始祖なる者、ヴァンパイアマスター
藍染が滅びて5年が過ぎようとしていた。
古城は相変わらず平和で、血の帝国からはブラッディ・ネイをはじめ、白哉、恋次、ルキア、一護、冬獅郎がよく遊びに来た。
人間社会からは、乱菊とその子供が。乱菊はギンという青年と結婚し、女の子を一人もうけていた。
「浮竹さん、マイカにミルクやっといて!」
「こら、乱菊どこに行くんだ!」
「近所のスーパーで今大セールやってるのよ!行かなきゃ損よ!さぁ、京楽さんもいくわよ!」
「なんや、乱菊、京楽さんもさそいはったんか」
「ギン、さぁ行くわよ!主婦たちとの格闘よ!」
「なんで僕まで・・・・・」
京楽は文句を言いつつも、乱菊とギンと一緒にスーパーに行き、お一人様1品のものを購入するのであった。
その頃、浮竹は乱菊の子であるマイカに哺乳瓶でミルクをあげて、おしめを変えてやった。
「あ、そろそろマンドレイク収穫しないと」
浮竹は、背中にマイカを背負い、マンドレイクの収穫を始めた。
「ぎゃああああ」
「ひいいいいい」
「うげろおおおお」
いろんな悲鳴をあげる、中庭のマンドレイクを収穫していく。
「あ、やばい、マイカの存在忘れてた!!」
マイカを見ると、キャッキャと喜んでいた。
それもそうだ。魔女と魔族の間の子供なのだから。
人間ではないので、マンドレイクの死の悲鳴を聞いてもケロリとしていた。
「よし、今日の昼はマンドレイク入りのポトフだ」
新鮮なマンドレイクが収穫できたので、マンドレイクを刻み、野菜を切って、コトコト煮込み、切ったソーセージをいれて、味付けをして出来上がった。
「一人で食べるのは寂しいな。神界へ行こう」」
マイカは眠っているので、ベビーベッドに寝かせた。
鍋をもって、神々が集う神界に、立ち入る許可をもらった指輪で訪れていた。
「なんだ、お前か」
「ルシエ―ド、マンドレイク入りのポトフを作ってみたんだ。食べてみないか」
「分かった。もらおう」
周囲の神々は冷や冷やしていた。創造神ルシエードは、最高神に値する。無礼を働くと、抹消される可能性があった。
ルシエ―ドは、マンドレイク入りのポトフを食べた。
「ふむ。悪くはない。マンドレイクが味をより一層引き立てている」
「お、やっぱりそう思うか。ありがとう、ルシエード。じゃあ、俺は戻るな」
浮竹は、自分の父である創造神ルシエードによく会いにきた。
神界に出入り自由な指輪をもらい、焼いたお菓子だとか、夕飯だとかを運んだ。
通常、神々は食事を必要としない。
けれど、ルシエードは食べた。愛しい我が子の作ってくれたものだからと、マンドレイクの味が好きになっていた。
「うわぁ、何このポトフ。マンドレイクの顔が浮いてる・・・」
帰ってきた京楽の一言に、浮竹がむっとなる。
「ルシエードは悪くはない、マンドレイクの味がいいって言ってたぞ」
「気のせいでしょ」
「とにかく食え!」
スーパーの戦利品をアイテムポケットから出していく京楽の口に、無理やりマンドレイク入りのポトフを入れる。
「ぎょええええええ」
京楽は、叫んですぐにキッチンにいってしまった。
「浮竹、塩とタバスコ間違えたね!?めっちゃ辛いよ!」
「え、そうか?ちょうどいい辛さだと思うんだが。ルシエードも悪くないと言っていたし」
「それ、絶対世辞だから」
「いいから、もっと食え!最後まで食え!」
浮竹に無理やり食べ去られて、京楽は灰になりそうだった。
「おぎゃあおぎゃああ」
「ああ、マイカが泣いてる」
「あら、いいわよ。ちょうど連れて帰るところだったの。またね、浮竹さん」
「ああ、またな乱菊」
「僕がおぎゃおぎゃあと泣きたいよ」
浮竹は、奇妙な物体を見る視線で京楽を見た。
「なんだ、赤ちゃんプレイがしたいのか?」
「違う!君のポトフで、僕は泣きたいってこと」
「そうか、泣くほどうまいか。また作ってやるからな」
「ああもう、君は!」
京楽は大きなため息を吐いた。
次の日は、ブラッディ・ネイが遊びにきた。
「兄様、女体化ごっこしない?」
「するか、この阿呆が!」
ブラッディ・ネイに生きたマンドレイクを投げた。
「ぎゃああああ、マンドレイク!」
マンドレイクは、ブラッディ・ネイと視線を合わせて叫んだ。
「もぎゃあああああああ」
「あぎゃあああああ」
ブラッディ・ネイも負けずに叫ぶ。
ブラッディ・ネイは、昔浮竹のマンドレイク入りの料理を食べて、マンドレイク恐怖症になっていた。
「ボク、帰る!」
「ああ、帰れ!」
「酷い、兄様のバカ!」
「たかが生きたマンドレイクで恐怖するなんて、まだまだお前も青いな」
「悪かったね!べーだ」
そうして、ブラッディ・ネイは帰っていった。
次の日になって気づく。
その日は、ブラッディ・ネイの生誕祭だった。
「ああ、ブラッディ・ネイのやつ、肝心なことを言い忘れたのか」
仕方なく、京楽と二人で血の帝国にやってきた。
「兄様、きてくれたんだ。この3年間、放置されてたけど、ちゃんと覚えててくれたんだ」
「3年間はすっかり忘れていた。ほら、3年分と今年の分のプレゼントだ」
浮竹がアイテムポケットから出して放り投げたのは、生きたマンドレイクのつまった袋だった。
「ぎゃああああああ!!」
ブラッディ・ネイは叫んで、マンドレイクを京楽に無理やり押し付けた。
「のああああああ!!」
京楽も生きたマンドレイクが苦手なので、なぜか白哉の手に渡っていった。
「なんだ、これは」
「ぎゃあああああ!!」
悲鳴をあげるマンドレイクを、不思議そうに白哉は見ていた。
「食べ物なのか?それとも、呪術に使う媒介か何か・・・」
「あ、白哉さんそれこっちで処理しときますんで」
恋次が、白哉から生きたマンドレイクを渡してもらい、生きたマンドレイクはそのまま女帝の厨房に行くこととなり、調理されてその日の晩のフルコースのスープに出てくるのだった。
「まぁ、マンドレイクは冗談だ。これをやる」
それは、大きなサファイアでできたネックレスだった。
「俺の錬金術で、氷の魔法が付与されている。暑い時とかにつけると涼しくなる」
「これから、夏だもんね!ありがとう兄様、大好きだよ!」
抱きついてきて、尻を触ろうとしていたブラッディ・ネイを手だけで押しやって、浮竹はその日の晩は、京楽と共にブラッディ・ネイの宮殿に泊まった。
夕食のフルコースメニューのスープには、マンドレイクの顔が浮かんでいた。
「マンドレイクをスープにしたのか」
「誰だ、こんなのスープに入れた奴は!」
ブラッディ・ネイは、怒った。
「料理長です。しかし、マンドレイクは美容にもいいとのことで、味は悪くないはずと料理長がおっしゃっていました」
「ふーん、美容にいいのか」
ブラッディ・ネイは、マンドレイクのスープを一口飲むと。
「おいしい!」
そう言って、残さず飲んでしまった。
「おかわりある?」
「料理長がさぞ喜ぶでしょう。おかわりを今、お持ちしますね」
男性は、オウカ・ザンペルという名で、5年前に採用されて、ブラッディ・ネイの執事のような存在で、周囲の世話をよくしてくれていた。
「ブラッディ・ネイをよく世話してやってくれているようで、兄である俺からも礼を言わせてくれ」
「そんな!浮竹様からそのような言葉をかけていただけるだけで、幸せ者でございます」
とても礼儀よく、恐らく貴族出身であろう。
「オウカの妹はボクの寵姫なんだよ」
「愚昧が迷惑をかける」
「えー。何それ兄様」
「本当のことだろうか。愚妹で何か困ったことがあれば、俺に相談してくれ。できるだけの対処はする」
「いえ、没落寸前の我がザンペル家を救っていただき、妹は寵姫にまでなれました。ブラッディ・ネイ様には感謝の心が絶えません」
「ほら、こう言ってるじゃない。それに寵姫としてオウカの妹は愛しているし、大丈夫だよ?」
夕飯に出たマンドレイクのスープは本当においしく、一流のシェフが作った味なのだが、京楽の作ったマンドレイクのスープの味に似ていた。
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その日、京楽はこそこそしていた。
「じゃあ、毎度、京楽さん」
マイカをおぶった乱菊から何かの薬品を買って、京楽は周囲を見渡した。
そして、キッチンで浮竹のグラスに買った液体を注ぎ、その上から高級ワインを注いで、氷をいえれて、浮竹に渡す。
「ん・・・・今日のワインは、やたら甘ったるいな」
そのまま夕食を続けていると、浮竹が体調の変化を訴えた。
「体が熱い・・・まさか、また媚薬を盛ったのか?」
京楽は凝りもせず、浮竹に時折媚薬を盛った。
「違うよ。今回はウサギ耳と尻尾ができる薬を盛ったの」
「はぁ!?ウサギ耳に尻尾!?」
ぼふんと音をたてて、浮竹の頭にはうさぎの耳が、尻にはうさぎの尻尾が生えていた。
「や・・・」
京楽にうさぎ耳を触られて、浮竹はピクンと体を反応させた。
「やっぱり、性感帯になってるね」
「京楽のアホ!」
「はいはい。苦情は後でいくらでも受け付けるから、ベッドに行こう?」
そのまま京楽に横抱きにされて、寝室のベッドにまで連れてこられた。
とさりとベッドにゆっくりと下ろされて、久しぶりになるので、浮竹から京楽に口づけていた。
「好きだ、春水」
「僕も大好きだよ、十四郎」
互いの衣服を脱がしていく。
「あっ」
すでに先走りの蜜を零している浮竹にものを手で包みこみ、しごいてやると、久しぶりなので浮竹は濃い精液を吐き出していた。
「もったいない」
京楽は、手についた精液を舐めとる。
甘い味がした。
「ああ!」
うさぎの耳を噛まれて、浮竹は啼いた。
「んあっ」
平らな胸をなでられ、先端をつままれると、電流が走ったような衝撃を感じた。
「んんっ」
京楽とキスをしながら、お互いの体を弄る。
京楽の硬いものに手をはわせると、それだけで京楽はいってしまっていた。
「ん、早いな」
「たまってたからね。ここ、気持ちいい?」
うさぎの尻尾をクニクニと触られて、浮竹はくすぐったいと訴えた。
「性感帯はウサギの耳だけか・・・・」
「ばか」
ローションを手にとると、浮竹の後ろを指で解していく。
わざといい場所に触れずに解すと、情欲に濡れた瞳で、浮竹が京楽を見上げた。
「はやく、お前をくれ」
「もう、君って子は・・・・」
京楽は、また硬くなった己のものを浮竹の蕾に宛がい、一気に貫いた。
「あああああ!!!」
ウサギ耳を触ってやると、浮竹は余計に啼いた。
「ああん、だめぇええ」
「ここをこんなにしてるのに?」
ぐちゅぐちゅと音を立てる結合部を、わざと見せつけるように、京楽は動いた。
「やああああ」
「君のここは、もっとって言ってるよ?」
「ああああ!」
京楽は、浮竹の奥をごりごりと削りあげながら抉った。
「あああ!!」
浮竹はシーツに精液を飛び散らせていっていた。
「んああああ!」
ウサギの耳に噛みつかれて、僅かだが吸血されると、浮竹は涙を零した。
「あああ!もっと、もっとお前をくれ、春水」
「いっぱいあげるから、受け止めてね?」
京楽は、浮竹の胎の奥に濃い子種を出していた。
びゅるびゅると注ぎ込まれる精子に、浮竹はオーガズムでいっていた。
「あ、あ、もっと」
「愛してるよ、十四郎」
「あ、俺も愛してる・・・・ああああ!」
うさぎ耳をぐりぐり撫でられながら、突き上げられた。
「耳はだめえええ」
「いいの、間違いでしょ?」
「あああ!」
最奥に侵入しながら、浮竹のうさぎ耳をいじった。
「あ、いっちゃう!」
「何度でもいっていいよ。ぐずぐずになるまで、溶けちゃって」
「ああああ!!」
浮竹はオーガズムでいって、精液も出していた。
「んああ」
京楽が、2度目になる熱を浮竹の中に放つ。
「あああ、お前で、満たされていく・・・・・」
「うん。もっといっぱいあげるから、全部飲んでね?」
「あああ、うあああ!」
ウサギ耳を散々いじられた。
浮竹はもう出すものがなくなって、オーガズムでいきっぱなしだった。
「ああ・・・・・・」
京楽のものはまだ硬く、浮竹はうさぎ耳をいじられながら、京楽が最後の一滴まで自分の中に注ぎ込んだことを確認すると、意識を失った。
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起きると、体は綺麗に清められており、中に出されたものもかき出されたいた。
「京楽」
「はい、反省してます」
「全く、お前はまた変な薬を俺に盛りやがって」
「でも、いい思いはしたでしょう?」
京楽が、まだついたままの浮竹のうさぎ耳を指でつまみあげる。
「バーストロンド!」
「もぎゃああああああ」
爆発の魔法で、京楽は吹っ飛んでいくのであった。
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