浮竹死んだけど幽霊です憑いてます25 蛇年
「今年もあけましておめでとう」
「ああ、おめでとう」
今年は、蛇年であった。
京楽が兎年のバニーヘアバンドを出してきた時のように、変なものを出してくることはなく、普通にお茶とお菓子が用意された。
昨日、浮竹はお留守番をさせられて、憑いているのだけど、京楽から離れていた。
「蛇年ということで、焼き物をつくってみたんだ。巳の焼き物だよ」
色までつけられていたが、とぐろをまいたそれはただのうんこにしか見えなかった。
「な・・・・・なんというか、奇妙な形だな」
「蛇はとぐろを巻くじゃない。その姿に粘土をいじって、焼き物にして色をつけたんだよ」
色は、茶色だった。
ますます、うんこの置物に見えてきた。
目は一応あるのだが、全体的に黒ずんでいるせいで目立たない。
「ほう、これはうんこの置物か?珍しいものを作るアホがいたものじゃな!」
「ちょ、夜一ちゃん!うんこの置物はないでしょ!」
突然、音もなく1番隊の執務室に現れた夜一は、肌も露わないつもの隠密起動の恰好で、2つある焼き物をみる。
「片方は、浮竹にやるつもりだったのか?浮竹も、うんこの焼き物なんてもらっても嬉しくもなかろう」
「いや、俺はたとえ本当にうんこの焼き物であっても、そこそこうれしいぞ。京楽が、俺のために自分の時間を犠牲にして、作ってくれた手作りのものだからな」
「浮竹ええええ」
浮竹に抱き着きたいが、浮竹は霊体なため透けてしまっていて、抱きしめることはできなかった。
たまに食べ物でエネルギーをとって、実体化できることはできるし、霊体を触れる手袋を使うと、浮竹を触ることはできた。
京楽は、霊体を触れる手袋をはめて、浮竹の頭を撫でまくった。
「ちょ、しつこいぞ、京楽」
浮竹が、何度も撫でる手がうっとうしくなって、京楽から距離をとる。
「ごめんごめん、でもつい嬉しくて」
京楽は、黒猫姿になって伸びをしている夜一にチュールをあげてから、浮竹を見る。
「実は、他の隊長たちの分もあるんだ」
「ほお。他の隊長にもうんこの焼き物を配るのか」
夜一は、黒猫姿のまま、笑った。
「他の隊長たちには、こっちの焼き物さ」
白い、蛇の焼き物があった。
どっからどう見ても蛇で、なぜに京楽は自分の分と浮竹の分をうんこのような焼き物になったのか、意味が分からなかった。
「京楽、お前まともに蛇の焼き物作れるのに、なぜ自分たちの分だけうんこみたいなんだ?」
「いやぁ、愛をこめたからねぇ。愛をこめすぎて、ほんとは白かったんだけど、焼きあがると真っ黒になってて、白い色を塗ってみたんだけど、茶色になちゃった」
てへっと舌を出すが、みかけは40前後のおっさんなので、あまりかわいくはない。
「俺も蛇の焼き物作る」
「え、でも実体化しないと作れないよ?」
「手だけ実体化する。手だけなら、2時間くらい実体化できそうだし」
浮竹はそう言って、京楽からあまっていた粘土をもらい、きちんとした蛇の形にしたものを作った。自分の分と、京楽の分の2個を作った。
「あとは、焼き上げて色を塗るだけだ」
「じゃあ、さっそく焼きにいこうか」
「わしの存在をないものとして扱うとは・・・・京楽も浮竹も、やるのお」
夜一は、一番隊の隊舎を飛び出して、きっと今頃夢中で自分を探しているであろう砕蜂をからかいに走り出す。
「おっと、隊長ではないが、砕蜂の分とわしの分、2つ焼き物をいただいていくぞ」
すでに無人となった一番隊執務室でそう言って、京楽が作った白い蛇の焼き物を2つもらっていく夜一であった。
一方の浮竹と京楽は、焼き物をする場所にきていた。
「お、京楽隊長、また焼き物ですか?」
「うん。今回は浮竹が作ったんだ。焼いてくれるかな?」
「はい、喜んで。明日には焼きあがっていると思うんで、明日の朝に取りにきてください」
「あー、明日の朝が待ち遠しいねぇ」
「別に、急ぎじゃなかったのに」
浮竹が苦笑すると、京楽も苦笑する。
「だって、浮竹の手作りってもう機会がないともらえないじゃい」
「それはそうだが」
「浮竹の手作りのものなんて、大切すぎて一生の宝物にするよ」
「大げさだな・・・・・・・」
浮竹は気分をよくしたのか、少しだけ実体化して京楽と唇を重ねる。
「ん・・・・・」
京楽は、貪るように浮竹に口づけた。
「んあっ・・・・もう限界だ。元に戻るぞ」
浮竹を抱いていた京楽の手は、虚空をつかんだ。
「ああ、こういう時実体化するのに時間制限があるのが悔しいねぇ」
「実体化できるだけ、まだましだろう。俺も、幽霊だったからまさか実体化できると最初思ってなかったし」
ある日、京楽が起きたら隣に浮竹が透き通った幽霊の体で、京楽に憑いていたのだ。
今では月に数時間実体化できたり、憑いてるといっても最初は離れられなかったが、今では浮竹は自由に外を行き来できるようにまでなっていた。
それでも、基本京楽に憑いて、その霊圧を吸い上げて存在しているので、どこかへ出かけても必ず京楽の元に帰ってくる。
浮竹が死んだものとして、世界に絶望していた京楽は、幽霊であってもまた浮竹に会うことができて、どれほど喜んだことか。
結婚式まで挙げてしまい、新婚旅行にまで出かけた。
もう、浮竹の存在は尸魂界中に知れ渡っていた。
次の日になり、焼き物を朝から浮竹と京楽はとりにきた。
綺麗に焼きあがっており、浮竹が手だけ実体化させて、白い体の色を塗って、目をつけて舌を赤くぬって、できあがりであった。
「これは、俺の分。こっちがお前の分だ」
京楽に、できたての焼き物を与えると、京楽は泣き出した。
「浮竹の手作りだああああ!」
「おい、泣くことはいだろう!」
「だって嬉しくて・・・・・」
「はぁ。一緒にいる今後も、また機会があったら何か手作りもの、作ってやるよ。料理はできないから、服とか?」
「楽しみにしてるね」
素人がいきなり服とかちょっと上級すぎて、無理っぽい気もしたが、誰かに手伝ってもらえばできそうなので、そうしようと思う浮竹だった。
今年の蛇年を飾る一番隊の執務室の机には、浮竹の作った綺麗な蛇の焼き物と、京楽の作ったうんこな焼き物が並ぶのであった。
「ああ、おめでとう」
今年は、蛇年であった。
京楽が兎年のバニーヘアバンドを出してきた時のように、変なものを出してくることはなく、普通にお茶とお菓子が用意された。
昨日、浮竹はお留守番をさせられて、憑いているのだけど、京楽から離れていた。
「蛇年ということで、焼き物をつくってみたんだ。巳の焼き物だよ」
色までつけられていたが、とぐろをまいたそれはただのうんこにしか見えなかった。
「な・・・・・なんというか、奇妙な形だな」
「蛇はとぐろを巻くじゃない。その姿に粘土をいじって、焼き物にして色をつけたんだよ」
色は、茶色だった。
ますます、うんこの置物に見えてきた。
目は一応あるのだが、全体的に黒ずんでいるせいで目立たない。
「ほう、これはうんこの置物か?珍しいものを作るアホがいたものじゃな!」
「ちょ、夜一ちゃん!うんこの置物はないでしょ!」
突然、音もなく1番隊の執務室に現れた夜一は、肌も露わないつもの隠密起動の恰好で、2つある焼き物をみる。
「片方は、浮竹にやるつもりだったのか?浮竹も、うんこの焼き物なんてもらっても嬉しくもなかろう」
「いや、俺はたとえ本当にうんこの焼き物であっても、そこそこうれしいぞ。京楽が、俺のために自分の時間を犠牲にして、作ってくれた手作りのものだからな」
「浮竹ええええ」
浮竹に抱き着きたいが、浮竹は霊体なため透けてしまっていて、抱きしめることはできなかった。
たまに食べ物でエネルギーをとって、実体化できることはできるし、霊体を触れる手袋を使うと、浮竹を触ることはできた。
京楽は、霊体を触れる手袋をはめて、浮竹の頭を撫でまくった。
「ちょ、しつこいぞ、京楽」
浮竹が、何度も撫でる手がうっとうしくなって、京楽から距離をとる。
「ごめんごめん、でもつい嬉しくて」
京楽は、黒猫姿になって伸びをしている夜一にチュールをあげてから、浮竹を見る。
「実は、他の隊長たちの分もあるんだ」
「ほお。他の隊長にもうんこの焼き物を配るのか」
夜一は、黒猫姿のまま、笑った。
「他の隊長たちには、こっちの焼き物さ」
白い、蛇の焼き物があった。
どっからどう見ても蛇で、なぜに京楽は自分の分と浮竹の分をうんこのような焼き物になったのか、意味が分からなかった。
「京楽、お前まともに蛇の焼き物作れるのに、なぜ自分たちの分だけうんこみたいなんだ?」
「いやぁ、愛をこめたからねぇ。愛をこめすぎて、ほんとは白かったんだけど、焼きあがると真っ黒になってて、白い色を塗ってみたんだけど、茶色になちゃった」
てへっと舌を出すが、みかけは40前後のおっさんなので、あまりかわいくはない。
「俺も蛇の焼き物作る」
「え、でも実体化しないと作れないよ?」
「手だけ実体化する。手だけなら、2時間くらい実体化できそうだし」
浮竹はそう言って、京楽からあまっていた粘土をもらい、きちんとした蛇の形にしたものを作った。自分の分と、京楽の分の2個を作った。
「あとは、焼き上げて色を塗るだけだ」
「じゃあ、さっそく焼きにいこうか」
「わしの存在をないものとして扱うとは・・・・京楽も浮竹も、やるのお」
夜一は、一番隊の隊舎を飛び出して、きっと今頃夢中で自分を探しているであろう砕蜂をからかいに走り出す。
「おっと、隊長ではないが、砕蜂の分とわしの分、2つ焼き物をいただいていくぞ」
すでに無人となった一番隊執務室でそう言って、京楽が作った白い蛇の焼き物を2つもらっていく夜一であった。
一方の浮竹と京楽は、焼き物をする場所にきていた。
「お、京楽隊長、また焼き物ですか?」
「うん。今回は浮竹が作ったんだ。焼いてくれるかな?」
「はい、喜んで。明日には焼きあがっていると思うんで、明日の朝に取りにきてください」
「あー、明日の朝が待ち遠しいねぇ」
「別に、急ぎじゃなかったのに」
浮竹が苦笑すると、京楽も苦笑する。
「だって、浮竹の手作りってもう機会がないともらえないじゃい」
「それはそうだが」
「浮竹の手作りのものなんて、大切すぎて一生の宝物にするよ」
「大げさだな・・・・・・・」
浮竹は気分をよくしたのか、少しだけ実体化して京楽と唇を重ねる。
「ん・・・・・」
京楽は、貪るように浮竹に口づけた。
「んあっ・・・・もう限界だ。元に戻るぞ」
浮竹を抱いていた京楽の手は、虚空をつかんだ。
「ああ、こういう時実体化するのに時間制限があるのが悔しいねぇ」
「実体化できるだけ、まだましだろう。俺も、幽霊だったからまさか実体化できると最初思ってなかったし」
ある日、京楽が起きたら隣に浮竹が透き通った幽霊の体で、京楽に憑いていたのだ。
今では月に数時間実体化できたり、憑いてるといっても最初は離れられなかったが、今では浮竹は自由に外を行き来できるようにまでなっていた。
それでも、基本京楽に憑いて、その霊圧を吸い上げて存在しているので、どこかへ出かけても必ず京楽の元に帰ってくる。
浮竹が死んだものとして、世界に絶望していた京楽は、幽霊であってもまた浮竹に会うことができて、どれほど喜んだことか。
結婚式まで挙げてしまい、新婚旅行にまで出かけた。
もう、浮竹の存在は尸魂界中に知れ渡っていた。
次の日になり、焼き物を朝から浮竹と京楽はとりにきた。
綺麗に焼きあがっており、浮竹が手だけ実体化させて、白い体の色を塗って、目をつけて舌を赤くぬって、できあがりであった。
「これは、俺の分。こっちがお前の分だ」
京楽に、できたての焼き物を与えると、京楽は泣き出した。
「浮竹の手作りだああああ!」
「おい、泣くことはいだろう!」
「だって嬉しくて・・・・・」
「はぁ。一緒にいる今後も、また機会があったら何か手作りもの、作ってやるよ。料理はできないから、服とか?」
「楽しみにしてるね」
素人がいきなり服とかちょっと上級すぎて、無理っぽい気もしたが、誰かに手伝ってもらえばできそうなので、そうしようと思う浮竹だった。
今年の蛇年を飾る一番隊の執務室の机には、浮竹の作った綺麗な蛇の焼き物と、京楽の作ったうんこな焼き物が並ぶのであった。
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