一護がルキアを好きな理由13
「来たか・・・・・・」
朽木邸では、白哉や恋次の他に、主だった隊長副隊長が集まっていた、
「どうしたんだ。みんな集まって」
「君が死神になるのを、見届けにきたんだよ」
総隊長である京楽が、一歩前に出る。
「さぁ、この薬を」
丸い玉だった。
義魂丸に、少し似ていた。
がりがりと、かみ砕くと、とろりとした甘い蜜が出た。
それを飲み込むと、一護はばたりと倒れた。
「一護!」
「案ずるな。人間としての生が終わっただけだ」
ゆっくりと、一護が立ち上がる。
「あれ?俺、これで本当に、死神化したのか?」
「そうだ。内なる魂に聞いてみよ」
「本当・・・みてぇだな。そうか。けっこう呆気ないものなんだな」
「その薬は、死神代行を死神化するために作られものだ。ただの人間が飲んでも、何も起こらぬ」
「俺、泊まるとことかないから・・・しばらく世話になるぜ、白哉。あ、これ温泉いってきた土産」
草津の湯の元を、白哉と恋次に渡した。
「おう、ありがとな」
恋次は、笑っていた。
「ルキア、幸せになれよ」
「ああ。恋次も、最近6番隊の5席と付き合っているのであろう?」
「う、情報拾うの早いな」
「兄様から教わった」
「隊長、何ルキアにちくってるんですか!」
「知らぬ」
白哉そっぽを向いた。そこで、一先ず解散となった。
残された一護は、白哉にルキアと籍を入れる許可と、結婚式の日取りを教えた。
「え、もう結婚!?」
「兄が心変わりしないうちに、朽木家に沈めておく」
「いや、俺ルキア以外を愛する自信ないんだけど・・・・・・」
籍を入れるは明日で、式は来月だった。
「なぁ、白哉のやつ、ちょっと気が早すぎないか?俺たち、付き合ってまだ半年も経ってないぞ?」
「心配なのであろう。兄様は、緋真姉様を亡くされてから、私の幸せばかりを願っておらられる」
「でも、一度ルキアのことを見殺しにしようとした」
「兄様はあの時のことをとても後悔なさっている。何度も謝られた」
「へぇ、あの白哉が」
「これを見てくれ」
「綺麗な櫛だな」
「緋真姉様のものだ。私が好きな相手といられるようにと、兄様に託しておられたのだ」
「かしてみろよ」
「うむ」
その櫛で、ルキアの髪をすいた。
「きもちいいな・・・・・」
ルキアに櫛を返した。
「俺たち、絶対に幸せになろう」
「そうだな!」
次の日には、籍をいれに貴族街までやってきた。
いろいろな障害があったが、全部白哉は取り除いてくれて、籍はあっけなく入れられた。
「これから、貴様は朽木一護だ」
「ええ、俺婿入りなのか?」
「説明しておらなんだか?」
「聞いてねぇよ」
ぶつぶつ文句を言っても、ルキアと結婚できて一護は嬉しそうだった。
それから1か月後、盛大な式を挙げた。
尸魂界の恩人の式だけあって、貴族の他にも護廷13隊の隊長や副隊長の姿が目立った。
「ルキア・・・・・うおおおおおおおおお」
恋次は、酒を飲みながら、白無垢姿のルキアに涙を零していた。
現世からは、元死神である一心が呼ばれていた。結婚式を様子を娘たちに見せるために、動画を撮っていた。
白哉に連れてこられた白無垢姿のルキアの手をとり、指輪の交換をして、誓いの言葉を口にして、口づけた。
そして、酒を飲み交わしあう。
「ここに、朽木一護と朽木ルキアを夫婦として認めるものとする!」
白哉の宣言と一緒に、歓声に包まれた。
後は無礼講で、それが嫌な貴族連中はさっさと去ってしまった。
「一護が、ルキアと結婚とはのう・・・・・」
「夜一さんも来てくれてたのか!」
「4大貴族代表でな」
美味い酒と美味い御馳走を食べにきたのだとは言えくて、そう言っていた。
「今日はとことん飲むぞ!」
「俺もだ。ルキアも飲めよ」
勧められるままに飲んで、ルキアも一護も酔っぱらった。
「白哉坊の結婚式を思いだすのう」
「夜一・・・・わざと、二人に飲ませな」
「たまにはええじゃろ。二人そろって、酔っぱらって・・・・・」
白哉は眉を顰めつつも、ルキアと一護を介抱した。
二人は、悪酔いすることなく、大人しく眠ってしまっていた。
人を呼んで、正装から楽な着物に着替えさせて、与える予定だった朽木家の寝室に寝かせた。
「幸せになれ、ルキア。私は緋真を失った。でも、そなたには一護がいる・・・・」
ルキアも一護も、幸せそうな顔で眠っていた。
二人とも、見た目はまさ少年少女だ。
これからの、未来を担う人材だ。
翌日。
一護とルキアは、1週間現世の北海道に新婚旅行に行った。
尸魂界戻り、白哉に新巻鮭とカニを渡した。
「楽しんできたか?」
「ああ。お陰様で羽を伸ばせた」
「兄様、北海道という場所は広くて・・・・」
ルキアの話を、白哉は幸せそうに聞いた。
「今度、現世に旅行に行くときは、白哉、あんたも一緒だ」
「私は・・・・・」
「家族、だろ?」
にやりと笑う一護に、薄い笑みを返した。
一護は、1か月をかけて貴族としての所作やらに至るまでを叩きこまれたそうだが、あまり見た目も行動も変わっていなかった。
ただ、貴族間での出来事に顔を出す時は、きちんとしていた。
やがてルキアは13番隊隊長となり、一護は13番副隊長となった。
二人は3人の子に恵まれて、末永く幸せに暮らした。
その隣には、同じく幸せそうな白哉と、新婚の恋次の姿もあった。
穏やかで、静かで、幸せな時間を生きた。
ルキアと一護は、いつまでも仲睦まじかった。
一護がルキアを好きな理由。
ルキア、だから。
一護がルキアを好きな理由
fin
朽木邸では、白哉や恋次の他に、主だった隊長副隊長が集まっていた、
「どうしたんだ。みんな集まって」
「君が死神になるのを、見届けにきたんだよ」
総隊長である京楽が、一歩前に出る。
「さぁ、この薬を」
丸い玉だった。
義魂丸に、少し似ていた。
がりがりと、かみ砕くと、とろりとした甘い蜜が出た。
それを飲み込むと、一護はばたりと倒れた。
「一護!」
「案ずるな。人間としての生が終わっただけだ」
ゆっくりと、一護が立ち上がる。
「あれ?俺、これで本当に、死神化したのか?」
「そうだ。内なる魂に聞いてみよ」
「本当・・・みてぇだな。そうか。けっこう呆気ないものなんだな」
「その薬は、死神代行を死神化するために作られものだ。ただの人間が飲んでも、何も起こらぬ」
「俺、泊まるとことかないから・・・しばらく世話になるぜ、白哉。あ、これ温泉いってきた土産」
草津の湯の元を、白哉と恋次に渡した。
「おう、ありがとな」
恋次は、笑っていた。
「ルキア、幸せになれよ」
「ああ。恋次も、最近6番隊の5席と付き合っているのであろう?」
「う、情報拾うの早いな」
「兄様から教わった」
「隊長、何ルキアにちくってるんですか!」
「知らぬ」
白哉そっぽを向いた。そこで、一先ず解散となった。
残された一護は、白哉にルキアと籍を入れる許可と、結婚式の日取りを教えた。
「え、もう結婚!?」
「兄が心変わりしないうちに、朽木家に沈めておく」
「いや、俺ルキア以外を愛する自信ないんだけど・・・・・・」
籍を入れるは明日で、式は来月だった。
「なぁ、白哉のやつ、ちょっと気が早すぎないか?俺たち、付き合ってまだ半年も経ってないぞ?」
「心配なのであろう。兄様は、緋真姉様を亡くされてから、私の幸せばかりを願っておらられる」
「でも、一度ルキアのことを見殺しにしようとした」
「兄様はあの時のことをとても後悔なさっている。何度も謝られた」
「へぇ、あの白哉が」
「これを見てくれ」
「綺麗な櫛だな」
「緋真姉様のものだ。私が好きな相手といられるようにと、兄様に託しておられたのだ」
「かしてみろよ」
「うむ」
その櫛で、ルキアの髪をすいた。
「きもちいいな・・・・・」
ルキアに櫛を返した。
「俺たち、絶対に幸せになろう」
「そうだな!」
次の日には、籍をいれに貴族街までやってきた。
いろいろな障害があったが、全部白哉は取り除いてくれて、籍はあっけなく入れられた。
「これから、貴様は朽木一護だ」
「ええ、俺婿入りなのか?」
「説明しておらなんだか?」
「聞いてねぇよ」
ぶつぶつ文句を言っても、ルキアと結婚できて一護は嬉しそうだった。
それから1か月後、盛大な式を挙げた。
尸魂界の恩人の式だけあって、貴族の他にも護廷13隊の隊長や副隊長の姿が目立った。
「ルキア・・・・・うおおおおおおおおお」
恋次は、酒を飲みながら、白無垢姿のルキアに涙を零していた。
現世からは、元死神である一心が呼ばれていた。結婚式を様子を娘たちに見せるために、動画を撮っていた。
白哉に連れてこられた白無垢姿のルキアの手をとり、指輪の交換をして、誓いの言葉を口にして、口づけた。
そして、酒を飲み交わしあう。
「ここに、朽木一護と朽木ルキアを夫婦として認めるものとする!」
白哉の宣言と一緒に、歓声に包まれた。
後は無礼講で、それが嫌な貴族連中はさっさと去ってしまった。
「一護が、ルキアと結婚とはのう・・・・・」
「夜一さんも来てくれてたのか!」
「4大貴族代表でな」
美味い酒と美味い御馳走を食べにきたのだとは言えくて、そう言っていた。
「今日はとことん飲むぞ!」
「俺もだ。ルキアも飲めよ」
勧められるままに飲んで、ルキアも一護も酔っぱらった。
「白哉坊の結婚式を思いだすのう」
「夜一・・・・わざと、二人に飲ませな」
「たまにはええじゃろ。二人そろって、酔っぱらって・・・・・」
白哉は眉を顰めつつも、ルキアと一護を介抱した。
二人は、悪酔いすることなく、大人しく眠ってしまっていた。
人を呼んで、正装から楽な着物に着替えさせて、与える予定だった朽木家の寝室に寝かせた。
「幸せになれ、ルキア。私は緋真を失った。でも、そなたには一護がいる・・・・」
ルキアも一護も、幸せそうな顔で眠っていた。
二人とも、見た目はまさ少年少女だ。
これからの、未来を担う人材だ。
翌日。
一護とルキアは、1週間現世の北海道に新婚旅行に行った。
尸魂界戻り、白哉に新巻鮭とカニを渡した。
「楽しんできたか?」
「ああ。お陰様で羽を伸ばせた」
「兄様、北海道という場所は広くて・・・・」
ルキアの話を、白哉は幸せそうに聞いた。
「今度、現世に旅行に行くときは、白哉、あんたも一緒だ」
「私は・・・・・」
「家族、だろ?」
にやりと笑う一護に、薄い笑みを返した。
一護は、1か月をかけて貴族としての所作やらに至るまでを叩きこまれたそうだが、あまり見た目も行動も変わっていなかった。
ただ、貴族間での出来事に顔を出す時は、きちんとしていた。
やがてルキアは13番隊隊長となり、一護は13番副隊長となった。
二人は3人の子に恵まれて、末永く幸せに暮らした。
その隣には、同じく幸せそうな白哉と、新婚の恋次の姿もあった。
穏やかで、静かで、幸せな時間を生きた。
ルキアと一護は、いつまでも仲睦まじかった。
一護がルキアを好きな理由。
ルキア、だから。
一護がルキアを好きな理由
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