凍った砂時計 始まりの砂
少し寒い季節になってきた。
ある、穏やかな土曜日。
「ルキア」
「一護、どうしたのだ」
一護の部屋で、一護は真剣な表情でルキアを抱き締めた。
「おまえが好きだ」
「え・・・」
「ルキア、ずっとずっと、お前のことを見ていた。好きだ、ルキア」
一護の腕の中で、ルキアは身じろいだ。
「私は、死神だぞ」
「知ってる。俺は死神代行だけど、ただの人間だ。それでもルキア、お前のことが好きなんだ」
「私は・・・・・」
ルキアは逡巡する。
死神である自分。人間である一護。
それでも。
それでも、。
ルキアは一護に口づけていた。
「ルキア!」
「私も・・・・貴様のことが、好きだ」
「俺は、お前を愛している」
「一護・・・・」
一護は、腕の中のルキアを抱き締めた。
「この感情に、名があるとしたら、きっと恋なのであろうな」
ルキアを抱きしめて、ベッドに横になる。
「ん・・・・抱くのか?」
「いきなり抱いたりしねーよ。ただ、こうして体温を共有しあって、横になりたいだけだ」
「一護・・・・」
「ルキア・・・・・」
出会って、3年。
一護は、密かにルキアに恋をしていた。でも、ルキアもそれは同じで。
高校3年の終わり。
大戦が終結し、本来なら尸魂界に帰らなければならないルキアは、現世にいた。
一護の我儘だった。
せめて、高校を卒業するまではルキアと共に過ごしたいと、総隊長である京楽に願い出た。尸魂界を二度にまで渡った英雄の言葉に「本当はいけないんだけどねぇ」と言って、京楽は許可をくれた。
高校卒業まであと4か月。
ルキアと共に居れる時間は、あと4か月しかなかった。
今までのように、ルキアに普通に接しようと思っていた。でも、ルキアのはにかむゆうに笑う笑顔に、我慢という言葉は粉々に崩れ落ちた。
アメジストの瞳が綺麗で好きだった。
柔らかい艶のある黒髪が好きだった。
その、細いあまり胸のない肢体が好きだった。
よく笑う、その笑顔がすきだった。
「うーーー、お前のこと好きすぎて、どうにかなりそうだ」
「貴様、どれだけ私のことが好きなのだ」
「世界一周するくらい」
「世界・・・それだけなのか?」
不満げなルキアに、一護は付け加える。
「太陽の距離くらいまで」
ルキアは微笑んだ。
「太陽は、貴様そのものであろう。このオレンジの髪も、太陽のようだ」
「じゃあ、ルキアは月だな」
「私が、月?」
「太陽がいないと、始まらない、月だ。月の女神みたいに綺麗だぜ、ルキア」
「貴様は、恥ずかしい台詞を堂々と・・・・」
ルキアは真っ赤になっていた。
「ルキアは美人だぜ。綺麗だ。確かにちょっと胸がたりな・・・・おぶ!」
最後まで言わせず、一護の顔面にルキアの飛び蹴りが炸裂した。
「胸のことは気にしているのだ!井上のように豊満ではないからな!」
「いや、それがいいんだよルキア。貧乳最高」
すぐに復活した一護がそう言うので、ささやかな膨らみしかない胸に、一護の手を当てた。
「これでも、いいと思うのか?」
やわやわともみしだかられて、ルキアが甘い声をもらす。
「あっ・・・・」
「最高。このまま死んでもいい」
ビービーと、伝令神機が鳴った。
「虚か!」
「俺も行くぞ!」
ルキアも一護も、死神化して虚の出現現場に向かった。
3匹の虚がいた。
1匹が、瞬歩より早くルキアの背後に移動して襲いかかる。
「危ない!」
一護は、虚の攻撃をまともに受けた。
「一護!この!」
虚を退治していく。
一護は、背中に血を滲ませていた。
「すまぬ、一護!」
「いいんだよ。そんな傷ついた顔すんな。お前が無事でよかった」
「今、井上のところに連れていく!」
瞬歩で井上のところにまでくると、井上は驚いた顔をしたが、すぐに一護の怪我を癒してくれた。
「黒崎君、大丈夫?」
「お、すまねぇ井上。お陰でもう大丈夫だ」
「黒崎君が怪我するなんて、何があったの?」
「一護が、私を庇ったのだ」
「そう。朽木さんが無事でよかった・・・・」
「すまぬ、井上。心配をかけた」
井上の家を後にして、2人は黒崎家の一護の部屋まで帰ってきた。
「貴様、私を庇うなど無茶をしおってからに」
「俺は、誰であろうと庇ったぜ。でも、ルキアは特に庇う」
「一護・・・・・」
一護は、ルキアの顎に手をかけた。
「一護?ふあっ・・・・」
舌が絡まる。
「んんっ・・・・」
始めは驚いて一護の肩を叩いていたが、そのうちルキアの手が一護の背中に回された。
つっと、銀の糸を引いて舌が出ていく。
「好きだ、ルキア。俺は、どうしようもないくらいに、お前が好きだ」
「一護・・・・私も、貴様が好きだ。月は、太陽がないと死んでしまうのだ。お前がいないと私は死んでしまう」
残された期間が4か月。
一護とルキアの、物語が始まろうとしていた。
ある、穏やかな土曜日。
「ルキア」
「一護、どうしたのだ」
一護の部屋で、一護は真剣な表情でルキアを抱き締めた。
「おまえが好きだ」
「え・・・」
「ルキア、ずっとずっと、お前のことを見ていた。好きだ、ルキア」
一護の腕の中で、ルキアは身じろいだ。
「私は、死神だぞ」
「知ってる。俺は死神代行だけど、ただの人間だ。それでもルキア、お前のことが好きなんだ」
「私は・・・・・」
ルキアは逡巡する。
死神である自分。人間である一護。
それでも。
それでも、。
ルキアは一護に口づけていた。
「ルキア!」
「私も・・・・貴様のことが、好きだ」
「俺は、お前を愛している」
「一護・・・・」
一護は、腕の中のルキアを抱き締めた。
「この感情に、名があるとしたら、きっと恋なのであろうな」
ルキアを抱きしめて、ベッドに横になる。
「ん・・・・抱くのか?」
「いきなり抱いたりしねーよ。ただ、こうして体温を共有しあって、横になりたいだけだ」
「一護・・・・」
「ルキア・・・・・」
出会って、3年。
一護は、密かにルキアに恋をしていた。でも、ルキアもそれは同じで。
高校3年の終わり。
大戦が終結し、本来なら尸魂界に帰らなければならないルキアは、現世にいた。
一護の我儘だった。
せめて、高校を卒業するまではルキアと共に過ごしたいと、総隊長である京楽に願い出た。尸魂界を二度にまで渡った英雄の言葉に「本当はいけないんだけどねぇ」と言って、京楽は許可をくれた。
高校卒業まであと4か月。
ルキアと共に居れる時間は、あと4か月しかなかった。
今までのように、ルキアに普通に接しようと思っていた。でも、ルキアのはにかむゆうに笑う笑顔に、我慢という言葉は粉々に崩れ落ちた。
アメジストの瞳が綺麗で好きだった。
柔らかい艶のある黒髪が好きだった。
その、細いあまり胸のない肢体が好きだった。
よく笑う、その笑顔がすきだった。
「うーーー、お前のこと好きすぎて、どうにかなりそうだ」
「貴様、どれだけ私のことが好きなのだ」
「世界一周するくらい」
「世界・・・それだけなのか?」
不満げなルキアに、一護は付け加える。
「太陽の距離くらいまで」
ルキアは微笑んだ。
「太陽は、貴様そのものであろう。このオレンジの髪も、太陽のようだ」
「じゃあ、ルキアは月だな」
「私が、月?」
「太陽がいないと、始まらない、月だ。月の女神みたいに綺麗だぜ、ルキア」
「貴様は、恥ずかしい台詞を堂々と・・・・」
ルキアは真っ赤になっていた。
「ルキアは美人だぜ。綺麗だ。確かにちょっと胸がたりな・・・・おぶ!」
最後まで言わせず、一護の顔面にルキアの飛び蹴りが炸裂した。
「胸のことは気にしているのだ!井上のように豊満ではないからな!」
「いや、それがいいんだよルキア。貧乳最高」
すぐに復活した一護がそう言うので、ささやかな膨らみしかない胸に、一護の手を当てた。
「これでも、いいと思うのか?」
やわやわともみしだかられて、ルキアが甘い声をもらす。
「あっ・・・・」
「最高。このまま死んでもいい」
ビービーと、伝令神機が鳴った。
「虚か!」
「俺も行くぞ!」
ルキアも一護も、死神化して虚の出現現場に向かった。
3匹の虚がいた。
1匹が、瞬歩より早くルキアの背後に移動して襲いかかる。
「危ない!」
一護は、虚の攻撃をまともに受けた。
「一護!この!」
虚を退治していく。
一護は、背中に血を滲ませていた。
「すまぬ、一護!」
「いいんだよ。そんな傷ついた顔すんな。お前が無事でよかった」
「今、井上のところに連れていく!」
瞬歩で井上のところにまでくると、井上は驚いた顔をしたが、すぐに一護の怪我を癒してくれた。
「黒崎君、大丈夫?」
「お、すまねぇ井上。お陰でもう大丈夫だ」
「黒崎君が怪我するなんて、何があったの?」
「一護が、私を庇ったのだ」
「そう。朽木さんが無事でよかった・・・・」
「すまぬ、井上。心配をかけた」
井上の家を後にして、2人は黒崎家の一護の部屋まで帰ってきた。
「貴様、私を庇うなど無茶をしおってからに」
「俺は、誰であろうと庇ったぜ。でも、ルキアは特に庇う」
「一護・・・・・」
一護は、ルキアの顎に手をかけた。
「一護?ふあっ・・・・」
舌が絡まる。
「んんっ・・・・」
始めは驚いて一護の肩を叩いていたが、そのうちルキアの手が一護の背中に回された。
つっと、銀の糸を引いて舌が出ていく。
「好きだ、ルキア。俺は、どうしようもないくらいに、お前が好きだ」
「一護・・・・私も、貴様が好きだ。月は、太陽がないと死んでしまうのだ。お前がいないと私は死んでしまう」
残された期間が4か月。
一護とルキアの、物語が始まろうとしていた。
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