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奴隷竜とSランク冒険者12

その日は新月だった。

浮竹は、京楽の寝ているベッドに忍び込み、ぺろりと唇を舐めた。

「ん・・・浮竹?どうしたの、こんな夜中に。一人じゃ眠れない?」

「したい」

「え?」

「したい。やらせろ」

「ええええええええ!?」

京楽は、訳が分からないまま浮竹の手で衣服を脱がされて、その気にさせられて浮竹を抱くのであった。


「ねぇ、昨日のこと覚えてる?」

「覚えてる。新月の日は、時折発情期になる」

「は、発情期・・・・・・・」

京楽は、肌も露わな浮竹に衣服を着せて、とりあえずお風呂に入った。

次に浮竹をお風呂に入れて、朝食の準備をする。

浮竹は何もなかったかのように、たんたんとしている。

京楽から誘って断られることも多いが、浮竹から襲ってくるのははじめてで、いまだに昨日の妖艶な浮竹が脳内にこびりついて、京楽は焼いたトーストにジャムでもバターでもなく、海苔をぬっていた。

「京楽、それ海苔だぞ」

「え、ああ、本当だ!あははは、やだなぁ、朝から僕ってば」

「なぁ、京楽。今日は休みにしないか?」

「どうして?」

「まだ足りない。したい」

浮竹からきっぱりと求めてくるのはとても珍しいので、京楽はその日のスケジュールを調整して休みにすることにした。

「ん・・・・・んあっ」

朝から、ベッドで乱れ合う。

「あ・・・・・・」

浮竹の甘い声を聞きながら、旺盛な性欲を持つ京楽は浮竹を求める。

昨日抱いたが、まだ抱けた。

「ん・・・・もっと」

「浮竹・・・そんなに絞めつけないで」

「や、もっと奥に出せ」

最奥を抉り、京楽は浮竹の胎の奥に精液を注ぎ込む。

「あ、京楽で満たされる・・・・赤ちゃん、卵、できちゃう」

「ドラゴンって、同性でも子供できるの?」

「希少種は可能だ。でも、俺は子供はいらない・・・・京楽をとられる」

浮竹は、抱かれた後はアフターピルを飲むようにしていた。

「浮竹との赤ちゃんかぁ。ちょっと欲しいかも」

「俺はいやだ。京楽をとりあげられる」

「まぁ、子育てしながら冒険者なんてできないからね。諦めるしかないね」

「京楽、もっと・・・・もっと、奥にいっぱい出して」

身をくねらせて、浮竹は京楽を求めた。

その日、京楽はもう出すものはがないほど浮竹を抱いた。

「んあっ」

「んっ・・・・・ごめん、これで最後。僕のほうがもたない」

「んんっ・・・・ああああ」

最奥に熱い飛沫が出されるのを確認して、浮竹は意識を失った。


「京楽、京楽?」

「ん、浮竹?」

「もう夜だぞ」

「ええっ!」

朝方に寝てしまったのは覚えているが、てっきり昼頃に起きるとばかり思っていたら、もう夕時もこして夜になっていた。

「腹が減った」

「ごめん、今から作るから!」

京楽は慌てて起き上がり、身支度を整えると、クリームシチューを作り、買い置きしていたパンを出した。あと、サラダを作った。

「ごめん、もう少し手のこんだもの作りたかったけど、これで簡便して」

「ん、十分にうまいし大丈夫だ」

「そう、よかった・・・・・・」

「俺は、うまかったか?」

「え、あ、うん。こっちの足腰が立たないじゃないかってくらい、いただきました」

「発情期はたまにくる。その時は、また頼む」

「う、うん。ねぇ、奴隷時代は発情期はあったの?」

「なかった。番に近いパートナーができると、発情期がくる」

浮竹は、クリームシチューのおかわりを食べながら、爆弾発言をしてくる。

「今後も、こういうことが起こるかもしれないんだね」

「俺なりに、発情期はコントロールしている。ダンジョン探索の時なんか、新月でもお前を求めなかっただろう」

「そういえばそうだね」

「今日は久しぶりに溜まっていたから、爆発した」

そういえば、最近浮竹がやり過ぎだと怒るので、セックスをする回数を減らしていたのだ。

それが原因なのかもしれない。浮竹は淡泊なようで、ドラゴンなので性欲は強かった。

「もう、クリームシチューない?」

すっかり食べ終わった浮竹に、京楽は苦笑して冷蔵庫から作りおきしておいたハムカツサンドを出す。

「ん、うまい」

「浮竹は、やっぱり色気より食い気かな」

「何かいったか?」

「ううん、なんでもない」

浮竹はお腹いっぱいになると、風呂に入って、歯を磨いて寝てしまった。

「う、眠れない・・・・・・・」

夜まで爆睡した京楽は、横になっても眠れなかった。

「ねぇ、浮竹、浮竹」

「んー、眠い。邪魔、するな」

しっしとあしらわれて、一人京楽は外に出て星を見ていた。

「あ、流れ星・・・・・」

浮竹とずっと一緒にいられますように。

そう願いをかけた。

浮竹は、深い睡眠の中だ。

京楽は、浮竹のベッドに忍び込んで、いつの間にか眠っていた。

「京楽?朝だぞ。なんで俺のベッドにいるんだ」

「え、ああ、昨日なかなな眠れなかたから、君が恋しくて一緒に寝ちゃった」

「恥ずかしいやつ」

浮竹は頬を赤くしていた。

大胆な浮竹を知ってしまったので、そんな仕草をかわいいなと思う。

「浮竹、かわいい」

「からかうな」

「いや、本当にかわいいなと思って」

浮竹は、顔を赤くしながら身支度を整える。

今日は、Sランクダンジョン探索に行く予定だった。

一週間ほどこもるので、その間えろいことはなしだ。

「大好きだよ、浮竹」

そう言って口づけると。

「俺も好きだ、京楽」

浮竹は、そう言い返して口づけし返してくるのであった。




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