忍者ブログ

プログ

小説掲載プログ
10 2024/11 14 2324 26 27 28 29 30 12

告白

「なんだこれは」

ルキアの下駄箱に、手紙が入っていた。

何気にチャッピーのシールをはられており、開けるのを少しルキアはためらった。

「チャッピーのシール・・・・はがすのはかわいそう・・・・でも、中身を見なければ」

中には、大きな文字で「好き」と書いてあった。

差出人は、3時に屋上にくると書いてあった。

「なんだこれは。果たし状ではないのか」

「あー、朽木さんラブレター?」

井上が、ルキアのもっているラブレターをそっとのぞき見る。

「わ、好きだって。でも屋上に呼び出して、その時相手がわかるって、なんか不思議だね」

「果たし状ではないのか、やはり」

「いや、こんな果たし状見たことないから!あ、黒崎君、大変なの!朽木さんが!」

「え?賞味期限3カ月過ぎたアイスでも食って腹壊したとかか?」

一護の言葉に、ルキアはその頭を拳で殴った。

「そんなわけあるか!」

「いってー!ただのジョークだろ!」

「貴様のジョークは面白くない!」

どこからか取り出したハリセンで、また一護の頭をはたいた。

「ポカポカ殴りやがって!俺の頭がアホになったらどうしてくれる!」

「貴様はもともとアホだから別にいいではないか」

「なんだと!一度成績は落ちたとはいえ、これでもまだ上位保ってんだぞ!」

ルキアが、現世にいれる時間は残されている。

尸魂界に、卒業したら帰るのだ。

滅却師たちの侵略を勝利してもう半月になる。

残された時間は短い。

一護は、ルキアのことが好きだったが、言い出せずにいた。

でも、こんな形のラブレターの相手を、好きになるのかもしれないと思って、気が気ではなかった。

ぎゃーぎゃーと言い合いを続け、教室で授業を受けて、昼飯を食べて午後の授業を受けて、結局3時になって、ルキアは屋上にいってしまった。

一護は、ルキアの後を追って、屋上に来ていた。

「なぜ貴様がここにいるのだ!」

「お前のおもり」

「なんだと!いらぬ!消えろ!」

「うっせ。ほら、ご登場だぜ」

さえない顔の、下級生だった。

ルキアは、その下級生から惚れたとか何とか言われて

「好きです、付き合ってください!」

と、手を差し出してきた。

ルキアは猫をかぶって、どう断ろうかと思っていると、一護が。

「ごめんな。こいつ、俺と付き合ってるんだわ」

「え・・・・黒崎先輩とですか・・・・・・ううう、お似合いです!分かりました、失礼します!」

「おい、一護、貴様何を勝手に!」

一護は、ルキアを抱き寄せた。

「いつか、言おうと思ってたのにな。こんな形になるなんてなんかいやだが、ルキア、お前のことが好きだ。付き合ってくれ」

「へ?」

ルキアは、間の抜けた顔をしていた。

それから、白哉専用の携帯を取り出して、一護に告白されたことを白哉に伝えた。

「おい、ルキア、なんで白哉に!」

「わわわわ、私も、貴様のことを、すすすすす、すきやき!」

「ルキア」

一護の腕の中で、固まったルキアに、一護が苦笑する。


「ほう。兄は、ルキアを好きだと。付き合いたくば、私を倒してみろ」

「ほらきたーーーーーー!!!」

一護はこうなるであろうことが分かっていたので、白哉に報告されるのを恐れていたのであった。

「散れ、千本桜」

「ぎゃああああああ!話し合いで解決させろおおおお」

「笑止」

「ルキアのアホおおおおおお」

「兄様・・・・いつ見ても麗しいです」

ルキアは、白哉が大好きだ。

一護も同じくらいに好きだけど。

白哉に、一護とのことを認めてもらいために呼び出したのだと、一護が知るのは後日のことだった。


拍手[0回]

PR
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACK BACK

トラックバックURLはこちら
新着記事
(11/25)
(11/25)
(11/22)
(11/21)
(11/21)
"ココはカウンター設置場所"