一護とルキアの関係とは
「ん・・・・」
ルキアは、一護のベッドで丸くなって眠っていた。
「またかよ・・・・」
ベッドの持ち主である一護は、風呂上がりでさぁ寝ようと、パジャマを着てやってきたのだが、ルキアが先に眠ってしまっていた。
同じ家にまた住むようになった。それは、ルキアが高校を卒業する僅か4か月の間だけ。尸魂界は大戦により未曽有の被害を出し、本来ならばルキアも13番隊の副隊長及び、隊長代理として尸魂界にいなければいけない人物だった。
ユーハバッハを倒した一護のたっての願いで、ルキアは高校を卒業するまで現世にいることが許された。
好きだと、告げた。
好きだと、告げられた。
互いの想いを確認しあって付き合うことになった。
デートらしきこともしたけど、なんだか今までと関係が全然変わっていないようであった。
「ルキア・・・・・」
子猫のように丸くなって眠るルキアに、口づけた。
「ん、いち・・・ご?」
「ルキア、俺も寝るからもうちょっと奥にいけ」
「無理だ」
「じゃ俺に床で寝ろってのか」
「こうすればよい」
ルキアを抱き締めるような形で、ベッドに横になる。
「あーもう」
一護は、これでもずっと我慢しているのだ。
ルキアの腰に手を回して、抱き締めるような形で眠りについた。
「起きろ、このたわけが!」
朝になると、ルキアが頬を朱くしながら一護を起こしてきた。
「たわけ、貴様また私を抱き抱えるように眠ったな!?」
「いや、あれはルキアから・・・それに、付き合ってるんだからいいじゃねぇか」
「よくない!今日、貴様の妹が見に来て、誤解されたではないか!」
「あー遊子な。まぁ、問題ねぇよ」
「問題あるわ!」
一護のオレンジの髪を引っ張りながら、ルキアは怒った。
「私は当分押入れでねる!」
「あんな窮屈な場所がいいなら、好きにすればいいじゃねぇか」
朝食を食べて、一緒に学校に登校する。そのまま授業を受けて、休み時間も一緒にいて、教室移動時も一緒で、昼食まで一緒で、帰るのも一緒だった。
「なんかさー、一護のやつ・・・・朽木さんと、つきあってるのかな?」
たつきの言葉に、井上が首を傾げる。
「さぁ、どうなんだろう。でも、一緒にいる時間、増えたよね」
まさか、朽木さんが。
そう思いながら、気軽に聞いてみた。
「黒崎君と付き合ってるの、朽木さん」
「なななななな、そそそそそそ、そんなことはないぞ井上!」
ルキアは逃げるように、教室を飛び出していった。
「だってさー。付き合っていないみたい」
「違うでしょ。あれはどう見ても付き合ってるって答えだね」
「えーそうなの?私にはわからなかった」
まだ昼休みだった。
屋上にいる一護の前にくると、ルキアは顔を真っ赤にして、井上に付き合っているのか聞かれたと報告した。
「ああ、別に付き合ってるっていえばいいじゃねぇか」
「だが、あの井上なのだぞ!お前を好いておるのだぞ!」」
「そうだけど。でも、俺はルキア、お前がいい」
「たわけ!私は・・・・」
「俺が嫌か?」
「そんなことは・・・・ないが・・・」
だんだん、言葉が小さくなっていく。
「ルキア」
「わあっ」
間近に顔があって、ルキアは驚いた。
「別に、俺たちはやましいことしているわけじゃねぇ。隠す必要なんてねーんだよ」
「それは、そうだが・・・・・・・」
ふと、虚の気配を感じた。伝令神機がアラームを鳴り響かせる。
「俺も行く!」
「私も行くぞ!」
虚は、10分もしないうちに片付けられた。
近くだったため、義魂丸も入れてこなかった。体のほう、無事であるといいが。
二人が屋上につくと、1年坊主が、ルキアの体を触っていた。
「なっ・・・・・」
一足先に自分の体に戻った一護は、その1年生を締め上げた。
「てめぇ、ルキアに何してやがる」
「ひっ!い、息してないから、ただ生きてるかどうか確認してただけで」
「それで、スカートの中身をめくって、ぱんつずらして・・・そんなものだして、何するつもりだったんだ!」
一護は、なんの力ももたない少年を、思い切り殴った。
「ひいっ」
逃げようとする1年生を、何度も殴った。
ルキアの体が、ピクリと動く。
「もういい、一護!」
「よくねぇよ!こいつ、あろうことかルキアを犯そうとしてたんだぞ」
ルキアも、その生々しい響きに眉を潜めながらも、これ以上はだめだと、一護を止めた。
「もう、顎の骨が砕けている。これ以上すれば、警察沙汰だ。止めよ、一護」
1年生の腹を蹴り上げる。恐怖で、そいつは失禁した。
「ちっ」
ルキアを連れて、一護は屋上を去った。
保健室にまでつれていき、念のためにとルキアの体を軽くチェックする。
「痛いところは?」
「ない」
「ぱんつちゃんとはいてるか?」
「はいておるわ、たわけ!」
「今度から、近くでも義魂丸は入れておいてくれ」
「ああ。私が軽率であった」
ルキアは、少し乱れた衣服を整えた。
「お前は何も悪くねぇよ。くそ、現世でなかったら、あんなやつ殺していたのに」
「一護、私は大丈夫であると言っているだろう。そこまで怒るな」
「ばか、怒らない奴なんて最低だろ!自分の彼女が襲われそうになったんだぞ」
「一護・・・・」
「なぁ、頼むからそんな悲しい顔しないでくれ」
一護は、ブラウンの瞳を細めて、ルキアを抱き締めた。
「私の存在は、貴様の重荷になるのかもしれないな・・・」
「そんなことねぇよ!好きだ。大好きだ、ルキア!」
保険医もいなかったので、とさりとベッドに押し倒した。
「俺は、ずっとお前を見ていた。お前が消えた後も、霊力がなくなった時も、ずっとお前のことを考えていた。お前のことが頭にちらつかなかった日は、一日たりともない」
「一護・・・私も、ずっと貴様のこと考えていた。霊力を取り戻した貴様と会うのを、ずっと楽しみにしておったのだ・・・・・・」
だが、すぐに先の大戦が勃発した。
愛を語り合う間もなかった。
こうやって、やっと訪れた平穏。
「俺たちの未来は、これからだろう?」
ルキアを抱き締めて、一護はルキアにキスを繰り返す。
「んあっ・・・だめだ、保健室でなど・・・」
「ああ、分かってる」
ルキアを起き上がらせて、午後の授業に出たが、ルキアも一護も、お互いのことが気になって、授業の内容などちんぷんかんぷんであった。
5限目になって、ルキアを連れてさぼった。
黒崎家に帰宅して、誰もいないのをチェックしてから、お互いの服を脱がしあい、キスを繰り返した。
「こんな事・・・・本当は、だめなのに・・・・・」
「ルキア、好きだ・・・・・」
お互い、裸になった。
胸のあまりないルキアは、手で胸を隠していたが、一護の唇がルキアの手を胸元を行き来して、あまりない膨らみが見えた。
「すっげー綺麗」
「こんな胸・・・井上と比べれば・・・」
「安心しろ、俺は貧乳派だ!」
ばきっと、とりあえず一護を殴っておいた。
「痛いけど、嬉しい。ルキア、全部俺のものだ」
やわやわと胸をもみしだき、全身の輪郭を確かめて、胸の先端を口に含むと、ルキアが甘ったるい声をあげた。
「あん」
「もっと、聞かせて?」
「ああっ、一護!」
秘所を弄られ、指で陰核をつまみあげられて、秘所の入口の天井あたりの前立腺がある場所をしつこくこすられて、指でかりかりされて、ルキアははじめていった。
「あああああ!」
ぜいぜいと、荒い息をつく。
「ここで、終わっとくか?」
「だめだ。一護と、一つになりたい」
「入れてもいいか?」
「きて、いちご・・・・・」
ゆっくりと、狭いルキアの中に侵入する。
ぶちぶちと、処女膜が切れる音がして、秘所から血が流れ落ちた。
「はじめてなのに、ごめんな」
なるべくゆっくり動いた。
「・・・・あ、あ、あああ、一護」
傷つけないように、気持ちよくなるように、ルキアに快感を与え続けていくと、一護もの方も限界がきた。
「ごめん、コンドームしてない。中でだすわけにはいかないから」
「いい。中でだせ」
「でも・・・・」
「お前の子種を注げ」
そう言われて、ルキアの中で弾けた。
お互い、浅い呼吸を繰り返した。
それから、満足感と至福感を味わった。
「いつまでも、こうしていられないからな」
手早く濡れたタオルで、汚れた部分をふいて、私服を着る。
そして、またベッドで横になった。
「もう、俺のものだ、ルキア」
「ああ、お前も私のものだ・・・・・・」
幸福感を抱きながら、数時間眠った。
「起きろ、一護」
「ん、どうしたルキア」
「もう、夕飯の時刻だ」
「ああ、そうか」
二人で、キッチンに移動した。
「ああ、一兄、ルキアちゃんと何してたの?」
「なんでもねーよ。ただ寝てただけだ」
「ほんとに何にもないの?なんか今日の一兄、すっごく嬉しそう」
その日の夕食は、カレーだった。ルキアも好きなメニューだ。
夕飯を食べ終わり、お風呂に入って、ルキアは一護の部屋にくるとドライヤーで髪を乾かしていた。
「押入れで寝るといっていたが、前言撤回だ。貴様のベッドで、一護、貴様と一緒に寝る」
「ああ、いいぜ」
二人で、抱き締めあいながら眠った。
もう、死神とか人間とか、そんなことどうでもよかった。
次の日は、土曜で休みだった。
「デート、しようぜ」
「デートか」
「おう」
「服が買いたい!ワンピースを」
白哉あたりから、たくさん金を与えられているルキアは、けれどあまりその金を使うこともなく、妹のワンピースを借りていた。
流石に、いつも借りては悪いと思ったのだろう。
「一兄、ルキアちゃんとデートするの?」
「ああもう、お前は引っ込んでろ」
妹たちの視線を無視して、ルキアと一護は玄関から外にでた。
これでもかというほどの快晴だった。
「ワンピースなら、シマムラ屋が安いかな」
「何処にあるのだ、その店は」
「駅前だ」
「では、そこまで案内しろ」
「へいへい」
でも、案内しろといいながらも、手を繋いで歩いた。途中、クレープ屋でクレープを購入し、お互いに違う味を選んで、途中で交代して食べたりした。
「ここがシマムラ屋だ」
「おお、巨大だな。これ全部、服か」
「そうだ。安いから、何着でも買えるぞ」
「そうか。こんなにいらなかったか」
ごそりと、100万円札を出すルキアに、一護はそれを隠した。
「そんな大金持ち歩くな!危ないだろう!」
「しかし、兄様が現世で買い物をする時はお金は多いにこしたことはないと・・・・」
「白哉は金銭感覚ずれてるからな。ルキア、2万もあれば、10着くらいワンピースを買えるぞ、この店では」
「なんと!そんなの安いのか!では早速!」
中に入り、きょろきょろしだすルキアが、かわいかった。
「あ、あのワンピース可愛い。2980円。本当だ、安いのだな」
ワンピースを5着ほど、パジャマと、女性用の下着も全て購入して、2万円以内で済んだ。
流石に、ルキアが女性用のランジェリー広場に来たときは、俺はここで待ってるからと、一護はその場所を避けていた。
荷物持ちにされたが、ルキアとのデートは楽しく、気にならなかった。
途中でファミリーレストランに入り、昼食とデザートを頼んだ。
ジャンボチョコパフェを頼んだルキアに、食べきれるのかと聞いたら、根性で食べると言い返された。
本当に、根性かどうかは知らぬが、あの細い体の何処に入るのかという量を完食した。
一護は、オムライスを食べていた。デザートは、苺のアイスクリームを頼んでいた。あれだけ食べたのに、苺のアイスクリームをじっと食い入るように見つめるので、一護は食べていいいぞと、ルキアにあげた。
「んーおいしい。やはり、甘味物は現世が圧倒的にうまいな・・・・・」
少しだけ、卒業後の進路などを話した。
ルキアは尸魂界に帰るが、一護は現世で大学に進む予定だった。ルキアは、高校を卒業しても、一護に会いに定期的に現世にくると約束してくれた。
午後は、意味もなく街をぶらつき、ゲームセンターでで遊んだ。プリクラを二人で撮った。
「はぁ。楽しかった」
黒崎家に戻る頃には、夕暮れ時になっていた。
「明日も休みだけど、ごろごろするか」
「そうだな。期末試験とやらもあるし・・・・勉強もせねばな」
「俺も、もうちょっと受験勉強しないとな。志望校の大学に入るためには、もうちょっと偏差値あげておかないと・・・・・・」
「偏差値?」
「ああもう、そこら説明するのめんどいから、もっと勉強しなきゃ行きたい大学にいけねーんだよ。まぁ、もう1つの志望校は余裕ラインだけど」
「大学か。現世にずっと居れるなら、私も通ってみたいものだ」
一護のベッドにごろりと横になるルキア。
「ルキア」
「なんだ」
「今日はありがとう。楽しかった。好きだぜ」
「う、うむ。貴様も荷物もち大儀であった。すすすすす、好きだぞ」
くすりと、一護は微笑んだ。
ああ、好きだな、その顔。
ルキアは思った。
次の日は、本当に二人でだらだらしながらも、勉強もした。
ルキアは、英語などちんぷんかんぷんである。まぁ、試験が赤点であろうと、記憶置換で教師の記憶を書き換えてしまえばいいのだから問題はない。
「いいよなぁ、ルキアは記憶置換があって」
参考書と睨み合いっこをしていた一護が、ルキアに言う。
「立派な社会人になるためであろう。勉強をしろ、勉強を」
「してるっつーの」
3時になって、休憩時間を挟んだ。
「なんか、いいな。こういうの」
ルキアを抱いて、ベッドでごろりと横になる。
「どうしたのだ?私を抱きたいのか?」
「ち、ちげーよ!まぁ、抱きたいことには変わりねーけど」
「一護になら、好きにされてもいい」
「あのなぁ。家族もいる家で、おっぱじめられるか」
「では、ラブホテルというのはどうだ」
ぶーーーーーーーー。
一護は、飲みかけのコーヒーを吹き出した。
「おい、誰だよお前にそんな知識吹き込んだのは」
「いや、この雑誌だが」
くだらないゴシップ雑誌であった。
「こういうものは、見るな。こっちを見とけ」
ルキアからそのゴシップ雑誌を奪って、ジャンプの雑誌を渡した。
「おお、面白いなこの漫画」
何気ない一日も、終わりを迎えようとしている。
こんな他愛もない時間が、どうか卒業するまで続きますようにと、祈る一護と、一護との淡い恋心が甘酸っぱい思い出になったとしても、想いまで廃れないようにと祈るルキアがいた。
人間と死神。
その違いは、果てしもない。
千年を生きる死神と、80年くらいしか生きない人間。
たとえそんな違いがあろうとも、結ばれた二人は生きる。
世界は廻る。
軋む音を立てて。
ルキアは、一護のベッドで丸くなって眠っていた。
「またかよ・・・・」
ベッドの持ち主である一護は、風呂上がりでさぁ寝ようと、パジャマを着てやってきたのだが、ルキアが先に眠ってしまっていた。
同じ家にまた住むようになった。それは、ルキアが高校を卒業する僅か4か月の間だけ。尸魂界は大戦により未曽有の被害を出し、本来ならばルキアも13番隊の副隊長及び、隊長代理として尸魂界にいなければいけない人物だった。
ユーハバッハを倒した一護のたっての願いで、ルキアは高校を卒業するまで現世にいることが許された。
好きだと、告げた。
好きだと、告げられた。
互いの想いを確認しあって付き合うことになった。
デートらしきこともしたけど、なんだか今までと関係が全然変わっていないようであった。
「ルキア・・・・・」
子猫のように丸くなって眠るルキアに、口づけた。
「ん、いち・・・ご?」
「ルキア、俺も寝るからもうちょっと奥にいけ」
「無理だ」
「じゃ俺に床で寝ろってのか」
「こうすればよい」
ルキアを抱き締めるような形で、ベッドに横になる。
「あーもう」
一護は、これでもずっと我慢しているのだ。
ルキアの腰に手を回して、抱き締めるような形で眠りについた。
「起きろ、このたわけが!」
朝になると、ルキアが頬を朱くしながら一護を起こしてきた。
「たわけ、貴様また私を抱き抱えるように眠ったな!?」
「いや、あれはルキアから・・・それに、付き合ってるんだからいいじゃねぇか」
「よくない!今日、貴様の妹が見に来て、誤解されたではないか!」
「あー遊子な。まぁ、問題ねぇよ」
「問題あるわ!」
一護のオレンジの髪を引っ張りながら、ルキアは怒った。
「私は当分押入れでねる!」
「あんな窮屈な場所がいいなら、好きにすればいいじゃねぇか」
朝食を食べて、一緒に学校に登校する。そのまま授業を受けて、休み時間も一緒にいて、教室移動時も一緒で、昼食まで一緒で、帰るのも一緒だった。
「なんかさー、一護のやつ・・・・朽木さんと、つきあってるのかな?」
たつきの言葉に、井上が首を傾げる。
「さぁ、どうなんだろう。でも、一緒にいる時間、増えたよね」
まさか、朽木さんが。
そう思いながら、気軽に聞いてみた。
「黒崎君と付き合ってるの、朽木さん」
「なななななな、そそそそそそ、そんなことはないぞ井上!」
ルキアは逃げるように、教室を飛び出していった。
「だってさー。付き合っていないみたい」
「違うでしょ。あれはどう見ても付き合ってるって答えだね」
「えーそうなの?私にはわからなかった」
まだ昼休みだった。
屋上にいる一護の前にくると、ルキアは顔を真っ赤にして、井上に付き合っているのか聞かれたと報告した。
「ああ、別に付き合ってるっていえばいいじゃねぇか」
「だが、あの井上なのだぞ!お前を好いておるのだぞ!」」
「そうだけど。でも、俺はルキア、お前がいい」
「たわけ!私は・・・・」
「俺が嫌か?」
「そんなことは・・・・ないが・・・」
だんだん、言葉が小さくなっていく。
「ルキア」
「わあっ」
間近に顔があって、ルキアは驚いた。
「別に、俺たちはやましいことしているわけじゃねぇ。隠す必要なんてねーんだよ」
「それは、そうだが・・・・・・・」
ふと、虚の気配を感じた。伝令神機がアラームを鳴り響かせる。
「俺も行く!」
「私も行くぞ!」
虚は、10分もしないうちに片付けられた。
近くだったため、義魂丸も入れてこなかった。体のほう、無事であるといいが。
二人が屋上につくと、1年坊主が、ルキアの体を触っていた。
「なっ・・・・・」
一足先に自分の体に戻った一護は、その1年生を締め上げた。
「てめぇ、ルキアに何してやがる」
「ひっ!い、息してないから、ただ生きてるかどうか確認してただけで」
「それで、スカートの中身をめくって、ぱんつずらして・・・そんなものだして、何するつもりだったんだ!」
一護は、なんの力ももたない少年を、思い切り殴った。
「ひいっ」
逃げようとする1年生を、何度も殴った。
ルキアの体が、ピクリと動く。
「もういい、一護!」
「よくねぇよ!こいつ、あろうことかルキアを犯そうとしてたんだぞ」
ルキアも、その生々しい響きに眉を潜めながらも、これ以上はだめだと、一護を止めた。
「もう、顎の骨が砕けている。これ以上すれば、警察沙汰だ。止めよ、一護」
1年生の腹を蹴り上げる。恐怖で、そいつは失禁した。
「ちっ」
ルキアを連れて、一護は屋上を去った。
保健室にまでつれていき、念のためにとルキアの体を軽くチェックする。
「痛いところは?」
「ない」
「ぱんつちゃんとはいてるか?」
「はいておるわ、たわけ!」
「今度から、近くでも義魂丸は入れておいてくれ」
「ああ。私が軽率であった」
ルキアは、少し乱れた衣服を整えた。
「お前は何も悪くねぇよ。くそ、現世でなかったら、あんなやつ殺していたのに」
「一護、私は大丈夫であると言っているだろう。そこまで怒るな」
「ばか、怒らない奴なんて最低だろ!自分の彼女が襲われそうになったんだぞ」
「一護・・・・」
「なぁ、頼むからそんな悲しい顔しないでくれ」
一護は、ブラウンの瞳を細めて、ルキアを抱き締めた。
「私の存在は、貴様の重荷になるのかもしれないな・・・」
「そんなことねぇよ!好きだ。大好きだ、ルキア!」
保険医もいなかったので、とさりとベッドに押し倒した。
「俺は、ずっとお前を見ていた。お前が消えた後も、霊力がなくなった時も、ずっとお前のことを考えていた。お前のことが頭にちらつかなかった日は、一日たりともない」
「一護・・・私も、ずっと貴様のこと考えていた。霊力を取り戻した貴様と会うのを、ずっと楽しみにしておったのだ・・・・・・」
だが、すぐに先の大戦が勃発した。
愛を語り合う間もなかった。
こうやって、やっと訪れた平穏。
「俺たちの未来は、これからだろう?」
ルキアを抱き締めて、一護はルキアにキスを繰り返す。
「んあっ・・・だめだ、保健室でなど・・・」
「ああ、分かってる」
ルキアを起き上がらせて、午後の授業に出たが、ルキアも一護も、お互いのことが気になって、授業の内容などちんぷんかんぷんであった。
5限目になって、ルキアを連れてさぼった。
黒崎家に帰宅して、誰もいないのをチェックしてから、お互いの服を脱がしあい、キスを繰り返した。
「こんな事・・・・本当は、だめなのに・・・・・」
「ルキア、好きだ・・・・・」
お互い、裸になった。
胸のあまりないルキアは、手で胸を隠していたが、一護の唇がルキアの手を胸元を行き来して、あまりない膨らみが見えた。
「すっげー綺麗」
「こんな胸・・・井上と比べれば・・・」
「安心しろ、俺は貧乳派だ!」
ばきっと、とりあえず一護を殴っておいた。
「痛いけど、嬉しい。ルキア、全部俺のものだ」
やわやわと胸をもみしだき、全身の輪郭を確かめて、胸の先端を口に含むと、ルキアが甘ったるい声をあげた。
「あん」
「もっと、聞かせて?」
「ああっ、一護!」
秘所を弄られ、指で陰核をつまみあげられて、秘所の入口の天井あたりの前立腺がある場所をしつこくこすられて、指でかりかりされて、ルキアははじめていった。
「あああああ!」
ぜいぜいと、荒い息をつく。
「ここで、終わっとくか?」
「だめだ。一護と、一つになりたい」
「入れてもいいか?」
「きて、いちご・・・・・」
ゆっくりと、狭いルキアの中に侵入する。
ぶちぶちと、処女膜が切れる音がして、秘所から血が流れ落ちた。
「はじめてなのに、ごめんな」
なるべくゆっくり動いた。
「・・・・あ、あ、あああ、一護」
傷つけないように、気持ちよくなるように、ルキアに快感を与え続けていくと、一護もの方も限界がきた。
「ごめん、コンドームしてない。中でだすわけにはいかないから」
「いい。中でだせ」
「でも・・・・」
「お前の子種を注げ」
そう言われて、ルキアの中で弾けた。
お互い、浅い呼吸を繰り返した。
それから、満足感と至福感を味わった。
「いつまでも、こうしていられないからな」
手早く濡れたタオルで、汚れた部分をふいて、私服を着る。
そして、またベッドで横になった。
「もう、俺のものだ、ルキア」
「ああ、お前も私のものだ・・・・・・」
幸福感を抱きながら、数時間眠った。
「起きろ、一護」
「ん、どうしたルキア」
「もう、夕飯の時刻だ」
「ああ、そうか」
二人で、キッチンに移動した。
「ああ、一兄、ルキアちゃんと何してたの?」
「なんでもねーよ。ただ寝てただけだ」
「ほんとに何にもないの?なんか今日の一兄、すっごく嬉しそう」
その日の夕食は、カレーだった。ルキアも好きなメニューだ。
夕飯を食べ終わり、お風呂に入って、ルキアは一護の部屋にくるとドライヤーで髪を乾かしていた。
「押入れで寝るといっていたが、前言撤回だ。貴様のベッドで、一護、貴様と一緒に寝る」
「ああ、いいぜ」
二人で、抱き締めあいながら眠った。
もう、死神とか人間とか、そんなことどうでもよかった。
次の日は、土曜で休みだった。
「デート、しようぜ」
「デートか」
「おう」
「服が買いたい!ワンピースを」
白哉あたりから、たくさん金を与えられているルキアは、けれどあまりその金を使うこともなく、妹のワンピースを借りていた。
流石に、いつも借りては悪いと思ったのだろう。
「一兄、ルキアちゃんとデートするの?」
「ああもう、お前は引っ込んでろ」
妹たちの視線を無視して、ルキアと一護は玄関から外にでた。
これでもかというほどの快晴だった。
「ワンピースなら、シマムラ屋が安いかな」
「何処にあるのだ、その店は」
「駅前だ」
「では、そこまで案内しろ」
「へいへい」
でも、案内しろといいながらも、手を繋いで歩いた。途中、クレープ屋でクレープを購入し、お互いに違う味を選んで、途中で交代して食べたりした。
「ここがシマムラ屋だ」
「おお、巨大だな。これ全部、服か」
「そうだ。安いから、何着でも買えるぞ」
「そうか。こんなにいらなかったか」
ごそりと、100万円札を出すルキアに、一護はそれを隠した。
「そんな大金持ち歩くな!危ないだろう!」
「しかし、兄様が現世で買い物をする時はお金は多いにこしたことはないと・・・・」
「白哉は金銭感覚ずれてるからな。ルキア、2万もあれば、10着くらいワンピースを買えるぞ、この店では」
「なんと!そんなの安いのか!では早速!」
中に入り、きょろきょろしだすルキアが、かわいかった。
「あ、あのワンピース可愛い。2980円。本当だ、安いのだな」
ワンピースを5着ほど、パジャマと、女性用の下着も全て購入して、2万円以内で済んだ。
流石に、ルキアが女性用のランジェリー広場に来たときは、俺はここで待ってるからと、一護はその場所を避けていた。
荷物持ちにされたが、ルキアとのデートは楽しく、気にならなかった。
途中でファミリーレストランに入り、昼食とデザートを頼んだ。
ジャンボチョコパフェを頼んだルキアに、食べきれるのかと聞いたら、根性で食べると言い返された。
本当に、根性かどうかは知らぬが、あの細い体の何処に入るのかという量を完食した。
一護は、オムライスを食べていた。デザートは、苺のアイスクリームを頼んでいた。あれだけ食べたのに、苺のアイスクリームをじっと食い入るように見つめるので、一護は食べていいいぞと、ルキアにあげた。
「んーおいしい。やはり、甘味物は現世が圧倒的にうまいな・・・・・」
少しだけ、卒業後の進路などを話した。
ルキアは尸魂界に帰るが、一護は現世で大学に進む予定だった。ルキアは、高校を卒業しても、一護に会いに定期的に現世にくると約束してくれた。
午後は、意味もなく街をぶらつき、ゲームセンターでで遊んだ。プリクラを二人で撮った。
「はぁ。楽しかった」
黒崎家に戻る頃には、夕暮れ時になっていた。
「明日も休みだけど、ごろごろするか」
「そうだな。期末試験とやらもあるし・・・・勉強もせねばな」
「俺も、もうちょっと受験勉強しないとな。志望校の大学に入るためには、もうちょっと偏差値あげておかないと・・・・・・」
「偏差値?」
「ああもう、そこら説明するのめんどいから、もっと勉強しなきゃ行きたい大学にいけねーんだよ。まぁ、もう1つの志望校は余裕ラインだけど」
「大学か。現世にずっと居れるなら、私も通ってみたいものだ」
一護のベッドにごろりと横になるルキア。
「ルキア」
「なんだ」
「今日はありがとう。楽しかった。好きだぜ」
「う、うむ。貴様も荷物もち大儀であった。すすすすす、好きだぞ」
くすりと、一護は微笑んだ。
ああ、好きだな、その顔。
ルキアは思った。
次の日は、本当に二人でだらだらしながらも、勉強もした。
ルキアは、英語などちんぷんかんぷんである。まぁ、試験が赤点であろうと、記憶置換で教師の記憶を書き換えてしまえばいいのだから問題はない。
「いいよなぁ、ルキアは記憶置換があって」
参考書と睨み合いっこをしていた一護が、ルキアに言う。
「立派な社会人になるためであろう。勉強をしろ、勉強を」
「してるっつーの」
3時になって、休憩時間を挟んだ。
「なんか、いいな。こういうの」
ルキアを抱いて、ベッドでごろりと横になる。
「どうしたのだ?私を抱きたいのか?」
「ち、ちげーよ!まぁ、抱きたいことには変わりねーけど」
「一護になら、好きにされてもいい」
「あのなぁ。家族もいる家で、おっぱじめられるか」
「では、ラブホテルというのはどうだ」
ぶーーーーーーーー。
一護は、飲みかけのコーヒーを吹き出した。
「おい、誰だよお前にそんな知識吹き込んだのは」
「いや、この雑誌だが」
くだらないゴシップ雑誌であった。
「こういうものは、見るな。こっちを見とけ」
ルキアからそのゴシップ雑誌を奪って、ジャンプの雑誌を渡した。
「おお、面白いなこの漫画」
何気ない一日も、終わりを迎えようとしている。
こんな他愛もない時間が、どうか卒業するまで続きますようにと、祈る一護と、一護との淡い恋心が甘酸っぱい思い出になったとしても、想いまで廃れないようにと祈るルキアがいた。
人間と死神。
その違いは、果てしもない。
千年を生きる死神と、80年くらいしか生きない人間。
たとえそんな違いがあろうとも、結ばれた二人は生きる。
世界は廻る。
軋む音を立てて。
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