エリュシオンの歌声2-2
浮かぶ体をベッドにおさえつけて、京楽は浮竹にキスをする。
舌と舌が絡みあう口づけをかわしながら、京楽は浮竹を愛撫した。
「あ、あああ・・・・」
はじめて、浮竹の喉から、歌以外の声が漏れる。
(だめぇ、だめえええ!!)
浮竹は、下肢に京楽が手を伸ばすと、びくんと体をはねさせた。
(あ!)
浮竹の胸にキスして、浮竹をうつ伏せにした。
(そんな・・・ううん)
指が侵入してくる。
前立腺を刺激されて、浮竹は涙を零した。
蕾にいれていた指をひきぬいて、かわりに舌をはわせる。
ピチャピチャという水音が響いて、ピクンと大きく浮竹の体がはねた。
(あああ!!)
シーツの端をきつくかんで、見えない翡翠の瞳からいくつも涙をにじませて、浮竹は声もなくテレパシーで啼く。
「いい声。歌声もいいけど、その声もいい。もっと聞かせてよ」
(あ、あっ!!)
ビクンビクンと痙攣する浮竹の体を食らい尽くすように、舌で奥まで抉る。唾液の透明な線が、蕾から京楽の舌と続いていた。
ゆっくりと、二本の指を中に差し入れる。
(は・・・・ぁあ!)
ビクン!
また痙攣する浮竹の体。
「ここ、か」
(やあああああああぁぁぁ!!!)
何度もそこを指で中をかき回してやる。
(やあああ、かき回さないでえええ!!)
グチュグチュと、念のため買った潤滑油をまとった指が出入りする。
「濡れてきた・・・・」
(ううん、ううあ!)
三本に指を増やして、中をぐるりと抉ると、そのまま引き抜き、京楽浮竹の鎖骨にキスをする。
。
(あ、あ、あ)
トロトロに解された蕾から指がひきぬかれ、京楽は服を脱いだ。
(あ、やめ!あああああ!!!)
一気に引き裂かれて、浮竹はビクンと痙攣した。
「痛くないでしょ。トロトロに溶かしたんだから」
(あ、や、なんか変・・・・・)
「感じてる証拠だよ」
(こんなの間違ってる・・・神様が許してくれない)
「だから、この世界に神なんていないんだよ。いたら、今頃君を助けてるでしょ?」
(んあっ)
ぱちゅんぱちゅんと音をたてて、京楽のものが浮竹の蕾を突き上げる。前立腺をすりあげ、いい場所ばかり刺激していると、浮竹は泣きだした。
(あ、あ、あ・・・もうどうでもいい・・・・お前の子種をくれ)
「いい答えだね。たっぷり注いであげるよ」
ごりっと、直腸を貫いて、結腸にまで入ってきた京楽のものは、何度も最奥をついてから、濃すぎる精液を浮竹の胎の奥で出した。
クニクニと、胸の突起をいじる手が、浮竹をまた快感に渦に浸していく。
輪郭全体を愛撫されて、ピクンピクンと体がはねた。
「感度いいね」
(やんっ)
一度出しただけではものたりないので、処女であった浮竹を自分色に染め上げるように、京楽は浮竹を抱きしめて、キスを繰り返した。
「君を殺さないでよかった。好きだよ。多分、これは愛かな」
(多分なのか・・・俺の初めてを奪っておきながら)
「まだ続けるよ」
(やっ、もうやぁあ」
京楽は、浮竹を騎乗位にすると、ずぶずぶと浮竹は自分の体重で京楽のものを飲みこんでいった。
(あ、あ、あ)
いい場所をこすられて、自然と腰が揺れる。
「いい眺め」
(ばか・・・・)
京楽は浮竹を下から突き上げる。
その激しさに、長い長い浮竹の白髪が宙を舞った。
(や、なんかくる・・・・ああああ!!!)
内部でいきながら、浮竹は射精していた。
(あ、あ、あ、いってるから、いってるから動くなっ)
「僕も君の中でいきたいから無理だよ」
ごりっと、最奥を貫かれて、子種をどくどくと注がれた。
(キスして・・・・)
「いいよ」
浮竹の顎をとらえて、深いキスをする。舌と舌が絡み合う。
京楽は、蛍光ランプの光を少しだけ落とした。
「明るいのは嫌?」
(それは・・・・明るいか暗いか分からないので・・・・・んっ)
カリっと、胸の先端に京楽がかじりついた。もう片方は指で何度も弄っている。
「こうされるの嫌い?」
(そんなこと、されたことなんて・・・)
「それはないだろうね。何せ僕が、君の初めてだから。もう一回、抱いてもいいかい?」
(好きにしろ。もうどうでもいい)
クスリと小さく笑って、何度もちゅ、ちゅと全身にキスしていく。
額にキスしたあとは、首筋、鎖骨、胸元、胸、わき腹、どんどんと下に降りていく京楽の頭を浮竹は手で髪を弄んだ。
「いてて・・・・」
(純潔じゃなくなった・・・俺にはもう、神子でいる資格がない)
「そんなことないでしょ。エリュシオンの歌声をもつ証の白い翼が散っていない」
(俺はまだ、神子でいられるのだろうか」
浮竹は、エリュシオンの歌を歌い出した。
京楽に抱かれながら、歌った。
京楽は浮竹を正常位から犯して、また子種を最奥にたたきつけると、満足したのか浮竹を抱きしめた。
「お風呂に入ろ。僕が洗ってあげるから。中にだしたものかきださないと」
(あ・・・・溢れて・・・・)
浮竹の太ももを京楽の出したものが、伝い落ちていく。
「おっと、タオルタオル」
浮竹を抱きかかえて、京楽は宿の備えつけの大きめの風呂に入った。
「僕が君をを守るから。僕だけを信じて」
(都合のいいことを・・・俺を汚しておきながら)
「責任はとるってば」
(俺はこれからお前といるのか?)
「そうだよ。君と僕は、愛の逃避行をするんだ」
(俺は、お前を愛してなどいない)
「愛してないやつに股を開くの?」
(なっ)
浮竹は、顔を真っ赤にして手で顔を覆った。
(少しは、好きだ)
「少しなの?素直に愛してるっていってよ。愛もないセックスしたわけじゃないつもりなんだけど」
(ああもううるさい!黙ってろ!)
浮竹は風呂からあがると、京楽の手をかりながらベッドに移動して、衣服をきて長い髪の水分をなんとかとって、ベッドでふて寝を始めるのだった。
宿で数日休み、浮竹は京楽に抱かれていた。
(ああああ!!!)
指とは比べ物にならない硬く熱いものが、浮竹の蕾を貫いていた。
なんとか逃れようにも、頭の上で手を戒められていてどうにもならない。
(ううあ!!)
ズクリと、奥まで入り込んでくる熱い熱を無意識に締め付けて、浮竹はシーツに涙を零す。
クチュリ。
結合部から響く水音が信じられない。
(うう、ううん)
ガクガクと激しく揺さぶられる。
最初は体を労わるように優しく、次に壊れそうなくらいに激しく。
何度も奥まで貫かれ、そのたびに浮竹の長い白い髪がシーツを泳いでいく。
(ああ!!!)
うつぶせだった体を仰向けにされて、ズルリと中から京楽が出て行く感触に身震いした。
(あ・・・・)
京楽は、浮竹の手の戒めを解いてやった。
浮竹は、必死で京楽の首に手を回した。
こんな。
こんなことに、なるなんて。
「どうしてほしいの?いってごらんよ」
(そんな・・・むり・・・・あう!)
スプリと、熱でまた犯された。でも、またすぐに出て行く。
(あ・・・・)
ブルリと全身を震わせて、浮竹は涙を零す。その涙を京楽は吸い上げる。
(あ・・・・ぬか、ないで。抜かないでくれ・・・・)
「いい子だね」
(うあああ!!)
激しく突きいれられ、そのまま挿入を繰り返されて、何度も何度も揺さぶられる。
中で京楽がはじけたと分かった後も、まだ揺さぶられ続けて、浮竹は翡翠の瞳で京楽の瞳を見つめた。
実際には見えないけれど、第6感が発達しており、ぼんやりと瞳に影が映り込む。そして、魔法を通して京楽の言葉を脳にとりこむ。
キスを繰り返しながら、浮竹はガクガクと足を振るわせた。
(あ、だめぇ!!)
ビクン弓なりに背がのけぞり、今までよりも一番のオーガズムの波に襲われる。
すでにもう精液を出し尽くしており、内部だけの快楽でいってしまいそうになっていた。
長いオーガズムの波に、浮竹は涙を零した。
(あ、あ・・・・)
「いっちゃいなよ」
(どう、やって・・・・・)
「僕の名前を呼んでいればいい。自然と体がなれてくるよ。いけるようになる」
(あ、あ、春水、春水!ああああ!!)
足を肩に抱えられ、また奥に入って抉ってくる京楽の背中に爪をたてた。
まただ。
また、大きな波に攫われるような感触。
(ああ、春水!!)
「十四郎・・・すごく・・・いいよ」
(うあーー!!)
ビクンビクンと震える全身。そのまま、浮竹は胎の奥に京楽の子種を注がれながら、ドライのオーガズムでいってしまった。
達するという行為に、慣れ始めていた。
ひくつく浮竹の内部から引き抜くと、浮竹はぐったりしていた。
「どうしたの?」
(お前の性欲が強すぎる・・・・初めてから間もないのに、激しすぎる)
「でも気持ちよかったでしょ?」
(それは・・・・・)
浮竹は赤くなって、プイと顔を背けた。
浮竹は、心のどこかで神に救いを求めていた。
神様はいないのだろうか。
この世界の何処にも。
神話はあるけれど、誰も神の姿など見た者はいないのだ。
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