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恋い焦がれ 噛みあった歯車

一護は、無事高校を卒業し、大学に進んだ。井上と同じ大学だった。

石田は医療系の大学へ、茶虎もボクシングをしながら大学へと進んだ。

卒業していった中に、ルキアの姿があったが、ルキアは尸魂界へと戻った。

時折現世に遊びにくるからと、言い残して。それから月日は過ぎていく。一護は井上と付き合ったままだった。婚約はしていないが、多分卒業したら結婚するだろうと思っていた。

肉体関係もあったし、何より井上は一護のことをとても愛していた。でも、一護はルキアのことが心の何処かでまだ好きで。

3年ぶりに、ルキアが現世にやってきた。

一護はそれを心から喜んだ。一護は一人暮らしをアパートでしていて、そこに井上がたまに泊まりにやってくる。

その日、しばらくこっちの世界にいるのだというルキアを、アパートに泊めた。

「私はな、一護。思っていた以上に貴様のことが大切だったらしい。恋次と付き合いだして、けれど心は貴様を恋い焦がれていた」

「ルキア・・・・・・・・」

「3年も放置しておいてと思うだろうが・・・・貴様のことが好きなのだ。恋次とは別れた」

「ルキア・・・俺も、お前が大切で好きだった。お前にのように恋い焦がれて。でも、もう尸魂界から戻ってこないのだと思って、諦めて井上と付き合い続けて。それでもまだ、お前が好きんなんだ、ルキア」

「ふふ・・・・お互い別の相手と付き合ていながら、心は両想いだったのだな。それが分かっただけでも嬉しい。井上と幸せにな」

一護は、去ろうとするルキアの腕を掴んで、抱き寄せた。

「一護?」

「お前、恋次と別れたんだろう?俺も井上と別れるから、付き合おう、ルキア」:

「でも、それでは井上が・・・・・・」

「井上には悪いと思う。自分の心を騙して付き合っていた。でも、本当に好きな相手が目のまえにいて、ルキアをまた失いそうになっているのを前に、動かないなんてできねぇ」

一護は、少し荒々しくルキアを抱き締めた。

「好きなんだ、ルキア。高校卒業する以前から、ずっと好きだった」

「一護・・・・私も、ずっと好きだった。でも、私は死神で貴様が人間で・・・・結ばれないと思い、恋い焦がれる気持ちを封印した。それでも好きだといってくれるのか?」

「ああ。ルキアが死神でもなんでもいい。好きだ」

ルキアはぽろぽろとアメジストの瞳から大粒の涙を零して、一護を受け入れた。

「何故、もっと早くにこうやって、思いを伝えなかったのであろうな?」

高校のあの頃に戻りたい。

他愛もなく、一緒の部屋で住んでいたあの頃に。

一護は決意する。

「井上と別れてくる」

「一護、無理はしなくていいのだぞ」

「いいや、別れる。そしてルキア・・・お前と付き合いたい」

ルキアは逡巡する。

「しかし私は・・・・尸魂界の住民」

「月に2回くらいはこっちにこれねーか?」

「いや、その気になれば土日ごとにこれるが・・・・・・」

「じゃあ決定。俺とお前は付き合う。いいな?」

「う、うむ・・・・・・」

一護に押し切られた形となってしまったが、ルキアも承諾した。

「じゃ、俺井上んちにいってくる」

携帯に電話し、重要な話がるから家で待機してくれと連絡した。

今日は土曜で、休日だった。

井上に別れ話を切り出した。

「黒崎君、やだよ!やだよ、私を捨てないで!」

「井上、ごめんな。高校にいた頃から、ずっとルキアが好きだったんだ。ルキアが死神だからとあきらめて、お前と付き合った。でも、心にはまだルキアがいるんだ」

「酷いよ!酷いよ、黒崎君!」

ポロポロと涙を零して、井上は一護を力のこもっていない手で殴りまくった。

「じゃあ、もう大学であっても、できれば友人として接してほしい」

「そんのいやーーーーー!!!」

一護は、泣き叫ぶ井上を置いて、アパートを出て行った。

「朽木さんさえいなければ・・・・・・」

井上の心に、どす黒い感情がこもる。


一護は、自分のアパートに帰還した。

ルキアがいた。

「ルキア、好きだ」

「私もだ、一護」

抱擁しあい、ベッドに昔のように一護の腕の中に収まるように寝転がった。

「その・・・・してもいいか?」

「ああ。だが、私は初めてではない。恋次と何度か体を重ねている。それでもいいのか?」

「それはこっちの台詞だ。俺も井上を何度か抱いた、それでもいいか?」

お互い、苦笑しあった。

着ているものを脱がしあった。ルキアはワンピース姿だった。

季節は春。

一護は、4回生になろとしていた。

「お前の肌、すっげーすべすべ」

「ん・・・一護は、相変わらず鍛え上げられた体をしているな」

ルキアの体は、恋次に抱かれていたのというのが嘘と思うほど、真っ白で、まるでそんな知識すらもないようで。

「ああっ!」

ルキアを裸にして、体全体を愛撫した。

首やうなじ、鎖骨に胸元に、紅い花びらのようなキスマークを残していく。

「一護・・・・」

ルキアも、一護の鎖骨に、キスマークを残した。

「ルキア・・・・」

薄い胸をもみしだき、先端を口の含むと、びくりとルキアは体を震わせた。

「あ・・・・・・」

「怖いか?」

「怖くなどはない。ただ、純粋に愛しい」

ルキアの秘所に手を伸ばすと、もう濡れていた。

「お前のここは、正直だな」

「あ、そのようなことは・・・・」

手で秘所をの入り口付近の天井を指で刺激されると、ルキアは頭が真っ白になった。

「ああああああ!」

「いったのか?」

「はぁはぁ・・・うむ、そのようだ」

恋次に抱かれてきたので、いったのは始めではない。

「入れるぞ」

「うむ・・・・・ああ!」

指とは比較にならないものを入れられたが、恋次に抱かれ慣れてしまってい体は、敏感に反応した。

「ああ・・・この体を恋次が貪ったのか。全部、俺色で染め上げてやりてぇ」

「では、そうしてくれ。もう、恋次に抱かれることはない。貴様だけだ」

二人は、夜遅くまで睦み合った。

飢えた獣同士のように。

3年以上抱えていた思いを、ぶつけあった。

「シャワー先に浴びるか?」

「ああ」

ルキアが風呂場に行った後、スマホの着信履歴を見ると、井上からだった。

とりあえずざっと内容を読んで、削除した。

ルキアがシャワーからあがった。

一応着換えをもってきていたが、ワンピースだったので一護の服を貸した。

上にスウェットだけで、ぶかぶかだがそれだけでいいとルキアは言った。

井上にも、こんな格好はさせてない。

恋人になったばかりの無防備なルキアの姿に、一護がドキマギしながら自分もシャワーを浴びた。

シャワーからあがった一護は、念を押した。

「いいか、俺以外の前でそんな恰好、絶対にするなよ」

「何が駄目なのだ」

「パンツとか見えそうじゃねぇか!」

「見たいのか?見たいなら見せるが」

「そういう問題じゃない!」

一護が溜息をついた。

尸魂界に戻ってから3年の間で、かなり頭が緩くなってしまったのか。

いや、昔からルキアはこうだ。いつも短いスカートで、階段でパンツが見えてても平気だったのだ。

そのため、一時期は盗撮されるほどの騒ぎに発展した。

全部、一護が締め上げたが。



歯車が廻る。噛みあった。

恋い焦がれた思いは成就する----------------------。

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