王様ゲーム
「いえーい、第1回王様ゲーム」
松本が、楽しそうにしていた。
集まったメンバーは、松本、日番谷、浮竹、京楽の4人だけ。本当はもっと呼ぼうとしていたのだが、恥になるからよせと日番谷の命令だった。
それぞれ、くじをひく。何番かがかかれてあって、王様は朱い色をしていた。
「王様は俺だ。1番が3番に肩もみする」
日番谷が王様だった。
「あたし1番だ」
「3番は俺だな」
松本が、浮竹の肩をもみだす。
「ああ、そこそこ・・・・・きくなー」
「ちょっとー浮竹隊長意外と肩こってますねー。一回、専用のマッサージ屋にいってみたらどうです?
「それもいいかもなぁ。でも高くないか?」
マッサージとか、エステ系はどうしても高いイメージが拭えない。
「もみほぐしコースで3千とかの店ありますよ。よければ紹介しますけど」
「それって、浮竹が裸に近い恰好になって、誰かに体を触られるってことだよね?断然却下だよ。浮竹のもみほぐしは僕がする」
「えー京楽が?お前に任せると、いかがわしいことしそうでいやだな・・・・・・」
「いやいや、真面目にするから。これでも、山じいから肩たたきのプロと言われた腕だよ」
「えー意外ー」
松本が、浮竹の肩をもみながら言う。
「次ひきましょ」
「王様誰だ」
「僕だね。2番が3番の胸に顔を埋める」
「2番あたしー」
「3番は俺かよ!」
「さぁ、隊長、神々の谷間にどうぞ」
「窒息させる気だろ!そうだろ!」
問答無用で、松本は日番谷の顔を胸に押し付けた。
「ちょっとうらやましい・・・・・・」
「同意見」
日番谷は、慣れていることとはいえ、松本の豊満すぎる胸に顔をおしつけられて、呼吸ができなくて苦しんでいた。
「ぶはっ、一瞬三途の川わたってた・・・・・走馬燈が」
日番谷が落ち着くのを少し待ってから、続きをする。
「なぁ、この遊びあぶねーと思うんだ。やめねえか?」
日番谷の言葉に、浮竹は賛成したが、松本と京楽は別だった。
二人して、にんまりとあやしい笑みを浮かべる。
「次の王様は・・・・・・また俺か」
日番谷が王様になった。
「3番が2番にパンチ」
「3番は僕だねぇ」
「2番はあたし・・・京楽隊長、歯食いしばってね」
思っきりパンチをしてきた松本に、京楽が吹っ飛ぶ。
「あべし!」
京楽は、けれどにょきっと復活して、すぐに次の王様をきめ出す。
「王様はあたし」
きたきたー。京楽はほくそ笑んだ。
「1番が3番にディープキス」
「1番は・・・・・・俺だ」
浮竹が一番で。
「3番は僕だよ」
きたきたー。これを京楽待っていたのだ。
「仕方ないな・・・・・」
松本と日番谷の目の前で、浮竹は京楽の服の襟をつかんで引き寄せると、ディープキスをしだした。
「んっ・・・・」
一度では足りないと、京楽は貪ってくる。
そのシーンを、松本は写メでとりまくっていた。
「松本おおおお!やめねーか!」
「無理です隊長!(*´Д`)ハァハァ」
「さてはお前ら、こうなることを見越してゲームを・・・・・」
松本と京楽が、繋がっていたのかと気づく。
「もういいだろう、京楽」
「もう少しだけ・・・・」
「いい加減にしろ」
頭をはたかれて、京楽は幸せそうな笑みを零した。
「ごちそうさまでした」
「おそまつさまでした」
と、何故か松本が答える。
浮竹は、情事の後っぽい気だるい雰囲気を出していて、色っぽかった。
「次で最後だ!」
日番谷が決める。
「えー、あたしまだやりたーい」
「僕もしたい」
「俺はもういい・・・・・」
潤んだ瞳と上気した頬のまま、浮竹はもう勘弁願いたいと思っていた。
「次も王様もあたしー!」
松本は調子に乗り出す。
「2番と3番が、ハグの後ディープキス」
「2番は俺だ・・・・・」
日番谷だった。
「3番は僕だ・・・・・」
京楽だった。
松本は鼻息も荒く、様子を見守っている。
「ハグくらいなら平気さ!」
京楽の大きな体が、小さい日番谷を抱き締める。
「もじゃもじゃがいてぇ!胸毛が顔にくる!」
日番谷は散々文句をたれた。
そして、いざディープキス・・・・・・。
「できるわけねーだろ、蒼天に座せ氷輪丸ーーーーー!」
「あーん、せっかく禁断の京楽×日番谷のシャッターチャンスが!」
ひゅるるるるるるどっかーん。
松本と京楽が吹き飛んでいく。ついでに浮竹もふっとんでいった。
顔を真っ赤にさせて、日番谷は舌打ちした。
「松本おおお、覚えてろよ」
当分の間、仕事づけにしてやろうと思う日番谷であった。
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