桜のあやかしと共に97
彼岸花の精霊の浮竹と鴆の京楽の力をかりて、浮竹は京楽のさらわれた商店街にきていた。
ちょうど昼頃で、活気があってにぎわっていたが、鴆の京楽は人がだめなので、人のいない場所で待機してもらっていた。
「このへんに、京楽がいるはずなんだが」
『窮鼠と藍染のにおいがする』
「あ、十四郎!」
現れたのは、元に戻っていた京楽だった。
誘拐から6時間が経過していた。商店街につくまでに、走ったが4時間もかかってしまった。
幼子になった京楽に、何かあるかと心配していたが、杞憂に終わった。
「お前、窮鼠は?」
「3歳の体で術を使ったら暴走して、ズタボロになって死んだよ」
『それはちょっと気の毒だな』
彼岸花の精霊の浮竹は、クスクスと笑う。
「お前が無事でよかった」
「もう、これにこりたら縮む薬なんて飲ませないでね!」
「あ、ああ」
3歳の京楽を愛でたかった浮竹であるが、敵に誘拐されるとは思っていなかったので、もう飲ませないと誓う。
『藍染は出たのか?ブーンカサカサろ』
「それゴキじゃ・・・・・」
『あんなやつ、ゴキブリでいいだろ』
「そうだそうだ。ゴキだ。藍ゴキだ]
二人の浮竹は、藍染をゴキブリ扱いする。
「殺虫スプレー今度買ってこよう」
『藍染ホイホイはないのか?』
「ひっかかるエサが何かわからないからな」
「藍染はこなかったけど、そのうち来るとは言っていたね。魔王の種とかいうものを窮鼠は藍染からもらっていたみたいだけど、確かにただの窮鼠にしてはやたらとタフだったけど、しょせんは窮鼠。ぎったんぎったんにしてやったよ」
「3歳の体でか?」
「うん、そう。いつもより術が扱いにくかったけど、暴走してくれたおかげでいつもの2倍の威力が出たし、藍染が来る前に脱出できたから問題はないよ」
『窮鼠は、お前を贄にすると言っていたんだろう?』
彼岸花の精霊の浮竹は、京楽の心配をする。
『本当に、大丈夫なのか?』
「大丈夫。何もされてないはず・・・・・浮竹、一応チェックしてみて」
京楽は、浮竹に頼む。
「あ、魔王の種!お前の背中についていたぞ。発芽していたら、ちょっとややこしいことになったかもな」
「魔王の種ごときで、死んだり傷ついたりはしないだろうけど、一応藍染の手下もどきにされてしまう可能性もあるからね」
『窮鼠もばかだな。魔神か知らないが、藍染なんかにくみするから、死ぬ羽目になった』
彼岸花の精霊の浮竹は、さまよい出てきた窮鼠の魂を、冥界に送ってやる。
「そういえば、何か忘れているような気がするんだが」
「なんだろうね?」
『さぁ、なんだろろう』
三人は、首を傾げる。
『ちょっと、どうなってるの~。人無理だから隔離されたのに、迎えにもきてくれないなんて薄情だーーーーー』
鴆の京楽の存在を、三人はすっかり忘れていた。
彼岸花の精霊の浮竹が思い出して、商店街から帰還した後で気づいた。
『そういえば、京楽を知らないか』
「ああ、そういえば人が無理っていうから、空き店舗にいてくれってお願いして忘れてた」
『異界渡りをして、迎えに行ってくる』
「ああ。すまないと、伝えておいてくれ」
「ボクを助けに人は無理なのに、きてくれてたんだね。今度、改めてお礼をしなきゃね?」
『じゃあ、京楽を迎えにいってくる』
「ああ、行ってこい」
-----------------------------------------------------
「窮鼠?ばらばらじゃないか。魔王の種を植えこんだんだぞ?それをこうもたやすく殺すとは・・・・・・桜鬼神は、私の魔神と同等かそれ以上の力でもあるというのか?」
窮鼠の死体を踏みつぶして、藍染は歯ぎしりする。
窮鼠が、魔王の種を欲しがっていたので、かわりに桜鬼神をさらって生贄にしろと言っておいたのだ。
まぁ、最初から生贄にするのは無理だろうとは思っていたが、3歳の姿でここまでされると、さすがに桜鬼神の力の巨大さを見せつけられるようで、面白くなかった。
「魔王の種を改良するか。もっと、力がつくように・・・・・」
藍染は、自分がゴキブリ呼ばわりされていることなど、全く知る由もなかった。
浮竹と京楽は、きっと待っていたら藍染と会えたかもしれないが、決選の準備が整っていないし、穏やかに暮らしたいので、藍染を放置プレイしておくのだった。
ちょうど昼頃で、活気があってにぎわっていたが、鴆の京楽は人がだめなので、人のいない場所で待機してもらっていた。
「このへんに、京楽がいるはずなんだが」
『窮鼠と藍染のにおいがする』
「あ、十四郎!」
現れたのは、元に戻っていた京楽だった。
誘拐から6時間が経過していた。商店街につくまでに、走ったが4時間もかかってしまった。
幼子になった京楽に、何かあるかと心配していたが、杞憂に終わった。
「お前、窮鼠は?」
「3歳の体で術を使ったら暴走して、ズタボロになって死んだよ」
『それはちょっと気の毒だな』
彼岸花の精霊の浮竹は、クスクスと笑う。
「お前が無事でよかった」
「もう、これにこりたら縮む薬なんて飲ませないでね!」
「あ、ああ」
3歳の京楽を愛でたかった浮竹であるが、敵に誘拐されるとは思っていなかったので、もう飲ませないと誓う。
『藍染は出たのか?ブーンカサカサろ』
「それゴキじゃ・・・・・」
『あんなやつ、ゴキブリでいいだろ』
「そうだそうだ。ゴキだ。藍ゴキだ]
二人の浮竹は、藍染をゴキブリ扱いする。
「殺虫スプレー今度買ってこよう」
『藍染ホイホイはないのか?』
「ひっかかるエサが何かわからないからな」
「藍染はこなかったけど、そのうち来るとは言っていたね。魔王の種とかいうものを窮鼠は藍染からもらっていたみたいだけど、確かにただの窮鼠にしてはやたらとタフだったけど、しょせんは窮鼠。ぎったんぎったんにしてやったよ」
「3歳の体でか?」
「うん、そう。いつもより術が扱いにくかったけど、暴走してくれたおかげでいつもの2倍の威力が出たし、藍染が来る前に脱出できたから問題はないよ」
『窮鼠は、お前を贄にすると言っていたんだろう?』
彼岸花の精霊の浮竹は、京楽の心配をする。
『本当に、大丈夫なのか?』
「大丈夫。何もされてないはず・・・・・浮竹、一応チェックしてみて」
京楽は、浮竹に頼む。
「あ、魔王の種!お前の背中についていたぞ。発芽していたら、ちょっとややこしいことになったかもな」
「魔王の種ごときで、死んだり傷ついたりはしないだろうけど、一応藍染の手下もどきにされてしまう可能性もあるからね」
『窮鼠もばかだな。魔神か知らないが、藍染なんかにくみするから、死ぬ羽目になった』
彼岸花の精霊の浮竹は、さまよい出てきた窮鼠の魂を、冥界に送ってやる。
「そういえば、何か忘れているような気がするんだが」
「なんだろうね?」
『さぁ、なんだろろう』
三人は、首を傾げる。
『ちょっと、どうなってるの~。人無理だから隔離されたのに、迎えにもきてくれないなんて薄情だーーーーー』
鴆の京楽の存在を、三人はすっかり忘れていた。
彼岸花の精霊の浮竹が思い出して、商店街から帰還した後で気づいた。
『そういえば、京楽を知らないか』
「ああ、そういえば人が無理っていうから、空き店舗にいてくれってお願いして忘れてた」
『異界渡りをして、迎えに行ってくる』
「ああ。すまないと、伝えておいてくれ」
「ボクを助けに人は無理なのに、きてくれてたんだね。今度、改めてお礼をしなきゃね?」
『じゃあ、京楽を迎えにいってくる』
「ああ、行ってこい」
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「窮鼠?ばらばらじゃないか。魔王の種を植えこんだんだぞ?それをこうもたやすく殺すとは・・・・・・桜鬼神は、私の魔神と同等かそれ以上の力でもあるというのか?」
窮鼠の死体を踏みつぶして、藍染は歯ぎしりする。
窮鼠が、魔王の種を欲しがっていたので、かわりに桜鬼神をさらって生贄にしろと言っておいたのだ。
まぁ、最初から生贄にするのは無理だろうとは思っていたが、3歳の姿でここまでされると、さすがに桜鬼神の力の巨大さを見せつけられるようで、面白くなかった。
「魔王の種を改良するか。もっと、力がつくように・・・・・」
藍染は、自分がゴキブリ呼ばわりされていることなど、全く知る由もなかった。
浮竹と京楽は、きっと待っていたら藍染と会えたかもしれないが、決選の準備が整っていないし、穏やかに暮らしたいので、藍染を放置プレイしておくのだった。
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