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僕は君の瞳の色の名を知らない3

浮竹が熱を出して寝込んだ。

京楽は授業が終わると、浮竹の看病をした。

タオルを氷水にひたし、額に乗せる。

「京楽・・・・?」

「ああ、起きたの。何か食べれそうかい?」

「食欲がない・・・・」

「でも、何か食べなくちゃ、薬飲めないから。りんごむいてあげるから、それでも食べてよ」

「いつもすまない、京楽。寝込む度に看病してもらって」

「いいんだよ。僕が好きでやってることだし。それに山じいからも、浮竹のことを頼むって言われてるしね」

「先生が、そんなことを・・・・」

京楽は、冷蔵庫で冷やしておいたリンゴを、ウサギのカットにむいて、浮竹に皿を差し出した。

「うまいな・・・・・」

ただのりんごなのに、いつもよりおいしいと感じた。

りんごを食べ終わり、解熱剤とその他もろもろの薬を飲んで、浮竹はまた横になった。

「京楽・・・手を、繋いでくれないか」

浮竹は、京楽が傍にいると落ち着くのでそう言っていた。

「いいよ。君が眠るまで、傍にいるから」

ちゅっと、リップ音をたてて、浮竹に口づける。

お互いを好きだと思っているが、正式な告白はまだしていなかった。

「もう一度、キスしてくれ。お前とのキスは好きだ」

「仕方ないの子だね」

口づけると、浮竹はおずおずと唇を開いた。

ぬるりとした感触と共に、京楽の舌が入ってくる。

「んん・・・・・」

逃げる浮竹の舌を吸い上げて、甘く噛み、絡めあって、唇を離した。

つっと、銀の糸が垂れる。

キスだけじゃものたりない。でも、浮竹は大事にしたいので、まだこれ以上は手を出せないと思った。

京楽は、いつの間にか眠りについた浮竹の手を握りながら、椅子に腰かけて、いつの間にか京楽自身も眠ってしまっていた。


「京楽、京楽」

「ん・・・・どうしたんだい、浮竹」

「どうしたじゃないだろう。看病したまま寝るなんて、体に悪い」

「ああ・・・・僕、眠ってしまったのか。それより、熱はどうだい?」

「お蔭さまで、すっかり下がった」

浮竹は、半身を起き上がらせて、ベッドの上で繋がれたままの手を放した。

「ずっと、手を握っていてくれたんだな。ありがとう」

「ごめん」

「なんで謝るんだ?」

「いや、なんとなく・・・・・」

「変な奴だな。風呂に入ってくる」

「うん」

2日ほど、熱を出して風呂に入れていなかったので、一応京楽が浮竹の体をふいていたが、それではものたりないのか浮竹は風呂に入るといって、風呂場に消えていった。

「はぁ・・・・重症だな」

浮竹のことが好きすぎる。

ガタンと、風呂場で大きな音がして、京楽は様子を見に行った。

浮竹は、体にまだ力が入らないのか、倒れかけていた。

「浮竹!ああもう、こんな体で風呂なんて」

「でも、風呂に入りたいんだ」

「分かったよ。一緒に入ろう。洗ってあげるし、倒れないように様子を見てあげるから」

「うん」

お互い裸になって、腰にバスタオルを巻いて風呂に入った。

湯はぬるめ。

浮竹の長い髪を洗い、体は浮竹が自分で洗い、背中だけ京楽が洗ってやった。

浮竹の裸体をきちんと見るのは初めてだが、なるべく視界に入れないように心がけた。

京楽はたったらどうしようと思いながらも、ごしごしと自分の体を洗って、髪は浮竹が洗ってくれた。

二人で入ってもまだ余裕のある浴槽に浸かる。

温泉の素をいれているせいで、湯は緑色だった。

「ゆず風呂かい」

「本物のゆずを入れると面倒だしな」

湯につかって上気した素肌が色っぽい。

だめだと分かっているのに、たってしまった。

「お前・・・・」

「ごめん。ちょっと向こうむいてて。抜くから」

「・・・・・俺のせいだな。手伝う」

「え」

「いいから!」

浮竹は、京楽のものに手をそえて、しごいた。

京楽のものは、あっけなく精を放ってしまった。

「早いな」

「君がしてくれるなんて思ってもみなかったから。僕も君の、してあげる」

「俺はいい!」

「いいから・・・・ね?」

浮竹のものに手をそえてしごくと、浮竹のものがだんだん硬くなってきた。

「んん・・・・ふあ・・・・やぁっ」

浮竹の声に、京楽は我慢だ我慢と、理性をつなぎとめた。

「んあっ」

キスをしてやった。

舌をからませあいながら、浮竹のものの先端に爪をたてると、びくんと体がはねて、浮竹は京楽の手の中に精液を出していた。

ざっと湯でお互い体を流しあって、風呂からでた。

大人の階段を、一歩のぼってしまい、二人とも顔が赤いまま、そそくさと服をきてベッドに横になる。

「京楽・・・・・今日のことは、忘れろ」

「無理っぽい・・・・」

「はぁ・・・俺のせいかなぁ」

「いや、僕のせいだから。僕が浮竹の欲情して、それを浮竹が慰めてくれて・・・僕だけじゃああれだから、浮竹のもしちゃったけど・・・・・」

「もう、今日は寝る!おやすみ!」

「うん・・・おやすみ」


僕は君の瞳の色の名を知らないけれど、この心に灯る色を知っている。

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