奴隷竜とSランク冒険者9
夢渡りは無事に終わり、夢の中で浮竹と京楽は違う世界の浮竹と出会って、会話をした。
違う世界の浮竹は、京楽を怖がっていたが。
京楽が二人も浮竹がいるとでれでれするものだから、浮竹は京楽の頭をハリセンでなぐった。
「幸せ~~」
それでも幸福そうな京楽は、ある意味本当に幸せなやつだ。
目覚めると、朝だった。
「ふー。不思議な夢だったねぇ」
「お前は、でれでれしすぎだ!」
「だって、浮竹が二人だよ!?天国じゃない」
「お前の天国になりたくない・・・・・・」
浮竹はベッドから起きると、顔を洗い、歯を磨きにいった。
京楽もその後から顔を洗い、歯を磨く。
「さて、今日のメニューはとんかつです」
「う・・・・朝から、また胃に重そうなものを」
「だって昨日のとんかつまだ残ってるんだもの。捨ててもいいけど、高級肉で作ってるから少しもったいなくてね」
ぶつぶつ文句を言いながらも、浮竹は朝食のとんかつを完食してしまった。
ちなみに京楽は残した。
「もったいない」
京楽の分まで、浮竹が食べる。
「君の胃って、どうなってるの?」
「普通だ」
「でもけっこう食べるよね」
「気のせいだ」
夕飯とか、結構軽く2人前くらい食べる。その後にデザートも食べる。
「まぁ、今更だから仕方ないことだしね。君の食欲の多さは元気の証だし」
「今日は冒険者ギルドに行くのか?」
「うん。ちょっと、同じSランク冒険者と話があってね」
京楽と浮竹は、冒険者ギルドにやってきた。
会う約束のSランク冒険者はもうきていた。
朽木白哉、阿散井恋次だった。
最近Sランクになったばかりで、同じSランク冒険者の保証人がいるのだ。
任務に失敗した時の罰則金を払えない時、保証人の冒険者が払うことになっていた。
「すまぬ。兄の手を煩わせるつりもではなかったのだが」
「白哉君も恋次君も、Sランクになって間もないからね。依頼は、くれぐれも身の丈に合ったものを選ぶんだよ」
「無論だ」
「絶対、京楽さんや浮竹さんをこえるSランク冒険者になってみせるっす」
赤い髪が印象的なのは阿散井恋次だと、京楽が浮竹に教える。
黒い髪の凛とした青年が、朽木白哉だと教えた。
「白哉君には義妹がいてね。Aランク冒険者なんだ。名前はルキアちゃんだっけ。元気にしてる?」
「ルキアは、黒崎一護という精霊族と石田雨竜というエルフ、井上織姫というのとパーティーを組んでいて、Aランクダンジョンに挑んでいる。先日会ったが、元気そうにしていた。仲間にも恵まれているようだし、ダンジョンでのたれ死ぬようなことはなかろう」
「だ、そうだよ」
「ルキアの奴、俺の誘いは断ったくせに、一護の誘いには乗るのかよ!」
恋次は、ぶつぶつ文句を言っていた。
「ルキアちゃんをめぐって、恋次君と一護君はライバルでね」
こそこそと、京楽が浮竹に耳打ちする。
「ふむ。一夫多妻があるのだろう、人間社会には。逆に一妻多夫があってもいいんじゃないか」
「一妻多夫・・・・考えたこともなかったよ」
京楽は、白哉に何事かこそこそ話こむ。
「分かった。兄の言う通り、ルキアは一護と恋次と結婚させよう」
「えええええええ」
いきなりのことに、恋次が悲鳴をあげる。
「ルキアと結婚できるのは嬉しいけど、一護も一緒だなんて」
「では、ルキアは一護だけと結婚させよう」
「いや、します!結婚します!!!」
こうして、本人のいない間にルキアの結婚は決まってしまうのであった。
「本人がいないのに、結婚というのは何かおかしい気がするんだが」
「ああ、でも朽木家は大貴族だからねぇ。政略結婚に使われる前に、好きな相手と結婚させておけば、一族から結婚のことで文句は言われるだろうけど、政略結婚とは無縁になるから」
「ふむ」
「まぁ、その代わり当主の白哉にしわ寄せがくるだろうけど、緋真ちゃんっていう妻がいたからね」
「白哉は結婚していたのか」
「うん。病弱ですでに亡くなっているけどね」
「跡継ぎは?」
「それが、生まれる前に他界してしまって・・・・何度も断っているみたいだけど、今だに縁談の話が白哉君には舞いこんでくるしね。まぁ、次の当主をルキアちゃんの子供にするって決めてるみたいだから、無理に嫁いでくる押しかけ女房みたいな存在は、今のところないけど」
京楽は、そう言えばと話題を切り替える。
「忘れてたけど、僕の実家もそれなりの大貴族なんだよねぇ。家督は兄に任せてあるし、後継ぎの子もいるから、次男の僕は冒険者として自由にやらせてもらってるけど」
「な、京楽は貴族だったのか。全然そうに見えない」
「まぁ、放任主義で育てられたせいで、子供の頃かダンジョンにもぐるような生活送ってたからね。将来は絶対にSランク冒険者になるって言いふらして、実際にSランク冒険者になったよ」
「夢を現実にしたんだな」
「うん」
「そうか。俺にも、夢があるんだ」
浮竹は、翠の瞳で京楽を見た。
「どんな夢?叶えられるなら、叶えてあげるよ」
「いつか、他のムーンホワイトドラゴンと会いたい」
「それは・・・・難しい夢だね」
「ああ」
ムーンホワイトドラゴンは、巷ではもう絶滅しているのではないかと言われているほどに希少種だ。
「いつか、母上や父上、兄弟たちと会ってみたい」
「うん、会えるといいね。世界を旅しながら、探してみるのもいいかもね」
「ただの俺の我儘だ。気にしないでくれ。俺は、京楽と一緒にSランク冒険者をしている今が、一番楽しいんだ」
「夢より、僕をとってくれるの?」
「当たり前だろう」
「ふふ、なんか照れるね」
抱きしめ合い、キスをする。
ちなみに、その場には白哉と恋次がまだいたのだった。
「・・・・・・」
「・・・・・・・」
無言で、二人を残して去っていくのに気づき、浮竹は京楽を蹴り転がす。
「ご、誤解だ!」
「「お幸せに」」
「京楽のあほおおお」
「ええええ、なんで僕のせいになるのおおおお」
京楽の悲鳴は、冒険者ギルドの1階にある酒場まで聞こえるのだった。
違う世界の浮竹は、京楽を怖がっていたが。
京楽が二人も浮竹がいるとでれでれするものだから、浮竹は京楽の頭をハリセンでなぐった。
「幸せ~~」
それでも幸福そうな京楽は、ある意味本当に幸せなやつだ。
目覚めると、朝だった。
「ふー。不思議な夢だったねぇ」
「お前は、でれでれしすぎだ!」
「だって、浮竹が二人だよ!?天国じゃない」
「お前の天国になりたくない・・・・・・」
浮竹はベッドから起きると、顔を洗い、歯を磨きにいった。
京楽もその後から顔を洗い、歯を磨く。
「さて、今日のメニューはとんかつです」
「う・・・・朝から、また胃に重そうなものを」
「だって昨日のとんかつまだ残ってるんだもの。捨ててもいいけど、高級肉で作ってるから少しもったいなくてね」
ぶつぶつ文句を言いながらも、浮竹は朝食のとんかつを完食してしまった。
ちなみに京楽は残した。
「もったいない」
京楽の分まで、浮竹が食べる。
「君の胃って、どうなってるの?」
「普通だ」
「でもけっこう食べるよね」
「気のせいだ」
夕飯とか、結構軽く2人前くらい食べる。その後にデザートも食べる。
「まぁ、今更だから仕方ないことだしね。君の食欲の多さは元気の証だし」
「今日は冒険者ギルドに行くのか?」
「うん。ちょっと、同じSランク冒険者と話があってね」
京楽と浮竹は、冒険者ギルドにやってきた。
会う約束のSランク冒険者はもうきていた。
朽木白哉、阿散井恋次だった。
最近Sランクになったばかりで、同じSランク冒険者の保証人がいるのだ。
任務に失敗した時の罰則金を払えない時、保証人の冒険者が払うことになっていた。
「すまぬ。兄の手を煩わせるつりもではなかったのだが」
「白哉君も恋次君も、Sランクになって間もないからね。依頼は、くれぐれも身の丈に合ったものを選ぶんだよ」
「無論だ」
「絶対、京楽さんや浮竹さんをこえるSランク冒険者になってみせるっす」
赤い髪が印象的なのは阿散井恋次だと、京楽が浮竹に教える。
黒い髪の凛とした青年が、朽木白哉だと教えた。
「白哉君には義妹がいてね。Aランク冒険者なんだ。名前はルキアちゃんだっけ。元気にしてる?」
「ルキアは、黒崎一護という精霊族と石田雨竜というエルフ、井上織姫というのとパーティーを組んでいて、Aランクダンジョンに挑んでいる。先日会ったが、元気そうにしていた。仲間にも恵まれているようだし、ダンジョンでのたれ死ぬようなことはなかろう」
「だ、そうだよ」
「ルキアの奴、俺の誘いは断ったくせに、一護の誘いには乗るのかよ!」
恋次は、ぶつぶつ文句を言っていた。
「ルキアちゃんをめぐって、恋次君と一護君はライバルでね」
こそこそと、京楽が浮竹に耳打ちする。
「ふむ。一夫多妻があるのだろう、人間社会には。逆に一妻多夫があってもいいんじゃないか」
「一妻多夫・・・・考えたこともなかったよ」
京楽は、白哉に何事かこそこそ話こむ。
「分かった。兄の言う通り、ルキアは一護と恋次と結婚させよう」
「えええええええ」
いきなりのことに、恋次が悲鳴をあげる。
「ルキアと結婚できるのは嬉しいけど、一護も一緒だなんて」
「では、ルキアは一護だけと結婚させよう」
「いや、します!結婚します!!!」
こうして、本人のいない間にルキアの結婚は決まってしまうのであった。
「本人がいないのに、結婚というのは何かおかしい気がするんだが」
「ああ、でも朽木家は大貴族だからねぇ。政略結婚に使われる前に、好きな相手と結婚させておけば、一族から結婚のことで文句は言われるだろうけど、政略結婚とは無縁になるから」
「ふむ」
「まぁ、その代わり当主の白哉にしわ寄せがくるだろうけど、緋真ちゃんっていう妻がいたからね」
「白哉は結婚していたのか」
「うん。病弱ですでに亡くなっているけどね」
「跡継ぎは?」
「それが、生まれる前に他界してしまって・・・・何度も断っているみたいだけど、今だに縁談の話が白哉君には舞いこんでくるしね。まぁ、次の当主をルキアちゃんの子供にするって決めてるみたいだから、無理に嫁いでくる押しかけ女房みたいな存在は、今のところないけど」
京楽は、そう言えばと話題を切り替える。
「忘れてたけど、僕の実家もそれなりの大貴族なんだよねぇ。家督は兄に任せてあるし、後継ぎの子もいるから、次男の僕は冒険者として自由にやらせてもらってるけど」
「な、京楽は貴族だったのか。全然そうに見えない」
「まぁ、放任主義で育てられたせいで、子供の頃かダンジョンにもぐるような生活送ってたからね。将来は絶対にSランク冒険者になるって言いふらして、実際にSランク冒険者になったよ」
「夢を現実にしたんだな」
「うん」
「そうか。俺にも、夢があるんだ」
浮竹は、翠の瞳で京楽を見た。
「どんな夢?叶えられるなら、叶えてあげるよ」
「いつか、他のムーンホワイトドラゴンと会いたい」
「それは・・・・難しい夢だね」
「ああ」
ムーンホワイトドラゴンは、巷ではもう絶滅しているのではないかと言われているほどに希少種だ。
「いつか、母上や父上、兄弟たちと会ってみたい」
「うん、会えるといいね。世界を旅しながら、探してみるのもいいかもね」
「ただの俺の我儘だ。気にしないでくれ。俺は、京楽と一緒にSランク冒険者をしている今が、一番楽しいんだ」
「夢より、僕をとってくれるの?」
「当たり前だろう」
「ふふ、なんか照れるね」
抱きしめ合い、キスをする。
ちなみに、その場には白哉と恋次がまだいたのだった。
「・・・・・・」
「・・・・・・・」
無言で、二人を残して去っていくのに気づき、浮竹は京楽を蹴り転がす。
「ご、誤解だ!」
「「お幸せに」」
「京楽のあほおおお」
「ええええ、なんで僕のせいになるのおおおお」
京楽の悲鳴は、冒険者ギルドの1階にある酒場まで聞こえるのだった。
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