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エリュシオンの歌声5-3

目覚めると、風呂の中だった。

「やっ」

京楽の指が、浮竹の体内から出したものをかき出していた時に意識が戻って、浮竹は赤くなって縮こまった。

「んやっ」

「そんなに、かわいい声ださないでくれる?また襲っちゃうよ」

「やあ。これ以上はだめだっ」

「うん。僕も、さすがにもう出すものないし。何せ5回はやっちゃったから」

「お前は、性欲が強すぎだ!」

「うん。でも、浮竹はそれをも受け入れてくれるでしょ?」

「んっ」

唇を塞がれた。

「んんっ・・・・」

舌が、浮竹の洗い終わった白い肌をはっていく。

「や・・・・」

「君が僕のものって証はすぐ消えちゃうからねぇ。ねぇ、噛みついてもいい?僕にも噛みついていいから」

「好きに、しろ・・・・・いたっ」

京楽は、浮竹のうなじに噛みついた。

やられっぱなしは嫌だとばかりに、浮竹は京楽の肩に噛みついた。

血が出るほど噛みついたわけではなかったが、お互い痛かった。

それさえ、心地よく感じるのだから、愛とは末恐ろしい。

「しばらくは、sexしないからな」

「そんなぁ」

「お前は、しつこいんだ!おまけに粘り強いし、一度抱かれる側の俺の立場になってみろ」

「じゃあ、君が僕を抱くかい?僕は君が相手なら、それでもいいよ」

「いや・・・・遠慮しとく」

もじゃもじゃの京楽の体に、自分が火を灯されることはあれど、どうこうしたいとは思わなかった。

ぱしゃんと、湯が音をたてる。

「んっ・・・・」

唇を重ね合わせる。

「はぁっ・・・・」

互いの唾液を飲みこんで、湯あたりしそうなので、京楽は浮竹を抱き上げて風呂からあがった。

とろんとした瞳の浮竹に服を着せていく。

「浮竹、おおい、浮竹」

「んー、なんだ」

「こんな場所で寝ないでよ。風邪引くよ」

「んー。眠い・・・・・・」

こっくりこっくりとくる浮竹に苦笑して、京楽はその軽い体を楽々抱き上げて、シーツをとりかえたベッドに横たえた。

「愛してるよ、十四郎」

すーすーと眠る浮竹の手にキスを落として、京楽は浮竹を抱き寄せながら自分も眠った。



「腰が痛い」

「ごめんてば」

浮竹は、自分の腰に治癒魔法をかけた。

こんなことに治癒魔法をかける羽目になるなど、最初の頃は思ってもみなかった。男女の交わりとは違い、同性同士だと、時に傷をつくる。

そんな時でも、治癒魔法が使えるので便利ではあるが、京楽の性欲の強さを刺激しているような気がして、なんともいえない気分になる。

乱暴にされても、浮竹はそれを受け入れる。

京楽も、乱暴といっても優しさはちゃんとあるので、加減はしてくれている。

乗り気でない時、犯されたりしない。

ちゃんと互いの同意を得て、ことに及ぶ。

京楽は優しい。

その優しさに包まれると、少しばかり激しい行為も、つい許してしまう。

「はぁ・・・・・俺、一応神子なんだよな?純潔失っても、神子のままってどうなんだろう」

女神アルテナが、時折二人の情事を見ていることを知らない浮竹と京楽は、今日も元気に一日の始まりを朝と共に祈る。



「こんな世界が・・・・ふふふ・・・・・」

女神アルテナが、腐女子と化していたのは、どうしようもないことだった。

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