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流産

ルキアと、体を何度も重ねた。

ある日、ルキアが泣いていた。どうしたのかと聞くと、太ももから血を流していた。

月経かと思ったが、違った。

最近のルキアは食べ物の好みが変わったし、よく吐き気を訴えて、食もあまり進んでなかった。

「私は・・・・・・貴様との愛の結晶を失ってしまった」

ルキアは泣いた。

俺の胸の中で、号泣した。

ルキアは、いつの間にか俺の子を宿していた。そして、流産したのだ。

しぶるルキアを連れて、産婦人科へいって、処置を施してもらった。

「母体が未成熟なせいでしょうなぁ。見たところ、まだ十代とお見受けしますが・・・・」

ルキアは、高校の頃のまま体の時を止めていた。それは死神だから仕方ないことだろう。

ルキアは鎮静剤を打ってもらったせいか、俺のアパートに帰ると、頽れるよに意識を失った。

ルキアの義骸は、子供は宿らぬようにできていると言っていたが、それが嘘なのだと分かった。

子供は、無事生まれてきてほしかった。

俺とルキアの子・・・・・愛の結晶。

きっと、性別は女の子だ。ルキアに似て、アメジストの瞳をしていて、髪の色は俺と同じオレンジ。

そう考えていいると、失われた子に対して、罪悪感を抱いた。

「ごめんな、ルキア。・・・・・・気づいてやれなくて。ごめんな俺の子供・・。名前もつけてあげれそうにない」

俺にとってもショックな出来事だった。

子を失ったルキアは、その日から不安定になっていった。憔悴しきっていて、とてもじゃないが現世で生活をさせるわけにもいかなくて、尸魂界に帰した。

尸魂界でも、ルキアは不安定で、朽木家で寝込む日々が続いているそうだ。

よほど、赤子を流産したのがショックだったらしい。俺と子を成していたことは、たとえ白哉にも話さなかった。

なんでも、現世の人間と死神が交わり、子を成すのが大罪なのだそうだ。

それを分かっていて、ルキアは避妊もせずに俺に抱かれた。ルキアは大切な俺の恋人だ。ルキアがそんなに思い詰めていることえを気づけなかった自分に腹を立てた。

「ルキア・・・・・・」

会いたかった。会って、あの細い体をもう一度抱き締めたかった。体の関係なんてどうでもよかった。

(ルキア、大丈夫か?)

伝令神機で連絡をいれと、翌日に返信が返ってた。そのメールにショックを受けた、

(恋次に抱かれた)

そう、確かに書いてあった。

俺たちは、まだまだこれからも一緒にいるんじゃなかったのか。怒りで目の前が真っ白になって、酷い言葉を返した。

(恋次に慰めてもらって元気になるなら、ずっと恋次に抱かれていればいい。お前のことなんて、もう知らない)

その日から、ルキアから連絡は途絶えた。

1か月は経っただろうか。

浦原さんに頼んで、尸魂界の穿界門を開けてもらって、尸魂界に行った。

朽木家で、ルキアを見つけた。

「一護・・・・・・・」

「ルキア・・・お前、俺を裏切って、平気なのか?」

「違うんだ、聞いてくれ一護!」

「恋次のことが好きなら、俺は一体なんなんだ!お前の恋人じゃなかったのかよ!」

俺は、ルキアに酷い言葉を浴びせていた。

でも、ルキアは泣くだけで、俺はそれがもどかしかった。

「兄様が、私が流産したことに気付いたのだ。現世の者と子を成すのは大罪。貴族は初夜を他の貴族に見せなければならない決まりがある。兄様は、私と恋次ができていると思っているのだ。だから、恋次と体を重ねた」

「それでも、裏切りには変わらない!」

「聞いてくれ、一護!私は大罪であろうと、貴様の子を産みたかったのだ」

その言葉に、今までの怒りが収まっていく。

「恋次とは、一度きりなのか?」

「ああ、そうだ」

「お前は、まだ俺を想ってくれている。そう捉えていいんだな?」

俺は、ルキアのアメジストの瞳を見つめた。

「当たり前だ!一護、貴様以外に恋慕はない。確かに恋次のことも好きだが貴様のほうが好きだ!!!」

ルキアを抱き締めた。

1か月ぶりに抱きしめたルキアの体は、前より細かった。

「ルキア・・・・・・・」

「大罪でも構わない。抱いてくれ、一護」

「ルキア・・・・・」

求められるままに、朽木家で体を重ねた。誰かがやってきたらどうしとうという逡巡をもちながら、ルキアを大切に大切に抱いた。

やがて、1時間が経って、白哉がやってきた。

「やはり、兄だったのか・・・・・恋次と、思いたかった」

「俺はさばかれる覚悟ができている、だけどルキアは悪くねぇ。俺が無理に抱いたんだ」

「一護、何を言っておる!」

「兄とルキアは何もなかった。私は何も見なかったし、聞かなかった」

「白哉・・・・・」

「ルキアすまない。恋次に抱かせたのは、私の責任だ」

「もういいのです、兄様・・・・・・」

ルキアはもう泣かなかった、

「何も見なかったことにしたいが、今回の流産の件は、一護のせいではないかという噂がたっている」

「ルキア」

「はい兄様」

「尸魂界を追放されても、後悔はないか?」

「ありません」

「朽木白哉の名において、朽木ルキアを第2級の罪を犯したとして、霊圧を剥奪後、現世に永久追放とするものとする!」

本当なら、四六室で裁かれる案件なのだが、死刑の宣告をされる可能性があったから、白哉が単独で刑の執行をした。

後に、白屋は四六室に召喚され、罪を裁かれるだろう。

「ルキア、達者で暮らせ・・・・・」

「兄様!」

ルキアはアメジストの瞳に涙をたくさん浮かべさせて、義兄を抱き締めた。

「ありがとうございます、兄様。私は、現世で一護と共に生きます」

「帰ろう、ルキア。俺の家に」

「ああ・・・・・」

尸魂界に去る間際、恋次とあった.

「一護すねぇ。ルキアを抱いちまった」

「もうそれはいいんだ、恋次。ルキアを庇ったんだろう?」

「だが俺は!」

「じゃあ、歯、食いしばれ」

恋次を思いきり殴って、一護もスッキリしたようだった。

「恋次、さようなら・・・・・・」

「そんな顔するなよ。現世に行ったとき、会いにに行くから」

「ああ」

「ルキア、行くぞ!」

「またな、恋次。兄様を頼む」

「ああ、心配するな」


その後、現世に帰った二人は、1年後結婚式を挙げた、

挙式には恋次と白哉の姿もあった。

ルキアは、純白のウェディングドレスを着て、とても美しく幸せそうであった、一護と結婚指輪を交換し、誓いの言葉を口にして、キスをした。

「黒崎のやつ・・・・・・井上さんと結婚すると思ってたよ」

式に出ていた石田が、ふとそんなことを言った。

「黒崎君は、ずっと朽木さんのことが好きだったから・・・・私、失恋しちゃった。でも、二人の幸せそうな顔を見ていると、なんかふっきれた」

「一護も朽木も、幸せそうだな」

茶虎の言葉に、みんな頷いた。

いま、ルキアの体内には、新しい命が宿っている。順調にいけば、6月後には子供が生まれる、

それから、ルキアは浦原に頼んで、一護と同じ時を刻める特殊な義骸に入っている。

一護と、一生を共にするのだ。

いつかどちからが先に逝ったとしても、死神のように数百年を一人で過ごすことはない。

一護とルキアは、3人の子供に恵まれて、いつまでも幸せに過ごすのだった、









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