ハピバースディ、アレルヤ(中編Ⅱ)
そこは、懐かしい四年前のトレミーのアレルヤの部屋。
目の前に、自分が立っていた。
いや、違う。この雰囲気、髪型、黄金の瞳。
「ハレルヤ?」
「よー。元気でやってるか。このクソボケ」
「ハレルヤ!」
アレルヤは涙を流して、ハレルヤに抱きついていた。
ティエリアの姿はない。
「あー、何ないてんだよ。っと、忘れるとこだった。誕生日おめでとう、アレルヤ」
「誕生日おめでとう、ハレルヤ」
「何いってんだよ。おれ(別人格)に誕生日なんてあるわけねぇだろ」
「ううん、そんなことないよ。ハレルヤはもう一人の僕だもの。今日が、ハレルヤの誕生日だよ、絶対に」
「まぁ、礼いうなら女みたいなあのガンダムマイスターのガキに言えよ。こういう風にしたの、あいつだから。わざわざ二日も徹夜で自分の記憶にある俺様をデータとしてロードしたんだぜ」
「ティエリア・・・・」
一番嬉しい、プレゼントだった。
まさか、いなくなったハレルヤに、仮想空間の中とはいえ、こうして姿を見て会話できるなんて。
アレルヤは、いっぱいたくさんのことをハレルヤに語りきかせた。
ハレルヤは欠伸をしながらも、アレルヤの言葉を聞いてくれた。
「っと、時間だ」
「ハレルヤ?」
「勘違いすんな。おれは戻ってきたわけじゃねぇ。データなんだよ」
「うん・・・分かってるよ、ハレルヤ。ありがとうね。消えないでっていっても、無理なんだよね。ありがとう、ハレルヤ。本当にありがとう!」
「泣くなよ、ボケ。もう24なんだろ?もっと男らしくしろよ」
ハレルヤに抱きしめられて、アレルヤは涙を流した。
「うん。今だけだから。愛してるよ、ハレルヤ」
「俺も、お前のこと愛してるよ」
ハレルヤは、それだけを告げると空気に溶けるように消えてしまった。
「ハレルヤ!見ていて!君に恥ずかしくない生き方をして、世界を変えてみせるから!」
アレルヤは叫んでいた。
(データを、通常マップに転送いたします)
そこは、いつもの今のアレルヤの部屋。
そのベッドの上で、ティエリアが座っていた。
「どうだった。少しは、気に入ってもらえたか」
アレルヤは、ティエリアを抱きしめた。
ティエリアからは、甘い百合の花の香りがした。
「アレルヤ?」
「ありがとう、ティエリア。本当に、ありがとう」
涙をまだ零すアレルヤの頭を、背中を、ティエリアが優しく撫でる。そのまま、落ち着くまでそうしていてくれた。
「眠い・・・・限界だ」
ティエリアの目のしたには隈があった。二日徹夜したのだという、眠くてあたりまえだろう。
仮想空間から出て、バーチャル装置を出ると、刹那が待ち受けていた。
「刹那・・・・眠い。僕の部屋へ・・・・もうだめだ。寝る」
刹那のほうに歩いていく途中で、ティエリアは眠ってしまった。そのまま傾ぐ体を、刹那が抱き上げる。
「ティエリア・・・・本当に、ありがとう」
アレルヤは涙をぬぐって、強く前を向く。
刹那は、いつもは無表情な顔に穏やかな優しさを浮かべて、ティエリアに自分がきていたポレロを被せると、無言で歩いていった。
それから、気づいたように振り返る。
「ソーマが、食堂で何かしていたぞ」
「マリーが?」
目の前に、自分が立っていた。
いや、違う。この雰囲気、髪型、黄金の瞳。
「ハレルヤ?」
「よー。元気でやってるか。このクソボケ」
「ハレルヤ!」
アレルヤは涙を流して、ハレルヤに抱きついていた。
ティエリアの姿はない。
「あー、何ないてんだよ。っと、忘れるとこだった。誕生日おめでとう、アレルヤ」
「誕生日おめでとう、ハレルヤ」
「何いってんだよ。おれ(別人格)に誕生日なんてあるわけねぇだろ」
「ううん、そんなことないよ。ハレルヤはもう一人の僕だもの。今日が、ハレルヤの誕生日だよ、絶対に」
「まぁ、礼いうなら女みたいなあのガンダムマイスターのガキに言えよ。こういう風にしたの、あいつだから。わざわざ二日も徹夜で自分の記憶にある俺様をデータとしてロードしたんだぜ」
「ティエリア・・・・」
一番嬉しい、プレゼントだった。
まさか、いなくなったハレルヤに、仮想空間の中とはいえ、こうして姿を見て会話できるなんて。
アレルヤは、いっぱいたくさんのことをハレルヤに語りきかせた。
ハレルヤは欠伸をしながらも、アレルヤの言葉を聞いてくれた。
「っと、時間だ」
「ハレルヤ?」
「勘違いすんな。おれは戻ってきたわけじゃねぇ。データなんだよ」
「うん・・・分かってるよ、ハレルヤ。ありがとうね。消えないでっていっても、無理なんだよね。ありがとう、ハレルヤ。本当にありがとう!」
「泣くなよ、ボケ。もう24なんだろ?もっと男らしくしろよ」
ハレルヤに抱きしめられて、アレルヤは涙を流した。
「うん。今だけだから。愛してるよ、ハレルヤ」
「俺も、お前のこと愛してるよ」
ハレルヤは、それだけを告げると空気に溶けるように消えてしまった。
「ハレルヤ!見ていて!君に恥ずかしくない生き方をして、世界を変えてみせるから!」
アレルヤは叫んでいた。
(データを、通常マップに転送いたします)
そこは、いつもの今のアレルヤの部屋。
そのベッドの上で、ティエリアが座っていた。
「どうだった。少しは、気に入ってもらえたか」
アレルヤは、ティエリアを抱きしめた。
ティエリアからは、甘い百合の花の香りがした。
「アレルヤ?」
「ありがとう、ティエリア。本当に、ありがとう」
涙をまだ零すアレルヤの頭を、背中を、ティエリアが優しく撫でる。そのまま、落ち着くまでそうしていてくれた。
「眠い・・・・限界だ」
ティエリアの目のしたには隈があった。二日徹夜したのだという、眠くてあたりまえだろう。
仮想空間から出て、バーチャル装置を出ると、刹那が待ち受けていた。
「刹那・・・・眠い。僕の部屋へ・・・・もうだめだ。寝る」
刹那のほうに歩いていく途中で、ティエリアは眠ってしまった。そのまま傾ぐ体を、刹那が抱き上げる。
「ティエリア・・・・本当に、ありがとう」
アレルヤは涙をぬぐって、強く前を向く。
刹那は、いつもは無表情な顔に穏やかな優しさを浮かべて、ティエリアに自分がきていたポレロを被せると、無言で歩いていった。
それから、気づいたように振り返る。
「ソーマが、食堂で何かしていたぞ」
「マリーが?」
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