お花見
桜の花が満開だった。
京楽は浮竹を誘って、花見に出かけた。
花見の場所は、京楽の屋敷の一つだった。
「何で花見で、お前の屋敷にこなきゃいけないんだ」
「いいじゃない。おいしい食べ物と君の好きな果実酒を用意するから」
「仕方ない・・・・・・」
浮竹は、京楽にほだされて京楽の屋敷の一つに来ていた。
縁側で、満開の桜の花が見れるようになっていた。
「さぁ、僕らも解放的に!」
院生の服を脱ぎ出す京楽にアッパーをかまして、運ばれてきた食事を食べる。
今は短いが、春休みだった。
浮竹は実家に帰ることもなく、寮で過ごす予定だったが、京楽に外に連れ出されて今に至る。
「はっくしょん」
4月とはいえ、まだ寒い日もある。
京楽はにょきっと起き出して、上着をもってくると、ふわりと浮竹にかぶらせた。
「すまんな」
「君が風邪をひいたら、なかなか治らないからね」
「確かに、お前の言う通りだな」
「ほら、お酒飲もう」
お互いの杯に、酒を満たしていく。
京楽のものには高級な日本酒を、浮竹のものには甘い果実酒を。
桜の花が風に揺れて、杯の中にひらひらと落ちてきた。
「綺麗だね」
「ああ、綺麗だ」
「僕は、桜を背にしている君が綺麗だって言ってるの」
「はいはい」
「だから、ここは裸になって互いの温度を!」
また院生の服を脱ぎ出す京楽の股間を蹴って、浮竹は果実酒をあおり、食事を楽しんだ。
「お前の変態度には呆れるが、いい花見になった」
「そう良かった」
寮の部屋に戻ると、京楽は何かごそごそしだした。
「なんだ、また俺のパンツでも盗んでいるのか」
「え、盗んでいいの?」
「いいわけないだろ!」
綺麗な右ストレートが京楽の鳩尾に決まり、京楽はゴロゴロと痛みを味わいながらも、にんまりと笑んでいた。
「何だお前は」
「んー。押し花してたの」
「何の花を?」
「そりゃもちろん、桜の花を。君と花見をした記念に」
「完成したら、俺にもくれ。栞にしたい」
桜の押し花とは、京楽にしては風流だと思ったが、下心ありありのようだった。
「この押し花が完成した時、君と僕は・・・むふふふふ」
「何不穏なこと考えてるか知らんが、俺は押し花を受け取るだけだからな」
「その俺にあんなことやそんなことを」
そんな京楽に、浮竹は噛みつくようなキスをした。
一瞬のことだったので、京楽には実感がなく。
「もう一回!今度はもっと濃厚なやつを」
「誰がするか。さっきのは、花見の礼だ。ありがたく思え」
「ありがたいありがたい。だからもう一回!」
何度もそう言ってくる京楽に、呆れて浮竹は京楽を抱きしめた。
「今はこれで満足しろ」
「うん・・・・」
京楽は、浮竹を抱きしめ返していた。
キスとハグはするが、それ以上はしない。
それが二人の暗黙のルールだった。いつも京楽が破りそうになるけれど、その都度に浮竹の拳がうなりをあげた。
「そうだ。今から、ちょっと散歩に出てみない?」
「もうすぐ消灯時間だぞ」
「大丈夫。すぐに終わりるから」
京楽に手を繋がれて、二人は寮の部屋を後にする。
京楽が浮竹の手を繋いでやってきた場所は、川の橋の上だった。
風がふいて、満月の中、夜桜がきらきちと散っていた。
「これは・・・また、いい場所を知っているものだな」
「君と、いつかこの夜桜をみたいと思っていた」
「その願いが叶ったら?」
「君を僕だけのものにする」
抱きしめられて、キスをされた。
いつアッパーがきてもいいように身構える京楽は、浮竹の笑い声にぽかんとした。
「はははは、こんなに綺麗なものを見せてもらったんだ。殴らないさ」
「じゃあ、パンツ盗んだけど、それも殴らない?」
「それとこれとは話は別だ」
京楽の耳をつねりながら、あの頭に拳をうならせる。
「ぱんつの1枚や2枚いいじゃない」
「そう言って、去年お前が盗んだパンツの数が200を超えたよな」
びくっと、京楽がまた怒られると身構える。
「お前が盗んだから、お前の金で新しいのを買うだけだ」
「じゃあ、紐パンとかはいて・・・・おぶっ」
頬をビンタされて、それでも京楽は嬉し気だった。
「お前、本当に変態だな」
「うん。僕は変態だよ」
「そこは否定しろよな」
「否定したって、変態なことは変わらないから」
そんな京楽に、浮竹は頭を抱えるのだった。
京楽は浮竹を誘って、花見に出かけた。
花見の場所は、京楽の屋敷の一つだった。
「何で花見で、お前の屋敷にこなきゃいけないんだ」
「いいじゃない。おいしい食べ物と君の好きな果実酒を用意するから」
「仕方ない・・・・・・」
浮竹は、京楽にほだされて京楽の屋敷の一つに来ていた。
縁側で、満開の桜の花が見れるようになっていた。
「さぁ、僕らも解放的に!」
院生の服を脱ぎ出す京楽にアッパーをかまして、運ばれてきた食事を食べる。
今は短いが、春休みだった。
浮竹は実家に帰ることもなく、寮で過ごす予定だったが、京楽に外に連れ出されて今に至る。
「はっくしょん」
4月とはいえ、まだ寒い日もある。
京楽はにょきっと起き出して、上着をもってくると、ふわりと浮竹にかぶらせた。
「すまんな」
「君が風邪をひいたら、なかなか治らないからね」
「確かに、お前の言う通りだな」
「ほら、お酒飲もう」
お互いの杯に、酒を満たしていく。
京楽のものには高級な日本酒を、浮竹のものには甘い果実酒を。
桜の花が風に揺れて、杯の中にひらひらと落ちてきた。
「綺麗だね」
「ああ、綺麗だ」
「僕は、桜を背にしている君が綺麗だって言ってるの」
「はいはい」
「だから、ここは裸になって互いの温度を!」
また院生の服を脱ぎ出す京楽の股間を蹴って、浮竹は果実酒をあおり、食事を楽しんだ。
「お前の変態度には呆れるが、いい花見になった」
「そう良かった」
寮の部屋に戻ると、京楽は何かごそごそしだした。
「なんだ、また俺のパンツでも盗んでいるのか」
「え、盗んでいいの?」
「いいわけないだろ!」
綺麗な右ストレートが京楽の鳩尾に決まり、京楽はゴロゴロと痛みを味わいながらも、にんまりと笑んでいた。
「何だお前は」
「んー。押し花してたの」
「何の花を?」
「そりゃもちろん、桜の花を。君と花見をした記念に」
「完成したら、俺にもくれ。栞にしたい」
桜の押し花とは、京楽にしては風流だと思ったが、下心ありありのようだった。
「この押し花が完成した時、君と僕は・・・むふふふふ」
「何不穏なこと考えてるか知らんが、俺は押し花を受け取るだけだからな」
「その俺にあんなことやそんなことを」
そんな京楽に、浮竹は噛みつくようなキスをした。
一瞬のことだったので、京楽には実感がなく。
「もう一回!今度はもっと濃厚なやつを」
「誰がするか。さっきのは、花見の礼だ。ありがたく思え」
「ありがたいありがたい。だからもう一回!」
何度もそう言ってくる京楽に、呆れて浮竹は京楽を抱きしめた。
「今はこれで満足しろ」
「うん・・・・」
京楽は、浮竹を抱きしめ返していた。
キスとハグはするが、それ以上はしない。
それが二人の暗黙のルールだった。いつも京楽が破りそうになるけれど、その都度に浮竹の拳がうなりをあげた。
「そうだ。今から、ちょっと散歩に出てみない?」
「もうすぐ消灯時間だぞ」
「大丈夫。すぐに終わりるから」
京楽に手を繋がれて、二人は寮の部屋を後にする。
京楽が浮竹の手を繋いでやってきた場所は、川の橋の上だった。
風がふいて、満月の中、夜桜がきらきちと散っていた。
「これは・・・また、いい場所を知っているものだな」
「君と、いつかこの夜桜をみたいと思っていた」
「その願いが叶ったら?」
「君を僕だけのものにする」
抱きしめられて、キスをされた。
いつアッパーがきてもいいように身構える京楽は、浮竹の笑い声にぽかんとした。
「はははは、こんなに綺麗なものを見せてもらったんだ。殴らないさ」
「じゃあ、パンツ盗んだけど、それも殴らない?」
「それとこれとは話は別だ」
京楽の耳をつねりながら、あの頭に拳をうならせる。
「ぱんつの1枚や2枚いいじゃない」
「そう言って、去年お前が盗んだパンツの数が200を超えたよな」
びくっと、京楽がまた怒られると身構える。
「お前が盗んだから、お前の金で新しいのを買うだけだ」
「じゃあ、紐パンとかはいて・・・・おぶっ」
頬をビンタされて、それでも京楽は嬉し気だった。
「お前、本当に変態だな」
「うん。僕は変態だよ」
「そこは否定しろよな」
「否定したって、変態なことは変わらないから」
そんな京楽に、浮竹は頭を抱えるのだった。
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