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勇者と魔王シリーズ

「浮竹、かわいいよ」

「あ、京楽」

「じーーーーーーーー」

「うわぁ、新勇者、いつからいたんだ」

浮竹と京楽は睦み合いそうなところを、新勇者に見られていて、浮竹は真っ赤になり、京楽はあと一歩だったのにと、新勇者を睨む。

「私室まできて、覚悟はできているんだろうな?」

「子供ができちゃったんだ。どうしよう」

「「は?」」

浮竹も京楽も、新勇者の爆弾発言に目が点になる。

「お前が身籠ったのか?でも変態だからそれもあるかも‥‥‥‥」

「1年以上前から、時おり花街の遊女の元に通っていて、俺の子を産んだから責任とれって」

「最後にその遊女の元に行ったのは?」

「半年前だ。厚着していたので、腹の膨らみは分からなかった」

「それ、絶対騙されてるよ。高額な金を請求されたんでしょ?」

「金貨2千枚よこせって」

浮竹は、このままだといつまでも私室に入り込んできそうなので、新勇者と花街に行って、直談判することにした。


「ほ、本当よ!この子は新勇者の子なんだから!」

「証拠は?」

「そんなもの、ないに決まってるでしょう!私を最後に買ったのは新勇者よ!」

「じゃあ、その赤子のDNAを採取して、新勇者と比較しよう」

「や、やめてよ!」

「なぜだ?新勇者が父親なら、別に構わないだろう?」

遊女は舌打ちした。

「魔王連れてくるなんてありえない。せっかくいいカモになりそうだったのに」

「じゃあ、その赤子の父親は新勇者ではないんだな?」

「ええその通りよ。廓の主人との間にできた子よ」

「カラミティファイア」

浮竹は、にこにこ怒って、遊女の髪をアフロにした。

「きゃああああああ、あたしの髪がああああ」

「嘘をついた天罰だ」

魔王浮竹は、遊女に会うためにけっこうな金額を支払っていた。

騒ぎに聞きつけてやってきた用心棒の男たちは、相手が魔王であると知って怯む。

「手切れ金だ。もう新勇者に近づくな。新勇者もこの遊女に近づくな」

金貨5千枚の入った袋を遊女に投げつけて、浮竹と新勇者は魔王城に帰還した。

「惚れた。魔王なんかやめて、俺とにゃんにゃんしないか」

「何言ってるの、こいつ」

京楽が、顔をしかめる。

「女に酷い目にあわされて、錯乱しているだけだろう。ファイアボール」

「あれ、俺はどうしたんだ?あ、魔王今日はありがとう。お礼に、アガーペアダンスを踊ろう」

新勇者は衣服を脱ぎ捨て、股間に葉っぱ一枚の姿で怪しい踊りをしだした。

「汚物は消毒しなきゃ」

京楽が、魔法を唱える。

「キュアクリーン」

変態の新勇者は、綺麗にあとかたもなく消えて、京楽の背後から服をきた新勇者が姿を現す。

「あれ、俺何をしていたんだろう」

「ボクと浮竹の靴磨きを、遊女の件のお礼にしていたんだよ」

「そ、そうか。靴磨き、してくるな?終わったら、今日はもう帰るから」



「ふふ、浮竹、朝の続きを‥‥‥」

「あ、京楽、こんなところじゃだめだ」

「じゃあ、寝室に行こうか」

寝室では、新勇者が勝手に豪華な寝台の上で寝そべっていた。

「サンダーボルト」

「あぎゃぎゃぎゃ!お、俺はただ魔王浮竹にお礼に俺を抱いてもらおうと」

「誰が貴様なんぞ抱くかあああ!寝室に勝手に入ってくるな!ヘルインフェルノ」

「もぎゃああああああああああああ」

浮竹は、黒焦げになった新勇者を、窓から捨てた。

「その気がなくなった」

「ちっ、新勇者め!ギガヴォルックス!「

窓の外に消えて地面に伸びている新勇者に、京楽は怒ってとどめの魔法を繰り出す。

それでも新勇者は、死なないのであった。


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