第17話補完小説
狛村左陣は、禁断の人化の方を使った。
心臓を捧げて、人の姿を得た。その間は不死だ。
バンビエッタに、卍解で挑む。
「あたしの爆撃は防げないのよ霊子の爆弾を打ち込んでいるんじゃないのよ。あたしの霊子を撃ち込んだもの全てが、爆弾になるの」
バンビエッタは、得意げに嘲笑した。
狛村は、雛森を守り、爆撃を受ける。
「何それ、ワンちゃんじゃなくなってるじゃん」
仮面の下は、犬の顔ではなく人の顔だった。
「卍解、黒縄天げん明王、段鎧縄衣!」
異形の明王が、姿を現す。
「何よそれ。ショック。その卍解の鎧の下までワンちゃんじゃなかったなんてさ」
バンビエッタは、空中を優雅に羽ばたいた。
「その化け物のカオの下がワンちゃんとか?」
バンビエッタは、霊子の爆弾を卍解に浴びせた。
けれど、すぐに再生する。
「何なの、どうなってるのよそれ」
「黒縄天げん明王は、命を吹き込まれた鎧の卍解。段鎧縄衣じゃその鎧を脱ぎ捨てて、霊圧のみ、力のみがむき出しになった姿」
「ふざけんじゃないわよ!」
バンビエッタは、狂ったように霊子の爆弾を浴びせた。
けれど、卍解はその傷を回復する。
「貴公の術で、倒すことはできん」
「何言ってんだがわかんない!霊圧がむき出しになったからって何?言ったでしょ、あたしの能力はあたしの霊圧を打ちこんだものを爆発する!霊圧むき出しなら、弱点丸出しでしょ!」
「わからぬか・・・・・爆弾となり、砕け散るのが恐ろしいのはそこに命があるからだ。命が無ければ砕け散ることに恐ろしさなどかけらもない」
「何を・・・
「天げん明王は鎧こそ命。段鎧縄衣は天げん明王が命を脱ぎ捨てた姿だ」
狛村の言葉に、バンビエッタは叫んだ。
「何を言ってんのよ!卍解に命がないからって何なのよ!知ってんのよ!あたし、さっきまであんたの卍解を持ってたんだから!」
空を自由に飛び舞わるバンビエッタ。
「その卍解は所有者とつながっている。卍解の方が壊されても平気でも、持ち主のあなたはそうじゃないでしょっ!」
霊圧の爆弾を、狛村にむけて思い切り放った。
「ほらぁ、どうなの、何とか言ったら・・・・・・」
狛村は、攻撃を受けて衣服がぼろぼろになったが、傷一つ負っていなかった。
「何よその胸の穴・・・・どうなってるのよ」
狛村の、心臓があるはずの場所は空洞だった。
「我が肉体は最早抜け殻。貴公らを倒すための器にすぎぬ。我らが秘術「人化の法」とは心臓を捧げることで、一時不死の肉体を得る術。人の姿をしているうちは、儂が息絶えることはない」
段鎧縄衣に攻撃されて、バンビエッタは空を飛び回る。
「何なの、あんた命すてんの!?負けたら死ぬから殺されるから、それがいやだから戦ってるんでしょ!戦いで命を捨てるなら、勝つ意味なんてないじゃない!」
「捨ててはおらぬ。ただ、かけたのだ。元柳斎殿が、命をかけた戦いに、儂が命をかけぬ理由などあるものか!この戦いに踏み入れる前に、命はとうに置いてきた!」
狛村の段鎧縄衣がバンビエッタを貫く。
バンビエッタは、吹き飛んでいった。
「ぐう・・・・・・」
まだ、ユーハバッハを倒していない。
「今も少しもってくれ、人化の秘術よ。儂の心臓よ!ユーハバッハを、倒さねばならぬのだ」
けれど、狛村の体が崩れていく。
副作用として、獣の体になっていく。
「元柳斎殿・・・敵をとれぬこと、許してくだされ・・・・これが、代償か」
狼の姿になった狛村は、地面に倒れ伏した。
「行きましょうや隊長。隊長は間違えとりゃしません」
射場が、狛村の体を背負った。
「戦いましょう、隊長。倒しましょう、ユーハバッハの野郎を」
すまない。
狛村は、心の底から感謝した。もう、人の言葉をしゃべることはできないけれど。
狛村は、射場に背負われて、一歩一歩歩いていく。
もう、人の姿も半分犬の姿もとれない。
物言わぬ獣となり果てた体調を、それでも射場は尊敬の眼差しで見つめて、背負って歩いていく。
------------------------------
「なんだよこれ・・・・・・・・」
一護は、霊王のビジョンを見ていた。
体がきしむ。重い。
早くここから出たいのに、出れない。
足が前に進まない。
「こんなとこで、立ち止まってたまるか!」
また一歩一歩歩き出す。
そして、途中で王の力を注がれて、一護は叫んだ。
「うわああああああああ」
全身に痛みが走る。
「くそ・・・こんなことでへばってたまるか!」
一護は乗り切った。
ただ歩いていく。
まっすぐな道を。
ただひたすら、強くなるために。
大切な仲間たちを守れるようになるために。
心臓を捧げて、人の姿を得た。その間は不死だ。
バンビエッタに、卍解で挑む。
「あたしの爆撃は防げないのよ霊子の爆弾を打ち込んでいるんじゃないのよ。あたしの霊子を撃ち込んだもの全てが、爆弾になるの」
バンビエッタは、得意げに嘲笑した。
狛村は、雛森を守り、爆撃を受ける。
「何それ、ワンちゃんじゃなくなってるじゃん」
仮面の下は、犬の顔ではなく人の顔だった。
「卍解、黒縄天げん明王、段鎧縄衣!」
異形の明王が、姿を現す。
「何よそれ。ショック。その卍解の鎧の下までワンちゃんじゃなかったなんてさ」
バンビエッタは、空中を優雅に羽ばたいた。
「その化け物のカオの下がワンちゃんとか?」
バンビエッタは、霊子の爆弾を卍解に浴びせた。
けれど、すぐに再生する。
「何なの、どうなってるのよそれ」
「黒縄天げん明王は、命を吹き込まれた鎧の卍解。段鎧縄衣じゃその鎧を脱ぎ捨てて、霊圧のみ、力のみがむき出しになった姿」
「ふざけんじゃないわよ!」
バンビエッタは、狂ったように霊子の爆弾を浴びせた。
けれど、卍解はその傷を回復する。
「貴公の術で、倒すことはできん」
「何言ってんだがわかんない!霊圧がむき出しになったからって何?言ったでしょ、あたしの能力はあたしの霊圧を打ちこんだものを爆発する!霊圧むき出しなら、弱点丸出しでしょ!」
「わからぬか・・・・・爆弾となり、砕け散るのが恐ろしいのはそこに命があるからだ。命が無ければ砕け散ることに恐ろしさなどかけらもない」
「何を・・・
「天げん明王は鎧こそ命。段鎧縄衣は天げん明王が命を脱ぎ捨てた姿だ」
狛村の言葉に、バンビエッタは叫んだ。
「何を言ってんのよ!卍解に命がないからって何なのよ!知ってんのよ!あたし、さっきまであんたの卍解を持ってたんだから!」
空を自由に飛び舞わるバンビエッタ。
「その卍解は所有者とつながっている。卍解の方が壊されても平気でも、持ち主のあなたはそうじゃないでしょっ!」
霊圧の爆弾を、狛村にむけて思い切り放った。
「ほらぁ、どうなの、何とか言ったら・・・・・・」
狛村は、攻撃を受けて衣服がぼろぼろになったが、傷一つ負っていなかった。
「何よその胸の穴・・・・どうなってるのよ」
狛村の、心臓があるはずの場所は空洞だった。
「我が肉体は最早抜け殻。貴公らを倒すための器にすぎぬ。我らが秘術「人化の法」とは心臓を捧げることで、一時不死の肉体を得る術。人の姿をしているうちは、儂が息絶えることはない」
段鎧縄衣に攻撃されて、バンビエッタは空を飛び回る。
「何なの、あんた命すてんの!?負けたら死ぬから殺されるから、それがいやだから戦ってるんでしょ!戦いで命を捨てるなら、勝つ意味なんてないじゃない!」
「捨ててはおらぬ。ただ、かけたのだ。元柳斎殿が、命をかけた戦いに、儂が命をかけぬ理由などあるものか!この戦いに踏み入れる前に、命はとうに置いてきた!」
狛村の段鎧縄衣がバンビエッタを貫く。
バンビエッタは、吹き飛んでいった。
「ぐう・・・・・・」
まだ、ユーハバッハを倒していない。
「今も少しもってくれ、人化の秘術よ。儂の心臓よ!ユーハバッハを、倒さねばならぬのだ」
けれど、狛村の体が崩れていく。
副作用として、獣の体になっていく。
「元柳斎殿・・・敵をとれぬこと、許してくだされ・・・・これが、代償か」
狼の姿になった狛村は、地面に倒れ伏した。
「行きましょうや隊長。隊長は間違えとりゃしません」
射場が、狛村の体を背負った。
「戦いましょう、隊長。倒しましょう、ユーハバッハの野郎を」
すまない。
狛村は、心の底から感謝した。もう、人の言葉をしゃべることはできないけれど。
狛村は、射場に背負われて、一歩一歩歩いていく。
もう、人の姿も半分犬の姿もとれない。
物言わぬ獣となり果てた体調を、それでも射場は尊敬の眼差しで見つめて、背負って歩いていく。
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「なんだよこれ・・・・・・・・」
一護は、霊王のビジョンを見ていた。
体がきしむ。重い。
早くここから出たいのに、出れない。
足が前に進まない。
「こんなとこで、立ち止まってたまるか!」
また一歩一歩歩き出す。
そして、途中で王の力を注がれて、一護は叫んだ。
「うわああああああああ」
全身に痛みが走る。
「くそ・・・こんなことでへばってたまるか!」
一護は乗り切った。
ただ歩いていく。
まっすぐな道を。
ただひたすら、強くなるために。
大切な仲間たちを守れるようになるために。
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