一護と白哉
ルキアと一護の結婚式まで、あと1か月。
一護は、ルキアと一緒に尸魂界での虚退治にきていた。
「やっぱ、書類仕事よりこっちのほうが断然楽だわ」
「バカ者!そうやって、命を落としていった死神もおおいのだぞ!気を引き締めろ」
「へいへい」
出現したのは、大虚(メノグランデ)の中でもアジューカスクラスの虚だった。
そのアジューカスが、15体。
「怯むな!かかれ!」
平隊員たちには下がっていろと伝えてある。
今いるのは、13番隊でも上位席官クラスの者たちだ、
「てやあああ!」
4番隊に移籍して、いなくなった清音の分まで、がんばるように仙太郎が先陣を切る。
そのまま、乱闘になった。
「ぎゃあああああ」
「うわあああああ」
一人が倒され、また一人が倒されていく。
アジューカスはやがて合体して、ヴァストローデに近い霊圧をもって、襲い掛かってっきた。
「舞え、袖白雪。次の舞、白漣!」
虚のいる地面から空高くまで凍り付く。まだ虚は生きていた。
「しつけぇ野郎だ。月牙天衝!」
一護が、そのでたらめな霊圧で、卍解することもなく虚の霊圧を混じらせた一撃をくらわせると、凍り付いた虚は粉々になって霊子へと還っていった。
「3席以下6席までは、けが人の収容と治療に当たれ!他の者は、虚の残党がいないかの捜索にあたれ!」
「やっぱ、ルキアが隊長で正解だわ」
「何故だ?」
「俺はこんな風に、下の者に命令なんて出せない。自分一人の力で倒せると信じこんで、一人でつっこんでいっちまう。席官クラスの扱い方なんてわかんねーしな」
「私も、最初はそうだった。でも、貴様ももう13番隊の副隊長なのだ。席官クラスの者を動かせるように、慣れておけ」
「へいへい」
「朽木副隊長、8席の怪我が酷いです!どうしましょう!」
「急いで、4番隊の虎鉄隊長の元に運んでくれ!」
「分かりました!」
「おお、一護、その調子だ。やればできるではないか」
「おい、これくらい普通できるだろ。舐めてんのか」
「別に~。兄様に、お前をいじめるようになど、言われておらぬぞ」
「あの白哉義兄様がっ・・・・・」
舌内を打つ。
何かあると、姑のように口を出し、そして小ばかにしてくる、貴族の中の貴族、見てるだけなら誰も振り返るような気品と気高さをもつ白哉。
その白哉のほうから、一護を朽木家の婿養子という形で出迎えたくせに、義妹のルキアとは結婚するまで清いままでいろとうるさい。
結婚したらしたで、子供はまだか?と聞かれそうだ。
「そうだ、ルキア、帰ったら明日の分の白哉の弁当作ってくれねーか?」
「いいが、何故だ?」
「ぎゃふんといわせてやるんだよ、白哉を」
「兄様は、そんなこと決して言わぬと思うがな」
次の日になって、今日の昼食はルキアの手作り弁当だと白哉に吹き込むと、白哉は嬉しそうにしていた。重度のシスコンだから、ルキアの手作り弁当が嬉しいのだろう。
そして、ルキアが作った弁当をうけとり、それにハバネロをこれでもかというほどにかけてやった。
「くくく、これだけあれば・・・・・」
いくら白哉でも、辛いと飛び上がるだろう。
さささっと移動して、昼の時間帯に6番隊の執務室の前までやってきた。隠れて、様子を伺う。
ちょうど、白哉はルキアの弁当を口にしているところだった。
「ざまーみろ」
「む、これは・・・・・・」
「にしししし」
「辛くてうまいな」
「そうくるか!?」
「兄は、そこにいるのであろう。朽木一護」
びくりと、一護が飛び上がった。
「なんでわかった」
「その霊圧の垂れ流しをやめぬ限り、兄の存在はどこにいても丸わかりだ」
「くそ、霊圧の閉じ方ちゃんと学んだんだけどな・・・・」
それでも、霊圧が漏れる。それほどに一護の霊圧は高いのだ。
「おい一護、朽木隊長に嫌がらせするならやめておけ。命がいくつあっても足りねーぞ」
「うっせぇ、恋次!これは男と男の勝負なんだよ!」
「そういうわりには、兄は卑劣な手段をとるな。ルキアの作ってくれた弁当にハバネロか・・・普通の死神なら、食すこともできぬであろうが、私は辛いものが好きなのだ。残念であったな」
「俺は知らねーからな」
恋次が退避する。
「一度、きつく灸をすえる必要があるか」
「おう、やれるもんならやってみろ」
互い瞬歩で開けた場所にきた。
「卍解・・・・・千本桜景厳・・・・・」
「卍解!天鎖斬月」
二人で、切り結びあう。
億の桜の花びらの奔流をはじき返す。
「月牙天衝!」
「殲景・千本桜景厳・・・」
互いの技がぶつかりあう。そこに、巨大な霊圧をぶつけられて、二人ははっとなった。
「朽木隊長も、一護君もそこまで。いけないよ、隊長副隊長での卍解での切り結びあいは、禁じられている」
「京楽総隊長・・・・すまぬ。軽率であった」
卍解を解き、剣を鞘に納める白哉。
「ほら、一護君も」
「すまねぇ、京楽さん」
卍解を解いて、斬魄刀を背中にしまった。
「兄様も、一護も、喧嘩するなら口でしてください!こんな、卍解での切り結びあいなどしないでください」
ルキアが泣いていた。その泣き顔に、一護が困り果てる。
「いやな、違うんだ。俺と白哉は仲良しなんだ。だから、技を磨きあってたんだ」
「本当なのか、一護?」
ちらりと白哉を見ると、めっちゃ嫌そうな顔をしていた。
その白哉の隣に佇んで、白哉の肩を抱く。
「ほらほら、こんなに仲いいぞ」
「おお、兄様、一護とそんなに仲がよいなどとは、このルキア、思ってもみませんでした」
白哉は、思い切り足を踏んづけてきた。それを我慢しながら、笑顔で応える。
「そうだ、せっかくなので写メをとりましょう」
京楽は、用は終わったとばかりに去ってしまった後だった。
ぱしゃりと、引きつった笑顔の一護と、むすっとした表情の白哉の写真がとられた。
「まだ仕事が残っているので、一度戻ります、兄様。一護も、後からでいいからちゃんと戻るのだぞ!」
「破道の4、白雷」
「あががががが」
鬼道で黒焦げにされて、一護はまた白哉めと、思った。
「破道の4、白雷」
白哉に向けてうったはずの鬼道は、自分を焦がした。
「鬼道も使えないなど、笑止」
「うっせぇ、このばか!バーカバーカバーカ!」
「猿か・・・・」
「ムキーーー」
一護は、噴火した。
そして、鬼道ででかいのを放とうとして、自爆した。
「ウッキーーーーーー」
「猿め」
黒焦げになりながら、地団駄を踏む一護。それを嘲笑う白哉。
二人の仲は改善されるのは、まだまだ先になりそうだった。
一護は、ルキアと一緒に尸魂界での虚退治にきていた。
「やっぱ、書類仕事よりこっちのほうが断然楽だわ」
「バカ者!そうやって、命を落としていった死神もおおいのだぞ!気を引き締めろ」
「へいへい」
出現したのは、大虚(メノグランデ)の中でもアジューカスクラスの虚だった。
そのアジューカスが、15体。
「怯むな!かかれ!」
平隊員たちには下がっていろと伝えてある。
今いるのは、13番隊でも上位席官クラスの者たちだ、
「てやあああ!」
4番隊に移籍して、いなくなった清音の分まで、がんばるように仙太郎が先陣を切る。
そのまま、乱闘になった。
「ぎゃあああああ」
「うわあああああ」
一人が倒され、また一人が倒されていく。
アジューカスはやがて合体して、ヴァストローデに近い霊圧をもって、襲い掛かってっきた。
「舞え、袖白雪。次の舞、白漣!」
虚のいる地面から空高くまで凍り付く。まだ虚は生きていた。
「しつけぇ野郎だ。月牙天衝!」
一護が、そのでたらめな霊圧で、卍解することもなく虚の霊圧を混じらせた一撃をくらわせると、凍り付いた虚は粉々になって霊子へと還っていった。
「3席以下6席までは、けが人の収容と治療に当たれ!他の者は、虚の残党がいないかの捜索にあたれ!」
「やっぱ、ルキアが隊長で正解だわ」
「何故だ?」
「俺はこんな風に、下の者に命令なんて出せない。自分一人の力で倒せると信じこんで、一人でつっこんでいっちまう。席官クラスの扱い方なんてわかんねーしな」
「私も、最初はそうだった。でも、貴様ももう13番隊の副隊長なのだ。席官クラスの者を動かせるように、慣れておけ」
「へいへい」
「朽木副隊長、8席の怪我が酷いです!どうしましょう!」
「急いで、4番隊の虎鉄隊長の元に運んでくれ!」
「分かりました!」
「おお、一護、その調子だ。やればできるではないか」
「おい、これくらい普通できるだろ。舐めてんのか」
「別に~。兄様に、お前をいじめるようになど、言われておらぬぞ」
「あの白哉義兄様がっ・・・・・」
舌内を打つ。
何かあると、姑のように口を出し、そして小ばかにしてくる、貴族の中の貴族、見てるだけなら誰も振り返るような気品と気高さをもつ白哉。
その白哉のほうから、一護を朽木家の婿養子という形で出迎えたくせに、義妹のルキアとは結婚するまで清いままでいろとうるさい。
結婚したらしたで、子供はまだか?と聞かれそうだ。
「そうだ、ルキア、帰ったら明日の分の白哉の弁当作ってくれねーか?」
「いいが、何故だ?」
「ぎゃふんといわせてやるんだよ、白哉を」
「兄様は、そんなこと決して言わぬと思うがな」
次の日になって、今日の昼食はルキアの手作り弁当だと白哉に吹き込むと、白哉は嬉しそうにしていた。重度のシスコンだから、ルキアの手作り弁当が嬉しいのだろう。
そして、ルキアが作った弁当をうけとり、それにハバネロをこれでもかというほどにかけてやった。
「くくく、これだけあれば・・・・・」
いくら白哉でも、辛いと飛び上がるだろう。
さささっと移動して、昼の時間帯に6番隊の執務室の前までやってきた。隠れて、様子を伺う。
ちょうど、白哉はルキアの弁当を口にしているところだった。
「ざまーみろ」
「む、これは・・・・・・」
「にしししし」
「辛くてうまいな」
「そうくるか!?」
「兄は、そこにいるのであろう。朽木一護」
びくりと、一護が飛び上がった。
「なんでわかった」
「その霊圧の垂れ流しをやめぬ限り、兄の存在はどこにいても丸わかりだ」
「くそ、霊圧の閉じ方ちゃんと学んだんだけどな・・・・」
それでも、霊圧が漏れる。それほどに一護の霊圧は高いのだ。
「おい一護、朽木隊長に嫌がらせするならやめておけ。命がいくつあっても足りねーぞ」
「うっせぇ、恋次!これは男と男の勝負なんだよ!」
「そういうわりには、兄は卑劣な手段をとるな。ルキアの作ってくれた弁当にハバネロか・・・普通の死神なら、食すこともできぬであろうが、私は辛いものが好きなのだ。残念であったな」
「俺は知らねーからな」
恋次が退避する。
「一度、きつく灸をすえる必要があるか」
「おう、やれるもんならやってみろ」
互い瞬歩で開けた場所にきた。
「卍解・・・・・千本桜景厳・・・・・」
「卍解!天鎖斬月」
二人で、切り結びあう。
億の桜の花びらの奔流をはじき返す。
「月牙天衝!」
「殲景・千本桜景厳・・・」
互いの技がぶつかりあう。そこに、巨大な霊圧をぶつけられて、二人ははっとなった。
「朽木隊長も、一護君もそこまで。いけないよ、隊長副隊長での卍解での切り結びあいは、禁じられている」
「京楽総隊長・・・・すまぬ。軽率であった」
卍解を解き、剣を鞘に納める白哉。
「ほら、一護君も」
「すまねぇ、京楽さん」
卍解を解いて、斬魄刀を背中にしまった。
「兄様も、一護も、喧嘩するなら口でしてください!こんな、卍解での切り結びあいなどしないでください」
ルキアが泣いていた。その泣き顔に、一護が困り果てる。
「いやな、違うんだ。俺と白哉は仲良しなんだ。だから、技を磨きあってたんだ」
「本当なのか、一護?」
ちらりと白哉を見ると、めっちゃ嫌そうな顔をしていた。
その白哉の隣に佇んで、白哉の肩を抱く。
「ほらほら、こんなに仲いいぞ」
「おお、兄様、一護とそんなに仲がよいなどとは、このルキア、思ってもみませんでした」
白哉は、思い切り足を踏んづけてきた。それを我慢しながら、笑顔で応える。
「そうだ、せっかくなので写メをとりましょう」
京楽は、用は終わったとばかりに去ってしまった後だった。
ぱしゃりと、引きつった笑顔の一護と、むすっとした表情の白哉の写真がとられた。
「まだ仕事が残っているので、一度戻ります、兄様。一護も、後からでいいからちゃんと戻るのだぞ!」
「破道の4、白雷」
「あががががが」
鬼道で黒焦げにされて、一護はまた白哉めと、思った。
「破道の4、白雷」
白哉に向けてうったはずの鬼道は、自分を焦がした。
「鬼道も使えないなど、笑止」
「うっせぇ、このばか!バーカバーカバーカ!」
「猿か・・・・」
「ムキーーー」
一護は、噴火した。
そして、鬼道ででかいのを放とうとして、自爆した。
「ウッキーーーーーー」
「猿め」
黒焦げになりながら、地団駄を踏む一護。それを嘲笑う白哉。
二人の仲は改善されるのは、まだまだ先になりそうだった。
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