桜のあやかしと共に81
「回転寿司を食べにいかないか」
突然そう言われて、鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹は頭に?マークを浮かべた。
言い出したのは、浮竹だった。
「鴆の京楽が人が無理だろうから、あやかし専門の回転寿司の店を見つけたんだ」
『回転寿司ってなんだ?』
彼岸花の精霊の浮竹は、回転寿司に行ったことも聞いたことも見たこともない。鴆の京楽は名前だけは知っているらしかった。
「寿司がね、ぐるーって回ってくるんだよ。欲しい寿司を皿をとって食べるんだよ」
『ほう、おもしろそうだな。行きたい』
『ボクも行ってみたいね。ボクが人間が無理だから、わざわざあやかし専門の店を見繕ってくれたんでしょ?』
「べ、別に鴆の京楽のためなんかじゃないんだからな。たまたまあやかし専門店だっただけだ」
「でたよ、浮竹のツンデレ」
京楽は、苦笑していた。
鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹は、脳内で回る寿司をイメージする。
『おいしいのか?』
「味は悪くないはずだよ。人の店で修行した九尾狐が店を開いてるんだ」
『行こう。今すぐに』
彼岸花の精霊の浮竹は、鴆の京楽の腕をとる。
「じゃあ、行こうか。あやかしまんじゅうを売ってる店の近くにあるんだ」
「ちおみに、かっぱ巻きは本物のかっぱが作ってるそうだよ」
それを想像して、なんだかシュールな気分になった。
4人で、あやかしまんじゅうを買いにいくついでに、回転寿司屋に入る。
いろんなあやかしがいて、けっこうにぎわっていた。
「うにが食べたい」
「ボクは大トロ」
浮竹と京楽は、高級な料理に慣れているため、回転寿司よりも普通の寿司屋にいくことのほうが多かった。
『じゃあ、俺はかっぱ巻きで』
『ボクもかっぱ巻きで』
「もっといいいものくえ。金はすべて、京楽が出すぞ」
「ええ、ボクなの!?」
「俺は金なんてもってきてないぞ。まぁ、店の主人の九尾狐とは知り合いなので、つけはきくけどな」
『かっぱがかっぱ巻き作っているのがみたい』
店の中心で、従業員が寿司を握って、回転する場所に乗せていく。
『おお、本当にかっぱがかっぱ巻き作ってる』
彼岸花の精霊の浮竹は、面白そうにその光景を見ていた。
『かっぱ巻き‥‥意外とおいしいね?』
鴆の京楽が、かっぱ巻きの皿をとって、中身を口にする。
「ここの店の従業員は、皆慣れているからな」
浮竹は、うにののった寿司をとった。
一皿で同じ額ではなく、寿司のネタによって値段が違った。
「あ、大トロとられちゃた。次くるのまつかな」
「九尾狐、大トロを頼む」
「お、桜の王の旦那じゃないですか。急いで握りますよ」
京楽は、大トロを食べれた。
鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹は、まわってくる寿司をどんどんとって食べていく。
海の幸をあまり食したことがないので、気に入ったらしい。
『ああ、食べた食べた』
『ボクも満足だよ。回転寿司というわりには、本格的な寿司ばっかりだったね』
会計を京楽が払って、重かった財布はすっかり軽くなっていた。
帰りにあやかしまんじゅうをたくさん買って、4人は帰宅した。
『楽しかったよ。ありがとう』
『俺も楽しかったし、おいしかった』
「どこか行きたいとこがあったら、俺か京楽に言うといい。京楽の金で連れていけるところには連れていくから」
鴆の京楽が、人がだめなので、行けるところは限られているが。
『今度は、海にいってみたい』
彼岸花の精霊の浮竹がそう言うと、京楽が笑う。
「おやすい御用だよ。ボクのもってるプライベートビーチなら、人もいないし自由にできるよ」
『桜鬼の京楽は、金持ちだな』
『そうだねぇ。住んでるところからして、お金あるねぇ』
「まぁ、親からもらったものだけどね。あやかしになってから、会いにいってないけど」
浮竹は、それに少し悲しそうな表情になる。
「お前は、俺のせいで人間からあやかしに‥‥‥」
「ううん、ボクは後悔してないから別にいいんだよ」
「春水」
「十四郎」
『しっぱりか?』
彼岸花の精霊の浮竹は、ニヤニヤと見ていて、鴆の京楽は困ったような表情をしていた。
「ああ、お前たちが返ったらしっぽりしてやる」
「お、言ったね?」
「う、冗談だ」
「はいだめー。,あうと。この後、しっぽりね?」
『がんばってしっぽりしろよ』
『ほどほどにね』
鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹は、異界渡りをして裏山の洞窟に戻っていった。
「春水、本気でするのか?」
「ボクはその気満々だよ」
「仕方ない。来い」
誘ってくる浮竹は、どこか淫らで美しかった。
----------------------------------------------------------
「ユエがやられたか。でも、悪くはなかったな」
藍染は、次の子の名前を呼ぶ。
「千早(ちはや)出番だぞ」
「はい‥‥‥」
水龍神の女をさらって、子をうませた。
神の血を引いている子だった。
千早は、藍染に従順でいることを強いられた。
「父様、四季の王を倒したら、本当に母様を元に戻してくれますか?」
「もちろんだ」
千早の母の水龍神は、藍染のせいで狂ってしまい、幽閉されていた。
「母様のためなら‥‥」
千早は、涙を浮かべながら、四季の王のところへ向かうのだった。
突然そう言われて、鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹は頭に?マークを浮かべた。
言い出したのは、浮竹だった。
「鴆の京楽が人が無理だろうから、あやかし専門の回転寿司の店を見つけたんだ」
『回転寿司ってなんだ?』
彼岸花の精霊の浮竹は、回転寿司に行ったことも聞いたことも見たこともない。鴆の京楽は名前だけは知っているらしかった。
「寿司がね、ぐるーって回ってくるんだよ。欲しい寿司を皿をとって食べるんだよ」
『ほう、おもしろそうだな。行きたい』
『ボクも行ってみたいね。ボクが人間が無理だから、わざわざあやかし専門の店を見繕ってくれたんでしょ?』
「べ、別に鴆の京楽のためなんかじゃないんだからな。たまたまあやかし専門店だっただけだ」
「でたよ、浮竹のツンデレ」
京楽は、苦笑していた。
鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹は、脳内で回る寿司をイメージする。
『おいしいのか?』
「味は悪くないはずだよ。人の店で修行した九尾狐が店を開いてるんだ」
『行こう。今すぐに』
彼岸花の精霊の浮竹は、鴆の京楽の腕をとる。
「じゃあ、行こうか。あやかしまんじゅうを売ってる店の近くにあるんだ」
「ちおみに、かっぱ巻きは本物のかっぱが作ってるそうだよ」
それを想像して、なんだかシュールな気分になった。
4人で、あやかしまんじゅうを買いにいくついでに、回転寿司屋に入る。
いろんなあやかしがいて、けっこうにぎわっていた。
「うにが食べたい」
「ボクは大トロ」
浮竹と京楽は、高級な料理に慣れているため、回転寿司よりも普通の寿司屋にいくことのほうが多かった。
『じゃあ、俺はかっぱ巻きで』
『ボクもかっぱ巻きで』
「もっといいいものくえ。金はすべて、京楽が出すぞ」
「ええ、ボクなの!?」
「俺は金なんてもってきてないぞ。まぁ、店の主人の九尾狐とは知り合いなので、つけはきくけどな」
『かっぱがかっぱ巻き作っているのがみたい』
店の中心で、従業員が寿司を握って、回転する場所に乗せていく。
『おお、本当にかっぱがかっぱ巻き作ってる』
彼岸花の精霊の浮竹は、面白そうにその光景を見ていた。
『かっぱ巻き‥‥意外とおいしいね?』
鴆の京楽が、かっぱ巻きの皿をとって、中身を口にする。
「ここの店の従業員は、皆慣れているからな」
浮竹は、うにののった寿司をとった。
一皿で同じ額ではなく、寿司のネタによって値段が違った。
「あ、大トロとられちゃた。次くるのまつかな」
「九尾狐、大トロを頼む」
「お、桜の王の旦那じゃないですか。急いで握りますよ」
京楽は、大トロを食べれた。
鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹は、まわってくる寿司をどんどんとって食べていく。
海の幸をあまり食したことがないので、気に入ったらしい。
『ああ、食べた食べた』
『ボクも満足だよ。回転寿司というわりには、本格的な寿司ばっかりだったね』
会計を京楽が払って、重かった財布はすっかり軽くなっていた。
帰りにあやかしまんじゅうをたくさん買って、4人は帰宅した。
『楽しかったよ。ありがとう』
『俺も楽しかったし、おいしかった』
「どこか行きたいとこがあったら、俺か京楽に言うといい。京楽の金で連れていけるところには連れていくから」
鴆の京楽が、人がだめなので、行けるところは限られているが。
『今度は、海にいってみたい』
彼岸花の精霊の浮竹がそう言うと、京楽が笑う。
「おやすい御用だよ。ボクのもってるプライベートビーチなら、人もいないし自由にできるよ」
『桜鬼の京楽は、金持ちだな』
『そうだねぇ。住んでるところからして、お金あるねぇ』
「まぁ、親からもらったものだけどね。あやかしになってから、会いにいってないけど」
浮竹は、それに少し悲しそうな表情になる。
「お前は、俺のせいで人間からあやかしに‥‥‥」
「ううん、ボクは後悔してないから別にいいんだよ」
「春水」
「十四郎」
『しっぱりか?』
彼岸花の精霊の浮竹は、ニヤニヤと見ていて、鴆の京楽は困ったような表情をしていた。
「ああ、お前たちが返ったらしっぽりしてやる」
「お、言ったね?」
「う、冗談だ」
「はいだめー。,あうと。この後、しっぽりね?」
『がんばってしっぽりしろよ』
『ほどほどにね』
鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹は、異界渡りをして裏山の洞窟に戻っていった。
「春水、本気でするのか?」
「ボクはその気満々だよ」
「仕方ない。来い」
誘ってくる浮竹は、どこか淫らで美しかった。
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「ユエがやられたか。でも、悪くはなかったな」
藍染は、次の子の名前を呼ぶ。
「千早(ちはや)出番だぞ」
「はい‥‥‥」
水龍神の女をさらって、子をうませた。
神の血を引いている子だった。
千早は、藍染に従順でいることを強いられた。
「父様、四季の王を倒したら、本当に母様を元に戻してくれますか?」
「もちろんだ」
千早の母の水龍神は、藍染のせいで狂ってしまい、幽閉されていた。
「母様のためなら‥‥」
千早は、涙を浮かべながら、四季の王のところへ向かうのだった。
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