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桜のあやかしと共に82

千早は、鴆の京楽を連れ去り、返してほしければ四季の王、すなわち桜の王の浮竹を連れてこいとメモを残して消えてしまった。

ちょうど彼岸花の精霊の浮竹がいたのだが、鴆の京楽がいなくなったショックで3歳児くらいになってしまい、浮竹tと京楽が幼子になった彼岸花の精霊の浮竹を連れて、メモのあった場所にいった。

そして、浮竹は四季の王の力で、千早とその母親を藍染の呪縛から解き、母子は生まれ故郷の湖に帰っていった。

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「千早め。いや、この場合四季の王のせいか。やってくれるな」

藍染は、幽閉していた千早の母まで消えたことに、立腹していた。

「こんな時のために、夜叉神のクローンを作っておいたのだ。くくく、神VS神。しかし、夜叉神は戦いのプロ。さぁ、どうなるかな?」

藍染は、以前浮竹を連れ去り、恋人を返してもらって、鴆の京楽と浮竹に治してもらったの夜叉の神のクローンを密かに作っていた。

「名は、夜叉のままでいい。さぁ、四季の王浮竹を葬ってこい」

「俺に命令するのか?」

夜叉神は、クローンであっても、藍染の言葉を聞かなさそうだった。

「お前の愛しい恋人が、どうなってもいいのか?」

藍染は、幻影で夜叉神の恋人の無残な姿を見せた。

「おのれ、メイを人質にとるとは、卑怯な」

夜叉神は、クローンであるが、記憶まで本物そっくりになっていた。

「覚えていろ、藍染。四季の王を葬った後は、貴様だ」

「ふふふ、私は命がいくつかに分かれている。お前ごときに殺されても、蘇るだけよ」

「この夜叉神が、貴様の命を全て葬ってやる」

「ふふ、できるものならな?」



**********************************************


「あー、暇だ」

浮竹は、千早の母娘を自由にさせたのはいいが、一気にすることがなくなって暇をもてあましていた。

最近は、京楽の祓い屋の仕事についていこうとすると、力が過剰だからと残される始末。

「とりあえず、あやかしまんじゅうでも食べて、緑茶でも飲め」

白哉に促されて、浮竹はだらだらとした姿勢であやかしまんじゅうを食べた。

「だらしない。もっとしゃきっとしろ」

「白哉、暇だ。ゲームでもしないか」

「私は、この後、恋次と祓い屋の仕事で出かけることになっている」

白哉の言葉に、浮竹はショックを受ける。

「くそ、赤はえか!」

「恋次はハエではないのだが」

「じゃあ赤ゴキ」

「恋次はゴキでもない。一度、恋次を本格的に紹介するべきか?」

「ぬおおおおおお、やめろおおおおおおおおお」

「浮竹、兄は少し私に甘すぎてそして厳しすぎないか」

「白哉は俺のものだああああ」

「私は私のものだ。さて、出かけてくる」

白哉は、異界渡りをして消えてしまった。



「はぁ‥‥‥暇だ。鴆の京楽と彼岸花の精霊の俺のところにいくか」

浮竹は、徒歩で裏山の洞窟に向かう。

洞窟につく前に、殺気を感じて浮竹は桜の花びらを吹いて、姿を隠した。

「くそ、どこだ、四季の王。お前を殺さないと、メイが死ぬ」

相手をみて、浮竹は姿を現した。

「夜叉神?‥‥‥‥違うな、本物じゃない。闇で濁っている」

「何が本物ではないのだ。俺は夜叉神だ」

「夜叉神のできそこないだな」

「死ね!」

夜叉神のクローンは、鋭い刃で攻撃してくる。

それを、浮竹は桜の花びらをシールドにして迎えうつ。

「メイのためだ、死んでくれ」

「哀れな。藍染にでも、利用されたか」

「藍染がメイを‥‥」

夜叉神は、一向に攻撃の手を緩めない。

防戦一方だった浮竹も、本気を出した。

「桜の花びらよ、哀れなる者に鎮魂歌を!」

「ぐおおおおおおおお」

桜の花びらの炎に包まれて、夜叉神のクローンは苦しむが、神なだけあって死なない。

「十四郎!!」

そこへ、京楽はかけつけてきた。

「京楽、戻っていたのか」

「帰り道で、本気の君の妖力を察知して飛んできた」

「そうか。この夜叉神、本物ではないが、神だ。封印しよう」

「分かったよ!縛!」

「これしきのことでえええええ」

夜叉神のクローンは、動きを封じらながらも空中に刃を出して、浮竹を攻撃する。

たくさんの刃を防ぎきれず、浮竹は肩にケガをした。

それを見た京楽が、桜鬼の姿になる。

「十四郎を傷つけるなんて、許せない」

京楽は、封印の札を出した。

「十四郎、封印するよ。神を滅することは罪が深い」

「わかった」

浮竹は、再び桜の炎で夜叉神のクローンをもやして、京楽がその隙に封印を試みる。

「く、一度ひく。次に会ったときが、お前たちの最期だ!」

夜叉神のクローンは、封印される前に逃げてしまった。

「藍染め、また厄介な敵を作ってくれたな」

「今、傷癒してあげるからね?」

傷を治してもらって、鴆の京楽と彼岸花の精霊の浮竹の元にいくと、彼岸花の精霊の浮竹はつやつやしていて、鴆の京楽は疲れているかんじだった。

「す、すまん。しっぽりしていたのか?」

『ああ。もう終わったがな。いきなり近くで桜の王が桜の花神の力を出すから、早めに終わらせた』

「俺が本気だしてたのに、しっぽりとはやるな」

『ふふ、お前はそう簡単には死なないだろう?神でもあるのだから。半神半妖だ』

『浮竹に、止めるように言ったんだけどね。しっぽりされた』

鴆の京楽は、妖力を彼岸花の精霊の浮竹にあげていた。

彼岸花の精霊の浮竹は、京楽と浮竹を見る。

『敵は、神か』

「ああ。まがいものだが、神格がある。確かに神だ。ちなみに、夜叉神だ」

『またややこしいことになってるねぇ』

鴆の京楽は、彼岸花の精霊の浮竹に抱きつかれながら、浮竹と京楽を見る。

『お前たちも、しっぽりするといい』

「いや、まだ昼だし」

「夜なら、しっぽりしていいの?」

わくわくしだした京楽の頭をハリセンではたいて、浮竹は二人に夜叉神のまがいものに気をつけるように言った。

そしてその夜、浮竹と京楽は本当にしっぽりするのであった。




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