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桜のあやかしと共に79

京楽は、自分の中の闇をどうにかするために、新婚である一護とルキアが暮らすネモフィラ畑に来ていた。

「あれ、京楽さん一人っすか?珍しいですね」

早速一護と出会う。

「いきなりで悪いんだけど、ボクの闇を‥‥‥」

京楽は、今まで出来事を一護に語って聞かせた。

「あー、その闇、もう京楽さんの一部になってる。消し去ることはできませんよ?」

「うん、それは覚悟してる。どうにか闇に飲まれないように、暴走しないようにしたいんだよ」

「じゃあ、俺が京楽さんの闇を引きずりだして、ぎゅっとしてぱぱっとして丸めますね」

「う、うん」

京楽は、一護に任せて本当に大丈夫なのかと思った。

「ひきずりだしますよ」

「ぐ‥‥‥」

京楽の姿が桜鬼になる、

「んで、ぎゅっとします」

ひっこんで、なくなったかんじがした。

「んで、ぱぱっとします」

でもそこには確かに闇があって、眠っているようなかんじだった。

「こんなもんでどうですか?」

「うん。大丈夫っぽいみたい。様子みたいから、2~3日滞在してもいいかな?」

「いいっすよ。俺とルキアの家でよければ」

「ありがとう」

急落の中の闇は、今は静かに眠りについている。


そこへ、ユエが現れた。

「あーあ、つまんない。君の中の闇、眠りについたのか」

「君は!」

「ネモフィラ畑って綺麗だよね。綺麗なもの、壊すの好きだよ」

「それは俺が許さない」

一護が前に進み出る。

「君‥‥‥太陽の王?父さんより上の、神のごとき存在というか、神そのもの。そんなの相手にしてたら、命がいくつあっても足りやしない。ボクは逃げるよ」

逃げるユエを追うように、一護は斬月というデカい刀を振り下ろす。

その衝撃波だけで、ユエの分身体はふきとんでいた。

「ちっ、本体じゃなかったか」

一護は、斬月をしまった。

「一護君‥‥‥君、すごいね。強い」

「ま、まぁ太陽の王っすから」

「こら一護、また斬月を使ったな!ネモフィラの花が一部散ってしまったではないか!」

ルキアは、小さな子を連れていた。

一護のとの間にできた、子供だった。

「ああ、すっかりこっちにきてなかったけど、結婚した時すでに妊娠していたんだったね」

「名前は苺花といいます」

「だぁだぁ」

1歳半くらいの幼子は、京楽の髪をひっぱる。

「あいたたたた」

「こら、苺花やめぬか!」

「だぁ?」

藍らしい笑みを見せられて、京楽も和む。

「2~3日、滞在したいって言ったけど、いいや。ボクも、愛しい人のところに戻るよ」

「いいんすか?まだ、闇は身のうちにあるままっすよ」

「消せないんでしょう?」

「京楽さんの意識がある限り、消えません。消したら、京楽さんの意識まで消えちまう」

「うん。闇とは、うまくつきあっていくよ。じゃあ、おじさんは帰るね、苺花ちゃん」

「だぁだぁ」

苺花は、よだれを京楽につけた。

「こら、苺花!」

「まぁまぁ。こんなに幼いんだし」

「すみません、京楽殿」

ルキアは、すまなさそうに、自分の愛しい幼子を抱っこしなおした。

「じゃあ、またね」

「今度は、浮竹さんも連れて来てくださいね」

「京楽殿、浮竹殿にもよろしく!」

「うん、またねぇ」

京楽は、一護たちと別れを告げたが、すぐにはマンションに戻らず、鴆の京楽のところにいった。

『あれ、家出したって聞いたんだけど』

「ちょっとね。太陽の王に、闇を封じてもらったんだ」

『お前の中にすくう、闇は好きだったんだがな?』

彼岸花の精霊の浮竹が、着物を乱して洞窟の奥から現れる。

『浮竹、そういうこと言わないの』

『つまらん。しっぽりの続きをしよう、京楽』

『ちょっと、さんざんやったでしょ!』

『まだ足りない』

彼岸花の精霊の浮竹は、りろちと舌で唇をなめる。そういうえば、浮竹もたまに同じことをするなと思いつつ、妖艶になった時の浮竹を思い出すと、京楽までしっぽりしたくなってきた。

「じゃあ、ボクは家に戻るね」

『気をつけなよ。ユエっての、まだ生きてるみたいだから』

「もうあった。一護君の一撃でふきとんでいった」

『ああ、話に聞いてた太陽の王か』

彼岸花の精霊の浮竹派、一護に興味をもったようだった。

「ちなみに、妻帯してるし子供もいるからね?」

『なんだ、しっぽりには混ぜれそうにないか』:

『ちょ、浮竹何考えてるの!』

『より楽しくしっぽりできる方法を』

漫才のような二人を放置して、京楽は帰宅した。

「おかえり、春水。心配なんて、これっぽっちもしてなかったんだからな」

「目が赤いよ。泣いてた?」

「目にゴミが入っただけだ」

強がる浮竹を抱きしめると、浮竹はおとなしく京楽のされるがままになっていた。

「待て。どこを触っている」

「このまま。しっぽりしようと思って!」

京楽は、結局1週間ほど行方をくらましていたが、こうやって無事に帰ってきて、浮竹からハリセンをくらうのであった。





















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