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白哉と中身が入れ替わった件

「やあ、白哉」

「浮竹か」

白哉が、ふと足元を見た。草履の紐が切れてしまったのだ。

「おい、大丈夫か?」

「大したことは・・・・」

ゴチンと、互いの頭をぶつけあった。

「ああ・・・・またか」

浮竹は、過去に京楽に海燕に日番谷と中身が入れ変わったことがある。

今回も同じだった。

頭をぶつけると、人格が交代するのだ。

「私がいる・・・・」

白哉が、目の前に自分の体があることに驚いていた。

「白哉、その体でいるのはきついだろうが2時間ほどしたら元に戻ると思うから。ということで、やっほう、若い健康な体で金持ちだー。金使うぞーー」

「浮竹!!」

去ってしまった自分の体を、見送る羽目になった。

「どうすればいいのであろう・・・・・」

浮竹の体で悩んでいた白哉は、とにかく6番隊に執務室にいき、恋次に事情を説明すると、京楽隊長にも話すべきだと言われて、8番隊の執務室にいった。

「浮竹ー、僕が恋しくなって会いにきてくれたの!」

いきなり抱き着いてきて、キスをされそうになって、咄嗟に避けた。

「私は朽木白哉だ!浮竹と、中身が入れ替わったのだ!」

「ええ、今度は朽木隊長!?この前は日番谷隊長だったね・・・・」

「京楽、兄は楽観視しすぎではないのか。恋人の中身がいれかわったのだぞ」

「まあ、何度も経験して慣れたよ。まずは、朽木隊長の体、つまりは浮竹を探そうか。何か言ってなかったかい、浮竹のやつ」

思い出す。

「若い健康な体で金持ちだ。金使うぞと言っていた」

「ふーむ。若い体で金を使う・・・・最近の浮竹で行く場所としたら、貴族街のレストランかなぁ。あの子、一度上流貴族になってレストランに入ってみたいって言ってたから」

「ではそこにいくぞ」

「入るだけで金かかるんだよねぇ、あのレストラン。味は一流だけど」

「金など、後でいくらでも払ってやる。急ぐぞ」

貴族街のレストランにやってきた。VIP扱いでないと入れないので、浮竹の体の白哉は外で待つことになった。

やがて、白哉の体の浮竹がずるずると引きずられてやってくる。

「浮竹、兄はそんなにこのレストランの料理が食べたいのか」

「あああ!デザートがまだだったのに!」

「浮竹、他人と入れ替わったら、大人しくしときなさいって言ったでしょう」

「だって、朽木だぞ!4大貴族なんだぞ!せっかくなんだから、楽しまなきゃ損だろう!」

「ああ、またこの子は・・・・・」

白哉が、浮竹の体で咳をした。

「ごほっごほっ」

ぽたぽたと、血が手の隙間から滴った。

「ああ、すぐ雨乾堂へ。薬飲ませなきゃ!」

京楽と白哉の体の浮竹は、浮竹の体の白哉にお互いに肩をかしあって、瞬歩で雨乾堂まできた。

「ごほっごほっ・・・・浮竹は、このような体で・・・・平気なのか・・・なんという苦しさだ・・・」

血を吐きながら、白哉は布団に横になる。

鎮痛剤を注射して、薬を飲ませる。

「ちょっと我慢しててくれ。すぐに治まるから」

薬がきいてきたのか、咳が止まった。

「眠くなってきた・・・・・」

「うん、鎮痛剤が効いたみたい。寝ていいよ。起きたころには、元に戻ってるだろうから」

京楽の言葉を耳にしながら、白哉の意識は、闇に滑り落ちていった。



「ここは?」

ふと気づくと、雨乾堂の天井が見えた。

自分の体を見る。

自分の、朽木白哉の体だった。

「ああ、起きた?浮竹も寝るっていって、自分に鎮痛剤打ってたから、ちょっとふらふらするかもしれないけど」

薬の効果か、まだ眠かった。

「眠い・・・・・」

「無理することないぞ、寝ればいい」

元に戻った浮竹が、隣の布団で横になりながら、こっちを見てきた。

「兄は・・・・・あのような辛い発作を、いつでも起こすのか?」

「いや、毎度じゃないぞ。月に軽いのも含めて2~3回だ」

「あのような痛み・・・・経験したことがない」

「まぁ、俺は肺の痛みと付き合いながら生きているから、慣れかな。苦しいことは苦しいし、痛いことは痛いけど、我慢できないほどじゃない」

「兄には、脱帽させられる。あのような苦しみと痛み、もう味わいたくもない」

「まぁ、そうだろうねぇ。普通そうだよ。朽木隊長、もう少し休んでいきなさい。薬が抜けきっていないでしょ」

京楽に言われて、白哉は足元がふらつくので、もう少し休憩しようと目をつぶると、また意識は闇に滑り落ちていった。

「よく眠ってるな・・・・・」

もう起き上がっても平気になった浮竹が、白哉の顔を覗きこむ。

「こうしてると、人形のように綺麗なんだけどなぁ」

美しく整った顔は中性的で、睫毛が長かった。

「まぁ、何はともあれ元に戻ってよかったよ」

「デザート・・・・」

「はいはい。今度のあのレストランのデザート持って帰ってきてあげるから、すねないの」

「約束だぞ」

「うん」

軽くキスをする。いつ白哉が起きるか分からなかったので、それだけにしておいた。

やがて、夜になって京楽は8番隊に帰っていき、浮竹は夕餉をとり湯浴みをして、白哉の隣にひきっぱなしの布団に横になった。

白哉の意識が戻ったのは、翌日の早朝だった。

「浮竹、浮竹・・・・・」

「んー。今何時?」

「5時だ」

「凄く眠い。白哉、もう帰っても大丈夫だぞ。ちゃんと体は元に戻ったから・・・ZZZZZZZ」

「浮竹・・・・・」

白哉は、少し逡巡したが、屋敷に戻ることにした。無断外泊だ。今頃、ルキアが不安がっているに違いない。

ふと、ルキア専用の伝令神機に着信がいっぱいあることに気づく。

ルキアと恋次からだった。恋次にも、ルキア専用の伝令神機のメルアドを教えていた。

今どこでどうしているのかという内容のメールばかりだった。

それに、今帰宅すると返した。

「浮竹・・・兄は、辛い病を抱えておるのだな。ここまで酷いとは思っていなかった」

眠りについたまま、長い白髪が畳の上に散らばっていた。

白哉は帰還した。

浮竹は、副官のルキアに起こされるまで、10時過ぎまで寝過ごすのであった。






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