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院生時代の部屋35 

「ぐふふふふ」

京楽の手には、鋏があった。それで浮竹の衣服がはいっているタンスをあけて、一番上のぱんつをとりだすと、股間の部分に穴をあけた。

浮竹はまだ帰ってきていない。

そっと穴をあけたパンツを元の場所に戻して、鋏をしまった。

浮竹は京楽とでない、他の友人に頼まれて、打ち合いの稽古をしていた。特進クラスの中でも、浮竹と京楽は群をぬいていて、教師に打ち合うよりも気軽に頼めるし、好きな時にやめれるので、時折打ち合いや鬼道を見てくれと頼まれた。

こういう場合、京楽は断る。浮竹がOKを出すと、京楽もつきあってくれた。浮竹は時間に余裕がある時は付き合ってくれるので、みんなから頼りにもされていた。

いつもなら、京楽も隣にいるはずなのに、今日は忙しいからといって帰ってしまった。

いつも浮竹といたがる京楽にしては珍しかった。

寮の自室に戻り、汗をかいたので湯あみをすることにした。一番上のパンツと、まだ夕食にいっていないので、新しい院生の服を出して、脱衣所に鍵をかけて浮竹は湯あみをした。

「ぎゃあああああああ」

脱衣所から、悲鳴が響いた。

「げふふふふふ」

京楽が、がらっとあいた脱衣所のすぐ傍にいた。ポロリを大いに期待していたのだが、浮竹は腰にバスタオルを巻いていた。

それでも十分だった。

浮竹の完全な裸ではないが、裸体を見て京楽は鼻血を出した。

そんな京楽を無視して、浮竹は新しいパンツを手に取ると、穴があいていないことを確認しで脱衣所に戻った。鍵をかけ忘れていた。そっと、隙間から中を覗く京楽。

浮竹の白い肌を思う存分堪能して、大量の鼻血を出した。

「お・ま・え・は!」

鼻血が止まった京楽に、往復ビンタを10回食らわせた。

「あぎゃあ!」

股間をぐりぐりと蹴られて・・・・痛いのだが、相手が浮竹なので勃起した。

「このど変態があああああ」

股間を思いきり蹴り上げられて、さしもの京楽も白目をむいて気絶した。

「ほんと、毎度毎度下らない真似ばかりしやがって・・・・・・」

穴のあけられたパンツを見る。念のために、他のタンスのパンツを確認するが、穴をあけられたのは幸いもそれ一枚だった。

全部にあけていたら、京楽のパンツを全部燃やすつもりだった。ついでに、京楽の股間に破道の4の白雷を落とそうと思っていた。

「はぁ・・・・・」

白目をむいたまま気絶している京楽の尻を蹴った。

「あれ、僕は・・・あいたたたたた」

股間を抑えて蹲る京楽が、親指をたてる。

「おいしい光景をありがとう!」

頭を、辞書の角で殴ると、京楽は力尽きた。

「気絶してないで、夕餉食べに行くぞ。気絶しておきたいんだったら、そのまま気絶しておけ」

力尽きていた京楽は復活していた。

「今日のメニューはなんだろうねぇ」

もう、京楽の脳内に自分が変態行為をしたという記憶はない。

浮竹も慣れているので、すでになかったことにしていたが、念のため付け加える。

「今度、同じ真似をしたらお前の浮竹抱き枕没収な。全部に穴をあけていたら、お前のパンツを全部燃やして股間に白雷落としてた」

あわわわ。

危なかった。

実は、全部あけようか迷っていたのだ。

でも、普通にはくパンツがないと困るだろうなと思って、1枚だけにしておいてよかった。

いくら京楽でも、浮竹の腕で股間に白雷を落とされたら、大事な息子さんが4番隊のお世話になるとこだった。

食堂にくると、今日は焼き魚定食だった。

いくつかある種類のうち、一番値段の低いものを注文する。

「遠慮することないよ。足りないなら僕がお金だしてあげるから」

「そうだな、お前の変態行為で大変な目にあっているから、甘えておこう」

注文を変更して、貴族用の特別メニューを注文した。浮竹も一応下級ではあるが、貴族だ。

豪華なメニューとそれに釣り合う値段に、浮竹が驚く。

まぁ、毎日ではないし、注文するのも始めてだった。伊勢海老とか普通にのってあったりする。

「お嬢ちゃん、僕は焼き魚Bランチ定食で」

「あらやだ、京楽ちゃん。今日も山盛りにしとくわね」

食堂のおばちゃんが、頬を朱くして京楽の分の飯を山盛りにする。

育ち盛りなので、京楽はよく食べた。

浮竹は伊勢海老を食べて、その味に感動していた。生まれて初めて食べたのだ。

「どうしたの、浮竹」

「伊勢海老食べたの、生まれて初めてなんだ」

「なんだって!今度、料亭にいこう!伊勢海老もウニもアワビもカニもフグも!いろんあ海の幸の美味しいもの取り扱っている店知ってるから、そこにいこう」

「お前のおごりなら」

「勿論おごるよ!」

その次の日、さっそくその料亭に連れてこられた。

「冷やかしなら、お断りだよ」

院生の服を着こんだ二人を見て、店の女将がそう言った。

「これ見れば分かる?」

京楽が、京楽家の血を引いている証の家紋と印篭を見せる。

それを見て、女将が顔色を変えた。

「京楽家の坊ちゃんでしたか、失礼しました。お連れの方は?この料亭は、貴族の方専門なんですのよ」

「俺は・・・・・・」

「僕の恋人なんだよ。今は証ないけど京楽家に養子にくることになっているんだ」

「あら、そうなんでしたの。京楽家の坊ちゃんに惚れられるなんて、特別な方なんですのね」

「京楽!」

「しっ、黙って。浮竹は家紋とか印篭もってないでしょ。でも貴族であることに変わりはないんだから、堂々としてればいいんだよ」

そのまま奥の座敷に通されて、浮竹が1年間で使う食費を、あっという間に溶けてしまいそうな値段の料理が並んだ。

「うまいが・・・なんていうか、罪悪感であまり感動しないな」

「ちょっと高級すぎたかな?」

「俺は、もっと家庭的な食事を出す店が好みかな」

「じゃあ、今度はそういうお店みつけとくね」

その日は、珍しい海の幸を楽しんだが、浮竹は緊張しっぱなしで、逆に疲れた。その日は酒を飲み交わし、浮竹は酔って京楽に肩を貸してもらいながら歩いた。

「下級貴族で悪かったなー」

「誰もそんなこと言ってないでしょ!」

「あの女将、俺を物珍しげに見てた。二度とあんな店いくもんか」

「確かにね。貴族専門ってとこがだめだったね。料理はおいしいけど、接待がなってない。僕の浮竹が入っちゃだめみたいなのとか、店として失格だね」

「お前のものじゃない・・・・・・・」

「えー、いいじゃない。僕のものになっちゃいなよ」

「お前のパンツと袴の股間に全部鋏で穴をあけてやろうか」

「昨日のこと、何気に根に持ってるね!?」

「変態のものになったら、変態がうつる」

「いや、うつらないから!」

部屋につくと、浮竹はベッドにつっぷしてそのまま眠ってしまった。

浮竹の、肩より少し短めになった髪に口づける。

「おやすみ」

ちゃんと毛布と布団をかけて、うつぶせにして寝かせた。

京楽の想いが実るには、まだまだ時間がかりそうであった。




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