オメガバース京浮後編
3カ月に一度のヒートを、京楽と過ごしながら、浮竹は巣作りをはじめていた。
ぽいぽいと京楽の服を出してきては、重ねる。
元々院生の服といくつかの着物くらいしかなかったので、浮竹の巣作りは浮竹が満足する量の衣服を得られなかったが、それでも巣を作って、そこで京楽の着ていた院生の服を抱きしめて、匂いをかいで安心し、京楽と睦みあった。
「巣、作ったんだね」
「ああ。京楽・・・・お前の子種がほしい」
そういって、浮竹は京楽にキスをした。
京楽は浮竹を抱き上げて、巣を少し移動させて、ベッドの上にやってきた。
「あ、あ、あ・・・・・」
首筋に噛みつき、噛まれた痕をまた残す。
「京楽、京楽・・・・」
浮竹は、京楽を求めた。
運命の番である。もう、京楽以外、何も見えないでいる。
「んっ」
衣服をぬがされて、首筋から鎖骨にかけてキスマークを残す。
「あ・・・・」
胸の先端を舐められると、それだけで秘所はとろとろと蜜を零した。
「もう、濡れてるね」
「あ、京楽、早く!」
浮竹はせがんだ。それに、京楽が応える。
秘所を解すことなく、そのまま突きいれた。
「あー、あ、あ、あ!」
胎の奥の子宮口がぱくぱくと口をあける。
前立腺をすりあげられると、浮竹は簡単にいってしまった。
「あ、春水・・・・・俺を満たせ。俺を犯せ」
浮竹は、ぺろりと自分の唇を舐めた。
「あ、んあ、あ、あ!」
刻まれるリズムと一緒に、白い髪が乱れて流れる。
「奥に出すよ。君のご希望通り、いっぱい注いであげる」
びゅるびゅると京楽が吐き出す精液を子宮で受け取って、その熱の熱さと快感に頭が真っ白になる。
「あ、あ、いってるのに、まだ、あ、だめだ春水、今は」
浮竹は射精しながら犯された。
「あああ!」
京楽はずちゅりずちゅりと音をたてて、浮竹の中に出し入れを繰り返す。
「ん!・・・・ふあ、あ、あ」
浮竹と口づけると、京楽の舌が浮竹の舌を追いかける。
「ふあ・・・・・」
互いのまじりあった唾液を飲み込みながら、京楽は子宮口まで入ってきた。
「あ、深・・・・・ああ、あ!」
「また出すよ。受け止めてね」
「ああああ!」
京楽のものを受け止めて、浮竹は涙を流した。
きもちいい。満たされていく。
浮竹はヒート抑制剤を飲んでいるが、肺を病んでいるためにヒート抑制剤と肺の薬があまり相性がよろしくないようで、最近はヒート抑制剤も少なめにしていた。
もう、浮竹は京楽と運命の番になっている。
浮竹が他のαにフェロモンを出すことはなくなっていたし、αである京楽も浮竹のフェロモンにだけ反応した。
ある日、見合いを受けろといわれて、すでに運命の番がいて、その人以外と結婚も子供ももうけるつもりはないと、両親に言い切った。
どこの馬とも知れぬΩを番にしたことを、両親は嘆き、そして怒った。
Ωが女性ではなく、男性の下級貴族の長男であると知った時、京楽の両親は、京楽と浮竹を引き離そうとした。
だが、もう卒業も間近で、死神として卍解まで習得し、Ωであるにも関わらず、将来隊長になることが有望視されている浮竹に手を出すことは、なかなかできなかった。
ただ、別れないとお前の家族がどうなるか分からないと脅されて、さすがの浮竹も京楽に相談した。
結果、京楽は両親を説得し、浮竹の存在は公認のものとなった。
浮竹は京楽の子を身ごもることができたが、子供は産まなかった。
一度に身ごもり、流産したことで子ができない体になってしまったのだ。
それでも、京楽は他に恋人は作らずに、浮竹だけを伴侶とした。
それから、時が経った。
------------------------------
「今年のヒートは、なかなかこなかったわりには、長いな」
もう、ここ半年ほどヒートは訪れていなかったのだが、かわりに遅めにやってきたヒートは2週間は続いた。
もう院生の若いころではあるまいにと思いながらも、2週間のヒートに京楽は付き合ってくれた。
「正直、もうヒートはいらんのだがな」
「僕はほしいね。浮竹が僕を欲してくれるから」
「ばか・・・・」
顔を真っ赤にさせて、浮竹は京楽の胸に顔を埋めた。
「お前・・・子供はできないが、いいのか?」
「別に、子供がほしくて君を運命の番にしたわけじゃないよ」
「ああ、分かっている」
ただ、愛していたから。
Ωやαであることも関係なく。
「それより、いい加減眠ろう。昨日から眠っていない。やって飯たべて、風呂でもやって、やりまくっただけで眠っていないから、眠いでしょ」
「ああ・・・・凄い眠い」
「僕も限界だよ。一緒に寝よう」
京楽は、浮竹がヒートになると別館の館に閉じこもるようになっていた。今もヒートがきているので、館に移った。
大きな広い部屋に、布団を2つ敷いて、そのうえで二人は眠った。
京楽は浮竹の布団の中に入ってきて、よく眠る浮竹の隣で、その長い白髪に口づけながら、
眠りについた。
ヒートはそれから1週間は続いた。
それから、奇跡が訪れた。
子供ができない体になっていた浮竹が、妊娠したのだ。
京楽は喜んだ。
そして、流産しないように二人で気をつけて生きた。
やがて男の子が生まれ、「史郎」と名付けられた。
「かわいいなぁ。君そっくりだ」
「目元はお前に似ているぞ」
結婚していなかったが、名前は京楽史郎となった。
京楽家の、後継ぎだ。
京楽の両親は、それは喜んだ。
無論浮竹の両親も。
「いい加減、結婚式を挙げないかい?」
「結婚式はいい。俺はお前と史郎といれるだけで幸せなんだ」
「そっか・・・・・」
京楽は笑った。
史郎は、Ωが子を成したとき、番の性別を持って生まれてくることが多いために、αだった。
それに、浮竹は安堵した。
自分の子に、Ωとなって苦しんでほしくない。
浮竹も京楽も隊長だ。
子育てはにはいろいろとみんなに協力してもらった。
Ωであることを疎んだ浮竹の姿は、そこにはなかった。
ただ、愛する京楽がαであっただけで、二人はΩやαでなくとも、お互いを必要として一緒にいただろう。
だが、京楽がαでいてくれて、浮竹を運命の番に選んでくれてよかったと思った。
まだ、寿命は当分ある。
また子を成すかもしれない。
もう、ヒート抑制剤は飲んでいなかった。
自然のままに流れを任せる。
それが、浮竹と京楽が選んだ道だった。
次のヒートがきても、アフターピルは飲まないようにしよう。
そう浮竹は誓った。
もう、何も遠慮することなどないのだ。
京楽は浮竹を手に入れて、浮竹は京楽を手に入れた。
子は成長していく。
その後ろを、二人でゆっくりと歩んでいくのだ。
ぽいぽいと京楽の服を出してきては、重ねる。
元々院生の服といくつかの着物くらいしかなかったので、浮竹の巣作りは浮竹が満足する量の衣服を得られなかったが、それでも巣を作って、そこで京楽の着ていた院生の服を抱きしめて、匂いをかいで安心し、京楽と睦みあった。
「巣、作ったんだね」
「ああ。京楽・・・・お前の子種がほしい」
そういって、浮竹は京楽にキスをした。
京楽は浮竹を抱き上げて、巣を少し移動させて、ベッドの上にやってきた。
「あ、あ、あ・・・・・」
首筋に噛みつき、噛まれた痕をまた残す。
「京楽、京楽・・・・」
浮竹は、京楽を求めた。
運命の番である。もう、京楽以外、何も見えないでいる。
「んっ」
衣服をぬがされて、首筋から鎖骨にかけてキスマークを残す。
「あ・・・・」
胸の先端を舐められると、それだけで秘所はとろとろと蜜を零した。
「もう、濡れてるね」
「あ、京楽、早く!」
浮竹はせがんだ。それに、京楽が応える。
秘所を解すことなく、そのまま突きいれた。
「あー、あ、あ、あ!」
胎の奥の子宮口がぱくぱくと口をあける。
前立腺をすりあげられると、浮竹は簡単にいってしまった。
「あ、春水・・・・・俺を満たせ。俺を犯せ」
浮竹は、ぺろりと自分の唇を舐めた。
「あ、んあ、あ、あ!」
刻まれるリズムと一緒に、白い髪が乱れて流れる。
「奥に出すよ。君のご希望通り、いっぱい注いであげる」
びゅるびゅると京楽が吐き出す精液を子宮で受け取って、その熱の熱さと快感に頭が真っ白になる。
「あ、あ、いってるのに、まだ、あ、だめだ春水、今は」
浮竹は射精しながら犯された。
「あああ!」
京楽はずちゅりずちゅりと音をたてて、浮竹の中に出し入れを繰り返す。
「ん!・・・・ふあ、あ、あ」
浮竹と口づけると、京楽の舌が浮竹の舌を追いかける。
「ふあ・・・・・」
互いのまじりあった唾液を飲み込みながら、京楽は子宮口まで入ってきた。
「あ、深・・・・・ああ、あ!」
「また出すよ。受け止めてね」
「ああああ!」
京楽のものを受け止めて、浮竹は涙を流した。
きもちいい。満たされていく。
浮竹はヒート抑制剤を飲んでいるが、肺を病んでいるためにヒート抑制剤と肺の薬があまり相性がよろしくないようで、最近はヒート抑制剤も少なめにしていた。
もう、浮竹は京楽と運命の番になっている。
浮竹が他のαにフェロモンを出すことはなくなっていたし、αである京楽も浮竹のフェロモンにだけ反応した。
ある日、見合いを受けろといわれて、すでに運命の番がいて、その人以外と結婚も子供ももうけるつもりはないと、両親に言い切った。
どこの馬とも知れぬΩを番にしたことを、両親は嘆き、そして怒った。
Ωが女性ではなく、男性の下級貴族の長男であると知った時、京楽の両親は、京楽と浮竹を引き離そうとした。
だが、もう卒業も間近で、死神として卍解まで習得し、Ωであるにも関わらず、将来隊長になることが有望視されている浮竹に手を出すことは、なかなかできなかった。
ただ、別れないとお前の家族がどうなるか分からないと脅されて、さすがの浮竹も京楽に相談した。
結果、京楽は両親を説得し、浮竹の存在は公認のものとなった。
浮竹は京楽の子を身ごもることができたが、子供は産まなかった。
一度に身ごもり、流産したことで子ができない体になってしまったのだ。
それでも、京楽は他に恋人は作らずに、浮竹だけを伴侶とした。
それから、時が経った。
------------------------------
「今年のヒートは、なかなかこなかったわりには、長いな」
もう、ここ半年ほどヒートは訪れていなかったのだが、かわりに遅めにやってきたヒートは2週間は続いた。
もう院生の若いころではあるまいにと思いながらも、2週間のヒートに京楽は付き合ってくれた。
「正直、もうヒートはいらんのだがな」
「僕はほしいね。浮竹が僕を欲してくれるから」
「ばか・・・・」
顔を真っ赤にさせて、浮竹は京楽の胸に顔を埋めた。
「お前・・・子供はできないが、いいのか?」
「別に、子供がほしくて君を運命の番にしたわけじゃないよ」
「ああ、分かっている」
ただ、愛していたから。
Ωやαであることも関係なく。
「それより、いい加減眠ろう。昨日から眠っていない。やって飯たべて、風呂でもやって、やりまくっただけで眠っていないから、眠いでしょ」
「ああ・・・・凄い眠い」
「僕も限界だよ。一緒に寝よう」
京楽は、浮竹がヒートになると別館の館に閉じこもるようになっていた。今もヒートがきているので、館に移った。
大きな広い部屋に、布団を2つ敷いて、そのうえで二人は眠った。
京楽は浮竹の布団の中に入ってきて、よく眠る浮竹の隣で、その長い白髪に口づけながら、
眠りについた。
ヒートはそれから1週間は続いた。
それから、奇跡が訪れた。
子供ができない体になっていた浮竹が、妊娠したのだ。
京楽は喜んだ。
そして、流産しないように二人で気をつけて生きた。
やがて男の子が生まれ、「史郎」と名付けられた。
「かわいいなぁ。君そっくりだ」
「目元はお前に似ているぞ」
結婚していなかったが、名前は京楽史郎となった。
京楽家の、後継ぎだ。
京楽の両親は、それは喜んだ。
無論浮竹の両親も。
「いい加減、結婚式を挙げないかい?」
「結婚式はいい。俺はお前と史郎といれるだけで幸せなんだ」
「そっか・・・・・」
京楽は笑った。
史郎は、Ωが子を成したとき、番の性別を持って生まれてくることが多いために、αだった。
それに、浮竹は安堵した。
自分の子に、Ωとなって苦しんでほしくない。
浮竹も京楽も隊長だ。
子育てはにはいろいろとみんなに協力してもらった。
Ωであることを疎んだ浮竹の姿は、そこにはなかった。
ただ、愛する京楽がαであっただけで、二人はΩやαでなくとも、お互いを必要として一緒にいただろう。
だが、京楽がαでいてくれて、浮竹を運命の番に選んでくれてよかったと思った。
まだ、寿命は当分ある。
また子を成すかもしれない。
もう、ヒート抑制剤は飲んでいなかった。
自然のままに流れを任せる。
それが、浮竹と京楽が選んだ道だった。
次のヒートがきても、アフターピルは飲まないようにしよう。
そう浮竹は誓った。
もう、何も遠慮することなどないのだ。
京楽は浮竹を手に入れて、浮竹は京楽を手に入れた。
子は成長していく。
その後ろを、二人でゆっくりと歩んでいくのだ。
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