忍者ブログ

プログ

小説掲載プログ
03 2025/04 4 56 7 8 9 10 11 1213 14 15 16 17 18 1920 21 22 23 24 25 2627 28 29 30 05

それでも隊長だった

「起きろおおおおおおおおおおおお」

「いやだあああああああああああああ」

「起きやがれこのやろうおおおおおおおおお」

「絶対に起きてやるもんかああああああああああ」

朝から、浮竹と海燕は熾烈なバトルを繰り広げていた。

布団をはがそうとする海燕と、それを阻止する浮竹。

普通に見ているだけなら微笑ましいが、本人達は命をかけた戦のように、戦っているのだ。

「もう10時だ、勤務時間の9時を回ってるんですよ!起きやがれ!」

「11時に起きる!」

「はぁ・・・・全く、今日も起こせなかった・・・・・」

海燕は力尽きた。

「よっしゃ、今日は俺の勝ちだ。じゃあ、11時にまたおこしにきてくれ。ZZZZZZZZ」

「はぁ・・・・なんつー上司だ。冬になると布団にへばりついて寝過ごして・・・まぁ、1日の仕事を残りの時間でちゃんとこなすから、目を瞑る日もありますが・・・・・」

11時なって、海燕が浮竹を起こしにきた。

「11時になりました。起きろおおおおおおおおおお」

布団と毛布をひっぺがすと、浮竹はその寒さにばっと起き上がった。そして、小さく舌打ちした。

「今、明らかに舌打ちしましたね!?11時に起こせといったのはあんたでしょう!」

「そんなの、守らなくてもいいのに」

「あんたね。仮にも13番隊隊長なんですよ!少しは隊長としての自覚を持ったらどうですか!」

「俺が寝過ごすことで、誰かに迷惑をかけているでもない」

「俺が非常に、迷惑を被っています」

「運命として、諦めろ」

「あんたねぇ!」

がみがみとお説教されていたが、浮竹は欠伸をかみ殺していた。

「全然聞いてねぇな、あんた!」

「聞いていた。他の隊長たちは最低でも8時には起きる、だろう?」

「なんだ、ちゃんと聞いてるんなら、実行に移してください!」

「他所は他所、うちはうち」

そう言い出した浮竹に、海燕は噴火しそうだった。

「隊長!」

「やぁ、おはようっていうかこんにちわ。浮竹、今起きたばかりかい?」

「京楽隊長も、何とか言ってやってくださいよ!この人、8時に起きないんです!9時の死神の業務の始まりの時間なっても起きやしない」

「浮竹ぇ、だめだよ。せめて9時には起きようよ」

「えーー」

「あんまり我儘いってると、甘味屋にいくのなしにするよ?」

その言葉に、浮竹は飛び起きた。

「海燕、早く昼餉と水をいれたたらいをもってこい!」

浮竹は夜着から死覇装に着替えて、きびきびと動き出す。

「さすが、京楽隊長・・・・・・」

「甘味物を与えないって脅せば、この子大抵起きるよ」

「なるほど・・・・・」

「こらそこ、海燕に情報を与えない!」

もちこまれた水をはったたらいで顔を洗い、急いで昼餉を食べて、仕事にとりかかった。

3時間もすれば、今日1日中かかると思われていた書類仕事は片付いていた。

「よし、今日の仕事は終了だ。文句はないな、海燕?」

「はいはい。もう自由時間です。京楽隊長といちゃつくなり、甘味屋にいくなり、寝るなりなんでもしてください」

「京楽、さっそく甘味屋へ行くぞ」

「はいはい」

こうして、始まりの遅い浮竹の一日は過ぎていく。

浮竹は、4日ぶりになる甘味屋でのスウィーツに満足そうな顔をしていた。

「たまには、苦労している海燕君におはぎでも持って帰るかい」

「ああ、そうだな。すみません、おはぎ20個持ち帰りで」

「ちゃっかり自分の分まで確保する君の精神には、感服するよ・・・・・」

おはぎが20個つまったパックンの入った袋を手に、浮竹は海燕を呼んだ。

「海燕、おはぎを買ってきたんだ。食え」

「え、まじですか。隊長が自分で食べないで俺にくれるなんて・・・・・明日、槍が降るな」

「俺の分は確保してある」

皿に、15このっているおはぎを、浮竹は食べていく。

パックの残りを見る。

5個入っていた。

3個で十分だと思い、口に出す。

「あと、2個、俺の分から食べても構いませんよ」

その言葉に、浮竹が固まった。

「お前、何考えている!さては、明日俺を起こすための取引材料か!?」

「なんでそんな思考にいきつくんですか」

海燕は長い溜息をついて、浮竹の食べているおはぎの乗った皿に、2個つけたした。

「おはぎを分けてもらっても、9時にしか起きないからな!」

「9時なら、十分です。いつも11時か昼まで寝てるんだから・・・・・・」

次の日。

浮竹は、珍しく8時に起きた。

朝餉を準備してもらおうと海燕を呼ぶと、額に手を当てられた。

「隊長が8時に起きるなんて、ありえない」

熱はなかった。

「うおおおお、なんて不吉なんだ」

「おい」

「今日は槍が降るうううううう」

「おい」

「ああっ、人生の最後かも!都に遺書を渡しておくんだった」:

「おい」

浮竹は、額にいっぱい血管マークを浮かべて、微笑んでいた。

「そうか、そんなに俺に早起きしてほしくないのか。もういい、もう一度寝る!」

「ああっ、違います隊長!起きてください!起きろおおおおおおおお!!!!」

「ZZZZZZZZZZZZZ]

揺さぶってもちっとも起きやしない。

布団と毛布をひっぺがそうとするが、ひっついていてなかなかとれない。

「今日の3時のおやつ、抜きにしますよ!ちなみに外郎(ういろう)です」

がばっと、浮竹は起き出した。

「朝餉と、水をはったたらいを」

「隊長がいつも朝飯食わないんで、朝餉の用意ができていません。一般隊士のものでいいなら、すぐに用意できます」

「一般隊士のものでいい」

京楽の言葉は、本当によく効いた。

これから浮竹を起こす時は、甘味物があることを口にしようと思う海燕。

これでも、13番隊の隊長なのだ。

きちんとしていれば、申し分ない。

そう思うのだった。











拍手[0回]

PR
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACK BACK

トラックバックURLはこちら
新着記事
(04/03)
(04/02)
(04/01)
(03/31)
(03/31)
"ココはカウンター設置場所"