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ケーキバース京浮

世界には、ケーキ、フォーク、その他の人間が存在する。

ケーキは自分がケーキであることに気づかない。

反対に、フォークは味覚が通常なく、ケーキを甘くかんじて捕食行動をとる。時に本当に食べてしまうので、予備殺人者とまでいわれている。

フォークにとって、ケーキのもたらす味は病みつきになるもので、ケーキは個体によってその味が変わった。


そんな世界で、浮竹はケーキで、京楽はフォークだった。

浮竹は自分がケーキであることを知らない。

京楽は、院生時代には味を感じれたのに、隊長になってから味が分からなくなった。フォークになったのだと気づいた頃には、ケーキである浮竹を捕食して、食べてしまいたいという衝動に駆られた。

本当に、その血肉を喰らってしまいたかった。

それでは、まるで虚ではないか。

虚と大差ないと気づき、京楽は自分を恥じた。

そんな京楽は、勇気を出して浮竹に告白した。

「君のことが好きなんだ、院生時代からずっと好きだった。僕と恋人になって!」

振られると分かってはいたが、フォークの衝動が収まらず、せめて恋人同士になってキスだけでも・・・・。

そう考えていたが、浮竹はあっさりと、付き合うことを了承した。

「いいぞ。お前が俺のこと好きなのは気づいてたし、俺も結構お前のこと、気に入ってるから」

「まじで、いいの?」

「ああ、まじでいいぞ」

そんな押し問答を繰り返して、京楽と浮竹、フォークとケーキは付き合うことになった。


「ん・・・・・」

手を舐められた。

何処かれ構わず、京楽は浮竹の手を舐めた。

それがフォークとしての行動であると、浮竹も理解していたが、恥ずかしかった。

「ああ、君は甘いね。チョコレートの味がする」

そう言いながら、京楽は浮竹の手を舐めた。

隊首会でも舐めていたので、山本総隊長に怒られて、火を放たれてあちちちと、逃げ回っていた。


「ねぇ、キスしていい?」

「いいぞ」

「僕のキス、しつこいかもよ?それでもいいの?」

「あんまりしつこかったら殴るから、それでもいいならOKだ」

京楽は、そっと浮竹に口づけた。

唇を舐めると、浮竹は唇を開いた。

ぬめっとした京楽の舌が入ってくる。

手を舐める以上に甘く感じて、京楽はその味にうっとりとなって、しつこく浮竹とキスをしまくった。

浮竹の唾液を何度もすすった。

「あ、も・・・・しつこい!」

ばきっ。

頭を殴られて、京楽は涙目になっていたが、嬉しそうだった。

「君の唾液、甘くておいしい。皮膚だけじゃないんだね。どこを舐めても甘いし、君のあそこの体液も甘いのかな?」

京楽は率直だった。その隠さない問いに、浮竹は赤くなって京楽の頭を再び殴っていた。


それからというもの、京楽はお腹がすくたびに、浮竹にキスをして、その唾液の甘さを味わってから、食事をした。

隊首会でもキスをしていて、いくら隠していなかったとはいえ、山じいの前でのキスは、流石の山じいも固まっていた。その後、京楽を黒こげになるまで炎で燃やしていたが。

13番隊の食堂で、浮竹は飯を食べているところに、京楽がやってきて、ものを食べているにも関わらず、京楽がキスしてきた。

「お前、時と場所をわきまえろ!」

浮竹に怒られても、京楽はへらりと笑うだけだった。

「だって、僕フォークだもの。食事の味が分からないんだ。君は甘い。甘い甘い、チョコレートの味だよ」

京楽の行為で、自分がケーキであると知った浮竹であったが、このまま流されていいのかと思った。


付き合って、毎日何度もキスをした。

付き合い初めて、半年が経とうとしていた。

京楽は相変わらずキスが好きで、お腹が減ると雨乾堂にきては、浮竹に濃厚なキスをかまして去っていった。

「なぁ、京楽、お前はキスだけでいいのか?」

「え、食べてもいいの?」

「どういう意味の食べるだ」

フォークの食べる=人を食べるというイメージがぬぐえないので、浮竹は心配になった。

「君とチョメチョメすること」

率直に言ってきたので、浮竹は飲んでいたお茶を噴き出していた。

「もっと、オブラートに言えないうのか?」

「じゃあ、君とセックスすること」

「同じだ、ばか!」

浮竹は真っ赤になっていた。

「その、お前はこの半年キスばかりで・・・フォークだし、味が分かるのは俺の体だけで・・。甘いから、その味が欲しいだけで、俺と付き合っているのかと、思ってしまった」

京楽は首を横に振った。

「確かに、僕はフォークで毎日君にキスして、甘い味を堪能しているけど、ちゃんと恋愛感情ももっているよ。好きだよ、浮竹」

「んっ」

啄むようなキスをされて、浮竹は京楽の背中に手を回した。

「俺も、お前が好きだ、京楽」

「じゃあ、ちょめちょめしちゃおっか」

雨乾堂にいた。

他に人はいないし、人払いをしている。

おまけに、なんと都合のいいことに、夜になろうとしていた。

「君とちょめちょめしたい。ちょっと、瞬歩でローションもってくる!」

そう言って、京楽は風のように過ぎ去ってしまったかと思うと、すぐに戻ってきた。

にまにまと、笑んでいた。

「いつか、君とちょめちょめするために・・・・・」

「普通に、抱くといえ」

「ああ、うん。君を抱くために、現世の通販グッズで買ったんだ。ローションっていって、同性同士とかでも使うやつらしい」

「ああもう、恥ずかしいやつだな!」

浮竹は、京楽を押し倒していた。

「浮竹?」

「我慢していたのは、お前だけじゃない。俺も、我慢していたんだ」

京楽の死覇装を脱がせて、京楽のものを口に含む。

「あ、僕もする」

「え」

京楽は、あっという間に浮竹の服を脱がしてしまうと、浮竹のものを口に含み、舐めあげた。

「んっ」

「ああ、君はここも甘い。体液も甘いんだろうね」

舐めあげて、扱いていくと、先走りの蜜がでてきた。

それを舐めとって、口の中でよく味わった。

「おいしい」

「やっ」

京楽に奉仕しようとしていたのが、逆に奉仕されて、浮竹は京楽にされるがままになっていた。

「君の精液が飲みたい」

「お前・・・もう少し、オブラートに・・・んんっ」

鈴口に爪をたてられて、浮竹は射精していた。

それを、京楽が舐めとっていく。

「濃厚だね。生チョコの味がする」

「ばか!」

「甘い。浮竹、このまま続けけてもいい?」

「ん・・・ちょ、お前のソレ、でかすぎないか?」

本当に、あんなものが体に入るのだろうか。

男として立派すぎるものに、浮竹が恐怖感を覚えた。

「怖い?」

「怖い」

「じゃあ、今日はいれないで済ませよう」

「抜きあいっこか?」

「ううん、素股で」

「すまた?」

「浮竹、きゅって足閉じて」

浮竹は、言われるがままに足を閉じた。

「そうそう。その、閉じた間に僕のもの出し入れするから」

京楽は自分のものにローションをかけて、滑りをよくすると、閉じた浮竹の太ももの間を出入りさせた。

「あ、あ、なんか、変なかんじだ」

「ごめん、僕だけ気持ちよくなってる・・・・後で、君もいかせるから」

「んっ」

素股をしながら、京楽は浮竹のものを触った。

少しいじりながら、京楽は布団のシーツの上にぱたたたと、精液を零していた。

「次は、浮竹の番だね。素股する?」

「いや、俺はいい・・・・」

「じゃあ、僕が口でしてあげる。浮竹の体液は甘いから、飲みたい」

京楽は、浮竹のものにしゃぶりついた。

「あああ!」

先走りの蜜も、精液も、全てを味わって、京楽はおいしいおいしいと、もっともっととせがむ。

「ああ、や、もう無理っ」

出すものがなくなっても、京楽は浮竹のものを口に含んでいた。

「もう限界かぁ。美味しかったよ、ありがとう」

「体中がべたべたする・・・・・」

交わったわけではなかったので、疲労感はあったが、意識はちゃんとしていた。

「お風呂入ろ。ローションぬるぬるして気持ち悪いでしょ」

「一緒に入るのか?」

「雨乾堂の風呂なら、一緒に入れる大きさでしょ?」

「何故知っている」

「こんな日のために、事前調査を」

ばきっ。

浮竹は、京楽の頭を殴った。

「なんで殴るの。僕のおつむがパーになったらどうするのさ」

「お前はもとからくるくるパーだ。俺の唾液が欲しければ、俺の体を洗え」

「君の体液をもらえるなら、できることならなんでもするよ」

京楽は、石鹸を泡立てたタオルで、浮竹の体を洗ってあげて、シャンプーで髪を洗ってあげた。

「ご褒美の、キスちょうだい」

「んっ」

舌と舌を絡め合わせた。

京楽は、浮竹から唾液を奪い、それを美味しそうに嚥下した。

「ああ、甘い。やっぱり、君が一番だ。昔、他のケーキとキスしたことあるけど、あんまり甘くなかった。やっぱり、愛があれば甘くなるんだね」

「そうなのか?」

「いや、知らないけど」

京楽は、フォークだが人の血肉を口にする他のフォークとは違う。

そんな京楽が愛しくて、浮竹は毎日キスを、更に今まで以上にねだってくる京楽に、唾液を分け与えるのだった。







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