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私立ガンダム学園外伝「バカンスを楽しむバカ」③

夕飯までには、リジェネは帰ってきた。
みんなで、シェフ長の作った夕飯を食べて、そのまま夜が更けていく。

ティエリアの部屋に集まって、みんなでごろごろしていた。
格闘ゲームをして、リジェネはニールに負けた。
「ふふふふ。ティエリアと一緒に寝るのは俺だ!」
「ぐぬぬぬぬ」
いつもはリジェネと同じベッド寝ているティエリアであったが、たまに恋人のニールと同じベッドで眠る。両親も黙認している。
ただ同じベッドで眠るだけなのだから。

ライルと刹那は、早めに引き上げた。
「ふふふ。ガンプラと夜を共に」
刹那は、いつものようにガンプラにまみれて寝るのだろう。
結局、リジェネは引き下がらず、クィーンサイズのベッドで、ティエリアを中心の川の字になるようになって寝た。
「ふがー」
ニールの足が、リジェネの頭を蹴った。
「なんて寝相が悪いんだ・・・・」
問題のティエリアは、ニールの顔を蹴って、それからベッドから落ちていた。
「ティエリアの寝相の悪さに比べれば・・・・・ふふふふ・・・・鍛えられた僕は、この程度ではへこたれない」
ティエリアは、ベッドから落ちる前に、ニールをベッドから蹴り落としていた。リジェネはティエリアをベッドに抱き上げると、寝相の悪さで蹴られるのもものともせず一緒に眠った。
「ああああ!リジェネ、お前蹴落としたな!」
朝になって、ベッドの下でぐーぐー寝ていたニールは、リジェネに詰め寄ったが、リジェネはせせら笑う。
「ふん、僕からティエリアをとろうなんて200万年5461年と4ヶ月23日14時間16分1秒、コンマ00005早いよ」
「「細か!!」」
ティエリアもニールもつっこんでいた。

「さて・・・・今日は、釣り大会だーー!!」
昼食が終わると、リジェネは嬉しそうだった。
毎年、この南の島にくると釣り大会を行うそうである。
こうして、皆は船の上の人となった。
「は、はははははは!!見ろ、もう釣れたぞ!」
ニールが喜ぶ。
小さな小さな魚だった。
「小さい。見ろ、僕はサメを釣った!!!」
どうやったら釣れるんですか。
そんなつっこみをいれたい、巨大なホオジロザメが、甲板に上がっていた。暴れるのを防ぐために、もう息の根は止めてある。
「お、俺も釣れた」
ライルは、カジキを釣り上げていた。
無論、手伝ってもらってだが。
「僕もつれたよー!!」
ティエリアは、変わらず背中にジャボテンダーを背負って、釣れた獲物をみんなに見せる。
「タコだね」
「タコだ」
「タコかぁ」
ほんわかと、みんなで和む。
だってティエリアの笑顔があんまりにもかわいかったから。
「タコさんタコさーん」
ティエリアも嬉しそうだった。
大物用の釣りで、どうすればニールのように小物が釣れるのか、そしてティエリアのようにタコが釣れるのか謎だ。
「でも、ここらホオジロザメがいるんだな。泳ぐの危険かも?」
「大丈夫。ネットはってあるし。それに、サメだって人を襲うことは滅多にないよ~」
刹那は、一人何も釣れずにいた。
「エサかえれば、刹那」
「ああ。このガンプラでは釣れないようだ」
刹那はエクシアのガンプラからダブルオーライザーにエサをかえて、再びチャポンと海の中に浮きを戻す。
そんなんで、釣れたらすごいよ。
一同、沈黙していたが、刹那の浮きがぐぐっと海中に引きずられていく。
「かかった!」
「「「嘘!!!」」」
でも、そのひきはどう見ても大物。
刹那はリールを巻いていく。波に、金色が見えた。
金色の熱帯魚か?と思ったが、プカプカ浮かぶそれは髪の毛だった。
「釣れた!ハム仮面が釣れた!!!どうすればいい、どうすれば!!!!」
ダブルオーライザーのエサを口にくわえて、ハム仮面は波の間を漂っている。
「捨てるしかないよ!!」
「捨てろ、刹那!」
「そもそも、なんでハム仮面が南の海にいるー!?」
最もな刹那の意見。
ハム仮面は、いそいそと自分から船の上にあがってきた。
みんな、後退して威嚇する。

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