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始祖なる者、ヴァンパイアマスター16

一行は、竜化した恋次の背に乗って、聖帝国を目指した。

浮竹の住む古城があり、血の帝国があるアステア大陸と反対側にある、カドワキ大陸に聖帝国はあった。

砂漠化が進む、不毛の大地が広がっていた。

「こんなところに、神族は住んでいるのですか」

ルキアが、熱い日光を遮断させる、特殊が外套を羽織ながら、太陽を仰ぎ見た。

みんな、ルキアと同じ外套を羽織っていた。

浮竹が錬金術で成功させた、光を遮断し、空気を冷やす効果のある外套であった。

錬金術といってもいろいろある。液体のもの以外の道具や武器防具、衣服まで錬金術で作ることができた。

急いでいたので、錬金術に使う館で急ごしらえした割には、完璧にできていた。

「とりあえず、聖帝国に入ろうぜ」

一護が、先を進んでいく。

「おい一護、先さき進むな!まだ恋次が竜化したままであろうが!」

「恋次なら、竜化してそのまま聖帝国に入って、敵を驚かせればいいじゃねぇか」

一護の言葉に、浮竹はその手があったかと思った。

「恋次君、そのまま聖帝国の聖都アルカディアへ向かってくれるか?白哉も一緒に」

「え、いいっすけど」

「浮竹、何か考えでもあるのか」

「まだ、味方がきたことを知らせていない。式では、気味悪がられてまともに取り合ってもらえないだろう。白哉には、皇族を保護しておいてほしい」

「分かった。兄は、ルキアたちと共に敵を叩くのだな?」

「ああ。思う存分暴れてやる」

「じゃあ、魔族の戦士とやらは殺していいんだな?」

冬獅郎が、愛剣の氷の魔法を操れる氷輪丸を手に、暴れたくて仕方ないという顔をしていた。

「一護君も冬獅郎君も、好きなだけ暴れていいぞ。今回の魔族に温情を与える必要はない。藍染の手の者だ。おまけに他国を蹂躙して当たり前と思っている者ばかりだろう」

魔族は、多種族を差別する。自分たちが一番優れていると思っているのだ。

ヴァンパイアも分類されれば魔族になるが、魔族とはその存在が異なっていた。

人間国家は、魔族と敵対している。

浮竹拉致監禁の件で、ブラッディ・ネイが藍染と結んだ、不可侵条約も無駄に終わってしまっている。

一行は、恋次と白哉を先に行かせて、冬獅郎のもつ氷の精霊フェンリルの、巨大が狼の背に跨って、移動した。

聖帝国に入り、オアシスのいくつかを通ったが、神族は惨殺されていた。

「ひでぇ」

「うむ」

「魔族め」

浮竹と京楽は、無言だった。

やがて、次のオアシスが見えてきて、悲鳴が聞こえてきた。

「いやああああ!」

「うわああああ!」

「ほらほら、どんどん殺せ、犯せ、奪え!」

叫んでいたのは、魔族の将軍であった。

100人の強化魔族ごとに将軍を一人置いていた。

「ヘルインフェルノ!」

浮竹は、加減もない炎の高位魔法を、魔族に叩き込んだ。

数人が蒸発した。

「誰だ!貴様ら、神族ではないな!何者だ!!」

「そういうお前は、魔族の将軍であっているな?」

「俺の名は・・・・」

「名前なんてどうでもいいよ。死んで?」

京楽が、氷をまといつかせたミスリル銀の魔剣で、魔族の将軍の心臓を刺し貫いていた。

「ごふっ!」

ぱきぱきと、傷口から氷の彫像になっていく。

「ま、待て、俺を殺したら、藍染様が!」

「ああ、藍染はいないでしょ。魔都で、封印されていたことで失った膨大な魔力と傷を癒しているはずだよ」

浮竹が放った式が、もちこんできた情報であった。

魔族の将軍に、興味を失った京楽は、氷の彫像となったそれを砕き壊した。

魔族の将軍がやられて、散々好き勝手暴れまわっていた魔族が、こちらを取り囲んでくる。

「神族を巻き込まなくてすむから楽だ」

「ああ、一護の言う通りだ。ルキア、暴れてもいいな?」

「間違っても、神族に攻撃するなよ!」

一護と冬獅郎は、思う存分に暴れた。

一護は雷の使える魔剣でサンダーストームを使い、たくさんの魔族を黒こげにして死なせた。

冬獅郎は、氷の精霊フェンリルを操って、魔族を精霊で噛み殺し、牙でその肉体を裂いた。

「浮竹の血を取り込んでいるって言っても、あっけないね」

「俺の血は、確かに一時的に能力をあげる。だが、俺の意思なしで投与されれば、ただの戦闘人形のなりそこねになる」

事実、魔族たちはその身に宿らせていた浮竹の血による魔力を、失いつつあった。

筋力は、まだあるようだったが。

「ヘルインフェルノ!」

魔族の副将軍が、浮竹の前を遮って、いきなり魔法を使って攻撃してきた。それを、浮竹が血のシールドで防ぐ。

「始祖のヴァンパイア、浮竹十四郎殿とお見受けする。魔族とヴァンパイアは不可侵条約を結んでいるはず!何故、我らの邪魔をする!」

「不可侵条約?そんなもの、君らのところの一番のお偉いさん、藍染の浮竹拉致監禁事件で、とっくに無効になってるよ?」

「そんなばかな!そうだとしても、神族を庇う理由などないはず!」

浮竹は、ゆらりと瞳を真紅にして、魔族の副将軍を睨みつけた。

「俺から無理やり奪いとった血で、肉体を強化しても、俺の意思がないと魔力は一時的に膨れ上がっても、直に消える」

「く、ヴァンパイアの始祖が!黒こげになれ!」

魔族の副将軍は、剣を浮竹に向けた。

それに、京楽が浮竹を庇う形で、魔剣を向ける。

「ヘルインフェルノ!」

敵は、さっきと同じ魔法を放ってきた。どうやら、魔力をあげたまま失っていない個体らしかった。

「ヘルインフェルノ!」

使おうと思えば使える、浮竹の魔法を京楽が使っていた。

同じヘルインフェルノとはいっても、使い手によって威力の違いがある。

敵のヘルインフェルノを、京楽が放ったヘルインフェルノが飲みこんで、魔族を焼き殺した。

「ぎゃあああああ!藍染様万歳!」

魔族はそう言って死んでいった。

「一護君、冬獅郎君、そっちは片付いたか?」

「ああ。今ルキアが負傷者の手当てをしてる」

ルキアの傍には、たくさんの神族の負傷者が集まっていた。

軽傷なものは、一護と冬獅郎が傷の手当てをして、重傷者を中心にルキアは患者を助けていった。

「おお、聖女よ。これは少ないですが・・・・・」

そのオアシスの村にいる村長が、涙で作った上質の宝石をルキアに渡そうとして、ルキアは拒否するのだが、冬獅郎が受け取ってしまった。

「労働に対価を払ってくれるなら、受け取るべきだ。どうせ、こんなオアシスしかない、あとは不毛の大地だ。食料と交換してくれる相手なんていないだろう」

「その通りです、少年よ。我ら神族の涙は宝石になる。いつもはその宝石を皇族の方が受け取って、食料と、水のない地域では水もくださるのだが、こんな戦争がおこってしまっては、当分のの間食料の配布はないでしょう。このままでは、我らは飢えてしまう」

浮竹は、思案した結果、アイテムポケットにいれたままの、ドラゴンの肉の塊を、冷凍保存した状態で出した。

「これで、しばらくはもつか?」

「おお、肉がこんなに!これは竜族の肉!少量を口にしただけでも、十分生きていけます!ありがとうございます!」

村長は涙を零した。周囲の、ルキアに治療されている者たちも涙を零した。

それは宝石となった。

上質のオパールだった。

村長は村の者に言って、今宝石になったものを集めて、浮竹に渡した。

「少ないですが、これをお礼に」

「ありがたく、いただいておく」

浮竹も、何も慈善事業で魔族を殺しているわけではない。

ただ、自分の血で強力なった魔族を放置できないので駆除しているのであって、神族を命をかけてまで、助けるつもりはなかった。

それは、聖帝国に向かう前に、浮竹が出した条件であった。

ルキアの治癒の魔法で重傷者は助け、軽症者は、包帯や薬を渡して去る。

あまり長居ができないだろうから、浮竹は猫の魔女乱菊に依頼して、傷を治すポーションを大量に発注して、その一部を村に残して移動した。

次のオアシスは無事だった。

どうやら、オアシスを転々として奪略と殺戮を繰り返していた魔族はあの100人だけで、あとは聖都アルカディアに向かったらしい。

浮竹たちは、また氷の精霊フェンリルの背に乗ると、聖都アルカディアを目指した。

聖帝国は、小さな国であった。

血の帝国の10分の1もない。

聖都アルカディアには、氷の精霊である、巨大な魔狼フェンリルの背に乗って5時間ほど移動した場所にあった。

死体が、魔族と神族両方あった。

「神族は軍隊を持たないが、流石に皇族は守られるために騎士団を有している」

「白哉クンと恋次クン、皇族の保護に間に合ったかな?」

「あの二人のことだ。心配ないだろう」

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「恋次、皇族はそれで最後か!」

「あ、はい。この子供で最後っす!」

白哉は、身体能力を高めた魔族を千本桜を解放して、血の刃で斬り捨てていく。300人はいるので、斬っても斬ってもわいてきた。

宮殿に押しかけてきた魔族を、白哉が倒しながら、恋次が皇族を集めて、守りながら屋上まで移動した。

「恋次、竜化して皇族たちを乗せて移動しろ!私もすぐに後を追う!」

「だめです!あんたも乗ってください!」

「だが、敵を引き付ける者が・・・・」

竜化した恋次は、ドラゴンブレスを吐いた。

いきなりドラゴン、それも竜族が現れて、さすがの強化魔族たちも逃げ出す。

「今です!さぁ、皇族の方たち、俺の背に乗って下さい。白哉さんも!」

「すまぬ、恋次!」

「お安い御用です」

白哉は、皇族が全員いるか確認してから、恋次の背に乗った。

「とりあえず、遠く離れたオアシスへ向かえ!」

「はい!」

ばさりと、巨大な翼で恋次は羽ばたいた。

神族の皇族は全部で14人。

全員、無事だった。

「ありがとうございます。私は皇帝のシェルキアと申す者。この度は、危ないとこを助けていただき、感謝の気持ちでいっぱいです」

「感謝するなら、始祖ヴァンパイアの浮竹にすることだ。神族の皇族を助けると言い出したのは、あの者なのでな」

白哉も恋次も気づいていなかった。

かつて聖女であった、シスター・ノヴァが皇族に交じっていたなど。姿形をかえて、美しい少女の皇族に転生していた。

聖女ではなくなったが、始祖の神族であった。

オアシスに到着して、皆を降ろした恋次は、人型になると急に倒れた。

「恋次!?」

「白哉さ・・・・その皇族の少女、シスター・ノヴァだ!」

「シスター・ノヴァだと!?」

「何!?そんなばかな!この子は私の第5子の皇女マリア。シスター・ノヴァであるはずが」

ぐさりと、深くはないが短剣で腹を刺されて、皇帝シェルキアはその場で倒れた。

「あなたたちには、始祖浮竹十四郎をおびき寄せる餌になってもらうわよ。わたくしは元聖女のシスター・ノヴァ。今は黒魔術の司祭をしているわ」

「我が子が、シスター・ノヴァだなんて!」

聖女は堕ちた。

シスター・ノヴァは今や始祖の聖女ではなく、ただの始祖の神族になっていた。

浮竹と京楽に、深い恨みをもっていた。ブラッディ・ネイにもだ。

「あなたたちの方から、聖帝国に来てくれるように、始祖魔族の藍染を篭絡してみせたんだけど、見事に成功したようね」

「なっ!シスター・ノヴァ。兄は、自らの故郷を売ったというのか!」

「そうよ。あたくしに、この聖帝国はふさわしくない。魔族の国、アルカンシェルに行くわ」

黒魔術の司祭をになったというのは本当のようで、白哉と恋次は、呪われた。

「ただの、動きを封じる呪いよ。命まではとらないわ」

「兄は、愚かなことをしているという自覚はあるのか」

「うるさい!皇族王だが知らないけど、知ったような口を利かないでちょうだい!」

パンと、シスター・ノヴァは白哉の美しい顔を平手打ちした。

白哉は口の中を切って、血を流した。

「うふふふ。でも、あなた綺麗ね?あたくしのものになる?」

「死んでもごめんこうむる」

「ふん!ヴァンパイアときたら、高飛車なやつばかり。わたくしにふさわしいのは、そう、あなたのような・・・・・」

「俺に触るな。白哉さんに怪我させたこと、いつか絶対に後悔させてやる」

動けないでいる恋次は、竜化することもできず、金色の瞳の瞳孔を縦に収縮させて、シスター・ノヴァを睨んだ。

「ふん。どいもこいつも、わたくしをバカにして!」

シスター・ノヴァは、白哉のふりをして、式を浮竹の元に飛ばすのだった。

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「白哉から式がきた。皇族は無事全員保護したらしい。俺たちは、聖都アルカディアに残った魔族を駆逐して、白哉と恋次君と合流しよう」

聖都、アルカディアは散々たる様子だった。

建物のあちこちが壊れて、神族が死んでいた。

中には騎士らしき姿のものもいて、魔族の死体もあった。

「おお、獲物が向こうからやってきたぞ」

「藍染様を封印した罰を受けてもらうぞ!」

わらわらと押し寄せてくる魔族を、浮竹はもう神族は周囲にいないと判断して、禁呪の魔法を発動させた。

「ブラックホール」

それは、全てを吸い込む魔法。

浮竹たちを除いた、全ての魔族が飲みこまれていく。

「うわあああ、吸い込まれる!」

「なんだ、この魔法は!」

「ぎゃああああああ!!」

吸い込まれていく先から、悲鳴が聞こえた。

「なんだ、吸い込まれた先に何があるんだ!」

「モンスターが!モンスターの群れが!ぎゃあああ!!!」

5分ほどして、全ての魔族はブラックホールに飲みこまれ、浮竹が血で飼いならしている食肉のモンスターの群れのいる場所に放り込まれて、生きながら食われていった。

「浮竹・・・怒ってる?」

「この式、念蜜に装っているが、白哉のものじゃない。シスター・ノヴァの匂いがする」

「まさか、兄様の身に何か!?」

式が、再びやってきた。

それは、本当に白哉がよこしたものだった。

中身は、シスター・ノヴァの手紙だった。

「白哉と恋次君の身柄を返してほしければ、俺と京楽の二人で、聖帝国のあるオアシスまで来い、だそうだ」

「罠だ、浮竹!」

冬獅郎の言葉に、浮竹は冬獅郎の頭を撫でた。

「罠と分かっていても、白哉と恋次君をそのままにはしておけない」

「浮竹殿、どうか兄様を!」

「分かっている」

「ルキアちゃん、僕らを信じて?」

浮竹と京楽は、ヴァンパイアの翼を広げて、指定されたオアシスに向かった。

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「よくもまぁ、のこのことやってこれたものね?」

「お前が、白哉と恋次君を人質にとっているせいだろうが」

「ふん、その美しい顔を、焼いてあげる」

「浮竹!」

「大丈夫だ。俺には、東洋の妖からもらったお守りがある」

シスター・ノヴァは、浮竹に酸で顔を焼くという、オリジナルの呪いをかけた。

「ぎゃああああああ!何故、何故反射されるの!?わたくしの美しい顔が!」

「シスター・ノヴァ。その顔のほうが、お似合だよ」

京楽は、醜く焼けただれたシスター・ノヴァの顔を見て、笑っていた。

「人質がどうなってもいいの!」

「なんのことだ?」

「俺ら、浮竹さんが近くにきた時点で、呪いから解放されたっすよ」

白哉と恋次は、何事もなかったかのように立っていた。

浮竹と京楽の元にいく。

東洋の妖からもらったお守りは、自分以下の相手の呪いを反射するものであった。血族や親しい者にも、その効果はあった。

金運UPの効果もあったが。

東洋の妖を気に入っている浮竹は、もらったお守りを肌身離さず身につけていた。

「く、こうなったら、血族を呪ってやる!」

シスター・ノヴァは京楽を呪おうとした。

「ぎゃっ!」

また呪いを反射されて、シスター・ノヴァは老婆になっていた。

「ああああ!あたくしの美しい姿が!」

「もう、永遠に、その姿のまま、いるといい」

浮竹は、冷酷に真紅に瞳を輝かせた。

自分だけでなく、京楽に呪いをかけたのだから、浮竹が怒って当然であった。

シスター・ノヴァには、お守りの反射の効果で、浮竹と京楽が、白と黒の蛇に見えていた。

東洋の妖は、元々白と黒の蛇を形どっている。その効果が出ていた。

「白哉、恋次君、俺の傍を離れるなよ。お守りの効果で、血族やそれに親しい者も、呪いを反射してくれる」

「浮竹、すまぬ。世話をかけた」

「浮竹さん、すんません。捕まってしまって・・・・・」

「相手は呪詛の元聖女。今は呪いの黒魔術の司祭らしいけど、黒魔術の司祭なんて、なろうと思ったら金があったら、誰でもなれる。しかも元聖女で呪詛を嗜むときたら、組織が喉から手が出るほど欲しがったんだろう。ちやほやされて、それだけで終わってればよかったのにな?」

浮竹は、呪いが効かないことで、ガクガクと震え出したシスター・ノヴァを、真紅にした瞳のまま見た。

「どうやら、私たちの出番はないようだ」

「浮竹さん、やちゃってください。こいつ、白哉さんに怪我を負わせた。許せないっす」

「浮竹、二人もこう言ってることだし、封印しっちゃいなよ」

「ああ。でも、俺でなく京楽も呪おうとした報いも受けてもらう」

浮竹もまた、呪術が使えた。

「永遠に冷めぬ、悪夢を見ながら、眠りにつくといい」

「いやあああああ!!あたくしの美貌を、汚さないでえええ!わたくしは聖なる存在!わたくしを、汚さないでえええ!!」

悪夢を見ながら、醜い老婆になり果てたシスター・ノヴァに向かって、浮竹は手をつきだした。

「そえれは永久(とこしえ)の眠りにして封印。燃え盛る業火さえも凍てつかせる世界の終わり。深淵の闇に落ちていく汝に、永遠の眠りあれ。永久凍土をその身に宿し、凍り付け!エターナルアイシクルワールド!」

浮竹は、呪文を詠唱した。

完全なる詠唱は、封印の効果を高めてくれる。

「いやああ白と黒の蛇が・・・・・・」

そう言って、シスター・ノヴァは凍り付いて、封印された。

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