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翡翠に溶ける 遠征の帰還

死神になって3年目。

京楽は、虚退治の遠征に出発した。

「早くても会えるのは2か月後だと思う」

「寂しくなるな・・・・」

「白銀君と、浮気しちゃだめだよ」

「白銀には誘われたことはあるが、お前がいるからときっぱり断った。白銀はいい友人だ。誰かと違って盛って襲ってこない」

「酷いね。誰のことかなぁ」

「さぁ、誰だろうなぁ」

クスクスと笑い合って、別れた。

その姿が見えなくなるまで、手を振っていた。



2カ月が経ち、京楽は帰ってきた。

でも、大きな怪我を負っていた。

右腕が千切れかけていた。

すぐに4番隊につれていかれて、3時間に及ぶ手術の末に、右腕は元に戻りそうとのことだった。

「お前がここまでやられるなんて・・・・何があったんだ」

他の一般隊士は、半数以上が死亡していた。

意識を取り戻した京楽に、病室で浮竹に事情を話しだす。

食った相手の姿形と能力をコピーするという、厄介な虚に襲われて7席が食われた。

7席のもつ斬魄刀までコピーした虚に、平隊士が次々にやられていき、京楽は4席を庇って深手を負いながら、倒したこと。

食われたはずの7席が生き返り、回道を施してくれたお陰で、右腕は千切れかけていたが、失血死は免れたこと。

京楽が一番上の席官であったため、倒れるわけにもいかずに、千切れかけた腕を包帯でぐるぐる巻きにして、接続手術でどうにかしようと思っていたこと。

京楽は、接続手術で元に戻った右手をみる。

握力がまだ完全に治っていなかった。

一度千切れかけたのだ。接続手術では、切断された手足をもとに戻したり、移植手術も行っていたが、神経が元通り繋がっただけですごいと浮竹は思った。

すぐに回道をかけられて、切断面を時間が止まった状態にしておいたのが功を奏した。

千切れかけた腕にも回道をかけて、新鮮なままにして腐らせないでおいた。

普通なら、腐り落ちていて、細胞から作りだした新しい腕を移植することになるのだが、元の腕が使い物になりそうだったので、培養した腕は作られなかった。

培養した腕でも、接続が成功すれば日常生活も、剣を振るうことにも支障はない。

でも、違和感は否めない。

「とにかく、腕が元通りになってよかった・・・・・」

「僕も、まだまだだって痛感したよ。もっと強くならなくちゃ」

「ああ、お互い、いつか隊長になるんだ」

京楽は、腕のリハビリも兼ねて、2週間ほど入院した。

仕事が終わると、浮竹は毎日のように見舞いにきてくれた。

「君がいてくれて助かるよ。入院生活は暇で暇で・・・なまじ、腕のリハビリだけだから、一人囲碁とかしてた。4番隊の女の子や入院患者に声かけて、話をするけど、死神じゃない子も多いから、話が通じなかったりして・・・・」

「ああ、分かる。俺も肺の発作で入院したとき、もう治っているのに念のためと入院させられて、暇で暇で寝てばかりだった」

「僕も、寝てばかりだよ。寝すぎて夜がなかな眠れない」

「ああ、それ分かる・・・・・」

二人は、入院の暇さを呪うように話していると、4番隊の隊長である卯ノ花が、にっこりとした顔で話に割って入ってきた。

「そんなに暇なのでしたら、リハビリを今の3倍にしましょうか。後、体の精密検査などを・・・・・・」

「僕が悪かった卯ノ花隊長!入院生活、仕事をしなくていいから楽です!」

「俺も、仕事をしなくていいから、入院は素晴らしい!」

「浮竹3席・・・・元気そうですね。元気なうちに、献血をしておきましょう」

「ぎゃああああああああ」

卯ノ花に引きずらていく浮竹に、京楽は合掌した。

20分後くらいになって、げっそりした顔で戻ってくるかと思ったが、浮竹は割とぴんぴんしていた。

「発作で吐血してはいけないと、少量だった。あと、献血に協力したからって、飴玉をたくさんもらった・・・・くうか?」

「うん」

舐めると、桃の味がした。

そのまま、浮竹とキスをした。桃の味がした。


やがてリハビリも終えて、普通に動くようなった右手から完全の包帯が取り去られる。

「世話になったね、卯ノ花隊長」

「いえ。また怪我をしたら、おいでなさい。ああ、献血にきてくださってもいいのですよ」

「いや、遠慮しとく・・・・過去に1回献血させられたけど、めっちゃいっぱい血をとられて、しおしおになったからね」

「あら、健康に害がある以上はとりませんよ」

「しおしおになった気分なの」

卯ノ花と別れて、京楽の館につくと、玄関で押し倒された。

「んっ、京楽!」

「2カ月だよ。2か月も君に触れていなかった・・・」

病院では、ナースの目があるので触れるだけのキスくらいしかできなかった。

「玄関でなんて・・・あああ!」

玄関で死覇装を脱がされた。

そのまま部屋に連れ込まれて、布団がしかれる。その上に押し倒された。

「潤滑油潤滑油・・・・どこにおいたっけ・・・・あった・・・・」

体中にキスマークを残された。

「あ!」

胸の先端をカリカリ引っかかれて、舌で転がされた。

潤滑油にぬれた指を受け入れるは本当に久しぶりで、体がずりあがる。

「んあああ!!」

「十四郎、愛してるよ。逃げないで」

「あ、春水・・・・・・」

ばらばらに体内で動かされて、前立腺をこりこりと刺激されて、ゆるりと浮竹の花茎がたち、先走りの蜜を零す。

「もう濡れてる・・・・・・・・」

「やっ」

指でぐちゃぐちゃと音がなるまで解されてから、京楽のものが入ってきた。

「いあああああぁぁぁぁ!」

前立腺をすりあげて挿入されて、浮竹は一度目の熱を放ってしまった。

「君の中、すごいね・・・・うねってる」

「やあ・・・や・・・あ・・・・・・」

くちゅくちゅと前立腺ばかりをこすりあげられて、すぐに二度目の熱を放っていた。

浮竹も適度に抜いていたのだが、京楽が帰還してからはいじってなかった。2週間以上は何もしていなかった。溜まっていた。

「京楽・・・・もういけ・・・」

ぐっと下肢に力をこめると、その締め付けに京楽も一度目の熱を浮竹の内部に放っていた。

「あああ!」

京楽は止まらない。2カ月ぶりなのだ。

浮竹の体を堪能するように、時間をかけて犯した。

「ひう!」

浮竹は、もう出すものもなくなって、たらたらと透明な蜜を零して、オーガズムで何度もいった。

「ひあああああ!!!」

京楽に突き上げられて、浮竹は啼いた。

「んああああ!!」

もう、何度目かも分からない京楽のものが、腹の奥で弾けた。

じんわりとした熱を感じながら、浮竹は意識を失っていた。

京楽がやっと満足して、浮竹の中から抜き放つ。

こぽりと、シーツの上に京楽がだしたものが逆流してきて溢れた。

「タオルタオル!」

あわててタオルを水で濡らして、拭い去る。」

中に出したものをかき出すと、かなりの量になり、2枚目のタオルも必要だった。

濡れたタオルで浮竹の体の下肢を念入りにふいて、死覇装を着せて、シーツをかえた布団で眠った。

「ん・・・俺は?」

「ああ、気づいた?」

「意識を飛ばしていたのか・・・今何時だ?」

「深夜の2時だよ」

「こんな時間だが、夕飯を食べ損ねたので腹が減った・・・」

「ああ、夜を作るのめんどくさいから弁当買ってあったんだ。僕はもう食べちゃったけど、食べるかい?」

「ああ」

夜食として弁当を食べた。

食べ終わると、また眠たくなってきた。

「ん・・・もう一度眠る。京楽は?」

「僕は、夕方から寝てたからね。眠くなったら、寝るよ」

結局、京楽が寝たのは朝方で、3時間ばかりしか眠れなかった。

夕方から深夜まで寝ていたので、辛くはなかった。

「いってくるよ、浮竹」

「ああ。俺もいってくる」

互いに別れを告げて、8番隊と13番隊・・・・反対方向になる隊舎に向かっていく。

京楽も浮竹も、久し振りに体を重ねてすっきりした気分であった。

浮竹が隊舎につくと、白銀5席が、見えそうで見えない位置の首筋に、いっぱいキスマークがあると告げてきた。

鏡で確認して、真っ赤になって死覇装の襟を直して、キスマークが見えないようにする浮竹であった。


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