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オメガバース京浮シリーズ「抑制剤」

Ω用に、新たな抑制剤が開発された。

それを服用すると、ヒートの時以外は普通に生活できる。

浮竹は、さっそくその抑制剤を飲みだした。

前の抑制剤とは違い、体に影響はなく、ヒートがこない間、普通に学院生活をおくれていた。

いつもならヒート時以外もかすかなフェロモンの香りをさせて、αやβを誘うのだが、新し抑制剤は完全にフェロモンを出さなかった。

浮竹がいるのは特進クラスだ。

京楽を含めて周りはほとんどαで、浮竹のフェロモンに誘われそうにならないために、皆抑制剤を飲んでいた。

一人のΩのせいで・・・・・。

そんな影口を裏で叩かれていたのは知っている。

でも、Ωでも学院に入れてよかったと思っていた。

ヒートの時は京楽に抱いてもらい、将来運命の番になることを決めて、アフターピルを飲んで交わってもまだ子は早いので、孕まないようにしていた。

その日は、京楽が法事で休みだった。

いつも守ってくれる京楽がいなくて、浮竹は学院を休もうかと思ったが、根っからの真面目人間なので、授業にちゃんとでた。

最悪なことに、そんな日に限ってヒートがきた。

浮竹は、押し倒されて衣服をやぶかれた。

「なぁ、やらせろよ浮竹。お前の出すフェロモンのせいで、みんなおかしくなってる」

「京楽がいなくて寂しいだろ?俺たちが慰めてやるよ」

男の手が浮竹の体を這う。床にぬいとめられると、大柄な男にのしかかられた。

じたばたともがいても、びくともしない。

強姦される。

その恐怖に、かちかちと歯がなる。

「こんなことで・・・・!破道の8、白雷」

京楽以外に抱かれるのは嫌だ。

鬼道を使って相手を油断させると、浮竹は熱に支配された体でなんとか瞬歩を使い、教室から逃げ出した。

寮の部屋の自室につくと、カタカタと体が震えた。

強姦未遂だ。

「京楽・・・・・・・」

今どこにいるんだ?

俺の傍にていてくれ。

俺のこの熱をどうにかしてくれ・・・。

浮竹は食事もとらず、眠剤を飲んで眠りについた。ヒートのせいでなかなか寝付けなかったけれど、起きると強張った顔の京楽がいた。

「どうしたの、この格好」

院生の服は、破かれたままだった。

「お前がいない間に、ヒートになって・・・襲われそうになった」

「大丈夫?何もされてない?」

「されそうになったから、瞬歩で逃げ出した」

「もう、待てない。君が他の男に抱かれると想像しただけで腸が煮えくり返りそうだ。君を運命の番にする。いいね?」

「あ・・・・番に。なりたい。京楽と、運命の番になりたい」

番ができれば、Ωは番の相手以外にフェロモンを出さなくなる。番以外と性行できなくなる。

破かれた衣服を脱がされていく。

「君をこんな目にあわせたのは?」

そのクラスメイトの名前を教えると、京楽は後で報復すると言っていた。

「俺がΩじゃなければ・・・ヒートさえこなければ・・・・・・」

浮竹は、涙を零した。

「君がΩじゃなかったら、僕は君を手に入れられなかった。僕は君がΩでよかったと思ってる」

「京楽。・・・・・好きだ。どうしようもないくらいに。ヒートになるといつもお前のことしか考えられなくなる」

「それでいいよ。君は僕のもので、僕は君のものだ」

口づけられる。

「ふあ・・・・・・」

舌を吸い上げられて、甘く噛まれた。

口内を、京楽の舌が好きなよう動く。お互いに混じった唾液を飲み込んで、浮竹は京楽の頭を抱きかかえた。

「あっ」

ぴりっと、首筋にキスマークを残されて、その小さな痛みに反応する。

破かれた衣服を脱がされて、体のラインを確かめるように京楽の手が動いた。

「相変わらず細いね。もっと食べなきゃ」

「あ・・・・食べても、太らないんだ・・・・・・ああっ」

胸の先端をかじられて、その感触に背筋がぞわぞわした。

「んっ」

摘ままれると、小さな快感が生まれる。

浮竹のたちあがったものを、京楽がしごく。

「あ、あ、あ・・・・・」

「熱くてつらいでしょ?一回出しておこうね」

「あ・・・・・・」

先端を口に含まれて、鈴口をちろちろと舐められて、全体をしごかれて浮竹は精液を放っていた。

「んや・・・・・あ、ああ!」

蕾の周囲を、円を描くように指が触れる。

「濡れてるね。でも、一応解すね」

潤滑油は、もう使っていなかった。

体内で指をばらばらに動かされると、子宮が疼いた。胎が疼いた。

「あ、指じゃ無理だ・・・早くきて、春水!」

淫らに足を開くと、京楽の体が伸し掛かってくる。

「いれるよ。そして、首を噛むから。君を運命の番にする」

「あ!」

ずちゅっと、京楽が入ってきたのと、首筋に歯が食い込むのが同時だった。

「ああああああああ!!!!」

首筋にを噛まれて、この男を体が伴侶だと認めて、Ωとしての体質が変わっていく。

伴侶、すなわり番以外にフェロモンはもう出ない。

「大丈夫?」

ドライでいきまくっている浮竹を、心配そうに京楽がのぞき込んでくる。

「春水・・・・・もう、俺は完全にお前のものだ。お前も、俺のものだ。もう、俺以外を抱くことは許さない」

翡翠の瞳が、熱で潤んでいた。

「続けるよ」

浮竹の中を、ゆっくりと犯していく。

「あ、あ・・・・・奥にいっぱい欲しい。春水の子種、いっぱい欲しい」

「分かってるよ。たくさん出してあげるから、受け取ってね」

ずちゅずちゅと蕾を犯す京楽のものはでかい。

Ωでなかったら、挿入に困るだろうサイズだった。

「ああっ!」

前立腺をすられて、浮竹は快感のあまり涙を滲ませた。

番になるってすごい。

普通の何倍も感じる。

「あ、あ!」

京楽に、浮竹は子宮の中にたくさんの子種を出されながら、また首筋に噛みつかれていた。

「ひあう!」

番であることを、確かめるように。上書きするように。

「あ、いっちゃう・・・・やぁあぁ」

浮竹は、胎の奥でびゅるびゅると精子を受け止めながら、射精していた。

「はー。あ・・・もっと・・・・」

浮竹は、貪欲に京楽を求めた。

京楽は、一度引き抜くと、浮竹をうつぶせにして腰を高くさせた。

そのまま、腰に枕を置いて、獣の恰好で交じりだす。

「あ、あ、あ!」

受け側の浮竹には負担の少ない恰好だったが、浮竹が首を振った。

「いやだ、このままじゃ・・・・春水の顔が見れない。春水、春水・・・」

「分かったよ」

浮竹を仰向けにさせて、正常位で交じりだす。

「あーー、あ、あ、春水、春水」

手を伸ばして、京楽の首にまわしてしがみつく。

結合部からずちゅずちゅと音がする。

結合部は泡立ち、お互いの体液がまじったものがシーツに零れていた。

「十四郎・・・・またいくよ、受け取ってね」

「あ、いくのか?びゅるびゅる、俺の中に出してくれ。俺の胎を京楽の子種でいっぱいにしてくれ。あ、あ”あ”!」

子宮にずるりと入り込んできた京楽は、粘膜に直接子種を注いだ。

「あ”・・・俺もいく、あ、あああああ!」

浮竹は、精液を吐き出した。

中に注がれて、中でも外でもいって、頭が真っ白になった。

「あ、おかしくなる・・・ひあああああ」

最後の一滴までを浮竹の中に出しきって、京楽は浮竹に口づけた。

「今日は、ひとまずここまでにしよう。眠っておきたら、また抱いてあげるから。今綺麗にしてあげるよ」

京楽がずるりと浮竹の中から引き抜くと、白濁した液体がどろりと浮竹の腿を伝い落ちた。

濡らしたタオルで体をふいていく。本当なら風呂に入りたかったが、そこまので余力は浮竹には残されていなかった。

交じり終わり、京楽に後始末をしてもらって、シーツを変えた布団で横になると、すぐに睡魔が襲ってきて、浮竹は眠ってしまった。

起きれば、また性欲を復活させているだろう。

Ωのヒートとは、子を成すためにあるもので、そういうものだ。

番となった者も、ヒート中のΩと性行するのに十分な性欲を得る。

京楽は、自分の運命の番になった浮竹を抱きしめて、浮竹と同じように眠りについた。



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