祓い屋京浮シリーズ16
術者の浮竹と京楽は、式の禍津神の浮竹と、式の水龍神の京楽で、4人でピクニックに出かけた。
紅葉の秋で、紅葉狩りも兼ねていた。
「いや、いい景色だね」
「お前は、歩け」
「疲れるから今は休憩中」
文鳥姿で、ちゅんちゅんではなく、流暢に人語をしゃべる文鳥を見た、通りすがりの人がこちらを見ながらすれ違う。
「休憩中でいいから、外では人語をしゃべるな。ちゅんちゅん言ってても、伝わるから」
「ちゅん!」
術者の浮竹の肩に止まりながら、式の京楽は歌うように囀る。
『桜文鳥、けっこういい声で鳴くじゃないか。もっとなんか歌え』
「ちゅんちゅん~~る~~~~~~」
『ああ、あの辺がいいね。紅葉も見えるし、景色もよさそうだから、あそこにシートを広げて昼食にしよう』
術者の浮竹がそう言うと、禍津神の浮竹は待ってましたとばかりにお弁当を広げる。
「こら、式の俺、まずはシートをしいてからだ」
『待てない。腹減った』
『あはははは、まぁ十四郎は欲に忠実だから』
「僕も欲には忠実だよ」
「お前の場合は盛ってるだけだろうがああ!!!」
シートをひくのを邪魔して、術者の浮竹の尻を撫でた京楽は、人型に戻っていたので綺麗にアッパーを決められて、地面に倒れた。
「ふふふ、幸せ」
「この変態が!」
「変態でも、浮竹のものだもーん」
「捨ててやるううう」
「ああああ、捨てないでええええ」
そんなやりとりをする二人を見ながら、術者の京楽と禍津神の浮竹はお弁当のサンドイッチを食べていく。
『おーい、痴話喧嘩はほどほどにしないと、全部十四郎が食べちゃうよ』
「あ、俺も食う」
「僕も」
シートの上に座って、二人はサンドイッチを食べだした。
「うん、美味いな。さすが術者の京楽と俺のアホの子の式の京楽が作っただけのことはある」
「アホの子ってなにさ!」
「お前のことだ!」
『はあ、いい天気だな』
『そうだねぇ』
言い争い合う二人を無視して、もう一組の二人は、温かいお茶を飲んでひらひらと舞う紅葉を手で受け止めていた。
『記念に、もみじの栞でも作ろうか』
「お、それは風流でいいな」
まだ何か言っている式の京楽を無視して、術者の浮竹は紅葉を数枚拾い、鞄の中にしまった。
「何か言った?」
式の京楽が首を傾げる。
「いや、誰も何も言ってないぞ」
「声がする・・・・行かなきゃ」
「おい、京楽!!」
『俺も行かなきゃ・・・・・』
『ちょっと、十四郎!?』
式の二人は、ふらふらと歩き出す。
その後を、二人の術者がシートやお弁当を片付けて、ついていく。
「いい子ね、おいで、おいで。さぁ、私の養分になりなさい」
『人面樹か。また厄介なのに魅入られたね』
「浄化しよう。式の俺と式の京楽をターゲットにしたのが運の尽きだ」
式の二人が来た場所には、女の人面樹がいた。
海外では、ドライアドなどの一種として知られていた。
「あら、術者もついてきたの。うふふ、養分にしてあげる」
『京楽、人面樹への攻撃は許さない』
「だめだよ、浮竹・・・・・・」
二人の式は、人面樹を守るように前に出る。
「目を覚ませ、このあほ!ちゃんと意識を保っていられたら、ご褒美をやるぞ。今日、俺を抱いていい」
『十四郎、目を覚まして。帰ったらアップルパイ焼いてあげるから』
「ふふ、その程度で私の幻惑の術が解けるはずが・・・・・・」
人面樹は、怪しく微笑んだ。
「え、まじで浮竹!?」
『アップルパイ!約束だぞ!』
色気と食い気で、人面樹の幻惑の術はあっさりと解けてしまった。
「な、こんな屈辱ってないわ!ええい、みんなまとめて養分にしてくれる!」
蔦のような触手を伸ばしてくる人面樹を、禍津神の浮竹が穢れを与えて枯れさせて、式の京楽が浄化の炎で焼き払う。
「ぎゃあああああああ!!!」
「あの二人に手を出すから・・・・」
『そうだね。容赦ないもんね』
人面樹は、最後は枯れて式の京楽の浄化の炎で灰にされた。
そこから、芽が出る。
人面樹のしぶとさがよく分かった。
いつもなら、違う植物が育つだろうと見逃すのだが、今回ばかりは相手が悪かった。
『この場所、もう人面樹が生えてこないように穢れを与える』
穢れを与えられた芽は、みるみるしぼんで枯れてしまい。
「うぎゃあああ」
と小さな悲鳴を残して、枯れていった。
「浮竹、今日は抱いてもいいんだね?約束だよ!!」
「おい、京楽!」
「約束守らなかったら、襲うからね!」
「京楽!!!」
後輩にあたる術者の京楽と禍津神の浮竹の目の前で、そう言われるものだから、術者の浮竹は真っ赤になって、式の京楽の頭をハリセンではたいた。
「あいた、なにすんのさ」
「盛るからだ!」
「だって、浮竹が抱いていいって・・・・」
「今じゃない、夜になってからだ!」
「今がいい」
「あほか!昼間の外でなんて、絶対しないからな。手を出してきたら、式の契約を解除するからな!」
「そりゃないよ」
哀し気にがっくりとうなだれて、それから文鳥姿になって、浮竹の肩に止まる。
「ちゅんちゅん!!」
『桜文鳥、うまいこと逃げたな。春水、アップルパイ』
『はいはい。帰ったら、好きなだけ作ってあげるから』
人面樹と、ついでに周囲にあった人面樹の苗を浄化の炎で焼いて、一向は浮竹の屋敷に戻った。
術者の京楽の家もそこそこ広いのだが、立地上、術者の浮竹の屋敷に集まるのが多い。
ルキアや海燕といったメイドと執事がいるし、何より信頼できる相手の家だからこそ、集まる場所に選ぶ。
『じゃあ、僕らはこれで。センパイ、ご愁傷さまです』
『じゃあな、桜文鳥と俺。くれぐれも、やりすぎには注意だぞ』
二人はそう言って、自分の家に帰っていった。
「浮竹~~~二人きりだよ~」
「寒気がする。近寄るな」
「今日はいつもより、愛してあげるからね?」
「普通でいい!あんまりしつこいようなら、抱かせなくするぞ」
「それは嫌だ!分かった、普通で」
その普通が、4回5回と、数が多いのだが、それが当たり前になってしまっているので、術者の浮竹は4~5回がセックスでは当たり前の数だと思っていた。
後日、禍津神の浮竹に腰が痛いので相談すると、過剰過ぎると知って、噴火したのはいうまでもない。
紅葉の秋で、紅葉狩りも兼ねていた。
「いや、いい景色だね」
「お前は、歩け」
「疲れるから今は休憩中」
文鳥姿で、ちゅんちゅんではなく、流暢に人語をしゃべる文鳥を見た、通りすがりの人がこちらを見ながらすれ違う。
「休憩中でいいから、外では人語をしゃべるな。ちゅんちゅん言ってても、伝わるから」
「ちゅん!」
術者の浮竹の肩に止まりながら、式の京楽は歌うように囀る。
『桜文鳥、けっこういい声で鳴くじゃないか。もっとなんか歌え』
「ちゅんちゅん~~る~~~~~~」
『ああ、あの辺がいいね。紅葉も見えるし、景色もよさそうだから、あそこにシートを広げて昼食にしよう』
術者の浮竹がそう言うと、禍津神の浮竹は待ってましたとばかりにお弁当を広げる。
「こら、式の俺、まずはシートをしいてからだ」
『待てない。腹減った』
『あはははは、まぁ十四郎は欲に忠実だから』
「僕も欲には忠実だよ」
「お前の場合は盛ってるだけだろうがああ!!!」
シートをひくのを邪魔して、術者の浮竹の尻を撫でた京楽は、人型に戻っていたので綺麗にアッパーを決められて、地面に倒れた。
「ふふふ、幸せ」
「この変態が!」
「変態でも、浮竹のものだもーん」
「捨ててやるううう」
「ああああ、捨てないでええええ」
そんなやりとりをする二人を見ながら、術者の京楽と禍津神の浮竹はお弁当のサンドイッチを食べていく。
『おーい、痴話喧嘩はほどほどにしないと、全部十四郎が食べちゃうよ』
「あ、俺も食う」
「僕も」
シートの上に座って、二人はサンドイッチを食べだした。
「うん、美味いな。さすが術者の京楽と俺のアホの子の式の京楽が作っただけのことはある」
「アホの子ってなにさ!」
「お前のことだ!」
『はあ、いい天気だな』
『そうだねぇ』
言い争い合う二人を無視して、もう一組の二人は、温かいお茶を飲んでひらひらと舞う紅葉を手で受け止めていた。
『記念に、もみじの栞でも作ろうか』
「お、それは風流でいいな」
まだ何か言っている式の京楽を無視して、術者の浮竹は紅葉を数枚拾い、鞄の中にしまった。
「何か言った?」
式の京楽が首を傾げる。
「いや、誰も何も言ってないぞ」
「声がする・・・・行かなきゃ」
「おい、京楽!!」
『俺も行かなきゃ・・・・・』
『ちょっと、十四郎!?』
式の二人は、ふらふらと歩き出す。
その後を、二人の術者がシートやお弁当を片付けて、ついていく。
「いい子ね、おいで、おいで。さぁ、私の養分になりなさい」
『人面樹か。また厄介なのに魅入られたね』
「浄化しよう。式の俺と式の京楽をターゲットにしたのが運の尽きだ」
式の二人が来た場所には、女の人面樹がいた。
海外では、ドライアドなどの一種として知られていた。
「あら、術者もついてきたの。うふふ、養分にしてあげる」
『京楽、人面樹への攻撃は許さない』
「だめだよ、浮竹・・・・・・」
二人の式は、人面樹を守るように前に出る。
「目を覚ませ、このあほ!ちゃんと意識を保っていられたら、ご褒美をやるぞ。今日、俺を抱いていい」
『十四郎、目を覚まして。帰ったらアップルパイ焼いてあげるから』
「ふふ、その程度で私の幻惑の術が解けるはずが・・・・・・」
人面樹は、怪しく微笑んだ。
「え、まじで浮竹!?」
『アップルパイ!約束だぞ!』
色気と食い気で、人面樹の幻惑の術はあっさりと解けてしまった。
「な、こんな屈辱ってないわ!ええい、みんなまとめて養分にしてくれる!」
蔦のような触手を伸ばしてくる人面樹を、禍津神の浮竹が穢れを与えて枯れさせて、式の京楽が浄化の炎で焼き払う。
「ぎゃあああああああ!!!」
「あの二人に手を出すから・・・・」
『そうだね。容赦ないもんね』
人面樹は、最後は枯れて式の京楽の浄化の炎で灰にされた。
そこから、芽が出る。
人面樹のしぶとさがよく分かった。
いつもなら、違う植物が育つだろうと見逃すのだが、今回ばかりは相手が悪かった。
『この場所、もう人面樹が生えてこないように穢れを与える』
穢れを与えられた芽は、みるみるしぼんで枯れてしまい。
「うぎゃあああ」
と小さな悲鳴を残して、枯れていった。
「浮竹、今日は抱いてもいいんだね?約束だよ!!」
「おい、京楽!」
「約束守らなかったら、襲うからね!」
「京楽!!!」
後輩にあたる術者の京楽と禍津神の浮竹の目の前で、そう言われるものだから、術者の浮竹は真っ赤になって、式の京楽の頭をハリセンではたいた。
「あいた、なにすんのさ」
「盛るからだ!」
「だって、浮竹が抱いていいって・・・・」
「今じゃない、夜になってからだ!」
「今がいい」
「あほか!昼間の外でなんて、絶対しないからな。手を出してきたら、式の契約を解除するからな!」
「そりゃないよ」
哀し気にがっくりとうなだれて、それから文鳥姿になって、浮竹の肩に止まる。
「ちゅんちゅん!!」
『桜文鳥、うまいこと逃げたな。春水、アップルパイ』
『はいはい。帰ったら、好きなだけ作ってあげるから』
人面樹と、ついでに周囲にあった人面樹の苗を浄化の炎で焼いて、一向は浮竹の屋敷に戻った。
術者の京楽の家もそこそこ広いのだが、立地上、術者の浮竹の屋敷に集まるのが多い。
ルキアや海燕といったメイドと執事がいるし、何より信頼できる相手の家だからこそ、集まる場所に選ぶ。
『じゃあ、僕らはこれで。センパイ、ご愁傷さまです』
『じゃあな、桜文鳥と俺。くれぐれも、やりすぎには注意だぞ』
二人はそう言って、自分の家に帰っていった。
「浮竹~~~二人きりだよ~」
「寒気がする。近寄るな」
「今日はいつもより、愛してあげるからね?」
「普通でいい!あんまりしつこいようなら、抱かせなくするぞ」
「それは嫌だ!分かった、普通で」
その普通が、4回5回と、数が多いのだが、それが当たり前になってしまっているので、術者の浮竹は4~5回がセックスでは当たり前の数だと思っていた。
後日、禍津神の浮竹に腰が痛いので相談すると、過剰過ぎると知って、噴火したのはいうまでもない。
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