忍者ブログ

プログ

小説掲載プログ
03 2025/04 4 56 7 8 9 10 11 1213 14 15 16 17 18 1920 21 22 23 24 25 2627 28 29 30 05

奴隷竜とSランク冒険者5

「京楽、これはなんだ?」

「ん、シュークリームだよ。おいしいから食べてごらん」

京楽がお茶菓子にと作ったシュークリームを、浮竹は食べた。

「うまい!」

満月の日なので、浮竹は半竜人姿だった。

ゆらゆらと揺れる尻尾で、感情が分かる。

「べ、別にお前が作ったから各段にうまいというわけじゃないからな!」

ツンデレだが、尻尾をぶんぶん振っているので、言葉だけだと分かる。

あまりにも尻尾を振るものだから、椅子にぶつかって、椅子が破壊される。

「う、浮竹の尻尾って、破壊力あるんだね」

京楽は、浮竹の尻尾を触りたいと思っていたが、あんな力で薙ぎ払われた日には、肋骨を骨折しそうだ。

「ああ、俺はドラゴンだからな。尻尾で敵をうちのめすためにも、尻尾は力が強いんだ」

「そうなんだ。ちなみに、僕が君の尻尾さわっても、粉砕しない?」

「う、尻尾を触わるのか。尻尾は敏感だから、優しくしてくれ」

薙ぎ払われないと知って、京楽は浮竹の尻尾を撫でた。

「ひゃん!」

「浮竹?」

「な、なんでもない」

また触り、今度は先っぽをにぎにぎとしてみると、浮竹は顔を真っ赤にさせた。

「そ、そんな風に触っちゃだめだ。ドラゴン同士の求愛の時にしっぽをからめたり、にぎににしたりするんだ。京楽、お前は俺を嫁にしたいのか?」

真顔で聞かれて、京楽は微笑んだ。

「君をお嫁さんにもらえるなら、もらうよ」

「奴隷でドラゴンのオスの嫁なんて、いらないだろう」

「僕は大歓迎だけどね」

京楽は、半竜人姿の浮竹を抱きしめる。

翼は普通のドラゴンは被膜翼なのだが、ムーンホワイトドラゴンは天使のような羽をもつ。

「君の翼、その姿でも飛べるの?」

「ん、ああ。飛ぼうと思ったら飛べるぞ」

ふわりと、浮竹の体が浮く。

翼をはためかせると、数枚の羽毛と共に風が吹いてきた。

「あ、飛ばなくていいから!そのままどこかへ行ったりしちゃだめだよ」

「京楽と一緒じゃないと、外には出ない。俺は珍しいから、また前の愚かな姫のような輩にさらわれてしまうかもしれない」

自分の身くらい自分で守りたいが、手練れの者にかかると、前のようにスリープで眠らされて連れ去れれるかもしれない。

「今日はせっかくの休日だし、ゆっくりしよう」

「ああ」

京楽と浮竹は、ごろごろしていたら、いつの間にか眠ってしまっていた。

浮竹は夢を見ていた。

夢の中では、自分と同じ姿をした青年が、ムーンホワイトドラゴンの姿の浮竹をきらきらした瞳で見つめていた。

『何度見ても、綺麗でかっこいい』

「お前は?」

『俺は浮竹十四郎。異能力者の京楽の元にいる。異能力者の犯罪を取り締まっているんだ』

「イノウリョクシャ?」

浮竹にはちんぷんかんぷんで、説明してくる青年の言葉は頭に入ってこない。

「ああ、もう行かないと」

『また、夢でいいから会えるか?』

「さぁ、どうだろう。強く念じれば、会えるんじゃないか」

浮竹は、青年が見かけより幼いと分かり、優しく声をかけた。

「これをやる」

それは、浮竹の羽毛だった。

「魔力がこめられている。使えば、一度だけ身を守ってくれるだろう」

『そうなのか!いいのか、こんな価値のあるものをもらっても!」 

「俺には京楽がいる」

『じゃあ、またなドラゴンの俺!』

手を振って、青年は姿を消してしまった。

「ん・・・・夢、か・・・・・・」

浮竹は、寝ぼけ眼で隣で寝ていたはずの京楽の姿を探す。

どうやら買い物に出かけてしまったようで、一人での外出を禁じられている浮竹は、あくびをしながらもう一度眠った。

「浮竹、浮竹、起きて。もう夕方だよ?」

「え、もうそんな時間なのか。昼寝しすぎた!」

「ふふ、何かいい夢でも見ていたの?顔がにまにましていたよ」

「べ、別にお前のことを夢に見ていたわけじゃないからな!」

そう言いながら、尻尾をぶんぶんと振る浮竹に、京楽はその頭を撫でた。

「ごめんね、一人での外出禁じて。でも、安全のためだから」

「いい。一人で留守番もできる」

「今日は君が寝ていたから連れ出さなかったけど、なるべく一緒に外に出るようにするよ」

「本当か?約束だぞ」

「うん、約束」

指切りをして、京楽が作ってくれたカルボナーラを食べる。

「うまい。おかわり!」

「あーあー、浮竹、口にべっとついてるよ?」

京楽はナプキンで浮竹の口をぬぐってやり、その頭を撫でる。

「京楽は、なんで俺の頭を良く撫でるんだ?」

「愛情のスキンシップだよ。それより、キスのほうがいい?」

聞かれて、浮竹は真っ赤になる。

「頭を撫でるでいい・・・・」

「ふふ、かわいいね」

「京楽のバカ」

カルボナーラのおかわりを食べつつ、浮竹はそっぽをむく。

「浮竹、大好きだよ」

耳元で囁かれて、京楽はカルボナーラを食べ終わると、京楽から距離をとる。

「俺も大好きだ、ばか!」

尻尾をぶんぶん振って、浮竹は先にお風呂に行ってしまった。

「ふふ、浮竹は本当にかわいいなぁ」

京楽は、浮竹のあとを追って一緒にお風呂に入るのであった。

拍手[0回]

PR
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACK BACK

トラックバックURLはこちら
新着記事
(04/03)
(04/02)
(04/01)
(03/31)
(03/31)
"ココはカウンター設置場所"