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小説掲載プログ
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それいけ一護君。

黒崎一護が他界した。

職業大学生 年齢18歳

髪の色オレンジ 瞳の色ブラウン

原因、子供を庇って車にはねられて。

藍染を倒し、ユーハバッハまで屠った尸魂界の英雄は、若くしてその魂魄が尸魂界に渡ることとなった。

「いいいい、一護!?」

流魂街に流れ着いた一護は、すぐ様瀞霊廷の中に入る許可をもらい、ルキアと数か月ぶりの再開を果たした。

「何故、何ゆえ貴様が魂魄で尸魂界に・・・・・」

ルキアは、まだ混乱していた。

「死神化はできるんだよ」

斬月をとりだして、粗末な着物姿だった少年は、死覇装をまとう死神へと変わる。

「現世で死んだのか!」

「おう、そうだ!何か文句あっか!」

「たわけ!人生一度きりしかないんだぞ!もっと青春を謳歌してからこい!」

「そう言われてもなぁ。もう死んじまったし、やり直せないんだよなぁ」

「今頃、友人や家族が悲しんでいるぞ!」

「いや別に?死神化すれば、穿界門通じて通って行けば、俺の家族みんな霊力あるから、俺の姿見えるし」

意外と、死んでしまったからこうしたかった・・・・とかいう未練が、全くなかった。




その日、隊首会が開かれた。

死神化できる一護の存在をどうするかというのが、議論の内容だった。

「13番隊隊長があいている。そこにでも、ほうりこめばいいじゃねぇか」

日番谷が、適当にだけれど、妥当な線を言い当てる。

「でもねぇ、あの一護君だしねぇ。死神の義務とか、ないからねぇ・・・・」

京楽は、これは困ったぞという顔をしていた。

「なら、真央霊術院にいれたらどないや。そこ卒業させてから、改めて護廷13隊の中にひきこむちゅう手はどうや」

平子の言葉に、京楽はそれだと、ぽんと手を打った。

「めんどくさいから、いっそ真央霊術院にいれて、一からやり直してきてもらおうか」

京楽は、瀞霊廷を救った英雄であれど、特別扱いはしない方針でいくことにした。



「というわけだ」

ルキアから説明を受けて、やや髪が伸びた一護が、反論する。

「どういうわけだよ!死んでいきなり、死神化できるのに死神になるための学院に通えって、どんな無茶ぶりだよ!」

「まぁそういうな。1学年から6学年まで6年間学べというのではない。貴様は「特別転校生」ということになる。鬼道と死神の在り方について学んでほしいと、京楽総隊長がおしゃっていた」

「京楽さんが言い出したなら仕方ねーけど。泊まるところとか、俺ないぜ」

「それは心配するな!我が朽木家が、貴様の面倒を見てやろうといっておるのだ!」

ルキアは、喜んでいた。

密かに好いていた一護が、尸魂界で死神として生活を始めるのだ。

それに胸がときめく。

「4大貴族のかー。まぁいいか、世話になるぜ」

それから、一護は半年の間で鬼道を身に着け、死神としての在り方を学んで、学院を卒業した。



「案外早いものだな・・・・半年というのは」

いろいろ、教えてやろうと思っていたのだが、学院で学んだ方が早いらしく、鬼道を使えるようになった一護は、多分瀞霊廷の中で一番強い死神であった。

そして、また隊首会が開かれた。

そこで、京楽は、一護に13番隊隊長に就任するように命令した。

「ええっ、俺が隊長!?絶対無理!」

「そんなこと言わないで~。君の力を放置しておくなんてもったいない。今あいてる上位は13番隊くらいしかないんだよ」

「じゃあ、こいつを隊長にしてください。こいつの下になら、俺は副隊長につきます」

ルキアを盾にしだした。まさか、ルキアを隊長にして俺を副隊長になんかしないだろう・・・そう思っていた。

「ええ!本当かい、一護君!」

「おい、一護!」

ルキアの険しい声。

「じゃ、決まりね。ルキアちゃんは今日から13番隊隊長。一護君は、今日から13番隊副隊長だ」

「「え」」

二人して、顔を見合った。


「ということで、兄様、私はこやつの上司ということになります」

「そうか。兄は、幸運であるな」

「あのなー、白哉。飯とか寝るとことか世話になってるけどな、俺はルキアと対等でいたいんだよ!隊長とかめんどくさいから、あえて副隊長になったんだ!」

「そうか。朽木一護よ。これから、朽木家の名に恥じぬよう、己を磨け」

「は?朽木一護?なんだそりゃ」

「貴様、我が義妹を好いているのではないのか」

「いいいいいや、そりゃ好きだけど」

「に、兄様!?」

「心配するな。もう籍は入れておいた。朽木ルキアの夫、朽木一護。結婚式は6月だ。文句はあるまい?」

「「ええええ」」

いつの間に。

そりゃ、ルキアも一護のことを好きで、一護もルキアのことが好きだけど、交際とか一気に飛ばして婚姻とか・・・。

しかも、本人の意思確認なしで。

朽木白哉のすることは、時々わからない。

わかめ大使とか変なもの作ったりするし。


「一護・・・・もう、籍をいれられているそうだぞ。私と貴様はふ、夫婦というやつらしい」

「ルキア・・・・なんでいきなりいろいろすっとばして、籍入れたんだ白哉は」

「緋真姉さまのことがあるからな・・・・私に、幸せになってもらいたいのであろう」

「緋真って、白哉の死別した奥さんか」

「そうだ。そして私の実の姉だ」

「まぁ、籍入れちまったもんは仕方ない。今後もよろしくな、ルキア。好きだぜ」

「うううううう、うむ。私もきききき、貴様のことがすすすす好きだ」

手を繋ぐ。現世にいた間、戯れに恋人同士のようであったが、あくまで疑似的なもので、本物ではなかった。でも、今築かれていく絆は本物なのだ。

「愛している、一護・・・・・」

ルキアが、背のびした。アメジストの瞳を閉じて。

キスを待っていたのだが、一護はルキアをほっぽりだして、すり寄ってきた猫を構っていた。

「貴様は・・・・・乙女心を知らんのか!舞え、袖白雪!」

「あがががが」

凍結させられた一護と、それにおしっこをかける猫が一匹いたそうな。





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