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大事なパンツ

「ふー。今年も寒いなぁ」

ちらちらと雪の舞う季節。もうすぐ年末だ。

浮竹は、その日少し遅めにおきた。

隣のベッドに京楽の姿はなかった。

代わりに、自分のベッドで横になっている京楽を発見して、とりあえず蹴り落とす。

「痛い!愛が痛い!」

「何が愛だ・・・・なんつーかっこしてるんだ」

京楽は、浮竹のパンツをはき、あとはまっぱで、頭に浮竹のパンツをかぶっていた。

「パンツで遊ぶな」

「パンツは君のものなので宝物だよ!」

そう言って、京楽はなぜかラジオ体操をはじめた。

どこからか音楽が流れてきて、浮竹もどう?と京楽が誘う。

浮竹は寝ぼけ眼で、とりあえず京楽の尻を蹴った。

「あふん!」

「きもい!」

「あはん、ひどい!」

「お前、変態度がまたあがってないか?」

「気のせいだよ」

京楽は、いそいそと浮竹のパンツを脱いで、フルチンになると浮竹に襲い掛かった。

「あいらぶゆーーー!!」

「ぎゃあああああああああ!!」

股間を思い切り蹴り上げると、京楽は撃沈した。

とりあえず浮竹のものでいいからパンツをはかせて、院生の服を着させる。

頭には、まだ浮竹のパンツをかぶったままだった。

「ストッキングがあるだろう。あれをかぶったら、キスさせてやる」

冗談のつもりで言ったのだが、京楽はさっと瞬歩で去っていき、女子寮にいくと知り合いの女の子からストッキングをもらい、浮竹の目の前でかぶって、変な顔になった。

「あっはっはっは」

ひどい顔に、浮竹が指をさして笑う。

「キスミープリーズ」

ストッキングをかぶった顔のまま迫られて、浮竹は京楽の鳩尾に拳を入れる。

「普通にしていたら、キスしてやる」

「普通だね!?」

京楽は、ストッキングをとって、頭にかぶっていた浮竹のパンツをかぶりなおした。

「はい、普通だよ」

「どこがだああああああ!!」

「ボクのパンツだからね!返さないよ!」

浮竹が、京楽の被っているパンツを取り上げようとすると、京楽は拒否する。

「これ、長く浮竹が愛用していたパンツだから、ボクのコレクションでも指折りに数えるほどに大事なの」

「そんなパンツを被るな!愛用しているパンツを盗むな!」

「ノンノン、不可能。浮竹のパンツはボクのもの、ボクのパンツもボクのもの」

「どこぞのジャイアンか!」

「ノンノン、京楽春水」

「いらっとする!」

京楽のけつを蹴って、京楽は浮竹のパンツをとって、迫ってきた。

「さぁ、既成事実を作ろう。ボクとめくるめく性の世界へ・・・・・」

「誰がいくか!キスだけだ」

浮竹は、触れるだけのキスを京楽にする。

京楽は我慢できないと、浮竹を押し倒す。

浮竹は、白打で京楽をぼっこぼこにして、毛布で簀巻きにしてベランダに放置した。

「浮竹~ごめんよ~。寒いよ~部屋の中にいれて~~~」

「1時間ほどそのかっこで反省でもしてろ」

「ひどい!誘ったのは君なのに!」

「ただのキスだ。誘ったわけじゃない」

「キスの後も期待したくなるじゃない!」

「お前だけな」

浮竹は、昼食を寮の部屋でとった。

今日は休日であった。

「ほらほら、昼飯がほしいか」

「いや、ボクはどちらかというと浮竹の処女が欲しいね」

「死ね!」

京楽を蹴り上げて、浮竹はさらに2時間ベランダに放置した。

「はっくしょん」

どうやら、かなり寒いらしく、風邪をひきそうなのでしぶしぶ室内に入れる。

簀巻きにしたまま、床に転がしておいた。

にょきにょきと尺取虫のように動いて、浮竹の近くにくると、はだしだった浮竹の足の指をなめる。

「ぎゃあああああああ」

「べろべろ。浮竹大好きだよべろべろ」

「ぎいやあああああああああ」

簀巻きを自分でほどき、浮竹を押し倒す。

「食べちゃうよ?」

「俺の貞操を奪ったら、一生口聞いてやんない」

「ええええ!それはいやだああああああ」

京楽は、たんすの引き出しから盗んだ浮竹のパンツを出して、頭にかぶった。

「今日は、これで我慢しておくよ。ハグはしてもいい?」

「ハグだけなら」

京楽は、頭に浮竹のパンツを被ったままの間抜けな姿で、浮竹を抱きしめる。

「おっと、手が滑ったあああ」

ハグだけと言いながら、触ってくる京楽に、浮竹はエルボーを決めて、京楽はベッドに沈んだ。

「おっと、手が滑った」

浮竹もそういって、京楽の背中に座る。

「何これ。おしおき?でもボクにはおいしいことにしか感じられない」

「ふふふふ・・・・・・・破道の4、白雷!」

「あぎゃああああああああああ!!!」

黒焦げになった京楽を放置プレイして、浮竹は出されていた課題を解いていくのであった。

ちなみに、黒焦げになったはずなのに、2時間後には京楽はぴんぴんして復活していた。

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