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二人の初解

「日番谷隊長・・・・・」

「どうしたんだ浮竹。最近顔を出さないと思ったら」

浮竹は、余ったるい匂いを放っていた。いつもの甘い花の香よりもきつい、まるでフェロモンのような。

「なんだ・・・頭がくらくらする・・・」

「く、日番谷隊長でもだめか・・・・・」

京楽に、ココアをもらった。それを飲んだ後、体が熱くなって、きづくと甘ったるい、異性だけでなく同性も引き付ける匂いを体中から放っていた。

ここにくるまで、瞬歩できたが、雨乾堂では気絶した仙太郎と清音がいる。

「日番谷隊長」

「こっちにくるな!おかしくなる・・・・・なんだこの匂いは!」

「なんでも、異性も同性もひきつけるフェロモンの一種らしい。多分涅マユリの薬だ。京楽にもらった飲み物に混ざっていたから、犯人は京楽だ」

その京楽は、いきなり襲いかかってこようとしたので、蹴りで沈めた。股間を蹴ったので、今もまだ悶絶しているはずだ。

「どこか安全なとこはないだろうか・・・・・人がこないような」

「浮竹隊長ーーーーー!あいらぶゆーーーーーーーー!!!!」

隊首室から顔をのぞかせた松本は、浮竹のフェロモンに一発でやられてしまい、神々の谷間をすりつけてくる。

「松本副隊長、すまない!」

首の後ろを手刀で攻撃し、意識を失わせた。

「おい、俺ももうもたねぇぞ・・・・く・・・・・・」

「日番谷隊長・・・・・・」

「好きだ・・・京楽。俺のものになれ」

雄の顔をした日番谷は、京楽に愛を囁く。それも全て、薬のせい。

「く、雨乾堂が一番ましか。京楽がいるが・・・・」

瞬歩で、雨乾堂にもどった。

京楽の姿はなかったが、解毒剤とかかれたものが置いてあった。

少し逡巡するが、それを飲んだ。

瞬歩で、日番谷が雨乾堂までやってきた。

「俺のものになれ、浮竹・・・・・」

「しっかりしろ、日番谷隊長!」

しばらく揺さぶっていると、正気に戻った日番谷が、真っ赤な顔をしていた。

「俺は何を言っていたんだ・・・・・・」

「気にするな、薬のせいだ」

「もう、お前から甘い匂いがしない。いつもの花の匂いしか」

「そうかよかった・・・・・・」

雨乾堂には、気絶した仙太郎と清音の他に、京楽が見当たらなかった。

二人して、手分けで京楽の姿を探した。

勿論、怒るためにだ。

12番隊の隊舎に霊圧を感じて、浮竹は日番谷と一緒に、12番隊隊舎に向かった。

「京楽!」

「おいこら、叱られる覚悟はできてるんだろうな?」

「ち、違うんだ浮竹!涅隊長には、媚薬を作ってくれと頼んだだけなんだ。あんなフェロモンの塊になる薬じゃなくて・・・涅隊長の失敗作だったんだ」

「へぇ。俺に、媚薬を盛るつもりだったのか」

浮竹は笑顔だが、いっぱい血管マークが浮かんでいた。

「俺まで巻き添えになった・・・・・・覚悟はできてるんだろうな、この野郎」

「日番谷隊長、話せばわかる!」

「分かるかーーーーー!蒼天に座せ氷輪丸!」

「波悉く我が盾となれ雷悉く我が刃となれ!双魚理!」

浮竹も斬魄刀を始解して、氷の龍の攻撃を片方の刀で吸収して、片方の刀で凝縮して放った。

「ぎゃーーーーーーーーーーー」

どっかーーーん。

瀞霊廷の一部を吹き飛ばして、騒ぎは終焉を迎えた。

修理費は全て京楽もちにされて、始末書も京楽が描く羽目になったそうな。



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