ある朝に
「隊長!」
恋次が、白哉にまとわりつく。
「うるさい」
白哉は、恋次のことなど無視していた。
「隊長ってば!髪はねてますよ」
「知らぬ」
「隊長、ちょっとちゃんと聞いてますか、隊長!髪の毛、はねてますよ」
「む?」
鏡を見る。
ちゃんとセットしてきて、牽星箝もつけてきた。
それなのに、右側の髪が外側にはねていた。
「寝癖であろうか・・・」
白哉の髪は、サラサラの猫っ毛で、寝癖はあまりつかないのだが、その日は珍しく寝癖がついてしまっていたようだった。
「む、直らぬ・・・・」
「ちょっと貸してください」
恋次はどこからもってきたのか、ヘアーアイロンをもちだしてきた。
はねた部分の髪を水で濡らして、ヘアーアイロンで真っ直ぐに伸ばした。
「ほらできた。いつものかわいい隊長の完成です!」
「かわいいは、余計だ。礼を言う。それより、そんなものどこから手に入れた」
「ああ、これは俺のです。俺、髪がはねやすいんで」
「恋次の髪は、少し硬いな」
恋次の髪を指で、白哉がすいていく。
「あんた、誘ってる?」
「なぜ、そうなるのだ」
「だって、いつもより積極的だから」
頬を朱くする白哉に、恋次はキスをした。
「ふあ・・・・・・」
「隊長、かわいい。食べちまいたい・・・・・」
「世迷言を・・・・・」
恋次をしっしと追い出そうとするが、恋次は白哉の傍から離れなかった。
「なんなのだ、お前は」
「隊長が可愛過ぎて・・・・鼻血だしそう」
「勝手に出していろ」
またキスされた。
「んあ・・・・・」
舌が絡まる濃厚なキスだった。
「恋次、お前はなんなのだ・・・・・・」
「隊長は覚えてないだろうけど、今日は隊長が俺を愛していると言ってくれた日からちょうど
1年目なんです」
「そうであったか・・・あれから、もう1年か」
「まだ1年しか経ってません!もっと俺を愛してください」
そう言われて、中性的な白皙の美貌で、白哉は長椅子に恋次を押し倒した。
「隊長?」
「今日だけだぞ」
長椅子に、白哉も横になる。
胸の上にある細い肢体に手を伸ばす。
「ああ・・・・あんたが甘えてくるなんて、最高だ」
恋次の体の上半分乗りかかるように体を重ねて、白哉は甘えてきた。
夢中になって、何度もキスを繰り返した。
「俺、今すごく幸せです・・・・・」
「私は、恥ずかしい・・・・」
「隊長、愛しています」
「私もだ、恋次。愛している・・・・・・」
昔は、緋真のみを愛し、恋次のことを愛するとは言ってくれなかった。
でも、白哉は恋次に対して抱いていた想いを自覚して、愛していると伝えてくれた。
それだけでも幸せなのだ。
時折、体を重ねあう時以外、愛してると言ってくれなかった白哉であったが、最近はそれ以外でも愛していると言ってくれるようになった。
こんな何気ない日常でいちゃいちゃできるのは、恋次にとって幸せ以外の何物でもなかった。
そのまま、うとうととしてきて、気づけば2時間ほど眠ってしまっていた。
「恋次。起きていたならば、何故私を起こさぬ。仕事の時間中なのだぞ」
「他の隊は、けっこう仕事中もさぼってますよ」
「それは他所だ。6番隊では、そのようなことは認めぬ。く、不覚であった・・・・・」
「あんたの寝顔があんまりにかわいいから、起こせなかった」
「また、世迷言を」
「隊長はかわいいですよ。美人っていったほうがしっくりするかもしれませんが」
「私は、男だ」
「そんなの百も承知です。でも、そこらの下手な女より美人だ」
白皙の中性的な美貌、その顔(かんばせ)、細い体、白い肌、絹のような黒髪、黒曜石の瞳。
睫毛は長いし。ふとした表情はとても魅力的だった。
白哉は知らないようで知っていた。自分がどれほど他の男の劣情をあおっているかを。
恋次が潰しているが、貴族間の交流までは口を出せない。
ねばりつくような視線で眺められて、誘われたことも何度も経験しているなど、恋次には言えそうにない。
「隊長に言い寄る男はみんな死刑になればいい」:
「それならば、真っ先にお前が死刑だな」
「俺は特別じゃないんですか!」
「さぁな」
ふっと微笑んで、それから何も答えてくれなかった。
今頃、朽木家の庭では朝顔をが咲き乱れている。今度、その朝顔を押し花にして、恋次にあげよう。金目のものはあまり喜ばぬ恋次であるが、手作りのものなどを好む。
清家に手伝ってもらった焦げたクッキーをあげた時、苦いだろうに全部平らげたほどだ。
私も、恋次に甘いな----------------。
そう思いながら、窓の外から空を見上げるのであった。
恋次が、白哉にまとわりつく。
「うるさい」
白哉は、恋次のことなど無視していた。
「隊長ってば!髪はねてますよ」
「知らぬ」
「隊長、ちょっとちゃんと聞いてますか、隊長!髪の毛、はねてますよ」
「む?」
鏡を見る。
ちゃんとセットしてきて、牽星箝もつけてきた。
それなのに、右側の髪が外側にはねていた。
「寝癖であろうか・・・」
白哉の髪は、サラサラの猫っ毛で、寝癖はあまりつかないのだが、その日は珍しく寝癖がついてしまっていたようだった。
「む、直らぬ・・・・」
「ちょっと貸してください」
恋次はどこからもってきたのか、ヘアーアイロンをもちだしてきた。
はねた部分の髪を水で濡らして、ヘアーアイロンで真っ直ぐに伸ばした。
「ほらできた。いつものかわいい隊長の完成です!」
「かわいいは、余計だ。礼を言う。それより、そんなものどこから手に入れた」
「ああ、これは俺のです。俺、髪がはねやすいんで」
「恋次の髪は、少し硬いな」
恋次の髪を指で、白哉がすいていく。
「あんた、誘ってる?」
「なぜ、そうなるのだ」
「だって、いつもより積極的だから」
頬を朱くする白哉に、恋次はキスをした。
「ふあ・・・・・・」
「隊長、かわいい。食べちまいたい・・・・・」
「世迷言を・・・・・」
恋次をしっしと追い出そうとするが、恋次は白哉の傍から離れなかった。
「なんなのだ、お前は」
「隊長が可愛過ぎて・・・・鼻血だしそう」
「勝手に出していろ」
またキスされた。
「んあ・・・・・」
舌が絡まる濃厚なキスだった。
「恋次、お前はなんなのだ・・・・・・」
「隊長は覚えてないだろうけど、今日は隊長が俺を愛していると言ってくれた日からちょうど
1年目なんです」
「そうであったか・・・あれから、もう1年か」
「まだ1年しか経ってません!もっと俺を愛してください」
そう言われて、中性的な白皙の美貌で、白哉は長椅子に恋次を押し倒した。
「隊長?」
「今日だけだぞ」
長椅子に、白哉も横になる。
胸の上にある細い肢体に手を伸ばす。
「ああ・・・・あんたが甘えてくるなんて、最高だ」
恋次の体の上半分乗りかかるように体を重ねて、白哉は甘えてきた。
夢中になって、何度もキスを繰り返した。
「俺、今すごく幸せです・・・・・」
「私は、恥ずかしい・・・・」
「隊長、愛しています」
「私もだ、恋次。愛している・・・・・・」
昔は、緋真のみを愛し、恋次のことを愛するとは言ってくれなかった。
でも、白哉は恋次に対して抱いていた想いを自覚して、愛していると伝えてくれた。
それだけでも幸せなのだ。
時折、体を重ねあう時以外、愛してると言ってくれなかった白哉であったが、最近はそれ以外でも愛していると言ってくれるようになった。
こんな何気ない日常でいちゃいちゃできるのは、恋次にとって幸せ以外の何物でもなかった。
そのまま、うとうととしてきて、気づけば2時間ほど眠ってしまっていた。
「恋次。起きていたならば、何故私を起こさぬ。仕事の時間中なのだぞ」
「他の隊は、けっこう仕事中もさぼってますよ」
「それは他所だ。6番隊では、そのようなことは認めぬ。く、不覚であった・・・・・」
「あんたの寝顔があんまりにかわいいから、起こせなかった」
「また、世迷言を」
「隊長はかわいいですよ。美人っていったほうがしっくりするかもしれませんが」
「私は、男だ」
「そんなの百も承知です。でも、そこらの下手な女より美人だ」
白皙の中性的な美貌、その顔(かんばせ)、細い体、白い肌、絹のような黒髪、黒曜石の瞳。
睫毛は長いし。ふとした表情はとても魅力的だった。
白哉は知らないようで知っていた。自分がどれほど他の男の劣情をあおっているかを。
恋次が潰しているが、貴族間の交流までは口を出せない。
ねばりつくような視線で眺められて、誘われたことも何度も経験しているなど、恋次には言えそうにない。
「隊長に言い寄る男はみんな死刑になればいい」:
「それならば、真っ先にお前が死刑だな」
「俺は特別じゃないんですか!」
「さぁな」
ふっと微笑んで、それから何も答えてくれなかった。
今頃、朽木家の庭では朝顔をが咲き乱れている。今度、その朝顔を押し花にして、恋次にあげよう。金目のものはあまり喜ばぬ恋次であるが、手作りのものなどを好む。
清家に手伝ってもらった焦げたクッキーをあげた時、苦いだろうに全部平らげたほどだ。
私も、恋次に甘いな----------------。
そう思いながら、窓の外から空を見上げるのであった。
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