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始祖なる者、ヴァンパイアマスター 1

浮竹は、始祖ヴァンパイアだった。

ヴァンパイアマスター。

始祖、始まりのヴァンパイア。

浮竹の血から、世界に存在するヴァンパイアは生まれ、眷属として仲間を増やしていった。

だが、始祖である浮竹は孤独であった。

あまりに長い時を生き過ぎた。

浮竹の血から生まれた眷属たちは、もう死んでしまった。ヴァンパイアハンターに退治されて。

稀に力をもち、千年以上生きる眷属もいたが、それすらの浮竹の前ではなんの意味もない。

神代(かみよ)の時代から生きる浮竹にとって、孤独は悲しいものではあったが、人生のほとんどを眠っていたせいで、孤独の寂しさ、というものはあまり実感がなかった。

浮竹は、滅びた王国の古城に住んでいた。

そこを訪れる者はいない。

時折ヴァンパイアハンターがやってくるが、浮竹が生み出した戦闘人形の手で葬られた。

浮竹は、自分の身の回りの世話も、戦闘人形にやらせていた。

始祖ヴァンパイアは、悠久を生きる。

ほとんどを眠って過ごした。

そんなある日、血の匂いをまとませた青年が、古城に入ってきた。

たまたま起きていた浮竹は、すぐに排除しようと、戦闘人形をさしむけた。けれど、青年は瀕死の重傷を負っていて、浮竹は驚いて青年の怪我を見た。

もう、治しようがない。

数百年ぶりの、人間。

血族にしてみよう。

気まぐれが起きた。

そうして浮竹は、青年を血族にするために自分の血を与え、眷属とした。



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京楽は、もともと貴族であった。

王国の王位継承権問題に巻き込まれて、淘汰される貴族の中に京楽の両親がいた。両親に待っていた運命は、極刑。

ギロチンで処刑されてく両親を、叫びながら見ていた。

何故、何故。

ただ、第一王子の派閥にいただけなのに。

国王が崩御して、第一王子は、王位継承に敗れて、殺された。第二王子は、容赦のない人物で、第一王子の派閥の中心にいた貴族たちを、次々と処刑していった。

京楽は、伯爵家の次男坊だった。親を殺されて、京楽は第二王子を殺そうとした。

両親は処刑されたものの、なんとか兄と自分だけは助かった。

兄は伯爵となり、第二王子に取り入ろうとしていた。

納得がいかなかった。

親を殺した相手にすり寄る兄を、見ていられなかった。

まだ国王として即位していない第二王子を、その側近である近衛騎士を昏倒させて、京楽は第二王子を殺そうとした。

けれど、第二王子は強かった。

京楽は捕らえられた。

処刑されるのだ。ただ、時を待った。

呪われたかのように呪詛を言葉にして、京楽は自分が処刑される日を待った。

国王として即位した元第二王子は、恩赦を罪人たちに与えた。

京楽は処刑されることなく、奴隷として隣国へ売られた。

「僕を殺さないなんて、きっといつか後悔させてやる」

その言葉を胸に、京楽の他に奴隷落ちした貴族を乗せた馬車で、隣国まで送られた。

隣国に辿り着くその手前で、モンスターに襲われた。

馬車の御者も、馬も、護衛として雇われていた冒険者も、他の奴隷たちも次々とモンスターに食われていった。

「ああ、こんな場所で死ぬのか」

そう思いながら、京楽はモンスターに右腕を食われた。

右腕がなくなったことで、戒めは解かれた。

モンスターは腹いっぱいになったのか、京楽を完全に食わずに森の中へ消えていった。

「痛い・・・ああ、死にたくない。一思いに殺してくれればよかったのに」

ろくに抵抗もできない状態だったので、右腕を食われてしまった。

あと、内臓も。

出血が多すぎて、もう助からない。

分かっていたので、よろよろとした足取りで、歩きだした。

森のすぐ近くにある古城で、せめてそこで息絶えよう。野ざらしのまま死ぬのは嫌だった。

きっと、死体は野犬や鴉に食われてしまう。あるいは他のモンスターの餌になるだろう。

せめて、人の形をしたまま死にたかった。

古城に入ると、そこは廃墟ではなかった。煌びやかな世界が広がっていた。

故郷の王国の王城よりも、美しく華やかだった。

けれど、警備の者もメイドも見当たらない。

「誰か、いないのかい?」

ぽたぽたと滴る血は、一応は止血しておいたけれど、もう血を流し過ぎた。

後は死ぬだけだ。

「ごめん、死に場所間違えたね。このまま僕は死ぬけど、どうか死体は埋葬してほしい。こんな美しい高価そうな絨毯を、血で汚してごめんね」

京楽は、どこから現れたのかも分からない、真紅の瞳をしたメイドの姿をした戦闘人形に囲まれていた。

「ああ・・・ここは、そうか。ヴァンパイアの住処か・・・・僕の血を啜っていいよ。どうせあとは死ぬだけだ。糧になれるなら、それもいい」

「勝手なことを。俺にも、血を吸う相手の選り好みはある」

真っ白な髪に、緑の瞳をした青年が、京楽の傷を診ていた。

美しかった。今まで、こんな美しい人は見たことがなかった。

社交界で見たことのある、貴族の令嬢なんて、足元にも及ばない。

「おい、死ぬのか」

京楽の傷を見るが、もう手当てのしようがなかった。

「・・・ああ、僕夢を見てるんだね。最後にこんな美人に看取られるなんて」

「死ぬのか・・・暇だし、血族にならないか。最近起き出しただが、本当に暇なんだ。人の世界に行くのも面倒だし、眷属が欲しい。俺の血族になれ」

「いいよ。生きれるなら、なんにでもなってやる」

生き延びたら、あの第二王子を・・・国王を、殺してやろう。

浮竹は牙で自分の指を噛んだ。

ぽたぽたと滴る血を、京楽に飲ませる。

京楽はそれを嚥下した。


ざわり。

全身の血液が沸騰する。

失われた右腕が再生していき、内臓の傷も癒えた。

同時に、激しい渇きを覚えた。

「うあ・・・・・・」

「血が飲みたいのか。俺の血で我慢しろ」

差し出された右手に噛みついて、その血を啜った。

甘美な味だった。


---------------------------------



「ん・・・・・」

「気が付いたか」

大きな天蓋つきのベッドで眠っていた。

実家の、自分のベッドより大きくて立派だった。

「あ、ごめん。突然君の城にやってきて、血で汚してしまって・・・・・」

「いや、いい。お前はもう俺の眷属だ。名前は?」

「京楽春水」

「いい名だな。俺は浮竹十四郎。ヴァンパイアマスターだ。始祖のヴァパイアと、人は呼ぶ」

「始祖・・・!僕は、ヴァンパイアになってしまったのかい?」

「そうなるな。だが、俺に吸血したから、別に人を襲って吸血する必要はない。俺の血で、足りるはずだ」

差し出された白い右腕に、噛みついた跡があった。

「ずっと寝ていたので、再生力が落ちている」

「君は、人を襲うの?」

もしそうだとしたら、大変なことだ。ヴァンパイアになってしまった自分が言うのも変だが。

命の恩人が、人を襲って殺すなら、止めたかった。

「いや、人は襲わない。人工血液を口にしている。京楽も、喉が渇いたら俺の血か、人工血液を口にするといい」

ヴァンパイアはこの世界では、ひとつの帝国を築くほどに繁栄していた。

人間を襲うのは、もはや時代錯誤。

人工血液がつくられて、それは本物の人間の血よりも甘美で、ヴァンパイアのほとんどが人工血液を口にして暮らしていた。

人のように食事を楽しむ者も多かった。

それでも、時折人を襲って血を啜り、殺してしまうヴァンパイアがいるので、ヴァンパイアハンターは存在した。

「食事の用意をさせてある。俺の血で作り出した戦闘人形のシェフだが、味はいいはずだ。食べるだろう?」

最初に覚えた渇きはもうなかった。その代わり、お腹が減っていた。

普通の空腹だった。

「うん、いたただくよ」

出された料理はどれもおいしく、デザートまであった。

でも、食べて満足していくと同時に、渇きを覚えた。

「喉が渇くんだ。水を飲んでも乾いて乾いて、仕方ないんだ」

「俺の血を飲め。俺の血には少し中毒性があるからな」

「でも、君が傷つく」

「始祖だ。その気になれば治る」

浮竹は、白い長い髪を背中に流して、白い首筋から肩を見せた。

ごくり。

喉が鳴った。

「ごめん」

そう言いながら、浮竹の白い喉に噛みついて、吸血していた。

「んっ」

吸血鬼に血を吸われるのは、得も言われぬ快感を得る。

浮竹は、他のヴァンパイアに血を吸われることで、性的欲求を満たしていた。

「ああ、もっとだ」

「でも・・・・」

「人工血液を飲むから、平気だ。もっと吸ってくれ」

きもちがいいからとは、言えなかった。

しばらく京楽に血を与えてから、京楽も浮竹も満足して、離れていった。

「俺は人工血液を飲んでくる。お前はどうする?」

「俺は、復讐に・・・・誰に?誰に、何を復讐するんだろう」

京楽が眠っている間に、京楽の記憶を覗きこんだ浮竹は、京楽の記憶から国王のことを消していた。

京楽が、自分の元を去らないように。

もう700年ぶり以来の、血族だ。

孤独はいやだ。

戦闘人形は家事やヴァンパイアハンターの駆除をしてくれるが、感情がない。だからといって、ヴァンパイアハンターを血族にすることはしない。

何より、ほとんど眠って過ごしていたせいで、そのヴァンパイアハンターとさえ会わなかった。

起きていると孤独でむなしいので、眠ることを選んだ。

浮竹の年齢は若いまま止まっていた。

ヴァンパイアにされた者は、その年齢から年をとらない。

京楽もまた、年をとらないだろう。

浮竹は、人工血液を口にして、失ってしまった血液を作り出して、補給をすませてから京楽の元に行った。

「何かしたいことは、見つかったか?」

「いや、特には・・・・・」

「じゃあ、ずっとこの古城に住まうといい。俺の傍で、俺の血族として」

「・・・・・・うん」

京楽は、何か大切なことを忘れている気がしたが、浮竹の傍にいた。


-----------------------------------------------------------------


10年が経過した。

京楽は浮竹の血族として、浮竹の隣にいた。

いつの間にか、恋人同士になっていた。

先に求めたのは浮竹なのか京楽なのか、今となっては分からなかった。

「あ!」

京楽のものがずるりと中に入ってきて、浮竹は背を仰け反らせた。

「やぁっ」

前立腺をすりあげられ、最奥を突かれながら、京楽は浮竹の首筋に噛みついて、吸血した。

その快感はすさまじく、セックスと同時の吸血に、頭がおかしくなりそうだった。

「あ、あ、いくから、いくからもう、やめっ・・・・・」

ずちゅりと奥の結腸を突かれて、浮竹は射精していた。

「ああああーーー!!!」

京楽も、浮竹の中にドクドクと精液を注ぎ込んだ。

京楽は、音をたてて浮竹の血を飲んだ。

はぁはぁと、荒い息を浮竹も京楽もついた。

「僕たち体の相性はいいよね」

「中で出したな。あれほど、中で出すなと・・・・・」

「ごめん。お風呂いこうか」

「人工血液を飲んでからにする。京楽に、血を吸われたから少し血が足りない」

浮竹は、飲んだ分の人工血液を、自分の血液に変換できた。

京楽は喉の渇きを訴えると、浮竹から血をもらった。

人工血液を口にしたことはあるが、血の味がして受け付けなかった。

人工血液で失った血液を補った浮竹は、京楽と一緒に風呂に入った。古城の風呂は広く、浮竹の血液から生まれた戦闘人形たちが、メイドとして二人の面倒を見てくれた。

「何か、大切なことを忘れてる気がするんだ・・・・」

「気のせいだろう」

「僕は、なんで君の血族になったんだろう。確か、森で死にかけてたのをたまたま見つけてだよね?」

「あ、ああ」

京楽の記憶を操作してしまったなど、今更言えなかった。


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ある日、古城にヴァンパイアハンターがやってきた。

浮竹は、一撃で殺してしまった。

右腕をもがれたヴァンパイアハンターは、何も言わない屍となった。

「あ・・・・・・」

もがれた右腕。

失った右腕。

モンスターに食われた。奴隷だった。元は貴族だった。

両親を殺された。

憎い国王。

「思い、出した・・・・浮竹!」

「なんだ、京楽」

「君、僕の記憶をいじったね?僕は、この古城に死ににきたんだ。失血死するしかなくって、この城で息絶えようとしていたのを、君が血族にした。
僕は伯爵家の次男で、両親を王国の国王に殺された。その復讐をしようとして、奴隷に落とされた。僕は森で迷って死にかけていたんじゃない。
隣国に売られるはずだった元貴族の奴隷を乗せた馬車が、モンスターに襲われて、僕は右腕を食われて・・・・・」

「京楽、すまない。お前の記憶をいじったのは俺だ。何をすれば、許してくれる?」

浮竹は、素直に頭を下げた。土下座しそうな勢いに、京楽が浮竹を抱きしめた。

「分かってるよ。僕に、どこにもいってほしくなかったんだね。愛してるよ、浮竹」

「京楽・・・・・俺は、ずっと孤独だった。だから眠っていた。でも、お前が血族になってくれて生きるのが、起きているのが楽しくて・・・・」

「うん、全部分かってるから。ヴァンパイアになって、孤独がどれだけ怖いのかが少し分かった気がする。七百年も一人だと、孤独で眠ることしかなかったんだよね」

「京楽・・・・・・」

「君は、僕のことを愛していない?」

「いや、愛してる。愛してもいない、しかも同じ男に体を許すほど、安くはできていない」

「それだけ、十分だよ」

浮竹が、京楽を血族にしたのは気まぐれだった。

でも、それは必然となった。

京楽は、怒らなかった。

京楽の優しさに包まれて、浮竹はまどろんでいるような錯覚を覚えた。


--------------------------------------------


浮竹の血族になって、百年が過ぎようとしていた。

古城の外に出ることはあまりない。

時折、ヴァンパイアハンターがくるが、浮竹の戦闘人形が殺してしまった。

「たまには、外に出たいな・・・・・」

「隣町にでも行ってみるか?」

「いいのかい?」

「俺は始祖だ。太陽の下でも活動できる。その血族で眷属であるお前も、昼に出歩いても平気なはすだ」

念のためにと、黒いフード付きのマントを羽織って、太陽が一番高く出る時間に人間の世界に交じった。

「わぁ、変わらないなぁ。王都ほどじゃないけど、この町も賑わってるね」

「隣国が近いからな。貿易の中継都市だ。昔からこの町は賑わっている。それこそ、数百年前から・・・・・・」

最後に血族にした少女は、八百年ほど前に、浮竹のことを喜ばせたいから、珍しいものを買ってくるといってこの町に出かけて、ヴァンパイアハンターに殺されてしまった。

どくりと、鼓動が高鳴る。

ヴァンパイアハンターが襲ってきたら、有無を言わず浮竹は殺すだろう。

ヴァンパイアハンターもバカではない。何度も返り討ちにしてくるような強力なヴァンパイアが、無害であるのなら放置するにこしたことはない。

あの少女は、殺しはしなかったが、当時は人工血液がなくて、人を襲って血を飲んでいた。その血を、浮竹が少女を介して啜ることで、浮竹は生きていた。

今思えば、残酷なことを代わりにさせていたんだと思う。

でも、今隣にいる京楽は違う。

浮竹の血を啜ることで、生きている。

始祖の血は力そのもの。他に食事もするが、始祖の血だけで完成されたヴァパイアは普通のヴァンパイアではなく、ヴァンパイアロードになれる。

京楽は、ヴァンパイアロードにすでになっていた。

瞳の色は真紅に変わり、浮竹の瞳も、いつもは穏やかな翡翠色だが、真紅にもなった。

「京楽、日が沈む。夜はヴァンパイアの時間だ。それを狩るヴァンパイアハンターと。帰ろう」

3日分ほどの食料を買い込んで、その日は古城に戻った。

食料品は、基本戦闘人形が買いに町までいく。

自分たちで選んで買うのは初めてで、なんだか気分が高揚して、二人ははじめて料理というものに挑戦してみた。

結果、焦げたすごい匂いの謎な物体ができあがった。

「食べれるのかな、これ」

「案外、見た目よりいけるかもしれないぞ。俺は毒無効はもってないから、お前が食え」

京楽は、ステータスに毒無効があった。

なので、生贄のように。

食べてみた。

「苦い。しょっぱい。とても食べれたもんじゃないね」

結局、その日の夕食もまた、戦闘人形のシェフに作ってもらった。


その日の夜、浮竹と京楽は同じベッドで眠った。

「ん・・・・どうしたの、浮竹。眠れない?」

「なんか、むしょうにむらむらしてきた」

「って、わぁ!服脱がさないでよ!」

「血を、吸ってくれ。今夜は、それだけでいい」

「僕は、それだけじゃあ満足できないよ。君を抱くけど、いいかい?」

「好きにしろ」


始祖ヴァンパイアは、性欲があまりなかったのだが、京楽を血族して交わるようになってから、性欲が強くなった。

血を吸われるのが好きだった。

そのえもいわれぬ快感が。

ヴァンパイアマスターであり、始祖であるのに、血族の眷属に血を吸われて、抱かれてイッてしまうなど、人間から見たら異常だろう。

京楽は、浮竹の血族であると同時に眷属である。

その気になった浮竹には、逆らえない。でも、浮竹は京楽を自由にさせていた。京楽は浮竹が好きなので、一緒にこの古城に住み続けている。

両親の敵であった国王など、とっくの昔に王位を狙う簒奪者の手によって毒殺されてしまっていた。

もう、人の世界に戻りたいとは思わない。唯一血を分けた兄にさえ、会いにいってなかったのだ。

今はもう、領地は孫かひ孫が継いでいるだろう。

「浮竹、僕はずっとそばにいるからね」

「あう!」

浮竹の胎の奥に子種を注ぎながら、京楽は浮竹のものを握り込む。

「やぁっ、いかせてぇっ」

浮竹に噛みついて吸血しながら、京楽は浮竹のものから手を放した。

「あああ!!!」

吸血されながら、射精していた。

快感の上の快感に、浮竹が泣く。

「あああ、あ、あ・・・・・・・」

始祖のヴァンパイアというが、かわいいものだ。

京楽の下で乱れ、喘ぎ、吸血されて。

美しい顔と体のまま、浮竹は京楽に汚されて、それでも美しく居続けるのだった。


これからも、京楽は浮竹の傍で生きていくだろう。浮竹も、眠りにつくことはせずに、生き続けるだろう。

浮竹の始祖の血をたっぷり吸い続けてきた京楽は、ヴァンパイアロードの力をさらに上回っていた。

血の帝国。

いつか、ヴァンパイアだけの国に行ってみたいと思いながら、二人のヴァンパイアは古城で静かに生活をするのだった。

ただし、ヴァンパイアハンターがきたら殺した。

血の帝国から、手紙がきていた。

血の帝国の女帝、ブラッディ・ネイ。

浮竹の、実の妹。



つづく・・・・・・・かもしれない。

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