結婚してもルキアのとりあい
いよいよ、ルキアとの結婚式の日がやってきた。
一護は、朽木家の家紋の入った衣装で正装していた。
ルキアが、部屋に入ってくる。
広い1番隊の執務室で、婚礼をあげることになった。
白哉に付き添われて、白いウェディングドレスのルキアが、金糸銀糸の刺繍の麗しいウェディングベールをかぶりながら、やってくる。
美しかった。時を凍りつかせることができるなら、そうしたいと思ったほどだった。
やがて、ルキアは白哉から離れて、一護の隣にそっと立った。
この時のためにと、流魂街で最近やってきた元神父を雇い入れた。
「汝、朽木一護、あなたは病める時も健やかなる時も、朽木ルキアを伴侶とし、愛することを誓いますか?」
「誓います」
「汝、朽木ルキア、あなたは病める時も健やかなる時も、朽木一護を伴侶とし、愛することを誓いますか?」
「誓います」
結婚指輪を交換しあった。大前田の宝石店で買った、ピンクダイヤをあしらった指輪だった。
ルキアのウェディングヴェールを、そっとあげて、顔を露わにする。
「すげー綺麗だ、ルキア」
「ふふ、そういう一護もかっこいいぞ」
口づけを交わした。
「ひゅーひゅー」
「おめでとう」
「おめでとうございます」
全ての隊長副隊長が参加してくれた。
「ルキア、幸せに」
白哉は、この時ばかりは素直だった。
その後は祝賀会ということで、白哉が朽木家の料理人が作った料理を、立食会という形で振る舞った。酒も、高級酒を用意されてあった。
13番隊は、席官も訪れていて、仙太郎などは自分のことのように泣いていた。
ルキアは、ウェディングブーケをもっていた。
それを投げると、わざわざこの世界まできてくれた井上の手におちた。
「朽木さん、黒崎君とお幸せに!」
石田と茶虎もきていた。
「黒崎君が死んで、すごく悲しかったけど、死神として生きててくれて嬉しい」
井上は、泣きまくった。
自分の死後、現世にはいっていなかった。
死神として生きていると連絡を入れたのは最近だ。父親も双子の妹も、驚きながらも喜んでくれた。
井上は、動画を撮影していた。
一護の父親や双子の妹たちに見せるためだ。
一護は、笑ってルキアと並んで、酒を飲んだ。高級酒だけに、美味かった。
「ルキア、幸せになろうな?」
「ああ、一護」
二人は、キスをした。
「見せつけてくれるのう」
「夜一さんもきてたのか。浦原さんまで」
「いやー、黒崎さんが、まさか朽木さんになるなんて、思ってもみませんでした」
夜一の後ろから、砕蜂が顔をだして、夜一を式を挙げたいとだだをこねだしたが、夜一が頭をなでると、「ああ、夜一様・・・」といって、陶酔の世界に浸ってしまった。
やがて、式も終わり、二次回になった。場所は朽木邸。
朽木邸でも、御馳走と美酒が振る舞われる。入りきれなかった席官以外の平隊士も参加できるので、結婚式の時よりも人は多かった。
「さすがに、飲みすぎたか・・・・」
まだウェディングドレス姿のルキアの頬が朱くなっていた。
「大丈夫か、ルキア」
「少し、夜風に当たってくる」
「俺も行く」
二人きりになって、笑いあった。
「俺とお前が結婚するなんて、誰も思わなかっただろうな」
「そうであろうな。貴様は人間で死神ではなかったのだから。しかし、一度死んで死神になる死神代行など、聞いたこともない」
「まぁ、俺も18で死ぬなんて思ってなかったけど。あのまま現世にいたら、多分井上と結婚していた」
「私もだ。貴様が死神としてやってこなければ、多分恋次と結婚していたであろう」
お互い、あるべき運命を覆したのだ。
そのきっかけは、一護の現世での死だった。
普通、死は悲しいはずであるが、尸魂界に魂魄としてやってきた一護は、霊圧を保ったまま死神化できた。
そのままでも十分であったが、死神として尸魂界でやっていくために、わざわざ真央霊術院まで通い、ルキアの副官となった。
「これからもよろしくな、ルキア。今日の夜、いいか?」
「何をだ?」
「抱いていいかって聞いてるんだよ」
「なななななな、い、いいぞ・・・・・恥ずかしい!今、死ぬほど恥ずかしい」
「照れたルキアもかわいいな」
ルキアを抱き上げた。
もうそろそろ、二次回もおしまいだった。
人もまばらになった朽木邸で、ルキアを降ろす。
「行こう、ルキア」
「ああ」
朽木邸に入り、与えられた寝室で、互いに衣装を脱がしあった。
「愛してる、一護」
「俺も愛してる、ルキア」
婚礼と同時に、睦みあうことも許可されていた。
二人は何度も口づけあいながら、体を重ねた。
「ふあー」
次の日、寝坊した。
だが、念のために1週間は休暇をとっておいたので、一護は眠たい目をこすりながら、ルキアを起こす。
「ルキア、起きろ、朝だぞ」
「ん~。一護、もうキスはいい・・・むにゃむにゃ」
「おい、ルキア」
「はっ!白玉餡蜜は!?」
「なんの夢みてたんだ、お前」
「夢か・・・・一護が、白玉餡蜜の中にいて、キスばかりしてくる夢を見た」
「欲求不満か?」
「たわけ!ちちちち、違う!」
そっとルキアの顎に手をかけて、口づける。
「一護!」
「いいじゃねぇか。俺たち、新婚さんなんだ。甘ったるい雰囲気があってもいいと思う」
「そ、それもそうだな」
互いに下着姿であることに気づいて、朱くなりながらいつもの死覇装を着る。他にも服はあったが、着慣れたこの服が一番しっくりときた。
「遅いぞ、二人とも」
白哉が、何故かいた。
「なんで白哉がいやがんだ」
「ルキアの結婚とその後を見守るために、数日の休暇をとったまで」
「くそー、ルキアといちゃいちゃラブラブの計画が!」
遅めの朝餉の支度がされた。
今回は、一護も普通にメニューだった。数日続いた猫まんまじゃなくて、一護も安心した。
「そうだ、兄様。兄様と一護と私の3人で、現世に新婚旅行にいきませんか」
「ルキア、新婚旅行に兄は普通誘わない!」
「え、でも私は常に兄様のお傍にいたい・・・・・」
「白哉ぬきで、新婚旅行に行こう!」
「待て」
ぎくり。
「私も行く」
「兄様!」
ルキアが目を輝かせた。義兄連れの新婚旅行ってどうなんだよ・・・・そう思いながらも、嬉しそうなルキアの顔を曇らせたくなくて、一護もその条件を飲んだ。
「わーったよ。白哉も連れて行けばいいんだろ」
「一護、よいのだな?」
「二言はねーよ」
白哉が、二人を微笑ましそうに見る。
そんな白哉を見たのははじめてで、一護はぽかんとしていた。
「白哉、熱でもあるのか?」
額に手を当てるが、平熱だった。
「兄は・・・まぁいい。ルキアとの新婚生活に、なるべく邪魔はすまい」
「だったら、新婚旅行になんでついてくるんだよ」
「それはこれとは別だ」
「納得いかねぇ・・・・」
ばちばちと、視線で火花を散らしあう二人。
「ルキアは渡さねぇ!」
「それはこちらの台詞だ!」
結婚式をあげても、白哉は白哉であった。ルキアの傍からいなくなることはないのだろう。
一護は、それでも一応は新婚旅行になるので、仕方なしに白哉も連れて、大阪にでも食道楽あたりにでもいこうかなと、考えるのだった。
一護は、朽木家の家紋の入った衣装で正装していた。
ルキアが、部屋に入ってくる。
広い1番隊の執務室で、婚礼をあげることになった。
白哉に付き添われて、白いウェディングドレスのルキアが、金糸銀糸の刺繍の麗しいウェディングベールをかぶりながら、やってくる。
美しかった。時を凍りつかせることができるなら、そうしたいと思ったほどだった。
やがて、ルキアは白哉から離れて、一護の隣にそっと立った。
この時のためにと、流魂街で最近やってきた元神父を雇い入れた。
「汝、朽木一護、あなたは病める時も健やかなる時も、朽木ルキアを伴侶とし、愛することを誓いますか?」
「誓います」
「汝、朽木ルキア、あなたは病める時も健やかなる時も、朽木一護を伴侶とし、愛することを誓いますか?」
「誓います」
結婚指輪を交換しあった。大前田の宝石店で買った、ピンクダイヤをあしらった指輪だった。
ルキアのウェディングヴェールを、そっとあげて、顔を露わにする。
「すげー綺麗だ、ルキア」
「ふふ、そういう一護もかっこいいぞ」
口づけを交わした。
「ひゅーひゅー」
「おめでとう」
「おめでとうございます」
全ての隊長副隊長が参加してくれた。
「ルキア、幸せに」
白哉は、この時ばかりは素直だった。
その後は祝賀会ということで、白哉が朽木家の料理人が作った料理を、立食会という形で振る舞った。酒も、高級酒を用意されてあった。
13番隊は、席官も訪れていて、仙太郎などは自分のことのように泣いていた。
ルキアは、ウェディングブーケをもっていた。
それを投げると、わざわざこの世界まできてくれた井上の手におちた。
「朽木さん、黒崎君とお幸せに!」
石田と茶虎もきていた。
「黒崎君が死んで、すごく悲しかったけど、死神として生きててくれて嬉しい」
井上は、泣きまくった。
自分の死後、現世にはいっていなかった。
死神として生きていると連絡を入れたのは最近だ。父親も双子の妹も、驚きながらも喜んでくれた。
井上は、動画を撮影していた。
一護の父親や双子の妹たちに見せるためだ。
一護は、笑ってルキアと並んで、酒を飲んだ。高級酒だけに、美味かった。
「ルキア、幸せになろうな?」
「ああ、一護」
二人は、キスをした。
「見せつけてくれるのう」
「夜一さんもきてたのか。浦原さんまで」
「いやー、黒崎さんが、まさか朽木さんになるなんて、思ってもみませんでした」
夜一の後ろから、砕蜂が顔をだして、夜一を式を挙げたいとだだをこねだしたが、夜一が頭をなでると、「ああ、夜一様・・・」といって、陶酔の世界に浸ってしまった。
やがて、式も終わり、二次回になった。場所は朽木邸。
朽木邸でも、御馳走と美酒が振る舞われる。入りきれなかった席官以外の平隊士も参加できるので、結婚式の時よりも人は多かった。
「さすがに、飲みすぎたか・・・・」
まだウェディングドレス姿のルキアの頬が朱くなっていた。
「大丈夫か、ルキア」
「少し、夜風に当たってくる」
「俺も行く」
二人きりになって、笑いあった。
「俺とお前が結婚するなんて、誰も思わなかっただろうな」
「そうであろうな。貴様は人間で死神ではなかったのだから。しかし、一度死んで死神になる死神代行など、聞いたこともない」
「まぁ、俺も18で死ぬなんて思ってなかったけど。あのまま現世にいたら、多分井上と結婚していた」
「私もだ。貴様が死神としてやってこなければ、多分恋次と結婚していたであろう」
お互い、あるべき運命を覆したのだ。
そのきっかけは、一護の現世での死だった。
普通、死は悲しいはずであるが、尸魂界に魂魄としてやってきた一護は、霊圧を保ったまま死神化できた。
そのままでも十分であったが、死神として尸魂界でやっていくために、わざわざ真央霊術院まで通い、ルキアの副官となった。
「これからもよろしくな、ルキア。今日の夜、いいか?」
「何をだ?」
「抱いていいかって聞いてるんだよ」
「なななななな、い、いいぞ・・・・・恥ずかしい!今、死ぬほど恥ずかしい」
「照れたルキアもかわいいな」
ルキアを抱き上げた。
もうそろそろ、二次回もおしまいだった。
人もまばらになった朽木邸で、ルキアを降ろす。
「行こう、ルキア」
「ああ」
朽木邸に入り、与えられた寝室で、互いに衣装を脱がしあった。
「愛してる、一護」
「俺も愛してる、ルキア」
婚礼と同時に、睦みあうことも許可されていた。
二人は何度も口づけあいながら、体を重ねた。
「ふあー」
次の日、寝坊した。
だが、念のために1週間は休暇をとっておいたので、一護は眠たい目をこすりながら、ルキアを起こす。
「ルキア、起きろ、朝だぞ」
「ん~。一護、もうキスはいい・・・むにゃむにゃ」
「おい、ルキア」
「はっ!白玉餡蜜は!?」
「なんの夢みてたんだ、お前」
「夢か・・・・一護が、白玉餡蜜の中にいて、キスばかりしてくる夢を見た」
「欲求不満か?」
「たわけ!ちちちち、違う!」
そっとルキアの顎に手をかけて、口づける。
「一護!」
「いいじゃねぇか。俺たち、新婚さんなんだ。甘ったるい雰囲気があってもいいと思う」
「そ、それもそうだな」
互いに下着姿であることに気づいて、朱くなりながらいつもの死覇装を着る。他にも服はあったが、着慣れたこの服が一番しっくりときた。
「遅いぞ、二人とも」
白哉が、何故かいた。
「なんで白哉がいやがんだ」
「ルキアの結婚とその後を見守るために、数日の休暇をとったまで」
「くそー、ルキアといちゃいちゃラブラブの計画が!」
遅めの朝餉の支度がされた。
今回は、一護も普通にメニューだった。数日続いた猫まんまじゃなくて、一護も安心した。
「そうだ、兄様。兄様と一護と私の3人で、現世に新婚旅行にいきませんか」
「ルキア、新婚旅行に兄は普通誘わない!」
「え、でも私は常に兄様のお傍にいたい・・・・・」
「白哉ぬきで、新婚旅行に行こう!」
「待て」
ぎくり。
「私も行く」
「兄様!」
ルキアが目を輝かせた。義兄連れの新婚旅行ってどうなんだよ・・・・そう思いながらも、嬉しそうなルキアの顔を曇らせたくなくて、一護もその条件を飲んだ。
「わーったよ。白哉も連れて行けばいいんだろ」
「一護、よいのだな?」
「二言はねーよ」
白哉が、二人を微笑ましそうに見る。
そんな白哉を見たのははじめてで、一護はぽかんとしていた。
「白哉、熱でもあるのか?」
額に手を当てるが、平熱だった。
「兄は・・・まぁいい。ルキアとの新婚生活に、なるべく邪魔はすまい」
「だったら、新婚旅行になんでついてくるんだよ」
「それはこれとは別だ」
「納得いかねぇ・・・・」
ばちばちと、視線で火花を散らしあう二人。
「ルキアは渡さねぇ!」
「それはこちらの台詞だ!」
結婚式をあげても、白哉は白哉であった。ルキアの傍からいなくなることはないのだろう。
一護は、それでも一応は新婚旅行になるので、仕方なしに白哉も連れて、大阪にでも食道楽あたりにでもいこうかなと、考えるのだった。
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