院生時代の部屋2
目覚めると、京楽の顔があった。同じベッドで眠っていたのだ。
「なななな・・・・・・・・・」
がばりと起き上がる。ズキリと、頭が痛んだ。
床を見ると、酒の瓶がいくつか転がっていた。何人の友人かが、床で転がって寝ていた。浮竹のベッドには女性の友達が寝ていた。
「ああ・・・・・・またか」
甘い果実酒だけを飲んでいたつもりだが、酒盛りがはじまって、京楽の飲むきつい酒も飲まされた。みんなでわいわい騒ぎあって、深夜まで飲んだ。
楽しかったが、起きた後がややこしいのだ。
浮竹は、まず自分のベッドで眠っている女性をそっと起こす。
「おい、男だらけのとこで眠るなんて危ないぞ」
「あら私、寝ちゃってた?」
こくこくと浮竹が頷くと、女性は衣服の乱れを直して浮竹の頬にキスをした。
「あなた、京楽とできているようでできなていないから・・・・面白くて」
昨日の夜も、そんな話題で賑わった。
「久しぶりに楽しくはしゃいじゃった。ありがとう、浮竹君」
浮竹は、女性に初めて頬にキスをされたせいで、朱くなったが、寝ている友人どもをどかして、女性の友人に寮の自室に帰るように促した。
それに、女性の友人はドアのところで手を振って別れた。
「起きろ――――!朝だぞーーー!授業に遅刻するぞーーー!!」
思い思いに寝転がっている友人たちを起こして、急かしては部屋の外に追いやる。
結局、残ったのは、まだ眠っている京楽だけだった。
「京楽、起きろ」
「んーあと10分」
「起きろ、このバカ」
「あと5分・・・・・」
「京楽、愛してる」
嘘でそう耳元で囁くと、京楽はぱっちりと目をあけて、浮竹を抱き締めた。
「僕も愛してるよ浮竹!」
「ばか、嘘に決まってるだろ」
「ちぇっ、つまんないな。あー・・・・ちょっと飲み過ぎたかなぁ」
「飲み過ぎたどころじゃないだろ」
京楽があけた酒の瓶は5つ以上。どれも喉が焼けるようなアルコール度の高い高級酒。
高級酒がただで飲めると、友人たちを誘ったのは正解だった。二人きりだったら、操の危機があったかもしれなくて。
はぐしたり、キスまでは許す。でも付き合っていないので、それ以上はさせなかった。
「昨日の君、かわいかったなぁ。お酒によっぱらって、僕の膝元にきて・・・・・」
「記憶から抹消しろ!」
浮竹は顔を朱くして、京楽を蹴り飛ばした。
「いやだ!昨日の浮竹は僕に甘えてきてすごかった!こんないい記憶、抹消なんてできない」
京楽の言葉に、浮竹は昨日の記憶を思い出す。
ズキズキ頭が痛んで、欠片しか思い出せなかったが、たしかに京楽に甘てた様な気がする。
「今日は休む」
「じゃあ僕も休もっと♪」
「おまえは二日酔いにも何もなってないだろう。授業に出ろ」
「嫌だよ。二日酔いの君を放置して、学校になんていけない」
「ちゃんと授業に出たら、今日夜キスしてやる」
「京楽春水、この名にかけて授業に参加します」
ちょろいな。
浮竹は思った。
そのまま、浮竹は京楽が学校に行くのを見送って、ベッドに横になった。
騒ぎすぎたせいか、熱が出てきた。
一人なので薬だけ飲んで寝ていると、ふと冷たい感傷が額にして、目を開ける。
「京楽、学校にいったんじゃないのか」
「行ったよ。でも、君のことが心配で昼の時間に抜け出してきた。まだ昼休みだから、さぼっていることにはならないよ」
額には、水で冷えたタオルが置かれていた。
「酒盛りするのはいいけど、君も限度を守らなきゃね」
言い返す言葉は見つからなくて、浮竹は京楽の手をとった。
「何?」
「屈め。礼だ」
大人しく屈んで、浮竹の位置まで顔をもってくる京楽に、浮竹はキスをした。
それに目を見開いた京楽は、顎に手をかけて、無理やり口をあけさせると、舌を入れてきた。
「ううん」
舌と舌とが絡まる。
熱のせいで、ぼーっとなってくる。
舌を引き抜かれると、京楽はそれ以上はしてこなかった。
「今日の夜の分だ。さっさと、授業に戻れ」
「授業終わるまで、ちゃんと寝てなよ。戻ってきて熱があがってたら、またベロチューの刑だからね!」
「勘弁しろ」
京楽とのディープキスは、あまりに心地よかった。それ以上先に進んでもいいかという気になってくる。だから、いつもキスは唇を重ねるだけなのだ。
それなのに、舌を入れられた。初めての経験だった。
朱くなる頬が、初心さを物語っている。
「あー。いつか、絶対操うばわれそう」
京楽は、チャンスがあれば浮竹とそうなりたいようで。
一緒の部屋で暮らすようになって、不便なことは最初はなかったが、今は同じ部屋にいるのが貞操の危機なのだ。
「テープ、またはるか・・・・・・」
床にテープをはって、これ以上こっちにくるなルールをまた発動させよう。
結局夜になっても熱が下がるどころか高くなって、ベロチューの刑に処される浮竹であった。
「なななな・・・・・・・・・」
がばりと起き上がる。ズキリと、頭が痛んだ。
床を見ると、酒の瓶がいくつか転がっていた。何人の友人かが、床で転がって寝ていた。浮竹のベッドには女性の友達が寝ていた。
「ああ・・・・・・またか」
甘い果実酒だけを飲んでいたつもりだが、酒盛りがはじまって、京楽の飲むきつい酒も飲まされた。みんなでわいわい騒ぎあって、深夜まで飲んだ。
楽しかったが、起きた後がややこしいのだ。
浮竹は、まず自分のベッドで眠っている女性をそっと起こす。
「おい、男だらけのとこで眠るなんて危ないぞ」
「あら私、寝ちゃってた?」
こくこくと浮竹が頷くと、女性は衣服の乱れを直して浮竹の頬にキスをした。
「あなた、京楽とできているようでできなていないから・・・・面白くて」
昨日の夜も、そんな話題で賑わった。
「久しぶりに楽しくはしゃいじゃった。ありがとう、浮竹君」
浮竹は、女性に初めて頬にキスをされたせいで、朱くなったが、寝ている友人どもをどかして、女性の友人に寮の自室に帰るように促した。
それに、女性の友人はドアのところで手を振って別れた。
「起きろ――――!朝だぞーーー!授業に遅刻するぞーーー!!」
思い思いに寝転がっている友人たちを起こして、急かしては部屋の外に追いやる。
結局、残ったのは、まだ眠っている京楽だけだった。
「京楽、起きろ」
「んーあと10分」
「起きろ、このバカ」
「あと5分・・・・・」
「京楽、愛してる」
嘘でそう耳元で囁くと、京楽はぱっちりと目をあけて、浮竹を抱き締めた。
「僕も愛してるよ浮竹!」
「ばか、嘘に決まってるだろ」
「ちぇっ、つまんないな。あー・・・・ちょっと飲み過ぎたかなぁ」
「飲み過ぎたどころじゃないだろ」
京楽があけた酒の瓶は5つ以上。どれも喉が焼けるようなアルコール度の高い高級酒。
高級酒がただで飲めると、友人たちを誘ったのは正解だった。二人きりだったら、操の危機があったかもしれなくて。
はぐしたり、キスまでは許す。でも付き合っていないので、それ以上はさせなかった。
「昨日の君、かわいかったなぁ。お酒によっぱらって、僕の膝元にきて・・・・・」
「記憶から抹消しろ!」
浮竹は顔を朱くして、京楽を蹴り飛ばした。
「いやだ!昨日の浮竹は僕に甘えてきてすごかった!こんないい記憶、抹消なんてできない」
京楽の言葉に、浮竹は昨日の記憶を思い出す。
ズキズキ頭が痛んで、欠片しか思い出せなかったが、たしかに京楽に甘てた様な気がする。
「今日は休む」
「じゃあ僕も休もっと♪」
「おまえは二日酔いにも何もなってないだろう。授業に出ろ」
「嫌だよ。二日酔いの君を放置して、学校になんていけない」
「ちゃんと授業に出たら、今日夜キスしてやる」
「京楽春水、この名にかけて授業に参加します」
ちょろいな。
浮竹は思った。
そのまま、浮竹は京楽が学校に行くのを見送って、ベッドに横になった。
騒ぎすぎたせいか、熱が出てきた。
一人なので薬だけ飲んで寝ていると、ふと冷たい感傷が額にして、目を開ける。
「京楽、学校にいったんじゃないのか」
「行ったよ。でも、君のことが心配で昼の時間に抜け出してきた。まだ昼休みだから、さぼっていることにはならないよ」
額には、水で冷えたタオルが置かれていた。
「酒盛りするのはいいけど、君も限度を守らなきゃね」
言い返す言葉は見つからなくて、浮竹は京楽の手をとった。
「何?」
「屈め。礼だ」
大人しく屈んで、浮竹の位置まで顔をもってくる京楽に、浮竹はキスをした。
それに目を見開いた京楽は、顎に手をかけて、無理やり口をあけさせると、舌を入れてきた。
「ううん」
舌と舌とが絡まる。
熱のせいで、ぼーっとなってくる。
舌を引き抜かれると、京楽はそれ以上はしてこなかった。
「今日の夜の分だ。さっさと、授業に戻れ」
「授業終わるまで、ちゃんと寝てなよ。戻ってきて熱があがってたら、またベロチューの刑だからね!」
「勘弁しろ」
京楽とのディープキスは、あまりに心地よかった。それ以上先に進んでもいいかという気になってくる。だから、いつもキスは唇を重ねるだけなのだ。
それなのに、舌を入れられた。初めての経験だった。
朱くなる頬が、初心さを物語っている。
「あー。いつか、絶対操うばわれそう」
京楽は、チャンスがあれば浮竹とそうなりたいようで。
一緒の部屋で暮らすようになって、不便なことは最初はなかったが、今は同じ部屋にいるのが貞操の危機なのだ。
「テープ、またはるか・・・・・・」
床にテープをはって、これ以上こっちにくるなルールをまた発動させよう。
結局夜になっても熱が下がるどころか高くなって、ベロチューの刑に処される浮竹であった。
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