奴隷竜とSランク冒険者23
今回は、白哉と恋次のパーティーと合同でSランクダンジョンの難易度の高いダンジョンに挑むことになった。
「散れ、千本桜・・・・・」
白哉は、でてきたブラックワイバーンの群れを、魔剣千本桜を解放して、数億の花びらの刃にして、ブラックワイバーンの体を切り裂いていく。
「おい白哉、もう少し綺麗に殺せないか。皮がずたずただ」
浮竹が、白哉にそう言うと、白哉は笑った。
「敵を倒すために戦っている。素材の状態など、気にせぬ。金はあるからな」
「そりゃ、白哉さんは上流貴族だから金あるだろうっすけど、俺は素材を大切にしたいっす」
恋次が、ブラックワイバーンを即死魔法のデスで殺していく。
「うん、恋次君の魔法の使い方はいいね。まぁ、敵が自分と同レベルくらいになったらほとんど効かない魔法だけど、格下の相手を殺すにはいいよ」
京楽が、パーティーを代表してアイテムポケットに倒したモンスターの体を収納していく。
雑魚の場合は魔石だけを回収するが、ブラックワイバーンはドラゴンに近い劣等化した亜種なので、牙、爪、鱗の皮と、素材になった。
肉は食用として、わりと美味なので重宝された。
「今日の夕食は、ブラックワイバーンの肉を使ったシチューにしよう」
「お、いいっすね。ブラックワイバーンの肉ってけっこう高いから、普段あんまり食えないっす。まぁ、ルキアと結婚して朽木家に世話になりはじめて食べれるっすけど」
「白哉君は飽きるほど食べてるだろうけどね」
「確かに。飽きている」
「まぁそういわずに。僕の作るシチューはそれなりにうまいよ。ねぇ、浮竹」
「ああ。京楽の作る食事はうまい」
浮竹は小さなブラックホールの胃をもつので、すでに辛抱しきれず干し肉をかじっていた。
「ちょっと、浮竹、おなか減ったからって夕食前に干し肉を食べないの」
「だって、ひもじい」
「ひもじいって、貧乏人みたいなことを」
「これでも食せ」
白哉が、自分のアイテムポケットから、まんじゅうをたくさん取り出して、浮竹に与えた。
「白哉、好きだ!」
「ちょ、浮竹!」
まんじゅうを食べながら、白哉に抱き着く浮竹。
それを、べりっと京楽と恋次が離す。
「白哉さんは、大事にな義兄です」
恋次は白哉の義妹のルキアと結婚しているので、いわば義兄弟であった。
「浮竹、白哉君に気を許し過ぎ。ちょっと距離が近いよ」
「だって、俺、白哉のこと好きだぞ?」
「私も、兄のことはけっこう好きだ」
「え、まじで浮気?」
「この程度、浮気にならぬであろう」
「そうだぞ、京楽。考えすぎだ。俺がそういう意味で好きなのは京楽であって、白哉はなんだか弟のように思える」
「私も、浮竹を兄弟のように思っている」
「それならいいんだけど・・・・って、またくっついてる」
「京楽さん、離すだけ無駄ですね、これ」
夕飯のシチューは、皆満足する味で、美食家でもある白哉もおいしいと言っていた。
「リフレッシュ」
「リフレッシュ」
浮竹と京楽は、身を綺麗にする魔法を使って、風呂代わりにした。
ダンジョンの中で体を拭くこともできるが、それよりリフレッシュの魔法を使ったほうがすっきりするし、危険もない。
ただし、リフレッシュの魔法を使えるのは魔法の才にある者がほとんどなので、恋次は使えなかった。
白哉が使えるので、いつも恋次は白哉にリフレッシュの魔法をかけてもらっていた。
ルキアと一護のいるパーティーの時は、ルキアにかけてもらう。
「そういえば、恋次君は新婚だったな。ルキアとはどうなんだ?」
「え、あ、うえ、その、まぁまぁです」
顔を真っ赤にする恋次。
いつも、一護と妻であるルキアを取り合っていた。
「恋次は奥手だからな。ルキアと、まだ体の関係をもっていない」
「ちょ、白哉さん何ばらしてるんすか!」
「一護は、とうにルキアと寝たらしいぞ」
「まじっすか!一護の奴、帰ったらしばく!」
恋次は指の骨をバキバキ鳴らした。
「今日はこのセーブポイントで寝よう。明日は30階層までもぐりたいから、少し早くなる。眠れないなら、京楽にスリープの魔法をかけてもらえ」
浮竹は、テントを張ってすでに眠そうにしていた。
「じゃあ、俺は先に寝る」
「ちょ、早いよ浮竹!まだ9時じゃない!」
「明日は6時には起きるから、早く寝る」
「6時に起きるとしても、ちょっと早くない?」
「兄は私にスリープの呪文をかけろ。恋次もまだ眠れぬであろう。スリープの魔法をかけてもらえ」
「あ、はい」
白哉と恋次にスリープの魔法をかけて、京楽は先に寝てしまった浮竹のいるテントに入り、ベッドですでに眠っている浮竹を抱きしめて、自分にもスリープの魔法をかけた。
朝になると、浮竹は一番早くに起きた。
京楽を起こし、朝食を作れと命令する。
「ほんと、人使いのあらいドラゴンなんだから・・・・・」
そう言いつつも、京楽は幸せそうであった。
朝は、アイテムポケットに入れておいた野うさぎの肉を使った、サンドイッチを作った。
「おはよう。太陽は昇らぬが、いい朝だな」
「おはよう、白哉」
「兄は、いつも一番に起きるな」
「まぁな」
「んー、ねむぃ」
恋次はまだ眠たそうにしていた。
スリープの魔法は、ほぼ無理やり寝るための魔法なので、目ざめの良し悪しは人による。
朝食を食べ終えて、ダンジョンを下層へ下層へと降りていく。
30階層のボスは、アンデットドラゴンだった。
「せっかくもらって覚えたばかりの、コロージョンの魔法使えないね」
「そうでもない。コロージョン」
「ぎゃおおおおおおおお」
アンデットドラゴンは、腐肉の体をさら腐敗させて、苦しそうにもがく。
「わお、アンデットにも有効なの。流石はハイエルフの魔法だね」
「京楽、火の魔法で行け」
「カラミティファイア!」
白哉も同じ呪文を唱える。
「カラミティファイア!」
「えーと・・・ファイアボール」
デス以外の魔法が不得意な恋次は、初歩魔法を使う。
威力はお察しくださいだ。
カラミティファイアの魔法を2つも受けて、アンデットドラゴンは灰になった。
巨大な魔石が残される。
「でかいな。流石は元ドラゴン。売れば白金貨5万枚はしそうだ」
「兄らにやる。金には困っていないのでな」
「ありがたくいただいておくよ」
「白哉さん、俺の取り分がなくなるっす」
「恋次は、朽木家で衣食住を保証されているだろう」
「まぁ、そうなんすけど」
「足りないのであれば、小遣いをやろう。白金貨300万枚でいいか?」
白哉の言葉に、ポカーンと口をあける浮竹と京楽。
「上流貴族って・・・・・」
「僕も上流貴族出身だけど、王国でも4大貴族にじょされる朽木家の財は、半端ないね」
「白哉、恋次君に小遣いをあげるなら、桁を2つなしにして3万枚にしておけ」
「なぜだ?」
「300万枚はSランク冒険者の年収くらいだぞ」
「そうなのか。では、3万枚だ」
「あーもう、浮竹さんせっかく大金もらえるとこだったのに。ルキアに思いっきり贅沢させてやりたかった」
「ルキアに贅沢をさせてやりたいのか。では、白金貨30万枚だ」
「はぁ・・・・上流貴族って・・・・・」
「はぁ・・・・・・」
浮竹と京楽は溜息を零して、白哉と恋次と共に、2週間かけてSランク高難易度ダンジョンを踏破するのであった。
「散れ、千本桜・・・・・」
白哉は、でてきたブラックワイバーンの群れを、魔剣千本桜を解放して、数億の花びらの刃にして、ブラックワイバーンの体を切り裂いていく。
「おい白哉、もう少し綺麗に殺せないか。皮がずたずただ」
浮竹が、白哉にそう言うと、白哉は笑った。
「敵を倒すために戦っている。素材の状態など、気にせぬ。金はあるからな」
「そりゃ、白哉さんは上流貴族だから金あるだろうっすけど、俺は素材を大切にしたいっす」
恋次が、ブラックワイバーンを即死魔法のデスで殺していく。
「うん、恋次君の魔法の使い方はいいね。まぁ、敵が自分と同レベルくらいになったらほとんど効かない魔法だけど、格下の相手を殺すにはいいよ」
京楽が、パーティーを代表してアイテムポケットに倒したモンスターの体を収納していく。
雑魚の場合は魔石だけを回収するが、ブラックワイバーンはドラゴンに近い劣等化した亜種なので、牙、爪、鱗の皮と、素材になった。
肉は食用として、わりと美味なので重宝された。
「今日の夕食は、ブラックワイバーンの肉を使ったシチューにしよう」
「お、いいっすね。ブラックワイバーンの肉ってけっこう高いから、普段あんまり食えないっす。まぁ、ルキアと結婚して朽木家に世話になりはじめて食べれるっすけど」
「白哉君は飽きるほど食べてるだろうけどね」
「確かに。飽きている」
「まぁそういわずに。僕の作るシチューはそれなりにうまいよ。ねぇ、浮竹」
「ああ。京楽の作る食事はうまい」
浮竹は小さなブラックホールの胃をもつので、すでに辛抱しきれず干し肉をかじっていた。
「ちょっと、浮竹、おなか減ったからって夕食前に干し肉を食べないの」
「だって、ひもじい」
「ひもじいって、貧乏人みたいなことを」
「これでも食せ」
白哉が、自分のアイテムポケットから、まんじゅうをたくさん取り出して、浮竹に与えた。
「白哉、好きだ!」
「ちょ、浮竹!」
まんじゅうを食べながら、白哉に抱き着く浮竹。
それを、べりっと京楽と恋次が離す。
「白哉さんは、大事にな義兄です」
恋次は白哉の義妹のルキアと結婚しているので、いわば義兄弟であった。
「浮竹、白哉君に気を許し過ぎ。ちょっと距離が近いよ」
「だって、俺、白哉のこと好きだぞ?」
「私も、兄のことはけっこう好きだ」
「え、まじで浮気?」
「この程度、浮気にならぬであろう」
「そうだぞ、京楽。考えすぎだ。俺がそういう意味で好きなのは京楽であって、白哉はなんだか弟のように思える」
「私も、浮竹を兄弟のように思っている」
「それならいいんだけど・・・・って、またくっついてる」
「京楽さん、離すだけ無駄ですね、これ」
夕飯のシチューは、皆満足する味で、美食家でもある白哉もおいしいと言っていた。
「リフレッシュ」
「リフレッシュ」
浮竹と京楽は、身を綺麗にする魔法を使って、風呂代わりにした。
ダンジョンの中で体を拭くこともできるが、それよりリフレッシュの魔法を使ったほうがすっきりするし、危険もない。
ただし、リフレッシュの魔法を使えるのは魔法の才にある者がほとんどなので、恋次は使えなかった。
白哉が使えるので、いつも恋次は白哉にリフレッシュの魔法をかけてもらっていた。
ルキアと一護のいるパーティーの時は、ルキアにかけてもらう。
「そういえば、恋次君は新婚だったな。ルキアとはどうなんだ?」
「え、あ、うえ、その、まぁまぁです」
顔を真っ赤にする恋次。
いつも、一護と妻であるルキアを取り合っていた。
「恋次は奥手だからな。ルキアと、まだ体の関係をもっていない」
「ちょ、白哉さん何ばらしてるんすか!」
「一護は、とうにルキアと寝たらしいぞ」
「まじっすか!一護の奴、帰ったらしばく!」
恋次は指の骨をバキバキ鳴らした。
「今日はこのセーブポイントで寝よう。明日は30階層までもぐりたいから、少し早くなる。眠れないなら、京楽にスリープの魔法をかけてもらえ」
浮竹は、テントを張ってすでに眠そうにしていた。
「じゃあ、俺は先に寝る」
「ちょ、早いよ浮竹!まだ9時じゃない!」
「明日は6時には起きるから、早く寝る」
「6時に起きるとしても、ちょっと早くない?」
「兄は私にスリープの呪文をかけろ。恋次もまだ眠れぬであろう。スリープの魔法をかけてもらえ」
「あ、はい」
白哉と恋次にスリープの魔法をかけて、京楽は先に寝てしまった浮竹のいるテントに入り、ベッドですでに眠っている浮竹を抱きしめて、自分にもスリープの魔法をかけた。
朝になると、浮竹は一番早くに起きた。
京楽を起こし、朝食を作れと命令する。
「ほんと、人使いのあらいドラゴンなんだから・・・・・」
そう言いつつも、京楽は幸せそうであった。
朝は、アイテムポケットに入れておいた野うさぎの肉を使った、サンドイッチを作った。
「おはよう。太陽は昇らぬが、いい朝だな」
「おはよう、白哉」
「兄は、いつも一番に起きるな」
「まぁな」
「んー、ねむぃ」
恋次はまだ眠たそうにしていた。
スリープの魔法は、ほぼ無理やり寝るための魔法なので、目ざめの良し悪しは人による。
朝食を食べ終えて、ダンジョンを下層へ下層へと降りていく。
30階層のボスは、アンデットドラゴンだった。
「せっかくもらって覚えたばかりの、コロージョンの魔法使えないね」
「そうでもない。コロージョン」
「ぎゃおおおおおおおお」
アンデットドラゴンは、腐肉の体をさら腐敗させて、苦しそうにもがく。
「わお、アンデットにも有効なの。流石はハイエルフの魔法だね」
「京楽、火の魔法で行け」
「カラミティファイア!」
白哉も同じ呪文を唱える。
「カラミティファイア!」
「えーと・・・ファイアボール」
デス以外の魔法が不得意な恋次は、初歩魔法を使う。
威力はお察しくださいだ。
カラミティファイアの魔法を2つも受けて、アンデットドラゴンは灰になった。
巨大な魔石が残される。
「でかいな。流石は元ドラゴン。売れば白金貨5万枚はしそうだ」
「兄らにやる。金には困っていないのでな」
「ありがたくいただいておくよ」
「白哉さん、俺の取り分がなくなるっす」
「恋次は、朽木家で衣食住を保証されているだろう」
「まぁ、そうなんすけど」
「足りないのであれば、小遣いをやろう。白金貨300万枚でいいか?」
白哉の言葉に、ポカーンと口をあける浮竹と京楽。
「上流貴族って・・・・・」
「僕も上流貴族出身だけど、王国でも4大貴族にじょされる朽木家の財は、半端ないね」
「白哉、恋次君に小遣いをあげるなら、桁を2つなしにして3万枚にしておけ」
「なぜだ?」
「300万枚はSランク冒険者の年収くらいだぞ」
「そうなのか。では、3万枚だ」
「あーもう、浮竹さんせっかく大金もらえるとこだったのに。ルキアに思いっきり贅沢させてやりたかった」
「ルキアに贅沢をさせてやりたいのか。では、白金貨30万枚だ」
「はぁ・・・・上流貴族って・・・・・」
「はぁ・・・・・・」
浮竹と京楽は溜息を零して、白哉と恋次と共に、2週間かけてSランク高難易度ダンジョンを踏破するのであった。
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