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桜のあやかしと共に21

「十四郎、ボクの親戚が温泉旅館を経営してるんだ。そこにあやかしが出て、困っているらしい。あやかし退治もかねて、温泉旅行に行かない?」

「お、いいな。温泉は最近行ってないからな」

「じゃあ、決まりだね。白哉君、留守番よろしくね。今回は誰にも邪魔されたくないから、スマホの電源きっとくから」

白哉は、京楽の言葉を聞き流しそうなかんじで、手を振った。

「行って、楽しんでこい。お土産を忘れるな」

「はいはい。温泉卵でも買って帰るよ」

こうして、浮竹と京楽は、温泉旅行に出かけた。

京楽のもっている2千万する高級車で、温泉宿に向かう。京楽が運転している間、浮竹は暇なので眠っていた。

その前の日、以前、長老神に殺された茶翁(ちゃおきな)の魂がさまよい、浮竹の元にきていた。浮竹は、茶翁の魂に命を与えて、桜の精霊として生きるようにさせた。

「昨日、遅くまで茶翁の対応で起きてたからね。今は寝かせておこうかな」

3時間かけて、温泉旅館にたどりつく。

「十四郎、ついたよ。起きて?」

「んー、もう朝か?」

「寝ぼけてないで、荷物もって移動するよ」

京楽は、浮竹の分の荷物までもって、温泉旅館のフロントにいく。その後ろを、あくびをしながら浮竹がついていく。

「京楽春水様ですね。今、宿の支配人がきますので、少々お待ちを」

温泉旅館だが、形式的にはホテルの形で営業していた。

「春水さん。待っていました」

ホテルの支配人が訪れて、京楽と浮竹を特別な客室に案内する。

「たわしの付喪神が、あやかしになって、温泉に入る邪魔をするのです。おかげで、宿泊してくださる方には露天風呂に入れず、室内の浴槽に温泉の湯をいれて入ってもらうしかないのです。このままでは、当旅館は営業がままならず、閉鎖してしまうでしょう」

「たわしの付喪神か‥‥‥付喪神は本来、悪いものじゃないんだけどね?」

「付喪神がついたたわしを乱暴に扱ったりしたら、付喪神でも怒ってあやかしになって、悪さをするぞ?」

浮竹が、付喪神のついたたわしをどうしたのかと、支配人に聞いた。

「それが、古かったので焼却処分しようとしたのです。まさか、付喪神になっているとは知らず‥‥怒ったたわしの付喪神、名前を湯羅(ユラ)と申します。湯羅は、露天風呂の温泉を濁したり、床をかびだらけにしたり‥‥とにかく、困っているのです」

「話は大体分かったよ。その湯羅を退治すればいいんだね?」

「京楽、付喪神を祓うのか?」

「うん、そうなるね」

「そうか‥‥付喪神は本来悪いものじゃない。だが、旅館を閉鎖にまでおいこみそうになるなら、退治するしかないか」

浮竹はあまり気乗りしないようであった。

「とりあえず、お泊りになる一番豪華なスィートルームを用意しております。荷物は、そちらのほうにおいておきました」

「あ、うん。ありがとう。君も大変だね‥‥」

「春水さんが祓い屋で助かりました」

支配人とは、京楽は従妹にあたった。

「では、本日のうちにも湯羅の退治を」

「分かったよ」

「仕方ないか‥‥」

浮竹は、やはり気乗りしないようであった。

とりあえず、スィートルームにいき、荷物を解いて退治に必要な式や札を出す。

「付喪神に、聖なる攻撃は効かないかな?」

「そうだな。一応、形だけは神になっているから。聖なる存在であるかもしれない」

「とりあえず、露天風呂に向かおう」

「ああ」

二人は、湯羅の出る露天風呂にやってきた。

「湯羅!今すぐ、悪戯をやめてこの温泉旅館から出ていくんだ。そうすれば、命まではとらない!」

「笑止。人間ごときに、わらわを止めることなどできぬ」

湯羅は、濁った温泉の中からでてきた。

元はたわしであったのが分からないような、人魚の形をしたあやかしだった。

「そなた‥‥‥あやかしだな。あやかしなら、わらわの気持ちも分かるはず。こんな温泉宿、つぶしてくれるわ」

「あいにく、俺は桜の王で、ただのあやかしではない」

「桜の王だと!なぜ、王を冠するあやかしが人間などと一緒にいる!」

湯羅は、浮竹に熱湯をかけようとした。

それを、京楽が札で結界っを作り、防ぐ。

「話し合いでは解決しないようだね。縛!」

「ぐぬぬぬ、こんな術ごとき‥‥‥」

湯羅は、京楽の束縛の術を破ろうとした。だが、できない。

「わらわは神ぞ!人ごときに‥‥」

浮竹は、桜の花びらをふっと吹いた。

「ぎゃあああああああ」

湯羅の人魚の体が崩れていく。

「今だ、京楽!」

「うん!滅!」

青白い破滅の炎をまとわせた札を飛ばして、それは湯羅を包み込んだ。

「何故だ‥‥何故、桜の王ともあろう者が、人間などと‥‥」

「俺は、京楽を愛している」

「愛‥‥わらわは」

そのまま、湯羅は灰となり、その灰も京楽の札で消えてしまった。

あやかしの死体は、小鬼を産む。念のためであった。

露天風呂の湯は、濁っていた状態から、嘘のように綺麗になり澄み渡っていた。かびだらけだった床も、綺麗になっていた。

「討伐完了。支配人に、報告に行こう」

「ああ」

支配人に、湯羅を倒して露天風呂が正常に戻ったことを確認してもらうと、多めの謝礼金とスィートルームにただで3日泊まれるようにしてくれた。

「十四郎、露天風呂に入りにいこう。今ならボクたちしか泊まってないから、貸し切りだよ」

「貸し切りか。いいぞ、行こうか」

浮竹と京楽は、露天風呂に行く途中で、お土産屋を見つけて、浴衣をいくつか帰り際に買うことにした。

「帰りに、皆に温泉卵を買っていこう」

「うん、いいね」

露天風呂に入る。

湯につかる浮竹は、顔を僅かに薔薇色にそめていた。

「十四郎‥‥」

「うわ、京楽、何盛ってるんだ!」

「いや、これは温泉のせいで‥‥」

「苦しい言い訳だな?」

「君が裸なのがいけない」

「まぁ、たまにしか一緒に風呂に入らないからな」

京楽は、浮竹を抱きしめてキスをした。

「待て、ここは露天風呂‥‥‥」

「今日は誰もこないよ」

「んう」

深く口づけられて、浮竹は京楽の背に手を回す。

「こんな場所だけど、それがそそるね」

外でしているという刺激が、余計に熱を高めた。

「あっ」

「いいの、そんな声だして。ここ、外だよ?」

「春水が、えっちなこと、する、からぁ‥‥‥ああ!」

胸の先端をいじっていた手が、浮竹の下肢に伸びた。

「ああ!」

自身をつかまれて、そのまま手でしごかれる。

「あ!」

「外だから、声が響くね?」

「んんっ」

浮竹は、京楽の肩にかみついた。そして、精液を出していた。

「んあっ、春水のばかっ」

「十四郎、かわいい」

浮竹は外でしているというスリルのせいか、興奮していた。

「まだこんなに硬いね。もう一度、抜く?」

「や、俺の中に来い、春水」

素直に求めてくる浮竹がかわいくて、京楽は念のためにともってきたローションを浮竹の秘所にたらした。

「あ、冷た‥‥‥」

浮竹の蕾を指で解していく。

「んんう」

いい場所を京楽の指がかすめ、浮竹が声を漏らす。

「ああああああ!!!」

貫かれるのと、湯の中に入るのが同時だった。

ざぷんと、湯の中で交じり合う。

「やああ、お湯がっ」

「十四郎、奥まで愛してあげるからね?」

「やあああん」

浮竹の啼き声が響くが、聞いているのは京楽だけだった。

「やああ、声、響くう。あ、あ、声出したくないのに、止まらない」

京楽は、湯の中で浮竹を突き上げた。

「んあああ!」

「十四郎、いつもより興奮してる?乱れ具合がすごいね」

「やああん、そんなこと、ない‥‥‥ああああ!!!」

浮竹は、わざと京楽を締め付けた。

「く、一度中で出すよ」

「あ、くる、春水のザーメン、俺の中に」

浮竹をひと際強く突き上げて、京楽は浮竹の最奥に精液を吐き出していた。

「ひああああ!!!」

「まだまだ、愛してあげるからね?」

「やあ、だめぇ」

「十四郎、こんな時くらい素直になりなよ」

「あああ、俺の奥を、ごつごつしてぇ」

「うん、分かったよ」

京楽は、浮竹の奥を抉り、ごつんとぶつかる。

「ひああああ!!!」

浮竹は湯の中に精液をまき散らせながら、大きく中いきをした。

びくんと、浮竹の体が湯の中ではねる。

「あ、あ、お湯の中に出しちゃた‥‥」

「お湯は毎日変えられるから、気にすることないよ。まだまだいけそうだね?」

「やあん、お湯の中じゃ、湯あたりする」

「それもそうだね」

湯から出て、浮竹を立たせると、少し無理な体勢から貫いた。

「ひゃあああん」

ごつりと、いい場所を抉られて、浮竹はまた中いきをしていた。

「さっきから、いきまくりだね?そんなに乱れて大丈夫?」

「ひゃあああ、春水のせいだからぁっ」

「そうだね、ボクのせいだね。責任とって、もっといかせてあげるね」

「ひああああ、壊れるぅ」

「十四郎は、これくらいじゃ壊れないでしょ?」

「ああああ!!!!!」

最奥に侵入してきた京楽のものが、露天風呂に響く浮竹の声に大きくなる。

「やあああ、中で、中でまたおっきくなったぁ」

「十四郎、愛してるよ」

深い口づけを交わしあいながら、二人はフィニッシュに向けて、律動するのであった。



結局、あの後も風呂からあがって、スィートルームでも2回ほど交じりあった。

「腰が痛い」

「ごめんごめん。十四郎がかわいい声であおるから、やりすぎちゃった」

「まったく、6回もだなんて、この性欲魔人が!」

「ごめんね」

浮竹は、次の日は京楽と部屋の中でごろごろ過ごし、次の日は近くの神社に参拝し、水族館にも行った。

「さて、帰ろうか」

「あ、待て、お土産を買って帰る」

白哉と術者の浮竹と夜刀神の京楽用に浴衣を3着と、それに加えて一護、ルキア、恋次の分まで温泉卵とせんべいを買った。

「けっこうな荷物になるね」

「半分俺がもつ」

「うん。荷物があるからね」

こうして、二人は温泉旅行を楽しんだのであった。



「だから、これをお前にくれてやる!」

ばしっと、大きな蝙蝠姿の夜刀神に浴衣を叩きつける浮竹。

一方、術者の浮竹は、浴衣を受けとって、他におみやげとしてもらったせんべえをかじっていた。・

『浮竹、ボク、桜の王から初めてお土産をもらったよ!』

『よかったなぁ、京楽』

『うん。知り合って500年になるけど、桜の王の浮竹も、大分ボクの偉大さがわかってきて‥‥‥あべし!』

余計なことを言うこうもり姿の夜刀神を、浮竹のハリセンがうなる。

『精霊の俺、夜刀神はこうもりの姿をしているから、加減してやってくれ』

「こいつが、ハリセンごときで潰れるはずがない!」

事実、ハリセンで思い切り殴られたのに、夜刀神はけろっとしていた。

『桜の王、動物虐待だよ!』

「お前の姿は、こうもりなだけで、丈夫さは人間の姿の時と変わらないだろうが!」

「まぁまぁ。浮竹も落ち着いて。夜刀神も、浮竹をあおらないで」

「京楽、それに術者の浮竹は夜刀神に甘すぎる。一度、干からびるまで天日干しにするべきだ」

『怖いこというねぇ。あいにく、ボクの浮竹はそんなことしないもんね~』

『精霊の俺が望むなら、しようか?天日干し』

『ええええ、ちょっと浮竹ぇぇぇ』

『はははは、冗談だ』

「目がけっこうマジだったよ」

京楽につっこまれて、術者の浮竹は視線をさ迷わせた。

「お前は、これでも食ってろ!」

『あががががが』

こうもり姿の夜刀神の口に、せんべいをつっこむ浮竹を止める者は、誰もいなかったとか。

術者の浮竹は、温泉卵を食べて夜刀神のほうを見ていないのであった。

まぁ、桜の王である浮竹が、夜刀神の京楽に本気で害を与えることなどないと知っていての、行動であった。

「ボクも温泉卵食べよっと」

京楽は、自分たち用に買っておいた温泉卵を食べて、そのおいしさの虜になるのであった。








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