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桜のあやかしと共に19

ルキアと一護が住む、ネモフィラ畑が最近一つ目小僧に荒らされて、困っているのだと白哉から相談をもちかけられた。

「ただの一つ目小僧程度なら、ルキアも対処できるのだが、どうやら誰かの式らしく、退治しても退治しても現れるのだそうだ」

「うーん。一つ目小僧は、悪戯好きがおおいからな。その式を壊せばいいんだな?」

「浮竹、頼まれてくれるか」

「白哉のためでもある。一肌脱ごう」

「じゃあ、ボクは上半身を脱ぐね」

寒いギャグを言う京楽を無視して、浮竹と白哉は、どんな一つ目小僧であるのかとか話し合っていた。

「十四郎、無視しないで~」

「上半身脱ぐんだろ?この寒い季節に。見てないとこなら、下半身も脱いでいいぞ」

「じゃあ、今日のベッドの上で・・・・おぶ!」

浮竹のハリセンが、京楽を床に沈める。

「このスケベが!」

「京楽、兄は性欲が強いな。浮竹とおとついしたばかりなのであろう?」

白哉の言葉に、浮竹が真っ赤になる。

「と、とにかくネモフィラ畑にいってくる」

「ああ、頼む」

「じゃあ、ボクも行くよ」


京楽と浮竹は、こうしてネモフィラ畑にきた。

「相変わらず、綺麗に咲いてるねぇ。ルキアちゃんがいるから、年中満開だね」

「太陽の王の一護君もいるしな」

ネモフィラ畑を見ると、一部が枯れていたり、変色していたりした。

「あ、浮竹さんに京楽さん!」

一護が二人に気づいてかけよる。後ろのほうから、少し憔悴気味のルキアもついてきた。

「一つ目小僧の式を、なんとかしてくれるんすよね?」

「ああ。そのためにきた」

「式ってとこが厄介なんだよね。ただのあやかしなら、一度葬ればすむだけなんだけど」

「ルキアの再生能力が落ちてるんだ。ネモフィラ畑全体を管理しているから、枯らされると具合が悪くなって・・・・・」

「一護、私はまだ大丈夫だ」

「ルキア、んなこと言って自分の顔見てみろ。あんまり眠れてもいないんだろ」

「一つ目小僧のやつが・・・む、浮竹殿、京楽殿、その一つ目小僧がきたようです」

ルキアが指さす方向に、ネモフィラの花をむしり取って暴れる一つ目小僧がいた。

「待っててね。今退治してくるからね」

「一護君は、ルキアちゃんの傍についていろ」

京楽と浮竹は、式を破壊すべく動きだす。

「なんだぁ、おまえら。おでの、邪魔するな」

「ネモフィラ畑を荒らすのはやめろ。今すぐ出ていって、今後現れないのであれば、命まではとらない」

「はん、おでの力を見ろ」

一つ目小僧は、普通の一つ目小僧の2倍以上は大きく、ぶんぶんと腕を振り回す。

それを避けて、京楽が式である一つ目小僧から感じる霊力に、目を見開いた。

「浮竹、こいつを式に使っているの、ボクの知っている祓い屋だ」

「そうか。手加減なしでいくが、いいな?」

「うん」

浮竹は、桜の花びらを手のひらに集めて、ふっと吹き飛ばすと、一つ目小僧のたった一つしかない目がつぶれ、体中を桜の花びらが切り刻む。

「ぎゃあああああ」

「京楽、いまだ!」

「縛!」

京楽の言葉が言霊となって、一つ目小僧を戒める。

「滅!」

京楽は、青白い炎で一つ目小僧を包む。

「ぎゃあああああ、熱い、熱い!」

「式より解放され、壊れるがいい!」

浮竹が桜の花びらをふっと吹くと、一つ目小僧の式契約は解除されて、ただのあやかしになっていた。

「滅!」

京楽が、赤い炎でとどめをさす。

「あああ・・・・恋次様・・おではあああ」

一つ目小僧は、それだけを言い残して、灰となった。

「京楽さん、浮竹さんありがとう。これで、ネモフィラ畑も元に戻る」

一護が嬉しそうにしていた。

ルキアは、滅んだ一つ目小僧の残した名を聞いて、動揺していた。

「どうしたんだ、ルキア」

「恋次と・・・・一つ目小僧が、恋次様と言ったのだ。恋次とは阿散井恋次。私を一時期式にしていた、祓い屋だ」

「阿散井恋次か・・・あったら、ぶっとばしてやる」

一護の強気な発言に、動揺していたルキアも落ち着きを取り戻す。

「ありがとうございました、浮竹殿、京楽殿。おかげで、ネモフィラ畑にまた平和が訪れました」

「阿散井恋次君・・・・こんな風に、式を使う子じゃないんだけどね」

京楽は、不思議そうにしていた。

恋次とは過去に何度か一緒になって、あやかし退治や除霊をしたことがあった。

「誰かに、操られている可能性は?」

浮竹の問いに、京楽が答える。

「可能性は高いね。ボクの知ってる恋次君は、式に暴れさせたりしないし、一時期式であったはずのルキアちゃんに害をなすはずがない」

「操っている相手が、長老神でなければよいが・・・・・」

「そうだね」



その光景を、水鏡で見ている者がいた。

「なんや、恋次君の式もたいしたことあらへんな。それにしても、桜の王か・・・・」

夏を司る、朝顔の王、市丸ギンであった。

「藍染様には、なんて報告しよか。まぁ、適当でいいか。阿散井君」

「はい・・・・・・」

阿散井恋次は、完全に市丸ギンの洗脳下にあった。

「もっと強そうな式だしてぇな。蛇尾丸みたいな」

「はい・・・・・・」

阿散井恋次は、虚ろな目で、市丸ギンを見ると、ただ相槌をうつのであった。


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