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学校

ルキアは身軽に塀の上を歩いていた。

一護は、普通に道路を歩いていた。塀の上のルキアをみる。

「おい、道路歩けよ。あぶねぇだろうが」

「たわけ!道路には自動車がくるではないか!そちらのほうがよほど危ないわ!」

高校に、一緒に登校していた。

「そろそろ人が多くなってくるから、普通にしろよ」

「たわけが。言われなくても分かっておる」

とんと、塀から降りるルキア。スカートがまくれあがって、一護はばっちり下着を見てしまった。

「蒼のハートマークか・・・・・」

「・・・・・・たわけ!貴様、見たな!」

真っ赤になって、一護の首を締めあげるルキア。

「いや、見えたんだよ!わざとじゃねぇ!」

ぎりぎりと締め上げる力が強くて、一護の顔が青くなってくる。

「ぎぶぎぶ!」

「ふ。兄様に連絡を入れるのだけは、勘弁してやろう」

「朝から怖いこというな!」

一護は、白哉が苦手だった。

義妹LOVEの白哉は、ことあるごとに千本桜を手に、一護を追い回してくる。

「おっはよー、黒崎君、朽木さん」

「ああ、井上おはよう」

「おはよう」

学校につくと、一護はぼーっと授業中黒板を見ていた。斜め右の席に、ルキアがいた。制服から伸びる華奢な手足は、折れそうなほどに細い。

体育の時間になった。今日は男女合同で、まずは体操からはじまる。一護とルキアはペアになった。

「いたたたた、それ以上曲がらねぇから!」

「たわけ!もっと曲げれるであろう!」

無理なことをいって、無理やり腰を曲げようとするルキアの頭をはたく。

「痛いわぼけっ!」

「何をする!見ておれ、こうすれば曲がるのだ」

ぺたんと、地面にまでまがる上半身を見て、みんなおおっとどよめく。

「すごーい朽木さん体やわらかーい。あたし、これだけしか曲げれない」

井上が、同じポーズをとるが、とても地面にまではつかなかった。

ルキアの意外な一面が見れて、一護はなんとなく嬉しかった。

その後は男女合同でバスケットボールをした。

ピピー。

ゲームプレイ中、笛がなった。

「中村、プッシング!イェローカード1枚!」

倒れた相手は、ルキアだった。

「ごめん、ルキアちゃん。歩ける?」

最近、ルキアの周囲でうろうろしている男子生徒の一人だった。

「これくらい大丈夫ですわ・・・・いたたたた」

「ああ、捻挫しちゃったかな。僕、保健室に連れて行きますね」

ルキアの腰に手を回して、連れていこうとするのを、一護が制した。

「な、なんだよ黒崎・・・・・」

「ルキアは俺が連れて行く」

ルキアの腰に回っていた中村の手をはたいた。

「何するんだよ!」

「うるせぇ!」

ルキアを体を横抱きに抱き上げると、女子たちが黄色い声をあげた。

「きゃー黒崎君素敵ー」

「ルキアちゃんいいなー」

「黒崎のやついいなー」

男子生徒は、軽々とルキアを抱いている一護へ嫉妬を見せる。

そんなものしるかと、一護はルキアをお姫様だっこしたまま、保健室に送った。

軽い捻挫で、湿布をはった。

「歩けるか?中村の野郎、わざとだぜ」

「そう人を疑うものではない」

「ルキアは無防備なんだよ!」

一護は思う。窓の近くで着換えしたりして、一度盗撮されたこともあった。それを、ルキアは知らない。犯人は、中村の友人だった。ボコボコにしてやって、もう二度としないと誓わせた。

「私は・・・・・・んっ」

ルキアが文句を言おうとしたところで、一護の唇に塞がれた。

「き、貴様!ここは学校だぞ!」

「知ってるよ、んなもん」

「わわわわ、私は初めてなのだぞ!」

「それも知ってる」

かーと赤くなった。

「たわけが・・・・・・」

保健室を出た廊下での出来事。

「お前は、俺が守るから」

ドクンと、鼓動が高鳴る。

「何の脅威からでも、守るから―—」

もう、先の大戦が終わって1か月が過ぎている。卒業まで学校に通うと決めているルキアであるが、もう少しで卒業だ。

13番隊の副隊長としての責務が待っている。現世を去らないといけない。

一方の一護は、受験で大学に進むことが決まっていた。今は受験勉強真っ只中だ。

「たわけが・・・・・もうすぐ、貴様と別れねばならぬのだぞ。それなのに、こんなことをされたら・・・・・」

「現世を去りたくない、か?」

「たたたたたわけ!そんなわけなかろう!私は死神としての責務を全うし・・・・」

抱き締められた。

「もうすぐ、卒業だな。そうしたら、こうやって一緒にいられなくなる」

今は伝令神l機があるから、メールを送ったりはできるが、こうやって顔をあわせてのやり取りはできなくなるだろう。こうやって、隣にいてごく自然に接することもできなくなる。

「ルキア。卒業したら、2~3日現世にいられないか?」

「どうしてだ?」

「お前と、卒業旅行に行きたい」

「ななななな!」

「茶虎や石田や井上を誘って、みんなでいくのもいいけど、俺は一度でいいからお前と二人きりで過ごしたい」

「一護・・・・・・・」

「ルキアに、伝えたいことがあるんだ」

また、ドクンと鼓動が高鳴った。

「わわわ、私は貴様と一緒になんか・・・・」

「嫌か?」

「嫌じゃない・・・・・・・・」

一護は、ルキアを抱き上げた。

「うわあ!」

「じゃあ、決まりな。卒業した後、二人で卒業旅行に行こうぜ」

「誰かきたらどうするのだ!」

「別に、何もやましいことしてないから平気だろ」

もう一度、ルキアを抱き締めた

細いけど、柔らかくていい匂いがして、いつまでも腕の中に閉じ込めていたくなる。

ルキアも、おずおずと、一護の背中に手を回す。

学校の廊下というのが、なんとも背徳感を誘う。

「じゃあ授業に戻ろうぜ」

「あ、一護・・・・・・」

「どうした?」

「な、なんでもない・・・・・」

この胸の高鳴りをどうてくれる・・・・。

ルキアは言葉を飲み込んで、一護のあとを追うのだった。










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