝室に戻ると、ルキアがふにゃふにゃ言っていた。
「いちごおおおお、貴様、兄様にとりいり、兄様の大切な操を奪おうとしておるな!」
「ぶっ!ありえねーから!」
「兄様はあの通り美人なのだ。女だけでなく男からも想いを寄せられて、困っておられのにゃああああ」
「そうなのか」
「ふにゃー。世界がまわっているぞ、いちごお」
「お前は、もういいから寝ろ」
「ふにゃ・・・・・・」
ルキアに口づけて、消灯する。
次の日の朝、朝餉は一護にだけデザートがついていたし、いつもより豪華だった。
「兄様、ご機嫌ですね!」
「一護、あの菓子はすばらしい。買い溜めをするから、何処で売っているのか白状せよ」
「いや、白状しなくても現世のスーパーやコンビニで普通に売ってるから」
「そうか・・・・・」
白哉は、カラムーチョがよっぽど気に入ったのだろう。
毎日、3時に食べていた。
菓子なので、昼餉を食べ、ちょうど小腹がすくおやつ時間に、好んでカラムーチョを食す白哉の姿が、6番隊の執務室でいつも見れるようになるのだった。
一護が、大きな欠伸をした。
「どうした、眠いのか?」
ルキアが、心配気味に視線を送る。
「いや、昨日琥珀のやつがにゃんにゃんうるさくて・・・子猫は里子に出したけど、盛りみたいでさ」
「貴様も盛っているからな」
「ぉい!」
「ははは、冗談だ」
「ほんとに盛るぞこのやろう。今日の夜、どうだ?」
一護が、ルキアの細い腰に手を回し、誘ってきた。
「なっ」
自分から、「貴様も盛っているからな」と言っておきながら、ルキアは真っ赤になった。
「今日はだめだ!兄様の誕生日なのだ!」
「へ、白哉の?」
「そうだ。そんな日に逢瀬を重ねるなぞ、ダメなものはダメだ!」
「仕方ないな。でも、白哉の誕生日か・・・・何か贈り物、贈ったほうがいいよな」
「貴様も、何かプレゼントするのか?言っておくが、兄様は並大抵のことでは心を動かされぬぞ」
ルキアの言葉に思案する。
「ちょっと、心当たりがあるんだ。白哉の喜びそうなもの・・・・それよりルキア、好きだぜ。愛してる」
「あっ、一護・・・今日は兄様の誕生日だから・・・ああ!」
ルキアと、舌が絡む口づけを繰り返した。
その細い体を抱き締め、深く浅く口づけを繰り返す。
体の輪郭をなぞり、抱き締めた。
「あ、一護、好きだ・・・・・愛している」
体は重ねなかったが、思い切り甘い時間を、朝から過ごすのであった。
一護は、現世にやってきていた。
一万円札を手に、義骸に入ってスーパーに入ると、カラムーチョをこれでもかというほど買い込んだ。
「くくくく・・・・このカラムーチョの海に、白哉は沈むに違いない」
一護の心当たりとは、カラムーチョのことであった。
現世のお菓子で、名前の通り辛いお菓子だ。けっこう人気があって、ロングセラーになっている。
尸魂界に戻ると、無断で仕事を抜け出して現世にいったと、ルキアに怒られた。
カラムーチョはすでに、ルキアとの寝室に包みにおいて隠してある。
「聞いているのか一護!」
「ん?」
「ん?ではない!13番隊副隊長ともあろう者が、仕事を放りだして現世に遊びにいくなど、言語道断だ!」
ぷんぷんと怒るルキアは、かわいかった。
「ああ、ルキア、かわいいいな」
「なっ!」
ルキアは真っ赤になった。
「貴様、誤魔化そうとしてもそうはいかぬぞ!」
「かわいい。ルキア、かわいい」
琥珀が産んだ子猫たちもかわいかったが、ルキアだって負けないくらいにかわいい。
13番隊の執務室で、一護はルキアをかわいいといって、手放さなかった。
昼休みになって、真っ赤な顔のルキアが、一護の手から逃れようとしている。
「なんなのだ、今日の貴様は!」
「ん?なんかなー。白哉が生まれてこなければ、ルキアが朽木家の養子になることもなかったし、死神になってたとしても俺と出会うこともなかったって考えるとな・・・・」
「一護・・・・・・・」
「好きだ、ルキア」
「私も貴様が好きだ、一護」
昼餉をとって、休み時間は二人でラブラブイチャチャした。
1時になり、一護も気持ちを切り替えて仕事をしだす。先週虚退治をしたが、ルキアも一護も腕は鈍っていなかった。
たくさんの虚を切って、霊子に戻していった。
死神の業務が終わる6時まで仕事をし終えて、ルキアと手を繋ぎあいながら、朽木邸に・・・・一護にとっても、我が家に帰ってきた。
まず二人で一緒に湯浴みをした。
湯殿でもイチャイチャラブラブしていたが、風呂からあがるとルキアは気持ちを切り替えて、白哉の方を向いた。
「お誕生日おめでとうございます、兄様」
その日の夜は、朽木白哉のバースディパーティーが、ささやかながら行われた。
恋次も来ていた。
いつもより豪華な食事が用意される。
「隊長、お誕生日おめでとうございます」
酒も用意された。
一護は酒を飲みながら、そっけなく白哉にいった。
「誕生日おめでとう、白哉」
「ふん」
ルキアと恋次の誕生日おめでとうという言葉は素直に受け取っていたのに、一護にだけこうだ。
「ムキーー!」
抑えろ、俺!
一護は、なんとか我慢した。
ルキアが、白哉に誕生日プレゼントを渡す。わかめ大使の、寝袋だった。
「ほう、これはいいものだな」
「そうでしょう、兄様!これがあれば、虚退治の遠征の時でも安心して眠れます!」
今度が、恋次が誕生日プレゼントを渡した。
現世から取り寄せたワインだった。
「ほう、これはつまらぬものだな」
「そう言わないでくださいよ、隊長!取り寄せるのに苦労したんすよ」
「ワインなど、朽木家の財をもってすれば、いつでも取り寄せれる」
がっくりと、恋次は項垂れた。
そのまま、白哉は一護を無視して酒を飲みだした。
「おいこら白哉義兄様!俺からのプレゼントを受け取りやがれ!」
「兄の?どうせ、ゴミであろう」
「キーーーー!」
「猿」
「ムキーーー!じゃなくって、真面目に用意したんだよ、白哉。これだ」
カラムーチョとかかれたスナック菓子を、白哉に渡した。
「菓子?」
「そうだ。お前、辛いの好きだろ。現世の辛い菓子だ。珍しいだろ」
「このような安いもの・・・・」
「まぁ、一口でいいから、食べてみろよ」
何かの罠かと警戒しながら、白哉はカラムーチョの封を開けると、中身を口にした。
「こ、これは!」
ぽりぽり。
ぽりぽりぽり。
白哉は、あっという間にカラムーチョを食べ終えてしまった。
「兄にしては、よきものであった・・・・・・・」
名残おしそうに、カラムーチョの袋を見る白哉。
「1つじゃ足りないだろ!これ全部カラムーチョだ!」
大きな包みに入れた、カラムーチョの山を、一護は白哉にプレゼントした。
「兄は・・・・」
嬉しそうな表情の白夜。
今日ばかりは、嫌がらせもなしだ。
白哉、恋次、ルキア、一護のメンバーで、夜遅くまで食べて飲んだ。
結果、恋次は酔いつぶれ、白哉は酔った挙句眠り、ルキアはべろんべろんに酔って、一護だけが酒をセーブしていたので素面だった。
「にいさまぁ、誕生日ほめれとうごじゃいます」
酔っぱらったルキアを抱き上げて、一護がパーティーが終わりだとばかりに、一度寝室に去った。
寄ったルキアを寝室に置いきて、酔いつぶれた恋次を客間のベッドに寝かせて、眠ってしまった白哉に、毛布をかけた。
「はぁ・・・・眠っていたら、美人だしかわいいんだけどなぁ」
白哉はルキアを溺愛していて、結婚した一護にいつも嫌がらせをしてくる。
見た目と違い、根性がどこかひねくれていた。
寝室に戻ると、ルキアがふにゃふにゃ言っていた。
「いちごおおおお、貴様、兄様にとりいり、兄様の大切な操を奪おうとしておるな!」
「ぶっ!ありえねーから!」
「兄様はあの通り美人なのだ。女だけでなく男からも想いを寄せられて、困っておられのにゃああああ」
「そうなのか」
「ふにゃー。世界がまわっているぞ、いちごお」
「お前は、もういいから寝ろ」
「ふにゃ・・・・・・」
ルキアに口づけて、消灯する。
次の日の朝、朝餉は一護にだけデザートがついていたし、いつもより豪華だった。
「兄様、ご機嫌ですね!」
「一護、あの菓子はすばらしい。買い溜めをするから、何処で売っているのか白状せよ」
「いや、白状しなくても現世のスーパーやコンビニで普通に売ってるから」
「そうか・・・・・」
白哉は、カラムーチョがよっぽど気に入ったのだろう。
毎日、3時に食べていた。
菓子なので、昼餉を食べ、ちょうど小腹がすくおやつ時間に、好んでカラムーチョを食す白哉の姿が、6番隊の執務室でいつも見れるようになるのだった。
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