浮竹死んだけど幽霊です憑いてます12 涅チャンネル
夏になった。
じわじわと汗ばむ季節。
みーんみーんと蝉の鳴く声がうるさかった。
「ああ、極楽だ・・・・・・」
外は暑い。
でも、室内は涼しい。えあこんなるものとせんぷうきなるものが1番隊の執務室に備え付けられて、それで浮竹も京楽も涼んでいた。
おまけに、京楽の手にはアイスクリーム。
京楽が食べていく他にもそれを浮竹が食べて、さっさっとアイスが減っていく。
「このエアコン。凄いな」
「冬には暖房もつくんだって」
「現世の文明ははかりしれない・・・・・・」
浦原が尸魂界に来るようになって、現世のものが一気になだれ込んだ。
それに負けないように、12番隊の技術開発局でもいろいろ発明されていて、涅マユリは伝令神機を顔が映るようにもしたし、ホログラムが出るようにもした。
「この伝令神機・・・・俺たちが死神になった頃にはなかったけど隊長となってもつようになったが、随分変わったな」
動画も見れるし、現世のネットサーフィンもできるし、音楽も聞ける。
今も、伝令神機で音楽を鳴らしていた。
最近現世で有名なアイドルグループの歌だ。動画が、ホログラムとして再生される。
「あ、この真ん中の子かわいい」
京楽のその言葉に、浮竹はむっとなる。
「どうせ、俺はアイドルグループの女の子のようなかわいさはないさ」
「あれ、浮竹嫉妬してるの~~~?」
京楽が、にまにまとこっちを向いてくる。
「さぁな」
「もう、浮竹かわいいーーー!」
技術開発局に開発してもらった、霊体に触れる手袋をして、京楽は手で浮竹を撫でまくった。
「ふあ・・・変なとこ、さわるなぁ・・・・きゃう!」
漏れてしまった声に、浮竹が自分の口を手で閉じる。
「かわいい~~~~~~」
京楽は、大分夏の暑さで頭がいっているらしかった。
「京楽のばか!」
手だけ実体化してパンチをお見舞いすると、京楽はそのまま床に沈んだ。
「あれ、京楽?」
「むふふふふ。怒る浮竹もかわいい」
「だめだこりゃ・・・・・」
浮竹は実体化して、冷蔵庫に移動して冷凍庫からアイスをとると、それを京楽の頬に当てた。
「ひあ、冷たい!」
「アイスでも食べて、まともになれ」
「んー。夏に浮竹と一緒に、エアコンの利いている執務室で食べるアイスは、格段にうまいね」
院生時代の頃からアイスはあったが、今は本当にいろんな味のものが出るようになった。
ガリガリ君の、ソーダ味を、しゃりしゃりと京楽は食べた。
ガリガリ君を、京楽は2本持っていた。
2本目は浮竹が食べていた。
一口ずつ消えていく。
「あーうまい。アイスも、やっぱ現世のものがうまいな」
尸魂界で出るアイスは、主にバニラ味だ。
甘味屋なら他にも味はあるが、味の多さでは現世に勝てない。
伝令神機を浮竹はいじっていた。
ケルト風味の民族音楽が流れだし、大自然を映した動画がホログラムとして再生される。
「ああ、この音楽いいな。そういえば、最近寝る前に音楽を聞いているよな。確かリラックスできる・・・・ヒーリングとかいう系の音楽か」
「浮竹も聞いてると眠くなってくるでしょ」
「ああ」
「疲れた時や眠る時に聞くのがいいんだって」
「へえ。ああでも、この民族音楽もヒーリングっぽいな」
「現世の民族音楽はいろいろあるからねぇ。それにしても、いくら浦原と競いあっているからって、涅隊長も、伝令神機すごいことにしたもんだなぁ」
チャンネルを涅マユリにしてみる。
ぱっと、毒々しい涅マユリの顔がホログラムになる。
「何かネ。何か用でもあるのかネ」
「この通り、チャンネルを涅マユリにすると、本人が出る」
「うわー」
浮竹は嫌そうな顔をした。
「言っておくがネ、この伝令神機で私のチャンネルにすると、そっちの声も全て聞こえているんだヨ!浮竹隊長を触れるように手袋を開発してあげた礼に、浮竹隊長をぜひとも実験体に・・・・・・」
ブツリ。
涅マユリチャンネルを切った。
でも、伝令神機がいうことをちゃんと聞いてくれない。
「言っておくがネ、私がいじった伝令神機は全部私の方で勝手につなげられるのだヨ。分かったなら、浮竹隊長を実験体に・・・・・」
京楽は、霊体を触れる手袋で、ホログラムの涅マユリの脇腹をくすぐった。
「きゃふふふふ!な、何をするのだネ!」
「あ、これこういう使い方もできるの。面白いね」
「げふげふ、変なところを触らないでくれないかネ。ああもうわかった、私が悪かった、浮竹隊長を実験体にするのは今度にするヨ!」
そう言って、涅マユリはぷつりと切れた。
「面白い。今度から、いやなことがあったら涅マユリチャンネルを開いて、手袋でこそばそう」
「俺を実験体にしたいという以外は、無害なんだがな・・・・」
涅マユリは、確かに言葉にできない非道なことをしてきた。だが、それを含めても12番隊隊長として必要とされているのだ。
大戦で、ゾンビ化した日番谷たちを救ったことは特に大きい。
「一応、君の伝令神機ももらってきたんだ」
「ああ、使わらせてもらう」
実体化して手に取り、透けると伝令神機も透けた。
透けたままでは使えないようで、実体化して京楽にかけてみる。
ブブブと、京楽の伝令神機が鳴る。
「どうしたの」
「いや、ちゃんと俺でも使えるかと思って」
「実体化したら、使えるでしょ?」
「ああ」
本当に。
大戦からここまで復興するとは、誰が思っただろうか。
便利になったものだ。
浮竹と京楽は、そんな時間を享受しながら、時を過ごしていくのだった。
じわじわと汗ばむ季節。
みーんみーんと蝉の鳴く声がうるさかった。
「ああ、極楽だ・・・・・・」
外は暑い。
でも、室内は涼しい。えあこんなるものとせんぷうきなるものが1番隊の執務室に備え付けられて、それで浮竹も京楽も涼んでいた。
おまけに、京楽の手にはアイスクリーム。
京楽が食べていく他にもそれを浮竹が食べて、さっさっとアイスが減っていく。
「このエアコン。凄いな」
「冬には暖房もつくんだって」
「現世の文明ははかりしれない・・・・・・」
浦原が尸魂界に来るようになって、現世のものが一気になだれ込んだ。
それに負けないように、12番隊の技術開発局でもいろいろ発明されていて、涅マユリは伝令神機を顔が映るようにもしたし、ホログラムが出るようにもした。
「この伝令神機・・・・俺たちが死神になった頃にはなかったけど隊長となってもつようになったが、随分変わったな」
動画も見れるし、現世のネットサーフィンもできるし、音楽も聞ける。
今も、伝令神機で音楽を鳴らしていた。
最近現世で有名なアイドルグループの歌だ。動画が、ホログラムとして再生される。
「あ、この真ん中の子かわいい」
京楽のその言葉に、浮竹はむっとなる。
「どうせ、俺はアイドルグループの女の子のようなかわいさはないさ」
「あれ、浮竹嫉妬してるの~~~?」
京楽が、にまにまとこっちを向いてくる。
「さぁな」
「もう、浮竹かわいいーーー!」
技術開発局に開発してもらった、霊体に触れる手袋をして、京楽は手で浮竹を撫でまくった。
「ふあ・・・変なとこ、さわるなぁ・・・・きゃう!」
漏れてしまった声に、浮竹が自分の口を手で閉じる。
「かわいい~~~~~~」
京楽は、大分夏の暑さで頭がいっているらしかった。
「京楽のばか!」
手だけ実体化してパンチをお見舞いすると、京楽はそのまま床に沈んだ。
「あれ、京楽?」
「むふふふふ。怒る浮竹もかわいい」
「だめだこりゃ・・・・・」
浮竹は実体化して、冷蔵庫に移動して冷凍庫からアイスをとると、それを京楽の頬に当てた。
「ひあ、冷たい!」
「アイスでも食べて、まともになれ」
「んー。夏に浮竹と一緒に、エアコンの利いている執務室で食べるアイスは、格段にうまいね」
院生時代の頃からアイスはあったが、今は本当にいろんな味のものが出るようになった。
ガリガリ君の、ソーダ味を、しゃりしゃりと京楽は食べた。
ガリガリ君を、京楽は2本持っていた。
2本目は浮竹が食べていた。
一口ずつ消えていく。
「あーうまい。アイスも、やっぱ現世のものがうまいな」
尸魂界で出るアイスは、主にバニラ味だ。
甘味屋なら他にも味はあるが、味の多さでは現世に勝てない。
伝令神機を浮竹はいじっていた。
ケルト風味の民族音楽が流れだし、大自然を映した動画がホログラムとして再生される。
「ああ、この音楽いいな。そういえば、最近寝る前に音楽を聞いているよな。確かリラックスできる・・・・ヒーリングとかいう系の音楽か」
「浮竹も聞いてると眠くなってくるでしょ」
「ああ」
「疲れた時や眠る時に聞くのがいいんだって」
「へえ。ああでも、この民族音楽もヒーリングっぽいな」
「現世の民族音楽はいろいろあるからねぇ。それにしても、いくら浦原と競いあっているからって、涅隊長も、伝令神機すごいことにしたもんだなぁ」
チャンネルを涅マユリにしてみる。
ぱっと、毒々しい涅マユリの顔がホログラムになる。
「何かネ。何か用でもあるのかネ」
「この通り、チャンネルを涅マユリにすると、本人が出る」
「うわー」
浮竹は嫌そうな顔をした。
「言っておくがネ、この伝令神機で私のチャンネルにすると、そっちの声も全て聞こえているんだヨ!浮竹隊長を触れるように手袋を開発してあげた礼に、浮竹隊長をぜひとも実験体に・・・・・・」
ブツリ。
涅マユリチャンネルを切った。
でも、伝令神機がいうことをちゃんと聞いてくれない。
「言っておくがネ、私がいじった伝令神機は全部私の方で勝手につなげられるのだヨ。分かったなら、浮竹隊長を実験体に・・・・・」
京楽は、霊体を触れる手袋で、ホログラムの涅マユリの脇腹をくすぐった。
「きゃふふふふ!な、何をするのだネ!」
「あ、これこういう使い方もできるの。面白いね」
「げふげふ、変なところを触らないでくれないかネ。ああもうわかった、私が悪かった、浮竹隊長を実験体にするのは今度にするヨ!」
そう言って、涅マユリはぷつりと切れた。
「面白い。今度から、いやなことがあったら涅マユリチャンネルを開いて、手袋でこそばそう」
「俺を実験体にしたいという以外は、無害なんだがな・・・・」
涅マユリは、確かに言葉にできない非道なことをしてきた。だが、それを含めても12番隊隊長として必要とされているのだ。
大戦で、ゾンビ化した日番谷たちを救ったことは特に大きい。
「一応、君の伝令神機ももらってきたんだ」
「ああ、使わらせてもらう」
実体化して手に取り、透けると伝令神機も透けた。
透けたままでは使えないようで、実体化して京楽にかけてみる。
ブブブと、京楽の伝令神機が鳴る。
「どうしたの」
「いや、ちゃんと俺でも使えるかと思って」
「実体化したら、使えるでしょ?」
「ああ」
本当に。
大戦からここまで復興するとは、誰が思っただろうか。
便利になったものだ。
浮竹と京楽は、そんな時間を享受しながら、時を過ごしていくのだった。
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