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ハピバースディ、アレルヤ(1期)前編

「あれ、みんなは?」
気づくと、ガンダムマイスターたちの姿がない。

アレルヤはいつでもハブラレルヤだ。気づくと、皆からはぐれているか、無視されている。
またハブられてるのかなぁ、と少し哀しい気分になりつつも、騒がしい食堂の前にやってきた。

「ティエリア、無理だから、それ無理があるから。こら、刹那つまみ食いはよしなさい!」
ロックオンの声が聞こえる。
「ロックオン」
「げ、アレルヤ!」
「そんな・・・そこまで嫌がらなくても」
流石にショックだった。

「いや、違うんだ。あーもういいか。あとは苺飾るだけだし。ハピバースディ、アレルヤ!」
刹那とティエリアが、さもめんどくさそうにクラッカーを鳴らす。
パン、パン!

「ロックオン、刹那、ティエリア・・・・」
ジーンときたアレルヤは、クラッカーを鳴らした刹那とティエリアに抱きつこうとして、拒否された。
それでも嬉しいものは嬉しい。

クイクイ。
刹那が、じっと真紅の瞳で服を引っ張ってくる。
身長差が20センチ以上もあるので、見上げてくる刹那は無表情でも、あどけなく見えてかわいらしい。
「これをやろう」
それは、キュリオスのガンプラだった。
はっきりいって、嬉しくない。
でもあの刹那が、プレゼントだなんて。
感動して、アレルヤは涙まで流した。
「ありがとう刹那、大切にするね」
「それ、壊れたやつだから。処分に困っていたんだ。ちょうど良かった」
そんなことだろうと思ったけれど、嬉しいのだから仕方ない。
ガンプラと一緒に、刹那が無言で百合の折り紙を渡してくれた。
今度こそ抱きつこうとして、猫のように素早く刹那は逃げる。

「僕はこれをやろう」
ティエリアが渡してきたのは、本だった。
タイトル・・・・「KYにならない100の方法」(KY・・・空気が読めない)
みじめで涙が出てきた。でも、ティエリアからプレゼントなんて嬉しい。
本をめくると、鶴の折り紙が挟んであった。
「これ、は?」
手にとると、ティエリアはかああと紅くなった。かわいくて抱きつこうとしたら、刹那と同じように猫のように素早く逃げられ、刹那と一緒にガタガタ震えている。
アレルヤは、嬉しすぎて抱きつくと、力の加減がない。その屈強な筋肉で締め上げられるようなもので、刹那もティエリアも、自分を守ろうと必死だ。

ああ。なんてかわいいのだろうか、年少組は。

「ハピバースディ、アレルヤ。俺からは、手作りのケーキな」
「ロックオン!」
アレルヤはロックオンに抱きついた。
ミシミシと、骨のなる音がする。
「ギブギブ、アレルヤ、ギブ!!!」
バンバンと、ロックオンはもがいている。アレルヤが離すと、ロックオンは薄べったくなった紙のようにひらひらと飛んでいった。

ちゃんと、板チョコでハピバースディアレルヤとかかれ、かわいい似顔絵まである。苺がふんだんに使われている。
「みんなで食べよっか」

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