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一護がルキアを好きな理由1

ルキアのスカートは短い。

元々ブレザーの制服のスカートは短くできているが、それにしても短い。

階段を歩いていると、見えそうで見えないパンツを見ようと、近くにいた男性全員が、ルキアの後ろ姿を追う。

「何してんだよ、てめーら!」

「うわ、黒崎だ、逃げろ!」

「彼氏の登場かよ!いいとこだったのに!」

男子生徒たちは、一護を怖がって逃げてしまった。

一度、ルキアのスカートの中をスマホで写真を撮って、盗撮したやつがいた。その時の写真が出回って、ルキアの周囲では盗撮目的の男が多くなった。

一護が切れて、盗撮魔たちと、最初にルキアのスカートの中を盗撮した奴をぼこぼこにした。

それ以来、盗撮はなくなったが、代わりに生を拝もうとする者が増えた。

無論、それに黙っている一護ではない。

一護とルキアは付き合っている。

彼女をそんな風にみられて、嬉しがる男などほぼ皆無だ。

「お前はさっきから、ルキアの後をつけて何してやがんだ!」

尾行していた男をぶん殴ってから、ルキアの隣に並んだ。

「なぁ、ルキアの制服のスカートって、短すぎないか?」

「そうか?おじ様が、少しぶかぶかだった制服を調整してくださったのだ」

「あの腐れ親父・・・・・」

全ては、一護の父親である一心のせいであった。

「新しく、制服したてなおすとか・・・・」

「めんどくさいし、これくらい短いほうが動きやすくていい」

ああ、分かってない。

「お前、パンツ見えてることがあるんだぞ!盗撮魔もいた!」

「でも、全部一護がなんとかしてくれたのであろう?」

「う・・・・・」

見つめられて、そうだと答えると、腕に柔らかな感触がした。

胸の少ないルキアが、一護を抱き寄せたのだ。

「感謝は、ちゃんとしている」

「胸!当たってるから!」

「あ、ああ」

ぱっと、ルキアが離れた。

その瞬間、悪戯な風が吹いて、ルキアのパンツが見えた。

ピンクのレースの多い、くまさんがプリントアウトされた、どうにも幼いかんじのするパンツだった。

「お前、かわいいパンツはくんだな」

「たわけ!」

頭を張り倒された。

「私のパンツを見ようなど、100万年早いわ!」

「いや、俺ら付き合ってるんだし、ちょっとパンツ見たくらいで・・・・」

「一護のバカ!」

また、頭を叩かれた。

でも、そんなに力は入ってなかった。

「私はその・・・胸がないだろう?ブラジャーをしても見ることはほとんどないだろうし・・・せめて、パンツは貴様見て喜ぶようなものをはきたいと・・・・・」

「はい、そこまで」

ルキアの口を、手で覆った。

「むぐむぐ」

「あーもうなにそれ。お前、マジでかわいすぎ」

覆っていた手をどけて、ルキアを抱き締めた。

「今度、抱いたりしないからブラジャーも見せてくれ」

「貴様は・・・おいたわけ、待たぬか!」

その日の授業が終わり、ルキアは用があるといって一緒に帰宅できなかった。

その頃、ルキアはランジェリーショップにいた。スタイルはよいが、いかせん胸がない。

かわいい系のブラとショーツを選んで、買った。

黒崎家に帰ると、一護が待っていた。

「どこに行ってたんだ?」

「少し買い物に」

「言ってくれれば、俺も付き合ったのに」

「貴様がくることができない場所だ」

「何、女子トイレか!?」

一護の頭をはたいた。

「ランジェリーショップだ。貴様だと、恥ずかしくてついてこれまい」

「ああ、新しいパンツ買ったのか」

一護は、わりと平気そうだった。

ぐっと、ルキアはつまる。

いくら彼氏のためとはいえ、ルキアは清楚な下着が好みだった。それを、一護のためだけにかわいいフリルやらレースのついた熊さんだとか兎さんだとかがプリントアウトされたものを身に着けているのだ。

ふと、階下から名前を呼ばれた。

「一兄、ルキアちゃん、ご飯だよーーー」

お腹がすいていたので、二人揃って下へ降りていった。

今日のメニューは、ホワイトシチューにコーンスープだった。

「遊子が作る飯はいつもうまいな」

「えへへ、褒めても何もでないよ」

飯を食べ終わって、風呂に入った。

ルキアは一番後だった。

皆が寝静まった頃、ルキアが一護を揺り動かした。

「こんな時間になんだよ。虚か?」

「違う。貴様に見せたいものがある」

ルキアは、パジャマを脱いだ。恥じらいで、全体を隠しているが、かわいいブラジャーとパンツ姿のルキアを見て、一護の眠気はふっとんだ。

「お前、その恰好・・・・」

「こういうのが好きなのであろう?彼氏彼女なら、相手を喜ばせて体を重ねあうと・・・・」

カタカタと、ルキアは震えていた。

ルキアが脱いだパジャマを羽織らせた。

「確かに俺はそういう下着が好きだけど、無理して身に着ける必要はないし、抱こうとも思っていない」

「私では、その気になれぬか・・・?」

「ああもう、お前は本当にかわいいな。我慢してるんだよ。家族と一緒に住んでるし、初めてはもっとこう・・・・ムードがあるところがいい」

ルキアがパジャマを着るのを手伝ってやる。

「卒業旅行に、二人だけで行こうか。2~3日なら、滞在伸ばせそうか?」

「それくらいなら・・・・」

「じゃあ、その時に、俺はお前を抱く」

面と向かって言われて、ルキアは真っ赤になった。

「無理して、俺好みの下着つけなくてもいいから。自然体のルキアがいい」

ルキアは何かが吹っ切れたのか、笑った。

「そうか。このような下着、初めから無理してつける必要はなかったのだな」

「ああ」

「好きだ、一護・・・・・」

ルキアは、自分から舌を絡めてきた。

やけに積極的なルキアに目を丸くしながらも、ルキアの細く小さな体を抱き寄せた。

「ふあ・・・・・・」

ルキアともつれ合って、ベッドの壁際にぶつかった。

「俺も好きだぜ、ルキア」

付き合いはじめて2か月。

卒業まであと2か月。

時は、穏やかに過ぎていくのであった。



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