忍者ブログ

プログ

小説掲載プログ
10 2024/11 14 2324 27 28 29 30 12

ルキアを忘れた一護 井上の思い

その日、4番隊と12番隊の隊長に、それぞれ診てもらった。

結果、記憶が改竄された可能性が高いと言われた。いずれ月日がくれば、記憶を取り戻すかもしれないとも言われた。

「俺の記憶を改竄するような奴・・・・ルキアと愛し合っていた記憶を、忘れさせる奴・・・」

ふと思いついて、首を振る。

井上だった。

井上なら、ルキアと交際していた一護に薬か何かを使って、ルキアのことを忘れさせると、自分は井上のほうを見るに違いないと思って・・・・。

そこまで思考をして、やはりと首を振る。

「井上は優しくて大人しいやつだ。そんな大それたこと、するわけがない」

井上の館に帰宅すると、もう尸魂界にきて井上と暮らし出して2カ月になるので、いい加減籍をいれようという話になった。

少し戸惑ったが、承諾した。

「明日、井上と籍をいれることになっている」

上司であるルキアにそう話すと、ルキアは悲しそうな瞳で一言。

「そうか」

そして、決意する。井上から、一護を取り戻すことを。

「よし、今日は祝いだ。おごってやろう」

「まじかよ」

「上司がおごってやると言っておるのだ。しかも、私は4大貴族の姫君・・・お前の給料ではいけないような、高級料理店につれていってやろう」

「まじか!行く!」

高級料理店といわれて、一護は飛びついた。

おいしい料理を食べて、泥酔するまで酔った。

「私は、朽木ルキアだ・・・・覚えていないか、一護」

「んー。ルキア、愛してる」

「私のことを、思い出したのか!?」

「いいや、なんかルキアのことが好きだっていう思いだけが溢れてきて・・・・」

「そうか。あの宿で、休憩しよう」

ルキアの誘いに、一護は乗った。

そのまま、酒の勢いに任せて、二人は体を重ねた。

次の朝、平静に戻った一護は、ルキアに土下座した。

「すまねぇ。俺には井上がいるのに、あんたを抱いちまった。なんでもできることは言ってくれ。責任はとるから」

「そうか・・・・・・ならば、井上と籍を入れるのをやめろ」

「それは・・・」

「できぬのか?私を傷物にしておきながら・・・」

「わかった!ルキアの言う通りにするから!」

ルキアは、記憶を取り戻さなかった一護に落胆しながらも、ルキアを好きだという思いが溢れてきたとう言葉に、感動していた。

ゆっくりではあるが、確かに一護は、ルキアの存在を受け入れていっていた。


一護は、井上の館に帰宅すると、謝った。

ルキアと関係をもってしまったこと。ルキアとの約束で、籍が入れれえないこと。

井上は、珍しく激高して、一護の頬を叩いた。

「黒崎君はいつもそう!私を見ているようで、朽木さんばっかり見てる!朽木さんのこと、そんなに未だに好きなの!?」

「おい、なんだよその言葉。まるで、俺がお前を蔑ろにして、ルキアとできてたみたいな・・・・記憶の改竄・・・・・まさか、井上?お前が?」

「ち、違うの、黒崎君!これは混乱していて!」

「井上、どうなんだ!」

迫ると、井上は泣きながら逃げ出していった。



そのことを、ルキアに伝えた。

「なぁ。井上が、俺の記憶を改竄した可能性があるんだ。ルキア、あんたは気づいたか?」

「知っておった。井上が、貴様の中から私のことを消したのだと」

「ルキア!なんでそんなに平然といられるんだ!」

「仕方なかろう!お前の記憶を元に戻す方法が、可能性でしかないのだ!戻せるなら、とっくに戻しておる!」

ルキアは、ぼろぼろと涙を流しながら、一護に抱き着いていた。

「貴様の記憶が戻るなら、すにでその方法をとっている。泥酔するか、記憶が混濁した時しか、思い出す可能性がないのだと言われた。昨日貴様を泥酔させて、「ルキア、愛している」という言葉も聞けたし、私を抱いてくれた。だが、正気になったお前の中に、やはり私はいなかった・・・・・」

「井上が俺の記憶を改竄した確信が、あるのか?」

「ああ。浦原という男が、死後の記憶を一部欠落させる薬を、井上に売ったと白状した」

「そんな・・・俺の記憶は、戻らないのか?」

「分からぬ。一護、好きなのだ!貴様のことが、どうしようもないくらいに、好きなのだ!

「ルキア・・・・・」

一護は、ルキアを抱き締めていた。

「いちご?」

「記憶は戻ってないけど、ルキアを好きって感情は戻ったみたいだ」

「一護!」

ルキアに思いきり抱き着かれて、尻もちをつく。

「一護、一護、一護・・・・世界で、一番好きだ!」

「ルキア・・・俺も、好きだ」

一護は、ルキアから離れた。

「いちご?」

「ちょっと、井上と話つけてくるわ」

「一人で大丈夫なのか?」

「井上をああまで追い詰めたのは俺だ。俺に責任がある」

一護は、井上の霊圧を追った。

4番隊の隊舎の中で見つけて、無理やり手をとって、外に連れ出す。

「お前、だったんだな。俺の記憶改竄したの」

「黒崎君・・・・全部、黒崎君が悪いんだから!私がいながら、朽木さんと浮気するんだから!」

「それでも、人の記憶をいじっていいってことには、ならないだろ!」

一護が叫ぶと、びくっと、井上は身をちぢこませた。

「井上、悪いがもうお前と籍は入れれない。俺は、ルキアのことが好きだってことだけだけど、思い出した。お前とは、いられない」

「黒崎君のばかーーーー!」

泣きながら、力のこもらない手で殴ってくるのを、じっと受け止めていた。

拍手[0回]

PR
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACK BACK

トラックバックURLはこちら
新着記事
(11/26)
(11/25)
(11/25)
(11/22)
(11/21)
"ココはカウンター設置場所"